MFロンドンにて新しいマリガンルールの試験運用が始まります。色々情報が飛び交ってますが、順を追って説明すると。
という手順です。
念のため実際に数字を入れてみたほうがわかりやすいですかね?
こういう感じになります。
今まではマリガンする度にカードがオープニングハンドが減っていくので、基本的にマリガンすればするほど選択肢が狭くなっていました。これを占術である程度緩和しようとしていたのが今までのマリガンルール。
今回のルールでは何回マリガンしようと7枚で初手を確認することができ、その後ゲームができるようにハンドを減らしていく作業になるわけですね。
オープニングハンドから不要牌を削ぎ落としていく形のマリガンとなるので、単純に土地事故が極端に減る・・・というか主にそれを目的としたマリガンルールでしょう。マリガンしてもある程度強いハンドを握れるようになると思いますから、デッキによってはマリガンしたほうがいいかもなんてこともあったり。
以下から個人的な意見を述べますが、先に言っておくとあまりいい印象はもっていません。
①積極的なマリガンが肯定される
力戦・大長サイクルや≪宝石の洞窟≫・≪血清の粉末≫などが初手あるときに効果を発揮するカードなどがわかりやすい例です。何度マリガンしようと初手にくる期待値が変わらないので、特定のデッキに有効なカードを探して積極的なマリガンがしやすくなります。
具体例に挙げたカードに限らず、軽くて効果的なサイドボードやコンボパーツを探してのマリガンについても同様。
積極的なマリガンが肯定されるので、事故が起こりにくくなり多少のリスクを省みず特定のカードを探しにいく行為、所謂「ブン回り」を目指す傾向を助長します。要求カード枚数が多いコンボなどはともかく、2枚コンボ・3枚コンボへの影響は大きいと感じます。
「対策する側も対策カードを探す上で積極的なマリガンを行うので条件は同じである」と考えることはできるかもしれませんが、結局のところそれぞれが相対した時に対策する側のデッキが「ブン回りを止めるカードを引くこと」は対策される側にとっての最悪の行動、つまり「ブン回り」に他ならないため傾向としては似たようなものだと思います。
②マリガンチェックの所要時間が長くなりやすい
積極的なマリガンが肯定されるので、お互いのシャッフルにかける時間が長くなりやすくなるでしょう。また、個人差はあるでしょうが「オープニングハンドからボトムに送るカードを選ぶ」という作業に時間がかかるシチュエーションないしプレイヤーがでてくることも明白だと思います。
単純にゲーム時間が延びやすくなるので、大会運営上やさしくありませんし特定のデッキに不利がでてくる可能性にもなります。
以上の要素から、私はあまり構築フォーマットにおいてこの方式のマリガンは採用すべきないと考えています。
コンボデッキの優位であるとかそういう話ではなく、「70点ハンドをキープするより多少無茶して100点目指せ」というマリガンが肯定され、デッキの発揮するパフォーマンスの平均値が上がりやすくなる状況をあまり健全には感じません。
ただ、リミテッドにおいてこのルールを採用するのには大賛成です。
構築よりもカードパワーで劣るので「ブン回り」よりも「事故が起こらない」ことを目指す安定志向になりがちですし、その意味でこの安全なマリガンは受け入れやすいです。初心者をリミテッド環境に案内する際にも事故が起こりにくくなるのでいいかもしれません。
ともあれ、ロンドンではモダン/ドラフトで試験運用予定。
「ブン回り」環境の最前線のようなモダンと、リミテッドの双方での結果を待ちたいところです。
①マリガンチェック時、マリガンすることを選択したプレイヤーは手札を全てライブラリに戻しシャッフル。その後それが何回目のマリガンであるかに関わらず、7枚でマリガンチェックを行う。
②キープした場合、それまでに行ったマリガンの回数に等しい枚数のカードをキープした手札からライブラリボトムに置く。
という手順です。
念のため実際に数字を入れてみたほうがわかりやすいですかね?
1.ゲーム開始時、プレイヤーAがマリガンを選択。
2.カードを改めて7枚引き、2回目のマリガンチェック。
3.プレイヤーAがキープを宣言。
4.プレイヤーAはマリガンを1回行ったので、手札を1枚選択してライブラリの一番下へ置く。
5.ゲーム開始。
こういう感じになります。
今まではマリガンする度にカードがオープニングハンドが減っていくので、基本的にマリガンすればするほど選択肢が狭くなっていました。これを占術である程度緩和しようとしていたのが今までのマリガンルール。
今回のルールでは何回マリガンしようと7枚で初手を確認することができ、その後ゲームができるようにハンドを減らしていく作業になるわけですね。
オープニングハンドから不要牌を削ぎ落としていく形のマリガンとなるので、単純に土地事故が極端に減る・・・というか主にそれを目的としたマリガンルールでしょう。マリガンしてもある程度強いハンドを握れるようになると思いますから、デッキによってはマリガンしたほうがいいかもなんてこともあったり。
以下から個人的な意見を述べますが、先に言っておくとあまりいい印象はもっていません。
①積極的なマリガンが肯定される
力戦・大長サイクルや≪宝石の洞窟≫・≪血清の粉末≫などが初手あるときに効果を発揮するカードなどがわかりやすい例です。何度マリガンしようと初手にくる期待値が変わらないので、特定のデッキに有効なカードを探して積極的なマリガンがしやすくなります。
具体例に挙げたカードに限らず、軽くて効果的なサイドボードやコンボパーツを探してのマリガンについても同様。
積極的なマリガンが肯定されるので、事故が起こりにくくなり多少のリスクを省みず特定のカードを探しにいく行為、所謂「ブン回り」を目指す傾向を助長します。要求カード枚数が多いコンボなどはともかく、2枚コンボ・3枚コンボへの影響は大きいと感じます。
「対策する側も対策カードを探す上で積極的なマリガンを行うので条件は同じである」と考えることはできるかもしれませんが、結局のところそれぞれが相対した時に対策する側のデッキが「ブン回りを止めるカードを引くこと」は対策される側にとっての最悪の行動、つまり「ブン回り」に他ならないため傾向としては似たようなものだと思います。
②マリガンチェックの所要時間が長くなりやすい
積極的なマリガンが肯定されるので、お互いのシャッフルにかける時間が長くなりやすくなるでしょう。また、個人差はあるでしょうが「オープニングハンドからボトムに送るカードを選ぶ」という作業に時間がかかるシチュエーションないしプレイヤーがでてくることも明白だと思います。
単純にゲーム時間が延びやすくなるので、大会運営上やさしくありませんし特定のデッキに不利がでてくる可能性にもなります。
以上の要素から、私はあまり構築フォーマットにおいてこの方式のマリガンは採用すべきないと考えています。
コンボデッキの優位であるとかそういう話ではなく、「70点ハンドをキープするより多少無茶して100点目指せ」というマリガンが肯定され、デッキの発揮するパフォーマンスの平均値が上がりやすくなる状況をあまり健全には感じません。
ただ、リミテッドにおいてこのルールを採用するのには大賛成です。
構築よりもカードパワーで劣るので「ブン回り」よりも「事故が起こらない」ことを目指す安定志向になりがちですし、その意味でこの安全なマリガンは受け入れやすいです。初心者をリミテッド環境に案内する際にも事故が起こりにくくなるのでいいかもしれません。
ともあれ、ロンドンではモダン/ドラフトで試験運用予定。
「ブン回り」環境の最前線のようなモダンと、リミテッドの双方での結果を待ちたいところです。
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