pauperはいいぞ。

今回もやっていきましょう、デッキピックアップのお時間です。
ご紹介するのは第15回コウノトリ杯優勝、わふさんの赤単バーンです。

早速リストから見ていきましょうか。


【土地 18】
山 14
忘れられた洞窟 4

【クリーチャー 8】
熱錬金術師4
火付け射手4

【呪文 34】
溶岩の撃ち込み 4
稲妻 4
稲妻の連鎖 4
裂け目の稲妻 4
針落とし 4
炎の突き 1
焼尽の猛火 4
マグマの噴流 1
火炎波 4
貫かれた心臓の呪い 4

【サイドボード 15】
灰の殉教者 4
紅蓮破 3
粉々4
溶鉄の雨 3
鋭い痛み 1



●『赤単バーン』はどんなデッキ?

ただただライフ20点を焼き尽くすのみ。


・・・とまあデッキ名からわかる通りあまりにもシンプルすぎる戦略、一点突破の赤というカラーパイの権化なデッキです。
基本的に火力呪文が充実しているカードプールの広いフォーマットにおいて、バーンという戦略は基本的によく成立しておりかつ愛好家の多いアーキタイプであることは周知の通りですが、ことpauperにおいてはTier上位デッキとして名を連ねることの多いデッキです。

それは何故なのか?
理由はこれまた単純、「個々のカードパワーが高いから」 の一言につきます。
具体的には、≪火炎破≫や≪焼尽の猛火≫を筆頭にした非常にダメージ効率に優れた火力スペルが多く採用できるデッキです。
レガシーで組めるバーンデッキと遜色ないレベルといっても過言ではないでしょう。

Fireblast / 火炎破 (4)(赤)(赤)
インスタント
あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、山(Mountain)を2つ生け贄に捧げることを選んでもよい。
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。火炎破はそれに4点のダメージを与える。


Searing Blaze / 焼尽の猛火 (赤)(赤)
インスタント
プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体と、そのプレイヤーかプレインズウォーカーのコントローラーがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。焼尽の猛火はそのプレイヤーかプレインズウォーカーに1点、そのクリーチャーに1点のダメージを与える。
上陸 ― このターン、土地があなたのコントロール下で戦場に出ているなら、代わりに焼尽の猛火はそのプレイヤーかプレインズウォーカーに3点、そのクリーチャーに3点のダメージを与える。



それぞれの採用カードについて、そしてpauperならではの構築については後述。


●注目のカード

近年に至るまでpauperのバーンデッキはレガシーのそれと同じように、単純なバーンスペルと一部の継続的なダメージソースを置くデッキが主流でクリーチャーカードを多く採用する例は稀でした。
しかし「破滅の刻」参入以降の環境では、≪熱錬金術師≫と≪火付け射手≫という2種のダメージソースを搭載するのが一般的な構築となっており、pauperのバーンにデッキにおける特徴だといえるでしょう。


Thermo-Alchemist / 熱錬金術師 (1)(赤)
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
防衛
(T):熱錬金術師は各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与える。
あなたがインスタント呪文かソーサリー呪文を1つ唱えるたび、熱錬金術師をアンタップする。
0/3

Firebrand Archer / 火付け射手 (1)(赤)
クリーチャー — 人間(Human) 射手(Archer)
あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、火付け射手は各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与える。
2/1



どちらも火力呪文に+1点を継続的に積み重ねるため、軽量な火力呪文を連打するデッキの性質とマッチする優秀なダメージクロックです。能力の及ぶ範囲・即効性・P/T等で微妙な差異があるので、使用するにもされるにも注意しておきたいですね。


また、やや方向性はずれますが同じく継続的なクロックとして≪貫かれた心臓の呪い≫もフル投入されることがほとんどです。

Curse of the Pierced Heart / 貫かれた心臓の呪い (1)(赤)
エンチャント — オーラ(Aura) 呪い(Curse)
エンチャント(プレイヤー)
エンチャントされているプレイヤーのアップキープの開始時に、貫かれた心臓の呪いはそのプレイヤーかそのプレイヤーがコントロールしているプレインズウォーカーに1点のダメージを与える。



先に紹介したクリーチャー2種に比べると即効性と爆発力に劣りますが、除去されにくいエンチャントであり重ね貼りが有効であり、かつ他のバーンスペルがなくてもクロックを刻めるという点においては手札の息切れの起こりやすいバーンにとっては地味ながらも重要なカードです。

他にpauperならではのカードとしては≪針落とし≫の存在が挙げられるでしょう。

Needle Drop / 針落とし (赤)
インスタント
このターンにダメージを与えられたクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。針落としはそれに1点のダメージを与える。
カードを1枚引く。



キャントリップと対象の条件の都合上、上記3種の継続的なダメージクロックときわめて相性がいいことから頻繁に採用されるカードです。
特にクリーチャー2種と噛み合ったときには1点火力とは思えない円滑剤として働きます。


総じて、他フォーマットのバーンデッキと同等レベルのカードパワーや爆発力こそ有しているものの脇を固めるカード達の癖が強いため打点計算もややシビアになっているテクニカルなデッキとなっています。
普段からバーンを使っている人や、赤単へのこだわりの強い方にはお勧めできるデッキです。


●このデッキの強み/弱み

まとめると、この『赤単バーン』というデッキは・・・




【長所】
・レガシークラスのスペルを多数有する高いカードパワーが最大の長所です。火力スペルをガンガン投げ込める爽快感は他フォーマットにも劣りません。
・pauperは特段にゲームスピードが速いわけではないフォーマットなので、速度面での突破力は明確な脅威です。ミッドレンジやコントロールなどの低速デッキに対してのアドバンテージは大きなものがあります。


【短所】
・単色デッキかつほぼスペルに頼り切った構成故、非常に対策が容易です。
≪赤の防御円≫を筆頭に致命的なサイドボードも多く存在し、かつバーン側から明確な回答がないことも多々あります。ライフゲインを禁止するカードが軒並みアンコモン以上なことも向かい風。
・カードパワーの高さ、即ちマナレシオのよさが仇となっておりスペルの殆どが≪呪文づまりのスプライト≫によるカウンターに非常にひっかりやすいです。トップメタである『氷雪フェアリー』にまず間違いなく採用されているカードであり、遭遇率が高いため注意が必要です。



デッキピックアップ、いかがでしたでしょうか。
皆さんからの意見・質問も募集しております。
次回のピックアップデッキとなれる新たなデッキを目指し、pauperに参入しよう!!!

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