【小話】メタがきた~モダンに石鍛冶がやってくる~
2019年8月28日 デッキ考察(モダン)時は2019年8月某日。
競技プレイヤーにとって最も手近な大会たるPTQはモダンシーズンを迎えたものの、元々モダン練習環境を持たずそれまでの期間スタンダードとM20リミテッドの練習にかまけていた俺に、モダンを研究する時間など当然なく。
デッキを作らねばならないものの、モダンホライゾン発売以前からまったくデッキをいじっていなかったため最新のメタゲーム情報を調べつつ「モダンのデッキ選択はめんどくさいし難しい」という思いにとりつかれていた。
とりあえず現況把握を、と4月のメタゲームの状態のままだったバントスピリットを晴れる屋の休日大会に持ち込むものの当然惨敗を喫する。
有識者らの意見を参考にしつつも、やはりデッキ選択がめんどくさい難しいという考えは変わらず曇天模様のまま。このままではモダンPTQも記念参加か?という冗談も現実味を帯びてきたそんな折、モダンというフォーマットの歴史を揺るがす重大発表がその翌日に発表されることも知らずその日も俺はのんきにMTGAを回しては画面の向こうのクソトップに悪態をついていた。
かくして深夜12時頃、「そろそろ禁止改訂か」とtwitterを開けば既にプロプレイヤー達を中心になにやら騒がしい。
何事かと元postを辿り、そこに羅列されていた文字に一行ずつ目を通す。
俺(やっとか。余生1ヶ月もないんですけど?)
俺(そらそう)
俺(えっ?なんか一気に複数のアーキタイプが事実上消滅したんですけど大丈夫ですか)
既にこのルーティング禁止の項だけでも情報量的には充分だったが、真に恐ろしい事実が次行にあったことは語るまでも無い。
( д ) ゚ ゚
メタゲームを想定してデッキを組もうと考えていたら、手元にデッキがきた。な、何をいってるかわからねーと思うが俺にも何がなんだかわからなかった。メタゲームのほうから俺に歩み寄ってくるのは流石に意外すぎた。
ここ最近回してて楽しいのレガシーくらいだったせいもあるけどよぉ~
いうまでもなく石鍛冶はCaw-Bladeでの活躍を経てモダンというフォーマットの制定以来の禁止カードであり、現環境レガシーでも一線を張るパワーカード。いくらフェアデッキの強化をお題目としていても正直解禁はないと思っていた。
個人的な立場から見れば、これまた今更語ることも無く石鍛冶というデッキは俺がレガシーで長らく愛用しているアーキタイプ。それが不慣れなモダン環境で使用できるとなればこれほど心強いデッキはない。まして、モダンでの石鍛冶デッキは1から作りなおしな上に他アーキタイプもこの禁止改訂でほぼ更地を余儀無くされている手探り状態の横並び。これでデッキを考えずにいられようか。
時刻は既に日付変わって30分を超えようとしていたが俺の脳内では物凄い勢いでモダン版石鍛冶のデッキリストが次々作成されようとしていたのだった。
実際、その翌日以降も俺の脳は沸騰し続け連日連夜石鍛冶について語るbotと化してしまったわけだが。
閑話休題。
ここ数日沸騰する脳みそで仕事中にもデッキリスト書き起こしたりして考え続けたものの、とりあえず一番ありがちな色の組み合わせとして青白ベースに色々とリストの原案、そしてデッキ相性についてふつふつと考えが湧きでてきたのでその整理も兼ねて以下に書き連ねる。
○青白純正
最も安易に考えられるのは、レガシーの青白石鍛冶をそのままモダンリーガル仕様に挿げ替えることなのはいうまでもない。
ソープロを流刑に、WillをFONに...といった具合で挿げ替えていくのは簡単だがモダンのメタゲームへの考慮も無論必要となる。このカラーリングで意識したいところといえば、真っ先に挙げられるのはやはり「ウルザトロン」だろう。
ミッドレンジ以降のゲームレンジで戦うフェアデッキの天敵だ。
この点、既に「青白コントロール」等を筆頭に証明してくれている≪廃墟の地≫ガン積みという明確な解決方針があるのはありがたいところ。実際青白コンのレシピをベースに構築するのは安易ではあるが、デッキとしての骨子がしっかりしているので無難な構築発想だろう。
これは後述するデッキ案全てに共通する話だが、従来の青白コンと比べて石鍛冶を採用するメリットは基本的にビートダウンへの耐性が向上する点だろう。
≪殴打頭蓋≫をスムーズに運用できるので、特にバーンなど盤面よりもライフを優先するデッキへのヘイトが上がる。デッキのスペースをあまり圧迫しない点もよい。レガシーと比べるのはナンセンスとはいえ、≪梅澤の十手≫がないため言うほど絶対的というわけでもないが。
また≪火と氷の剣≫を筆頭にした2色剣サイクルは一部を除いてアドバンテージに関するサボタージュ能力を持つためプロテクションによる除去耐性と併せてコントロールデッキに対してもマスト除去となるクリーチャーを簡単に作り出せる点で優位があるだろう。これまたレガシーとの比較になってしまうが、≪真の名の宿敵≫ほど絶対的信頼をおけるクロックがないためこの点も絶対ではない。
総合して、レンジを問わないフェアデッキへの耐性向上が石鍛冶というカードの最大の魅力だ。
他方、というかむしろぶっちぎりで俺個人の検討においてぶち当たっている課題はミラーマッチ問題である。
別項を設けて少し詳しく話そう。
●ミラーマッチ! Are you ready!?/
特に頭を悩ませるのが除去枠、ひいては≪流刑への道≫というカード。
先日市川ユウキプロがtwitterでも発言していたが、ミラーマッチにおいてこれを相手の石鍛冶への除去として採用した際のデメリットが大きすぎるのだ。ソープロとは違うのだよ。
同氏は「先手2T目の石鍛冶への流刑⇒先手3T目のジェイス」につながるリスクに言及していたが、それでなくとも≪殴打頭蓋≫含む装備品を素でキャストしうる土地を与えてしまうのは見過ごせない難点だろう。
ならばと一度ターンを与えてアップキープに流刑をあてようものなら、相手は嬉々として対応、アクティブになった石鍛冶を起動することになり、サーチ⇒踏み倒し⇒土地に変わるというETBクリーチャーにありがちな「既に仕事した」のラインを明らかに逸脱させてしまう異常事態に瀕する。この時点で既に石鍛冶というカードが持つパワーが見て取れるわけだが、まあそれは置いておこう。
つまるところ、≪石鍛冶の神秘家≫というカードと色が合う除去の中で最もカードパワーの高い≪流刑への道≫は逆に石鍛冶を相手取るには微妙ということである。相手の石鍛冶には別途回答を用意する必要がありそうだ。
続けて、この課題克服を目指したデッキ案を以下に列挙する。
○エスパー石鍛冶
除去色としての黒をタッチすることで、石鍛冶の天敵であるハンデスも採用可能になり石鍛冶が戦場に出る前後問わず対処可能なのがエスパーの魅力。
≪思考囲い≫等ライフルーズが気になるカードも、≪殴打頭蓋≫による補填をアテにできるため躊躇い無く使用できそうだ。
装備品用のクロックとして≪未練ある魂≫が使用可能なのも見逃せない。
PW等の厄介なパーマネントにも触りやすいだろう。
デッキ全体に黒いカードが増える都合上、ブルーカウントが減るため≪否定の力≫とはやや折り合わせが悪い。カウンターとハンデスを両立すると除去のスペースが食われるので尚更。
更に3色にする都合上≪廃墟の地≫は使いにくくなる。ミラーへの耐性とトロンへの耐性はトレードオフと考えるべきか。
○ジェスカイ石鍛冶
除去色として赤を選択するアプローチ。
火力のほうが概して黒の除去よりもテンポ面で優れるほか、PWにも当てられるユーティリティの面でも優位があるだろう。
反面、≪タルモゴイフ≫筆頭にタフな緑の生物への対処で後手に回るためやはり≪流刑への道≫は必須。
≪稲妻のらせん≫等ライフ補填の機会も増え、総じてエスパーよりもよりビートダウンへの耐性があがる格好。
(まあジェスカイってカラーリングが基本的にアグロヘイトやねんな)
一応、赤も茶破壊に恵まれたカラーなので軽量除去含めミラーでの優位はあるだろう。
ハンデスがないぶんカウンターへの依存度が上がるため、エスパーよりもブルーカウントの面ではマシになるか。どっこいどっこいではありそうだが多少≪否定の力≫は撃ちやすいだろう。
反面、≪廃墟の地≫の使いにくさはエスパーからそのままにトロンとの相性は更に悪くなる。
○バント石鍛冶
これは前者2者の「青白石鍛冶」というアーキタイプからガラっと方向性を変え、バイアルデッキに石鍛冶を突っ込むというビートダウン志向のアプローチ。
レガシーでいう「デスアンドタックス」に近い、クリーチャーデッキにおける石鍛冶の活用だ。ひとまずは「バントスピリット」を軸に構想してみている。
勿論同じバイアルデッキとして「白黒エルドラージ」等も構想を検討できるだろうが・・・。
飛行クリーチャー+装備品の相性は言うまでもなく、スピリットのクロックパーミッション戦略との合致も見れるだろう。特に≪饗宴と飢餓の剣≫との相性はすばらしい。
他方ロードと装備品で2重に打点を向上させるのはややオーバーキル気味も感じるほか、装備品の投入でバントスピリットの魅力である≪集合した中隊≫のハズレを増やすという折り合いの悪さはやや気にかかるところ。
現状ではアイデアとしてまとまっているデッキの構想軸は以上の通り。
要点と今後の展望を述べてまとめて簡単に結びとしよう。
MCQにむけて、急ピッチでシェイプアップさせていく必要がありそうだ。
今週末のモダン大会が楽しみっすね、今回はこんなところで。
競技プレイヤーにとって最も手近な大会たるPTQはモダンシーズンを迎えたものの、元々モダン練習環境を持たずそれまでの期間スタンダードとM20リミテッドの練習にかまけていた俺に、モダンを研究する時間など当然なく。
デッキを作らねばならないものの、モダンホライゾン発売以前からまったくデッキをいじっていなかったため最新のメタゲーム情報を調べつつ「モダンのデッキ選択は
とりあえず現況把握を、と4月のメタゲームの状態のままだったバントスピリットを晴れる屋の休日大会に持ち込むものの当然惨敗を喫する。
有識者らの意見を参考にしつつも、やはりデッキ選択が
かくして深夜12時頃、「そろそろ禁止改訂か」とtwitterを開けば既にプロプレイヤー達を中心になにやら騒がしい。
何事かと元postを辿り、そこに羅列されていた文字に一行ずつ目を通す。
スタンダード
・《暴れ回るフェロキドン》 禁止解除
俺(やっとか。余生1ヶ月もないんですけど?)
モダン
・《甦る死滅都市、ホガーク》 禁止
俺(そらそう)
・《信仰無き物あさり》 禁止
俺(えっ?なんか一気に複数のアーキタイプが事実上消滅したんですけど大丈夫ですか)
既にこのルーティング禁止の項だけでも情報量的には充分だったが、真に恐ろしい事実が次行にあったことは語るまでも無い。
・《石鍛冶の神秘家》 禁止解除
( д ) ゚ ゚
メタゲームを想定してデッキを組もうと考えていたら、手元にデッキがきた。な、何をいってるかわからねーと思うが俺にも何がなんだかわからなかった。メタゲームのほうから俺に歩み寄ってくるのは流石に意外すぎた。
いうまでもなく石鍛冶はCaw-Bladeでの活躍を経てモダンというフォーマットの制定以来の禁止カードであり、現環境レガシーでも一線を張るパワーカード。いくらフェアデッキの強化をお題目としていても正直解禁はないと思っていた。
個人的な立場から見れば、これまた今更語ることも無く石鍛冶というデッキは俺がレガシーで長らく愛用しているアーキタイプ。それが不慣れなモダン環境で使用できるとなればこれほど心強いデッキはない。まして、モダンでの石鍛冶デッキは1から作りなおしな上に他アーキタイプもこの禁止改訂でほぼ更地を余儀無くされている手探り状態の横並び。これでデッキを考えずにいられようか。
時刻は既に日付変わって30分を超えようとしていたが俺の脳内では物凄い勢いでモダン版石鍛冶のデッキリストが次々作成されようとしていたのだった。
実際、その翌日以降も俺の脳は沸騰し続け連日連夜石鍛冶について語るbotと化してしまったわけだが。
閑話休題。
ここ数日沸騰する脳みそで仕事中にもデッキリスト書き起こしたりして考え続けたものの、とりあえず一番ありがちな色の組み合わせとして青白ベースに色々とリストの原案、そしてデッキ相性についてふつふつと考えが湧きでてきたのでその整理も兼ねて以下に書き連ねる。
○青白純正
最も安易に考えられるのは、レガシーの青白石鍛冶をそのままモダンリーガル仕様に挿げ替えることなのはいうまでもない。
ソープロを流刑に、WillをFONに...といった具合で挿げ替えていくのは簡単だがモダンのメタゲームへの考慮も無論必要となる。このカラーリングで意識したいところといえば、真っ先に挙げられるのはやはり「ウルザトロン」だろう。
ミッドレンジ以降のゲームレンジで戦うフェアデッキの天敵だ。
この点、既に「青白コントロール」等を筆頭に証明してくれている≪廃墟の地≫ガン積みという明確な解決方針があるのはありがたいところ。実際青白コンのレシピをベースに構築するのは安易ではあるが、デッキとしての骨子がしっかりしているので無難な構築発想だろう。
これは後述するデッキ案全てに共通する話だが、従来の青白コンと比べて石鍛冶を採用するメリットは基本的にビートダウンへの耐性が向上する点だろう。
≪殴打頭蓋≫をスムーズに運用できるので、特にバーンなど盤面よりもライフを優先するデッキへのヘイトが上がる。デッキのスペースをあまり圧迫しない点もよい。レガシーと比べるのはナンセンスとはいえ、≪梅澤の十手≫がないため言うほど絶対的というわけでもないが。
また≪火と氷の剣≫を筆頭にした2色剣サイクルは一部を除いてアドバンテージに関するサボタージュ能力を持つためプロテクションによる除去耐性と併せてコントロールデッキに対してもマスト除去となるクリーチャーを簡単に作り出せる点で優位があるだろう。これまたレガシーとの比較になってしまうが、≪真の名の宿敵≫ほど絶対的信頼をおけるクロックがないためこの点も絶対ではない。
総合して、レンジを問わないフェアデッキへの耐性向上が石鍛冶というカードの最大の魅力だ。
他方、というかむしろぶっちぎりで俺個人の検討においてぶち当たっている課題はミラーマッチ問題である。
別項を設けて少し詳しく話そう。
●ミラーマッチ! Are you ready!?/
特に頭を悩ませるのが除去枠、ひいては≪流刑への道≫というカード。
先日市川ユウキプロがtwitterでも発言していたが、ミラーマッチにおいてこれを相手の石鍛冶への除去として採用した際のデメリットが大きすぎるのだ。ソープロとは違うのだよ。
同氏は「先手2T目の石鍛冶への流刑⇒先手3T目のジェイス」につながるリスクに言及していたが、それでなくとも≪殴打頭蓋≫含む装備品を素でキャストしうる土地を与えてしまうのは見過ごせない難点だろう。
ならばと一度ターンを与えてアップキープに流刑をあてようものなら、相手は嬉々として対応、アクティブになった石鍛冶を起動することになり、サーチ⇒踏み倒し⇒土地に変わるというETBクリーチャーにありがちな「既に仕事した」のラインを明らかに逸脱させてしまう異常事態に瀕する。この時点で既に石鍛冶というカードが持つパワーが見て取れるわけだが、まあそれは置いておこう。
つまるところ、≪石鍛冶の神秘家≫というカードと色が合う除去の中で最もカードパワーの高い≪流刑への道≫は逆に石鍛冶を相手取るには微妙ということである。相手の石鍛冶には別途回答を用意する必要がありそうだ。
続けて、この課題克服を目指したデッキ案を以下に列挙する。
○エスパー石鍛冶
除去色としての黒をタッチすることで、石鍛冶の天敵であるハンデスも採用可能になり石鍛冶が戦場に出る前後問わず対処可能なのがエスパーの魅力。
≪思考囲い≫等ライフルーズが気になるカードも、≪殴打頭蓋≫による補填をアテにできるため躊躇い無く使用できそうだ。
装備品用のクロックとして≪未練ある魂≫が使用可能なのも見逃せない。
PW等の厄介なパーマネントにも触りやすいだろう。
デッキ全体に黒いカードが増える都合上、ブルーカウントが減るため≪否定の力≫とはやや折り合わせが悪い。カウンターとハンデスを両立すると除去のスペースが食われるので尚更。
更に3色にする都合上≪廃墟の地≫は使いにくくなる。ミラーへの耐性とトロンへの耐性はトレードオフと考えるべきか。
○ジェスカイ石鍛冶
除去色として赤を選択するアプローチ。
火力のほうが概して黒の除去よりもテンポ面で優れるほか、PWにも当てられるユーティリティの面でも優位があるだろう。
反面、≪タルモゴイフ≫筆頭にタフな緑の生物への対処で後手に回るためやはり≪流刑への道≫は必須。
≪稲妻のらせん≫等ライフ補填の機会も増え、総じてエスパーよりもよりビートダウンへの耐性があがる格好。
(まあジェスカイってカラーリングが基本的にアグロヘイトやねんな)
一応、赤も茶破壊に恵まれたカラーなので軽量除去含めミラーでの優位はあるだろう。
ハンデスがないぶんカウンターへの依存度が上がるため、エスパーよりもブルーカウントの面ではマシになるか。どっこいどっこいではありそうだが多少≪否定の力≫は撃ちやすいだろう。
反面、≪廃墟の地≫の使いにくさはエスパーからそのままにトロンとの相性は更に悪くなる。
○バント石鍛冶
これは前者2者の「青白石鍛冶」というアーキタイプからガラっと方向性を変え、バイアルデッキに石鍛冶を突っ込むというビートダウン志向のアプローチ。
レガシーでいう「デスアンドタックス」に近い、クリーチャーデッキにおける石鍛冶の活用だ。ひとまずは「バントスピリット」を軸に構想してみている。
勿論同じバイアルデッキとして「白黒エルドラージ」等も構想を検討できるだろうが・・・。
飛行クリーチャー+装備品の相性は言うまでもなく、スピリットのクロックパーミッション戦略との合致も見れるだろう。特に≪饗宴と飢餓の剣≫との相性はすばらしい。
他方ロードと装備品で2重に打点を向上させるのはややオーバーキル気味も感じるほか、装備品の投入でバントスピリットの魅力である≪集合した中隊≫のハズレを増やすという折り合いの悪さはやや気にかかるところ。
現状ではアイデアとしてまとまっているデッキの構想軸は以上の通り。
要点と今後の展望を述べてまとめて簡単に結びとしよう。
①≪石鍛冶の神秘家≫がパワーカードなのは明らかだけど、素直に青白石鍛冶ベースで組んでそれが強いかどうかは怪しいラインかも。
②特にミラー意識すると除去色のタッチを検討する必要性が大なので、そうすると他のデッキへのガードが下がりすぎそうな懸念。
③石鍛冶デッキの流行を見越すなら、ジャンドやトロンの流行は自明。特にアーティファクトメタが盛んになるのであれば≪コラガンの命令≫等石鍛冶にとって致命的なカードが増えるのでは?
④ミラー及び石鍛冶をメタったデッキ双方への対策が急務。
MCQにむけて、急ピッチでシェイプアップさせていく必要がありそうだ。
今週末のモダン大会が楽しみっすね、今回はこんなところで。
【意見求ム】バントスピリット(モダン)について
2019年2月26日 デッキ考察(モダン)MF横浜へのエントリーを済ませ、モダンへの挑戦を始めてからそろそろ二週間になります。
調整中なのは手持ちのデッキである5C人間から派生するのが楽だった、という単純な理由で組んでみた「バントスピリット」。使用感覚も似てるかな程度であんまり深く考えずに使い始めましたが、思いのほか好感触なので現状では本戦でもこれを使おうかなと検討中。
とはいえ記録に残せる試合だけで約40マッチほどこなした程度で、まだまだデータ不足が否めない現状。いかんせんモダン文化が地元に根付いていないこともあり、同デッキの使用者に意見を請うことも難しく調整の方向性を定めることすら困難。ここんとこの武者修行(笑)の中で得たものをフィードバックして仕上げていってはいるのですが、客観性に欠けるぶん自信がないです。
「有利・不利」や「サイドボードプラン」についても非常にざっくりとした形でしか把握しておらずこの辺も不安要素。
そんなわけで今回も(?)有識者の意見を募る目的で調整中のレシピをさらしていきます。なにとぞよろしくお願いします。
『バントスピリット』
【土地21】
植物の聖域3
地平線の梢2
溢れかえる岸辺3
霧深い雨林2
吹きさらしの荒野3
魂の洞窟1
寺院の庭1
繁殖池1
神聖なる泉1
ムーアランドの憑依地1
島1
平地1
森1
【クリーチャー29】
貴族の教主4
霊廟の放浪者 4
無私の霊魂3
至高の幻影4
幻影の像3
呪文捕らえ4
ドラゴスコルの隊長4
極楽鳥1
拘留代理人2
【スペル 10】
霊気の薬瓶3
流刑への道3
集合した中隊4
【サイドボード15】
安らかなる眠り2
石のような静寂2
秋の騎士2
統一された意思2
徴税人2
聖トラフトの霊1
崇拝1
オーリオックのチャンピオン1
カドック・ティーグ1
悔恨する僧侶1
まあデッキの解説については多くの記事があるでしょうから必要ないと思います。≪極楽鳥≫採用して1マナ域12枚というのはちょっと古い型になるのかな?
おおざっぱな印象で言えば最初は「ちょっと丸くなって打点下がった人間デッキ」くらいにしか考えてなかったんですが、どっちかというと「流刑とカンパニー使えるマーフォーク」の方が近い気がしてきました。ETBクリーチャーでなくロードが打点の主体なせいですかね。人間と違ってETBよりもシステムクリーチャーが多く、打点が低くても飛行でクロックが刻みやすいので全体的にマイルドというか。そしてただただ≪集合した中隊≫が強い。ほんとこれにつきますね。
以下、採用/不採用カードについて個別に列挙。
・メインボードについて
①≪拘留代理人≫の採用
元々≪反射魔道士≫が収まっていたスロットですが、僕はこのデッキを回す当初より採用しています。新カードを試したいというのもありましたが、スポイラー当初から可能性を感じていたカードです。実際今では多くのバントスピリットのレシピで採用されていることが確認できますし、今後ますます定着すると思います。流石に生きてる≪拘留の宝球≫は伊達ではなく、万能です。特にドレッジやヴァイン等の≪信仰なきものあさり≫を使用する墓地利用デッキに対して有効な場面が多々あります。
≪反射魔道士≫とは有効な仮想的が異なるので単純比較するのは難しいですが、概ね≪拘留代理人≫の方が有用だと感じています。
元々人間と違って色マナに部族縛りはありませんし、5C人間を回していた頃から「インスタントタイミングの≪反射魔道士≫」にあまりバリューを感じていなかったこともありました。反射と違って、相手の除去から守ってやる必要性があるのは難点かもしれませんが≪無私の霊魂≫を筆頭にその手段に乏しいわけでもないので採用をためらうほどのデメリットではないように思います。
②≪鎖鳴らし≫のカット
大体ピンで採用されがちなカードですが、単体のバリューが明らかに低いのでサイドアウトしがちで、採用意図がよくわからず調整の過程で抜けていってしまいました。≪拘留代理人≫との兼ね合わせもあり≪無私の霊魂≫の増量用に枠を譲ってます。クロックを守る役割だけでいえば≪無私の霊魂≫の方が融通が効くイメージ。
瞬速+呪禁の奇襲性はどちらかというと相手の視点から見ての恐さのカードだと思ってまして、今のところ≪鎖鳴らし≫がいればなあというシーンにでくわしたことはないです。それもカンパニーorバイアル+≪ドラグスコルの隊長≫で補完できる範囲かなと。そもそも実感できるほど使い込む前に≪鎖鳴らし≫抜いてしまっているのでなんとも言えないといえばアレですが、「どうしても1枚は入れておかなくてはならないカード」には感じませんでした。
ただ、ミラーマッチにおいて起こりがちな≪霊廟の放浪者≫のサイズをめぐるやりとりで後出しじゃんけん式に優位に立てるカードなのでそこに関しては優秀だなという認識はもっています。(1敗)
③≪地平線の梢≫の枚数調整
一般的に3枚程度採用されますが、この土地から受けるダメージが敗因の一つになったことが多数。1枚ならともかく、2枚重ね引くと許容できないダメージ量になりがちでした。
もとより、カンパニーキャストの為に土地を伸ばしていく必要があるデッキなのでマナフラッドよりもマナスクリューの方に耐性がないデッキだと感じていて、更に≪ムーアランドの憑依地≫まで採用した上でこのダメージ量のリスクを負ってまでマナフラッドの緩和を求めるのはやや過剰に感じました。マナスクリューへの懸念からわざわざ≪極楽鳥≫まで採用しているわけですし。
上記のように人間よりも明らかにドロー目的で使用する頻度が低いので、1枚削ってフェッチランドに枠を譲っています。トロンや青白コンなどライフを攻めてこないマッチアップが頻発するならまた増やしたいとは思いますが。
・サイドボードについて
①≪スレイベンの守護者、サリア≫⇒≪徴税人≫に変更
対バーン・チェインコンボ・コントロールを中心に、ついでにトロンにも入れるといった具合でサイドインされるサリアをカット。
サイドインした試合のほぼ全てにおいてこちらの≪集合した中隊≫や≪統一された意思≫との噛み合わせで足を引っ張る要因になったシーンが目立ったのが気に食わなかったので。人間のようにパンプの種になるわけでもないのでキルターンも早くなりにくく、有体にいえばターゲットがぼんやりしているサイドカードに感じました。
やっぱサリアぐらい多少無茶なサイドしないと勝てないほどの相性差があるってことなんですかね。
サリアの枠は≪徴税人≫に挿げ替えています。
本来のターゲットであるバーン・チェインコンボへの枠にはなっていないので代替はできていませんが、代わりに対コントロールやミラーでより明確で効果的なカードだと思います。
バーン・チェインコンボ・トロンがきついならきついで、それぞれに対してよりクリティカルなサイドカードへ枠を割くほうが無難なのかなと。
まあ枠はほとんどないわけですが。
②≪聖トラフトの霊≫について
非クリーチャーデッキに対するイージーウィン要員という認識。
大抵はメインにも1枚挿しされますが、
・単純にメタ読みの観点から。メタ上位のデッキはクリーチャーデッキのほうが多く感じたので。
・メインデッキの3マナ域が重量オーバー気味かつ、3マナ域では唯一≪幻影の像≫とのシナジーが薄い(天使トークンをコピーする程度)
等の理由からサイド1枚に留めました。例によって青白コン・トロン・バーン相手などにサイドインするわけですが、これは元々メインボードのカードがメタによってサイドを行き来しているだけなのであまり特筆するほどのカードではないかも。
個人的に気になってるのはこれくらいでしょうか。
MF横浜まで単純に調整期間が短いので、適切なシェイプアップができるかどうかが非常に不安です。ご意見お待ちしてます。