「最後の戦いを目撃せよ/Be there when it ends」

ラヴニカ三部作最終章、「灯争大戦」は5/3(金)世界同時発売!





はい、いつもの販促といつもの雑感です。

レア・神話レア中心にやっていきまーす。

特に言及ない限り基本スタンダード目線で。







・≪時を解す者、テフェリー≫

期待と話題の新テフェリー。3マナと軽量ながら、初期忠誠度は4と高め。今回はレア枠で収録するためか、前評判の割に値段は抑えめか。

+1は次の自ターンまでソーサリーへ瞬速を付与。キャントリップのない代わり、手札のソーサリー全てをインスタント化できる≪急かし≫。ハンデス・ラスゴをインスタント化して撃つのは中々インパクトがあります。

-3はクリーチャー・エンチャント・アーティファクトへの≪排撃≫。盤面に触れてカードが引けて、とバウンスであることを差し引いても自衛能力としては使いやすい部類の能力。

「灯争大戦」収録のPWの特徴として、奥義を持たない代わりに常在型能力を持っています。これに加えて忠誠度能力はアンコでマイナス能力のみ、レアはプラスマイナスを併せ持ち、神話レアとなれば奥義までついてくるというレアリティ格差。



このテフェリーの常在型能力は対戦相手のインスタントタイミングでのスペルキャストの禁止。初代クリーチャー時のテフェリーとほぼ同じ拘束能力ですね、PWとなったので若干使用感は異なるでしょうが。

≪ドミナリアの英雄、テフェリー≫が非常に強力だったこともありこのテフェリーにも大きな期待(あるいは危惧?) を抱く声が多く見られます。
個人的な意見としては、「強力ではあるが、やや過大評価に感じる声が多い」といったところ。

第一に気にしなければならないのは、奥義を持たないPWなのでこれ単体では勝利に結びつかないこと。またプラス能力は他のカードに依存する能力・・・総じて「単体ではほぼ何もしない」カードである点には留意が必要です。常在型能力も、インスタントスペルの採用率が低い愚直なビートダウンにはバニラ同然なためやや尖りすぎなきらいを感じます。

一方でコントロールミラーや、青単のようなクロックパーミッション等刺さるマッチアップでの刺さり方はえげつないため、そういったマッチアップを意識するのであれば出番は必至といえそうです。今エキパンション収録のPWの多くに言えることですが「主に常在型能力を目当てに採用、ついで程度にアドがとれればOK」みたいな運用が想定されます。サイドボード向きにも感じますね。

一応、刺さらないマッチアップにおいてもマイナス能力のバウンスでお茶を濁して退場できる等最低限の汎用性は備えておりメインデッキからの投入も充分検討できるでしょう。ただ、5マナテフェリーのようにデッキの主軸にすえて構築するほどのカードではないと思います。


・≪龍神、ニコル・ボーラス≫

永遠のラスボスが5回目のカード化。もちろん神話レア。
今回は5マナとそこそこ軽めながら、青黒黒黒赤という突飛な色拘束が目を引きます。ミゼットでも意識した?初期忠誠度は4。

+1はアモンケットの「責め苦」サイクルに似通った、ディスカードorサクリファイスを迫る締め上げ効果とキャントリップ。一見地味なことしか書いていないようでいて、実は1度にカード2枚分のアド差をつけるとんでもない能力。同種のPWと比べても、プラスするごとに開いていくアド差の面で一線を画しています。相手が切ったカードは追放されるなど至れりつくせり。

-3は≪英雄の破滅≫。PWが盤面に触れる能力としては癖が無く使いやすい強力な自衛能力。

-8は伝説のPW・クリーチャーをコントロールしていない対戦相手の強制敗北。PWの奥義にありがちな「事実上勝ち」すら生ぬるい、直接的にゲームを終了させる能力。プラス能力を連打できている時点で、相手の場にPWはおろかロクにリソースがあるとは考えにくく、除去が得意な自身のカラーリングともかみ合う強力な奥義といえるでしょう。


以上の豪華な能力3点セットに加えて、「戦場の全てのPWの忠誠度能力を得る」という非常に特異な常在型能力も備えます。ボーラスの全能性というフレーバーを能力化したものでしょう。相手・自分問わず全てのPWの能力を起動することができます。

ただ、自身の能力が普通に強いので他のPWの能力を使う機会はあまりなさそうです。相手のPWがいたとして、自身の-3で対処できてしまうのも一因。せいぜい、奥義のターンを早めるために「+2」を持つPWの能力をパクる程度か。
ちなみに他のPWの常在型能力はまでは流石にパクれません。念のため。

と、ここまでベタ褒めした通り非常に強力なカードであることは疑いないと思いますが、やはり懸念は色拘束。
特に黒トリプルは重く、三色要求も相まってやはり先代ボーラス共々併用する専用デッキを作ることになりそうです。無論それを加味しても、これを主軸にデッキを作る価値のあるカードだと感じます。初動からお値段がぐんぐんグルトですが、抑えておきたいところ。


・《復讐に燃えた血王、ソリン》

なんやかんや石から出てこれたソリンさん、案の定ボーラスのことなんざほっぽってブチギレ案件の模様。
4マナで初期忠誠度は4。

そんなブチギレ様とは裏腹に(むしろなのか?)、彼の常在型能力は自ターン中自軍クリーチャーとPW全員にライフリンクを付与するというもの。デッキにもよりますがすさまじい勢いでライフレースが壊れかねない、見た目以上に強い能力。

+2能力はプレイヤーorPWへの1点火力。常在型能力は自身にも及ぶので、一応1点のドレインとなっています。あっからさまにショボイ能力ですが、上がり幅が高く、-能力の融通性を考えると仕方ないか。多少PWに触れるだけでもマシ。

-Xで、コストXのクリーチャーをリアニメイト。出してすぐ最大4マナのクリーチャーまで呼び出せますが、強力な常在型能力を活かすためにもやはり3マナ圏のクリーチャーが狙い目でしょう。やや工夫は必要ですが、個人的には《輝かしい天使》と組みあわせて使ってみたいですね。

色がビートダウン向きではない、という欠点はやや気になりますがライフリンク付与はやはり何がしか可能性を感じます。


・《黒き剣のギデオン》

前回に引き続き、3マナのPWとして登場し早くも死亡が確定してしまった生きる死亡フラグ。フラグが実現した。

いつものクリーチャー化能力を、今回は常在型能力として搭載。
サイズは4/4、例によって破壊不能・ダメージ軽減がついてますが常在化したおかげで自ターン中はほぼ完全無敵に。初期忠誠度も4と固く、既に強そうな臭いがプンプン。

+1は自軍のクリーチャー1体へ警戒or破壊不能or絆魂を付与。
ギデオンへの殴り返しを防ぐ警戒、クリーチャー同士の交換を優位進める破壊不能、戦場ががら空きでもとりあえず絆魂とビートダウンに必要な要素は取り揃えており+能力としては充分なラインナップ。
ただし、ギデオン自身を対象にすることができないため真価を発揮するにはアグレッシブなビートダウンで採用が必至。

-6はノンランドパーマネントの追放。消費値が大きいものの序盤から殴っていけば必然忠誠値は溜まっていく一方なので、一度は使用できる目算は高そう。
しっかり打点を稼ぎ、後詰めの道を切り開く能力としては有用。

全体的にハイスペックですが、+1能力の仕様上前のめりなデッキでの運用が前提で今までのギデオンに比べるとやや汎用性には欠けるイメージ。
素直に白単で使おうとすると、3マナ域は結構激戦区なのでそこにどれだけ入っていけるかは結構楽しみですね。



・《永遠神オケチラ》

アモンケットの神々が一柱、「永遠神」サイクルとしてゾンビ化し復活。
今回は永遠衆化したためか、破壊不能ではなくライブラリの3番目を戻るという形で不死を体現。戦場からであれば破壊はおろか、追放でもライブラリへ帰っていくという恐ろしい執念。

白の永遠神、オケチラのスペックは5/3/6ダブルストライク。
加えて、クリーチャーをキャストするたびにトークンを生産します。
トークンのサイズは4/4・・・4/4!?

事実上5/6/6サイズの除去耐性持ちが、4/4を量産しながら殴ってくる。
何を言ってるのかわからねーと思うが、俺にも何を(ry

かつての《スカラベの神》をよりビートダウン向けにしたような能力で、盤面の制圧力の高さは容易に想像がつきます。あちらと同様、「ターンが帰ってきたら概ね勝ちに傾く」くらいのスペックはありそう。この色のミッドレンジ、というとあまり現環境でめぼしいデッキが思いつきませんが流石に何かしらデッキが組まれそう。


・《永遠神ケフネト》

青の永遠神、ケフネトは4/5飛行。
何故かサイクル中、これのみ4マナ。
永遠神共通の不死能力も勿論備えており、この時点で既にスペックは充分なのですが。

能力は各ターン最初にドローしたカードがインスタントorソーサリーであればそれを無色2マナ分コストを軽減した上でそのコピーを唱えてもよい、というもの。「コピーを唱える」のがミソで、実はハンドに加わったコピー元はそのまま手札に残るという非常にアドバンテージ面に優れる能力。

4/4/5飛行除去耐性持ちで、何故かアドバンテージ能力まで備えている不思議な生物。マナコスト刷り間違えたんじゃないだろうな?
4マナと軽い分アドバンテージ能力は確実性に欠け、「ターン帰ってくれば勝ち」クラスの制圧力はありませんが、コントロールデッキのフィニッシャーとしての格は充分でしょう。4枚買いです。



・《永遠神バントゥ》

黒の永遠神は、5/5/6威迫。
ETB能力として、自軍パーマネントを任意の枚数サクリファイスしてその枚数分のドローができるというもの。

ひっじょーに使いにくい。
このテの能力としては土地をサクれるのはそこそこ融通が利いているのですが、いかんせんこれを出した後の盤面がスカスカになるのはいただけない。一応マナフラには強いけども・・・。
せめてもう少しスタッツが優れているか、ライフリンクでももってればよかったんですが。



・《猪の祟神、イルハグ》

赤の永遠神は・・・ってあれ?こいつゾンビじゃないじゃん!
どうやらグルールにはモノホンのオットコヌシ様がいた模様、まあハゾレトの枠なわけですから赤の神は特別ですよね。

気になるスペックは5/6/6トランプル。でけー。
除去耐性は永遠神サイクルと共通。

固有能力は、アタック時に手札からクリーチャーを攻撃している状態で戦場に踏み倒すというもの。既存のカードでは《巨大なるカーリア》に近い挙動ですが、出したクリーチャーはターン終了時に手札に戻ってしまいます。

個人的には単純に素のスペックが優秀とはいえ、能力のほうは正直ややオーバーキル気味かなーと思います。能力を真に活かそうとすれば、《野生の律動》あたりの速攻付与によるサポートが必要になってきそうです。実際に使われるどうかは微妙なところ。

ちなみ後述するロナスを手札から叩きつけると17点入るぞ!
やっぱオーバーキルじゃん?


・《永遠神ロナス》

緑の永遠神は5/5/5接死。
おい、赤にサイズ負けてんじゃねーかもっとがんばれ。

能力はETBで自身以外の自軍生物全員のパワーを倍化し、警戒を付与。
インパクトのある能力ですが、実はタフネスがあがってくれないので見た目ほど戦闘での優位は得られないのでは?という疑惑が。
また、ある程度クリーチャーの頭数が必要=出すまでに下準備が必要という意味で単独でのパフォーマンスに欠け、黒のバントゥと同じ悩みを抱えています。その割りにリターンがあまりつりあってるようには思えず、やや中途半端。

あんまり使われなさそうだなあ、という感想。




今回はひとまずここまで。
気になるカードが非常に多いので、そのうち追記したいと思います。
リクエスト等あればコメントかtwitterまでどーぞ。
ではまた次回。




(4/29 追記)

・《永遠の終焉》

Xの値が10を超えると爆発的な能力が追加される「終焉」Xコストソーサリーサイクルの黒。
タフネスX以下の生物を最大3体破壊。
Xが10を超えることによるボーナスは自身の墓地からすべてのクリーチャーのリアニメイト。

まあサイクル通じてXが10↑で唱える機会はそうないでしょうから、そのボーナスについてはほぼオマケ程度にとらえてよいでしょう。
肝心の効果としては、Xの値が小さくても効果が期待できることから対アグロデッキ用のカードとして期待できると感じています。
X=1で2体以上破壊できれば充分、Xが2~3程度でも標準的なラスゴとして機能するなら黒い除去コンには使いやすい部類ではないでしょうか。
個人的には期待値の高いカードです、白いラスゴで事足りるのでエスパーでは使いでがないでしょうが、それこそ流行りそうなグリコン辺りには採用できそう。



・《破滅の終焉》

緑の終焉はライブラリー/墓地からマナコストX以下のクリーチャーを直接呼び出せる、《緑の太陽の頂点》の亜種。
Xが10を超えることによるボーナスは、呼び出したクリーチャーへの+X/+X修整と速攻付与。まあ12マナも払ったら人が死ななないと割に合わないしこんなものか。
緑なのでマナ加速からたたきつける分には一番実現性は高そうには見えます。


ある程度マナを確保できるデッキであれば強いクリーチャーを5↑積んでるような使い方が可能なのは本家と同じですが、このテのカードとしては墓地からも呼び出せるのが画期的。しつこく強いカードを連打できるのはよさそうにみえます。
ただ、緑マナダブルシンボルであるため柔軟なシルバーバレットを狙うにはやや取り回しが悪い点が否めません。スタンダードで強いクリーチャーを呼び出そうとすると、必然Xの値が4~5を超えがちなのでかなりのマナ食い虫。
ランプぽい構築できればあるいはですが、昨今のスタンのメタ傾向的には逆風か。



・《永遠神の投入》

生物への4点、4点ゲイン、動員4、ライブラリートップ4枚を墓地へと4尽しの除去。時々よくある印象深い数字で固めたカード。

4/4がCIPで4点ドレイン火力撃つわけですから、そりゃ書いてることはめっちゃ強いのですがいかんせんスタンで5マナのピン除去は重いです。
アグロ対策としては結構なコスパですが、それ以外のデッキに対してはいまいち。ライブラリ削りも塩を送り込みそうな気がしてならず、イマイチ使いでが…。

カラーリングもカラーリングなので、エスパーやグリクシスがアグロ対策に1枚積んでおく程度か。悪くはないと思うんですけどね。


・《戦慄衆の解体者》

ラクドスカラーの2マナ、1/1速攻スリス能力持ち。
今回はエキスパンションテーマがPWなせいか、こいつに限らずPWを殴ってもスリスが誘発するのが有能。

単純に打点の上がり方が高いのはもちろん、除去されても自身のパワー分のダメージを飛ばすアグロの求める能力を高い水準で備えています。
ラクドスカラーのアグロというと、今までは赤単に食われがちでしたがサイズの上がりやすいこいつで差別化&復権なるか。



・《終局のはじまり》

6マナで打ち消し不可のインスタント2ドロー。
そして手札の枚数に等しい動員を行います。

おおよそ、3/3~4/4程度の瞬速2ドローと考えるといささかインパクトには欠けます。正直、6マナ払うなら打ち消されてもいいので3ドローさせてほしかった感。
現状、コントロールのドロースペルとしては《薬術師の眼識》が枠を食いがちなのもマイナスポイント。
ただ、コントロールミラーにおいては打ち消されないアドスペルがクロックとしての性格を持つのはかなりは頼もしいためそういうマッチ意識での採用はありえるか。

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