ラヴニカ三部作、第二弾!
『ラヴニカの献身』は1/25(金)発売!


いつもの販促。
いつもの雑感。

色々とカードが出揃ってきているので、ぼちぼちやっていきましょう。
前回同様、各ギルドのキーワード解説なんぞも交えつつ個人的に気になったカードだけテキトーに取り上げていきます。
特に注釈がない限りスタンダード目線でのお話。レアと神話レア中心で。
んじゃま、れっつごう。



・≪徴税人≫

2/2/1のステータスでオルゾフの新キーワード「死後1」を持つ白のウィニークリーチャー。
自ターンにおける相手のスペルキャストと起動型能力に対して1マナ重くするペナルティをかけるマナ拘束能力を持つヘイトベア。
「死後X」を持つクリーチャーは、死亡時にX体のスピリットトークンを戦場に残します。≪宿命の旅人≫系のトークン生成PIGをキーワード化したもの。

マナ拘束能力の系統ゆえか≪スレイベンの守護者、サリア≫のような活躍を期待する声を多くみかけますが、実質的にはかなり異なるクリーチャーだと考えてよいでしょう。拘束能力が働くのが自ターン限定で相手ターンの動きに一切影響を及ぼさない、つまり相手から自分への干渉を制限する類の能力。どちらかといえば≪堂々たる撤廃者≫の系譜で、サリアとは異なりコンボデッキにはあまり有効ではないことが伺えます。
またタフ1で戦闘向けの能力も持たないためクリーチャー同士のぶつかり合いに弱く、純粋なビートダウン志向のカードとしては採用しにくいでしょう。

他方、インスタントタイミングでの干渉を中心とするコントロールデッキには非常に有効。カウンターや除去による後続への干渉を制限できる上、ソーサリーの全体除去で対応すると死後でクロックを残す地味ウザ要員。コントロールはクリーチャーを出してこないので、コンバットでの影響力の低さも気にならないでしょう。前環境のような白ウィニーが成立するかは未知数ですが、コントロールデッキが環境の割合を多く占めるなら出番がありそうです。


・≪ Precognitive Perception ≫

青ダブルシンボル5マナのレアインスタント。日本語訳するなら≪予見知覚≫とかそんなんですかね。
効果としては単純な3ドローですが、アゾリウスのキーワード「附則」を持ち、自ターンのメインフェイズにキャストすると占術3を行った後に3ドローすることができます。いわゆるインスタソーサリーと呼ばれる類の向上呪文。

かなり純粋に「強い」と言い切れるドロースペルです。
重さはありますが、3ドローは非常に大きく附則抜きにしても≪ジェイスの創意≫と同等。メインフェイズでのキャストはリスキーですが≪ドミナリアの英雄、テフェリー≫を絡めての運用は誰でも考え付くほどあからさまに強力で、「占術⇒ドロー」の流れについては≪定業≫≪天才の片鱗≫の採用実績から見て語るべくもないでしょう。
下位互換である≪ジェイスの創意≫ですら≪宝船の巡航≫や≪時を越えた探索≫がスタン現役時代でもコントロールに挿されることがあった実績を持つスペルなので、今回もコントロール系のデッキで採用が検討されるでしょう。
現状ドロースペルとしては≪薬術師の眼識≫がコントロールでは定番で、これを押しのけて採用という形にはならないかもしれませんが、やはり1~2枚程度で使われることになるのではないでしょうか。



・≪Spawn of Mayhem≫

黒の神話レア。
4/4/4飛行トランプルのスペックを持つデーモン。自ターンアップキープに全プレイヤーへ1点ダメージ、更にコントローラーのライフが10以下の場合はサイズアップする前のめりなクリーチャー。
ラクドスのキーワード「絢爛」を持ち、相手のライフルーズがあったターンにおいては3マナで唱えることが可能。こいつは絢爛達成で軽くなるタイプですが、逆に本来よりコストが重くなる代わりに能力が付与されるタイプの絢爛もちらほら。

さて、こいつ自体の評価ですが前のめりな黒いアグロデッキが組めるのであれば、3/4/4飛行トランプルに継続的なダメージソース能力が付いているのは良好なコストパフォーマンスといっていいでしょう。レジェンダリーでなく、自身の能力のお陰で連打がききやすいのが優秀。
ミッドレンジ以降のゲームレンジで使うこともできるとは思いますが、ダメージがお互いに及ぶためロングゲームも意識するとやや扱いにくいか。絢爛を達成できていない場合含め守りに入ると弱いカードなので、やはり基本はアグロで使うことになるでしょう。
絢爛はかなり達成が容易な部類なので、かなりの頻度で3T目に着地させることはできるでしょう。≪破滅を囁くもの≫等の高マナレシオデーモン達を絡めてデーモンストンピィめいたことはできるかもしれませんね。


・≪スカルガンのヘルカイト≫

赤の神話レアは久々のヘルカイト。
レアドラゴン枠伝統の5/4/4飛行というスペックに加え、グルールのキーワード「暴動」を持っています。

「暴動」は戦場に出るに際して速攻付与か+1/+1カウンターによるパンプアップのどちらかを選べるという目を疑うほど強力なキーワード。
サイズで攻めにいくもよし、速攻でダメージ計算を狂わすのもよしと今回の各ギルドのキーワードの中でも際立って優秀です。

したがってこのヘルカイトは5/4/4飛行速攻か5/5/5飛行かを選べる優秀な大型フライヤー。まあ回避能力があるので大抵は速攻を選ぶことになるでしょうが、相手のヘルカイトの返しに出す場合などにはサイズアップを選んだりできるなどこのテのドラゴンに柔軟性があるだけ既に驚き。

また、+1/+1カウンターが自身に置かれている場合には5マナで起動できる≪二股の稲妻≫相当の火力まで内蔵しており、守りに入っても強いだけでなくマナフラッド受けも兼ねているなど赤いミッドレンジへの適性はすさまじいものがあります。+1/+1カウンターの配置方法は問わないので、飛行速攻として殴りつつほかのカードとのシナジーで除去能力を起動することも可能。
総じて≪栄光をもたらすもの≫同様デッキに複数枚採用されうるスペックをもった強力なドラゴンでしょう、惜しむべくは上述のデーモンともども神話レアであることか。



・≪成長室の守護者≫

2/2/2のレア、緑単色のカニ戦士。カニだけど熊。
シミックのキーワード能力、「順応2」を持つクリーチャー。

「順応X」は規定のマナコストを支払うことで、そのクリーチャーにX個の+1/+1カウンターを置く能力。テーロスの「怪物化」と似た挙動ですが、インスタントタイミングで起動可能かつ、レアケースですがカウンターを取り除かれてももう一度起動できる点等から上位互換的能力といってよいでしょう。元が元なので、カウンターを置く量もでかければ起動コストも結構重めに設定されており使いにくい能力の部類・・・なのですが。

この≪成長室の守護者≫に関してはちょっと例外というか、「順応2」を軽めの3マナで起動することができます。2T目キャスト⇒3T目順応起動で4/4というマナカーブに沿った動きが可能。流れとしては≪始まりの木の管理人≫みたいなパンプアップクリーチャーを彷彿とさせます。
加えて、1/+1カウンターが配置されると自身の同名カードをーチしてくる誘発型能力も持っており、4/4になりつつ後続を呼び込む形でアドバンテージも稼ぐすごい奴。しかもカウンターを置かれる方法が自身の順応以外でも誘発と融通も利きます。

ちょっと前のカードを例に挙げると手がかりトークンによるドローが可能だった≪スレイベンの検査官≫なんかも該当するのですが、「軽量なクリーチャーが次ターンの行動を単独で担保している」というのはテンポが重視されがちなスタンダードにおいては優秀で、加えてアドバンテージを稼ぐとなると更に強力です。キャストも能力の起動もシングルシンボルで使いやすく、緑のクリーチャーとしてはそこそこ見るカードになるのではないでしょうか。




キーワード解説絡めて紹介したんで長くなりました。
こっからはさくさくいきます。



・≪Kaya’s Wrath≫

GRN以降の環境ではもはやお馴染み、黒×2白×2という二種類のダブルシンボルが目印のレアソーサリー。日本語訳はテンプレ通りなら≪ケイヤの激怒≫。
能力は単純な明快なラスゴ。一応破壊した自軍クリーチャー数に等しいライフゲインが付いてます。≪薫蒸≫と違って相手の生物はカウントしませんので悪しからず。

スタンでは久々に登場した純粋な4マナラスゴ。
長くスタンをやっているプレイヤーほど身に染みていることでしょうが、ラスゴの4マナと5マナの差は非常に大きいのでこれを搭載できるデッキにおいては対クリーチャー性能が跳ね上がること請け合い。
色拘束が課題にはなりますが、ジェスカイコントロールにおける≪パルン、ニヴ=ミゼット≫に代表されるようにギルドランド+チェックランドの強固なマナベースの前ではこの程度の色拘束はそこまで敷居の高いものではないでしょう。

真っ先に考え付くのはやはりエスパーコントロールへの搭載でしょう。
全体除去のタイミングが早いのはアグロデッキにおいては頭痛の種。
ラスゴのケアは従来よりシビアな判断が要求されるかもしれませんね。



・≪グルールの呪文砕き≫

グルールのレアクリーチャー。
3/3/3暴動持ちで、自ターン中は自身とコントローラーに呪禁を与える。

こちらは逆に明確なコントロール殺し、というよりも前環境の代表的な全体除去≪轟音のクラリオン≫と≪残骸の漂着≫の2種をかなり意識したデザインのカード。
プレイヤーへ呪禁を付与するので≪残骸の漂着≫を無力化しピン除去での対応を許さず、任意でタフ4になれるので3点火力を耐えるあたりが結構露骨。
自身のスペックはアグロ傾向ですが、どちらかというと序盤から殴っていくよりも後詰めで蓋をしていく役割に期待が持てる軽量クリーチャー。



・≪有事の力≫

アゾリウスの神話レアはまさかのインスタント化した≪Time twister≫。7マナ。
≪運命のきずな≫といい、最近は派手なスペル増えましたね。
附則もついており、メインフェイズで撃つとCMC7以下のパーマネントをタダで戦場へ。いまんとここの色でまともに踏み倒したいパーマネントはなさそうな気がしますけど。

さて、実用性はともあれ腐ってもP9の一角がそのままインスタントになっているので効果そのものは強力だといえるでしょう。相手のエンド時に突然ハンドがMAXになるわけですからね、まあお互いですけど。
少し前の環境だと≪奔流の機械巨人≫から≪記憶≫を撃つケースは意外と見かける機会が多かったですし、可能性がないわけではない思います。
使うとすればやはり相手のハンド増加がそこまで問題にならず、カードをガンガン引きたいターボフォグあたりですかね。フォグを再利用する意味でも有用ですし。


・≪Domri, Chaos Bringer≫

久々登場、グルールのPWドムリ・ラーデ君。
カード化は2回目ですね。4マナで初期忠誠値は5。
日本語訳は≪混沌をもたらす者、ドムリ≫とかですかね?

+1でマナプールに赤か緑を加え、このマナを使用してキャストしたクリーチャーに暴動を付与。マナ加速としては心細いですが、暴動が付くのはあからさまに強力。

-3はトップ4枚から最大2枚のクリーチャーを手札に。≪ビビアン・リード≫の+能力と見る枚数は同じで、加えられるカードタイプが狭まったものの-能力故かアドバンテージが取れるようになっています。

-8は終了ステップ毎に4/4を生み出す紋章。珍しく相手ターンのエンド時にも誘発する紋章となっており、毎ターン8点クロック追加とまあ流石に勝つ奥義。


どの能力も強いといえば強いのですが、-3から入ってハンドを蓄えそれを+1で展開していくデザインなので着地後の「出オチ」が痛いタイプのPWになってしまっているのはマイナスポイント。
-3でアドバンテージを稼げるといえば聞こえはいいですが、トップ4枚からクリーチャー2枚となると結構な割合でデッキにクリーチャーを積んでおかねばならないので難しいところ。

初期忠誠値が高く、+から入れれば奥義が近くなりプレッシャーがでてくるでしょうから、ややマナが伸びきったあたりで手札の生物と同時に展開していくような運用法が理想でしょうか。4マナから6マナへのジャンプアップが見込めるわけですから、やはり半端なミッドレンジよりも高マナ域のカードを扱えるランプ寄りの方が活躍しそうな気はします。




今回はこんなとこで。
おいおい書き足したり補足したりするかも。
リクエストあればコメントかtwitterまでどーぞ。

では次回はプレリリースでお会いしましょう。

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