ジェスカイサカイ、ジェスカイとの決別。
いや、別にまったく決別するわけじゃないしむしろ結構いいデッキだと思ってるんですけどね。
ここ1ヶ月近く自分の考えを貫いてジェスカイコントロールを構築・実践してきましたが、どうも世間で勝っているジェスカイのレシピとは異なる点が多いのが気になっています。
Tier上位所への勝率も今のとこ目覚しくいいわけでもないので、一度自分のデッキ崩そうかなと思ったり。GP優勝レシピとかも上がってるので、一度そっちをコピーしてみるつもりです。
で、今回はこの構築に至るまでの過程と理由付け(それが間違っているにしても)の言語化を図りました。
ちなみに別にこれで馬鹿勝ちしたわけでもなし、世間のレシピには真正面から逆行する形になっているのであんまり参考にはしないほうがいいと思います。
あくまで僕が僕を納得させるための理論付けとでも思っていただければ。
隙自語ってやつです。
青赤ベースにタッチテフェリー・クラリオンな除去コントロールです。
≪轟音のクラリオン≫と≪薬術師の眼識≫ガン積、ミゼットメイン採用くらいまではまあ普通です。≪選択≫ガン積の土地25構成もまあ、常識の範囲だと思います。
≪つぶやく神秘家≫・≪反応+反正≫・≪稲妻の一撃≫の存在や、≪弾けるドレイク≫の不在あたりが一般的なレシピとの相違点でしょうか。
以下Q&A方式で自問自答。
Q.そもそも、なんでジェスカイコンが強いの?
A.「選ばれたのはジェスカイでした」
①マナベース面の優位
ジェスカイカラーの場合、ショックランドの≪蒸気孔≫+≪聖なる鋳造所≫の組み合わせに加え、チェックランド3種≪氷河の城砦≫+≪断崖の避難所≫+≪硫黄の滝≫はショックランド2種のいずれかからでも必ずアンタップインできます。必然赤マナを積極的に採用しつつ白マナも捻出できる青赤コントロールの構築が容易なので、タッチで≪ドミナリアの英雄、テフェリー≫を採用する形をとるジェスカイコントロールは自然な発想だと思います。マナベースの安定は3色デッキには非常に大きい要素です。
この点同じタッチ白のコントロールであるエスパーはショックランドが1種しか採用できない都合上確定タップイン率が高くなっており、マナベース面で水を空けられています。
≪曲がりくねる川≫を採用する必要のある青白2色も同様です。
②除去の優位
ピン除去では≪裁きの一撃≫・≪封じ込め≫を筆頭に≪溶岩コイル≫・≪反応+反正≫・≪稲妻の一撃≫etcと軽量除去だけに絞っても非常に有力な選択肢が多い上、強力なスイーパーである≪轟音のクラリオン≫を採用できるなど特にアグロ耐性の面で秀でています。
他色との比較においても、青白に対しては色が多いので当然ですがエスパーに関しても軽量除去の選択肢の面でかなり優位があると考えています。これはGRNにおいて有力な黒い軽量除去の収録が皆無だったためで、単純に除去の選択肢が狭いです。その分汎用性は高いですが。
従って、エスパーカラーとジェスカイカラーの対比においては≪ヴラスカの侮辱≫によるPWへの対処法の有無や≪変遷の龍、クロミウム≫の存在、サイドボードのハンデス等が大きな差別化要素かと思います。
以上のことから
をもって、現状テフェリーと使用する除去コントロールとしてはジェスカイコントロールが優れていると判断していました、というかしてました。
ここからは採用/不採用のカードについて詳しく。
Q.≪弾けるドレイク≫いないけど?
A.個人的には弱いと思ってるので使ってません。
具体的にはコントロール同系での出しにくさ・出たとしてもその後のプレッシャーの弱さが気になりました。(同系の4-5T目は特にフルタップしにくい)
対ゴルガリにおいては単純にアド損しにくいフライヤーが強いみたいなので、ゴルガリに強くしたいならアリでしょう。(出した返しにビビアン・ヴラスカ飛んでくると台パンものですけど)
その場合はゴルガリの除去物量的に3-4積しないといけないと思います。そしてこいつを2枚初手に引いてマリガンしたくないと考えたので、僕は不採用です。
Q.じゃあ≪つぶやく神秘家≫は強いの?
A.こいつとミゼットの為にオプト採用型にしてもいいと思うくらいには強いと考えてます。
盤面に一度定着さえすればあとは適当にゲーム長引かせるだけで勝てるレベル。コントロールにもアグロにもかなり致命的なシステムクリーチャーじゃないでしょうか。
ドレイクと違って≪溶岩コイル≫で焼けず、赤いアグロ系にもがっちりなタフ5がグッド。
相手のドレイクに対しても延々とチャンプブロッカーを生産できるので相性○。飛行つよし。
これも複数枚嵩張ってほしくないので2枚に留めてます。
チュパカブラされる点については、どのフィニッシャーも一緒だと思うのでそこは。
ソーサリータイミングで動いて絶対にアド損したくない人にはドレイクを推奨します。
Q.≪パルン、ニヴ=ミゼット≫メイン?
A.メインです。
サイドにとってるレシピのほうが多いですね。
色拘束や除去耐性のなさを差し引いても、ほぼ全てのマッチアップで「生きてターン帰ってきたら勝ち確」クラスのフィニッシャーなのでそのバリューを信頼している形です。
対コントロールミラー専用みたいな意見もありますが、制圧力が高すぎて盤面関係なく突然ライフで攻めだして勝つこともままあるためスタッツ込みで対アグロにおいても信頼できうる性能だと思ってます。
欠点は色拘束のせいで白ダブルのスイープスペルが使えないことと、ゴルガリミッドレンジのPW群に弱いことです。色拘束については、意識してマナベースを選択すれば6ターン目に出せない状況にはそこまででくわしません。
ゴルガリにやや弱いのは無視できない欠点ですが、逆にそれ以外のほぼ全てのマッチアップにおいて強いのでメイン採用のままにしてました。
Q.除去のチョイス変じゃない?
A.一応解説します。
・≪裁きの一撃≫・・・ジェスカイでは現状メジャーな除去。基本はサイズ問わない確定除去なので便利は便利なんですが、たまーにケツでっかちを焼けずもやもやするのであんまり好きではないです。(≪再燃するフェニックス≫のトークンに撃たない様に気をつけよう!)ただ、トップメタであろうゴルガリミッドレンジが万一≪破滅を囁くもの≫を採用しているバージョン(主流ではないですが)だった場合それだけで詰みかねないので今回はゴルガリ多い読みでやむなく多めに採用。結果論だけいうとデーモンはほとんどいなかったので微妙でした。これのために序盤の白マナアンタップイン率を上げるほうがむしろリスキーかも。
≪殺戮の暴君≫はそりゃまあ出てくると詰みますが、そもそも打消しもピン除去も効かないので考慮外です。
・≪稲妻の一撃≫・・・あんまりメジャーではないほうの除去。ピン刺しとかではよく見ます。
3点火力の有効性云々よりも、PWに撃ちこめる点を評価した形での採用です。スペルキャスト時にボーナスが付くフィニッシャーを採用している関係で、それらとの合わせ技でPWを落とせることが多いので。こっちがフィニッシャーを出せば返しにPWがとんでくるのはもはやテンプレですからね。
「PW対処したいならリング(イクサランの束縛等)のがよくね」説は、まあないわけではないですが≪暗殺者の戦利品≫を筆頭にビビアン・ヴラスカと環境に置物破壊が溢れかえっているので返しで割られると非常に悲しい気持ちになります。
≪封じ込め≫も同様の理由で不採用。ちなみに、≪アダントの尖兵≫にまともに除去をぶつけたい場合は≪封じ込め≫しかないと思います。
・≪反応+反正≫・・・こっちはちょいちょい採用されてるレシピありますね。個人的には一番評価している除去です。レンジストライクなので若干取り回しは悪いですがある程度育った≪野茂み歩き≫や≪正義の模範、オレリア≫等、≪裁きの一撃≫では対処しにくいところへきっちり刺さる上赤赤でも撃てるのが地味にありがたい優良除去。3~4でもいいかなと思うこともあります。カウンターが濃い目の構築とは若干相性が悪い部分は否めませんが。
≪反正≫の方は撃つことがまったく無いというわけでもないですが、撃てる状況だと大概オーバーキルです。制限時間の節約にでもどうぞ。
他の除去の選択肢としては、≪溶岩コイル≫・≪シヴの火≫がありますね。念のためこっちについても軽く。
≪溶岩コイル≫はイゼットスペルに非常に有効な除去です。ゴルガリ・ボロスにはまあ普通。
ソーサリーですが、イゼットスペルはタップアウト率が高いデッキなのでそこまで気にならないと思います。おまけの追放が効果的なのはいうまでもありません。環境に≪孤光のフェニックス≫≪再燃するフェニックス≫が増えるなら採用を一考すると思います。逆に言えば、そこピンポイントな感じがしているので現状は採用してません。
≪シヴの火≫は赤単・青単のような1マナ域生物を連打してくる相手に有効です、というかほぼ赤単睨んでの採用以外ないといってもいいかも知れません。テンポ勝負に強くなります。キッカーで撃つことはほぼないです、さすがに5マナは重い。
あとは単純に軽いスペルなので神秘家やミゼットとの相性がいいです。ゴルガリゴリゴリのアグロが増えるならこっちのが優先度高いと思いますが、元々相性がいい方なので無理して対策するほどではないと思います。
Q.カウンターのチョイス変じゃない?
A.一応解説します。
・≪中略≫
大体先手カード。最序盤における万能カウンターっぷりがウリ。オマケの追放もあるにこしたことはないです。
元々は≪薬術師の眼識≫や≪危険因子≫等再活スペルを睨んでの採用でしたが、結果的にゴルガリにもそこそこ有効なカウンターになりました。ほんと「そこそこ」レベル。
ゲーム後半の不要牌ぶりはすさまじいですが、その場合は再活の餌になるのでそこまで気になりません。ミゼットがいる場合は打ち消せなくとも適当なスペルをターゲットにX=0で撃ってキャントリップ感覚で使える等リスティックカウンター特有の終盤でのもやもや感がなく、メインは取り得かも。元々X系カウンターは打ち消したいカードががぼんやりしててあんまり好きじゃないんですが、今回に限ってはいい感じ。
・≪悪意ある妨害≫
≪解消≫の上位互換。性能は言わずもがな超優秀です。
≪残骸の漂着≫等白ダブルのスペルを採用する場合は≪イオン化≫のほうが無難ですが、今回はミゼットのためにメインのマナベースを青に寄せてるのでこちらを取ることができます。
・≪軽蔑的な一撃≫
4枚目の≪中略≫or≪悪意ある妨害≫枠を譲ってのピン枠。
安定とるなら≪悪意ある妨害≫を4積するほうがいいのかも知れませんが、
という理屈の下ピン採用。前環境でもエスパーコンの≪否認≫や≪俗物の放棄≫のメインピン採用の形はメジャーでしたしね。この枠をどういうピンポイントなカードにするかは環境によるところ。
今回はゴルガリ意識だったので、こちらのフィニッシャーを食ってくる≪貪欲なチュパカブラ≫や≪最古再誕≫、PW群を意識していずれにも刺さるストロークを採用。
≪暗殺者の戦利品≫や≪採取≫をカウンターしたいと考える場合は≪否認≫のほうがいいでしょう。
他に採用候補に挙げられるカウンターとしては先に述べた≪イオン化≫≪否認≫のほかに≪本質の散乱≫など。
Q.≪平地≫≪廃墟の地≫は入れないの?
A.ミゼット出せなくなっちゃうんで。
土地の枚数を27くらいにするなら許容できると思います。
Q.サイドの≪軍勢の戦親分≫、何用?
A.ミラー用です。
先ほども少し述べた通り基本的に今のコントロールミラーって4-5ターン目からフルタップの裏目が発生するんですが、こいつは3T目からぶっぱしていってもリスクが低くかつ通って除去されない限り数ターンのうちにゲームを終わらせるだけの決定力があります。
ミラーでしか使わないので、枚数はメタに合わせて。
Q.サイドの≪再燃するフェニックス≫、何用?
A.ゴルガリミッドレンジ及びイゼットスペル用です。
どちらも除去耐性持ちの大型フライヤーが苦手なデッキなので。≪ヴラスカの侮辱≫の採用枚数が増加傾向の時は微妙。
コントロールミラーとかは返しのテフェリーを誘いやすくなるだけなのであんまり入れたくないです。
Q.サイドの≪残骸の漂着≫、撃てなくね?
A.撃てません(白目)。
まじめな話をすると、ゴルガリの≪殺戮の暴君≫やボロスの≪アダントの尖兵≫など「無理ゲー発生要因」が増加傾向にあったのでやむなく採用した形のカードです。
マナベース的に4-5T目に撃つことはかなり難しいので、対策カードとしては微妙ですが所謂しゃくり性能の期待値にかけての採用といったところ。お守りと言い換えてもいいです。
こういったカードをとった方がいい、ということは必然「ラスゴを撃てるマナベースのほうが強い」ということでもあるので、そこが現状の僕のレシピの問題というかジェスカイコントロールを握る上での問題点なのだと思います。要はラスゴがほしい。
Q.≪発展+発破≫はサイドなんだ?
A.やり手なカードだという認識はしていますが、サイドです。
メインに入れてるレシピも多いですが、個人的には≪アゾールの門口≫型でない場合メインで採用するのは特別強くはないと感じています。理由としては二つ。
一方サイド後はこちらもアグレッシブプランをとれる上≪アルゲールの断血≫等相手のサイドカードをライフの面で咎められるので≪発破≫が活きますし、≪強迫≫や≪否認≫などのサイドインが予想される定番のカードに対して≪発展≫が有効です。特に色の都合上ハンデスのコピーは予想されにくく相手のプランを崩しやすいので強力。
現状僕は「3枚目以降の≪否認≫を取るよりは≪発展+発破≫」といった認識で、青いデッキor黒いデッキによく刺さることから枠さえあるならばサイドに2枚とってもいいと思っています。
Q.≪神聖な発動≫いる?
A.≪イクサランの束縛≫されるときついので。
他には≪ケルドの炎≫≪実験の狂乱≫≪アズカンタの探索≫≪アルゲールの断血≫等が割りたいターゲット。
最近までは上記の通り割りたいものがエンチャントしかなかったので、軽さ重視で≪啓蒙≫もありかもと思っていたのですが≪不滅の太陽≫の採用率が上がっているようなのでますますこっちを入れておきたくなりました。
Q.≪魔術遠眼鏡≫いる?
A.PWに触りにくい色なので、あったほうがいいと思います。
≪アダントの尖兵≫や≪アルゲールの断血≫等軽めのカードにも止めたいところが多いですし、サイドインしやすいです。
以上です。やったら長くなりましたが、≪残骸の漂着≫の項で述べたとおり「無理ゲー発生要因」が環境に増えてきている、即ちこのジェスカイコントロールというデッキの弱点を突くことは他のデッキにとって比較的容易であることから、今後これを「板デッキ」と呼ぶのは難しいのではないかと思っています。これを言いたいがためにこんだけの文字数つかっちまったよ。
今後どういう風に環境に適合させていけばいいのやら。
最後に、GPリール・ニュージャージーの両大会で活躍したジェスカイコントロールの採用カードについて軽く触れて終わりにしたいと思います。
・≪絶滅の星≫について
いみじくも「ラスゴがほしい」への回答というべきか、≪破滅の刻≫の退場でこのカードにスポットライトが当たりましたね。赤いラスゴはこれしかないので、≪破滅の刻≫をよく使用していた自分からするとこの理屈は理解できます。
ただまあ、いかんせん重すぎですね。ここまでマナを伸ばしてラスゴを撃つよりは普通に白ダブルがでるようなマナベースを目指したほうがいいような気がします。
PWもまとめて葬れるというのは確かに魅力ですが、そこまでマウント取られてしまっている前提で重いラスゴを採用するというのはコントロールデッキとしていささか疑問です。
総じて、あまり試したいと思えるカードではないように感じています。まあ試しますが。
・≪アゾールの門口≫について
未知数です。軽いルーターは魅力で、≪奔流の機械巨人≫も退場しましたからディスシナジーも気にする必要がなくなったとなれば悪くはなさそうですが。
変身するまでが悠長なのと、先に述べたとおり置物破壊が溢れかえっているのでそこまで魅力的には感じません。その代わり変身するとすごいです。≪発展+発破≫をメインにがっつり採用するのも納得。
これも試してみないとなんともといったところ。
ここまでの長文をお読み頂きありがとうございました。
まとまりのない文章を連ねただけですが、何かの一助となれば幸いです。
何か質問などありましたらコメントにどうぞ。
ではまた次回。
いや、別にまったく決別するわけじゃないしむしろ結構いいデッキだと思ってるんですけどね。
ここ1ヶ月近く自分の考えを貫いてジェスカイコントロールを構築・実践してきましたが、どうも世間で勝っているジェスカイのレシピとは異なる点が多いのが気になっています。
Tier上位所への勝率も今のとこ目覚しくいいわけでもないので、一度自分のデッキ崩そうかなと思ったり。GP優勝レシピとかも上がってるので、一度そっちをコピーしてみるつもりです。
で、今回はこの構築に至るまでの過程と理由付け(それが間違っているにしても)の言語化を図りました。
ちなみに別にこれで馬鹿勝ちしたわけでもなし、世間のレシピには真正面から逆行する形になっているのであんまり参考にはしないほうがいいと思います。
あくまで僕が僕を納得させるための理論付けとでも思っていただければ。
隙自語ってやつです。
土地25
硫黄の滝4
蒸気孔4
断崖の避難所2
氷河の城砦4
聖なる鋳造所4
島5
山2
クリーチャー4
つぶやく神秘家2
パルン、ニヴ=ミゼット2
スペル31
選択4
中略3
アズカンタの探索2
稲妻の一撃2
裁きの一撃3
軽蔑的な一撃1
反応+反正2
悪意ある妨害3
轟音のクラリオン4
薬術師の眼識4
ドミナリアの英雄、テフェリー3
サイドボード15
否認 2
軍勢の戦親分 3
再燃するフェニックス 2
残骸の漂着 2
軽蔑的な一撃 1
発展+発破 1
神聖の発動 1
魔術遠眼鏡 2
イクサランの束縛 1
青赤ベースにタッチテフェリー・クラリオンな除去コントロールです。
≪轟音のクラリオン≫と≪薬術師の眼識≫ガン積、ミゼットメイン採用くらいまではまあ普通です。≪選択≫ガン積の土地25構成もまあ、常識の範囲だと思います。
≪つぶやく神秘家≫・≪反応+反正≫・≪稲妻の一撃≫の存在や、≪弾けるドレイク≫の不在あたりが一般的なレシピとの相違点でしょうか。
以下Q&A方式で自問自答。
Q.そもそも、なんでジェスカイコンが強いの?
A.「選ばれたのはジェスカイでした」
①マナベース面の優位
ジェスカイカラーの場合、ショックランドの≪蒸気孔≫+≪聖なる鋳造所≫の組み合わせに加え、チェックランド3種≪氷河の城砦≫+≪断崖の避難所≫+≪硫黄の滝≫はショックランド2種のいずれかからでも必ずアンタップインできます。必然赤マナを積極的に採用しつつ白マナも捻出できる青赤コントロールの構築が容易なので、タッチで≪ドミナリアの英雄、テフェリー≫を採用する形をとるジェスカイコントロールは自然な発想だと思います。マナベースの安定は3色デッキには非常に大きい要素です。
この点同じタッチ白のコントロールであるエスパーはショックランドが1種しか採用できない都合上確定タップイン率が高くなっており、マナベース面で水を空けられています。
≪曲がりくねる川≫を採用する必要のある青白2色も同様です。
②除去の優位
ピン除去では≪裁きの一撃≫・≪封じ込め≫を筆頭に≪溶岩コイル≫・≪反応+反正≫・≪稲妻の一撃≫etcと軽量除去だけに絞っても非常に有力な選択肢が多い上、強力なスイーパーである≪轟音のクラリオン≫を採用できるなど特にアグロ耐性の面で秀でています。
他色との比較においても、青白に対しては色が多いので当然ですがエスパーに関しても軽量除去の選択肢の面でかなり優位があると考えています。これはGRNにおいて有力な黒い軽量除去の収録が皆無だったためで、単純に除去の選択肢が狭いです。その分汎用性は高いですが。
従って、エスパーカラーとジェスカイカラーの対比においては≪ヴラスカの侮辱≫によるPWへの対処法の有無や≪変遷の龍、クロミウム≫の存在、サイドボードのハンデス等が大きな差別化要素かと思います。
以上のことから
・マナベース面の優位
・環境初期は数を増やしがちである雑多なアグロ系デッキへの耐性の高さ
・各種神や≪反逆の先導者、チャンドラ≫の退場による≪ヴラスカの侮辱≫の有用性低下
をもって、現状テフェリーと使用する除去コントロールとしてはジェスカイコントロールが優れていると判断していました、というかしてました。
ここからは採用/不採用のカードについて詳しく。
Q.≪弾けるドレイク≫いないけど?
A.個人的には弱いと思ってるので使ってません。
具体的にはコントロール同系での出しにくさ・出たとしてもその後のプレッシャーの弱さが気になりました。(同系の4-5T目は特にフルタップしにくい)
対ゴルガリにおいては単純にアド損しにくいフライヤーが強いみたいなので、ゴルガリに強くしたいならアリでしょう。(出した返しにビビアン・ヴラスカ飛んでくると台パンものですけど)
その場合はゴルガリの除去物量的に3-4積しないといけないと思います。そしてこいつを2枚初手に引いてマリガンしたくないと考えたので、僕は不採用です。
Q.じゃあ≪つぶやく神秘家≫は強いの?
A.こいつとミゼットの為にオプト採用型にしてもいいと思うくらいには強いと考えてます。
盤面に一度定着さえすればあとは適当にゲーム長引かせるだけで勝てるレベル。コントロールにもアグロにもかなり致命的なシステムクリーチャーじゃないでしょうか。
ドレイクと違って≪溶岩コイル≫で焼けず、赤いアグロ系にもがっちりなタフ5がグッド。
相手のドレイクに対しても延々とチャンプブロッカーを生産できるので相性○。飛行つよし。
これも複数枚嵩張ってほしくないので2枚に留めてます。
チュパカブラされる点については、どのフィニッシャーも一緒だと思うのでそこは。
ソーサリータイミングで動いて絶対にアド損したくない人にはドレイクを推奨します。
Q.≪パルン、ニヴ=ミゼット≫メイン?
A.メインです。
サイドにとってるレシピのほうが多いですね。
色拘束や除去耐性のなさを差し引いても、ほぼ全てのマッチアップで「生きてターン帰ってきたら勝ち確」クラスのフィニッシャーなのでそのバリューを信頼している形です。
対コントロールミラー専用みたいな意見もありますが、制圧力が高すぎて盤面関係なく突然ライフで攻めだして勝つこともままあるためスタッツ込みで対アグロにおいても信頼できうる性能だと思ってます。
欠点は色拘束のせいで白ダブルのスイープスペルが使えないことと、ゴルガリミッドレンジのPW群に弱いことです。色拘束については、意識してマナベースを選択すれば6ターン目に出せない状況にはそこまででくわしません。
ゴルガリにやや弱いのは無視できない欠点ですが、逆にそれ以外のほぼ全てのマッチアップにおいて強いのでメイン採用のままにしてました。
Q.除去のチョイス変じゃない?
A.一応解説します。
・≪裁きの一撃≫・・・ジェスカイでは現状メジャーな除去。基本はサイズ問わない確定除去なので便利は便利なんですが、たまーにケツでっかちを焼けずもやもやするのであんまり好きではないです。(≪再燃するフェニックス≫のトークンに撃たない様に気をつけよう!)ただ、トップメタであろうゴルガリミッドレンジが万一≪破滅を囁くもの≫を採用しているバージョン(主流ではないですが)だった場合それだけで詰みかねないので今回はゴルガリ多い読みでやむなく多めに採用。結果論だけいうとデーモンはほとんどいなかったので微妙でした。これのために序盤の白マナアンタップイン率を上げるほうがむしろリスキーかも。
≪殺戮の暴君≫はそりゃまあ出てくると詰みますが、そもそも打消しもピン除去も効かないので考慮外です。
・≪稲妻の一撃≫・・・あんまりメジャーではないほうの除去。ピン刺しとかではよく見ます。
3点火力の有効性云々よりも、PWに撃ちこめる点を評価した形での採用です。スペルキャスト時にボーナスが付くフィニッシャーを採用している関係で、それらとの合わせ技でPWを落とせることが多いので。こっちがフィニッシャーを出せば返しにPWがとんでくるのはもはやテンプレですからね。
「PW対処したいならリング(イクサランの束縛等)のがよくね」説は、まあないわけではないですが≪暗殺者の戦利品≫を筆頭にビビアン・ヴラスカと環境に置物破壊が溢れかえっているので返しで割られると非常に悲しい気持ちになります。
≪封じ込め≫も同様の理由で不採用。ちなみに、≪アダントの尖兵≫にまともに除去をぶつけたい場合は≪封じ込め≫しかないと思います。
・≪反応+反正≫・・・こっちはちょいちょい採用されてるレシピありますね。個人的には一番評価している除去です。レンジストライクなので若干取り回しは悪いですがある程度育った≪野茂み歩き≫や≪正義の模範、オレリア≫等、≪裁きの一撃≫では対処しにくいところへきっちり刺さる上赤赤でも撃てるのが地味にありがたい優良除去。3~4でもいいかなと思うこともあります。カウンターが濃い目の構築とは若干相性が悪い部分は否めませんが。
≪反正≫の方は撃つことがまったく無いというわけでもないですが、撃てる状況だと大概オーバーキルです。制限時間の節約にでもどうぞ。
他の除去の選択肢としては、≪溶岩コイル≫・≪シヴの火≫がありますね。念のためこっちについても軽く。
≪溶岩コイル≫はイゼットスペルに非常に有効な除去です。ゴルガリ・ボロスにはまあ普通。
ソーサリーですが、イゼットスペルはタップアウト率が高いデッキなのでそこまで気にならないと思います。おまけの追放が効果的なのはいうまでもありません。環境に≪孤光のフェニックス≫≪再燃するフェニックス≫が増えるなら採用を一考すると思います。逆に言えば、そこピンポイントな感じがしているので現状は採用してません。
≪シヴの火≫は赤単・青単のような1マナ域生物を連打してくる相手に有効です、というかほぼ赤単睨んでの採用以外ないといってもいいかも知れません。テンポ勝負に強くなります。キッカーで撃つことはほぼないです、さすがに5マナは重い。
あとは単純に軽いスペルなので神秘家やミゼットとの相性がいいです。
Q.カウンターのチョイス変じゃない?
A.一応解説します。
・≪中略≫
大体先手カード。最序盤における万能カウンターっぷりがウリ。オマケの追放もあるにこしたことはないです。
元々は≪薬術師の眼識≫や≪危険因子≫等再活スペルを睨んでの採用でしたが、結果的にゴルガリにもそこそこ有効なカウンターになりました。ほんと「そこそこ」レベル。
ゲーム後半の不要牌ぶりはすさまじいですが、その場合は再活の餌になるのでそこまで気になりません。ミゼットがいる場合は打ち消せなくとも適当なスペルをターゲットにX=0で撃ってキャントリップ感覚で使える等リスティックカウンター特有の終盤でのもやもや感がなく、メインは取り得かも。元々X系カウンターは打ち消したいカードががぼんやりしててあんまり好きじゃないんですが、今回に限ってはいい感じ。
・≪悪意ある妨害≫
≪解消≫の上位互換。性能は言わずもがな超優秀です。
≪残骸の漂着≫等白ダブルのスペルを採用する場合は≪イオン化≫のほうが無難ですが、今回はミゼットのためにメインのマナベースを青に寄せてるのでこちらを取ることができます。
・≪軽蔑的な一撃≫
4枚目の≪中略≫or≪悪意ある妨害≫枠を譲ってのピン枠。
安定とるなら≪悪意ある妨害≫を4積するほうがいいのかも知れませんが、
・≪アズカンタの探索≫でデッキを掘る
・カウンターとして効果的でない場合でも再活に充てられる
という理屈の下ピン採用。前環境でもエスパーコンの≪否認≫や≪俗物の放棄≫のメインピン採用の形はメジャーでしたしね。この枠をどういうピンポイントなカードにするかは環境によるところ。
今回はゴルガリ意識だったので、こちらのフィニッシャーを食ってくる≪貪欲なチュパカブラ≫や≪最古再誕≫、PW群を意識していずれにも刺さるストロークを採用。
≪暗殺者の戦利品≫や≪採取≫をカウンターしたいと考える場合は≪否認≫のほうがいいでしょう。
他に採用候補に挙げられるカウンターとしては先に述べた≪イオン化≫≪否認≫のほかに≪本質の散乱≫など。
Q.≪平地≫≪廃墟の地≫は入れないの?
A.ミゼット出せなくなっちゃうんで。
土地の枚数を27くらいにするなら許容できると思います。
Q.サイドの≪軍勢の戦親分≫、何用?
A.ミラー用です。
先ほども少し述べた通り基本的に今のコントロールミラーって4-5ターン目からフルタップの裏目が発生するんですが、こいつは3T目からぶっぱしていってもリスクが低くかつ通って除去されない限り数ターンのうちにゲームを終わらせるだけの決定力があります。
ミラーでしか使わないので、枚数はメタに合わせて。
Q.サイドの≪再燃するフェニックス≫、何用?
A.ゴルガリミッドレンジ及びイゼットスペル用です。
どちらも除去耐性持ちの大型フライヤーが苦手なデッキなので。≪ヴラスカの侮辱≫の採用枚数が増加傾向の時は微妙。
コントロールミラーとかは返しのテフェリーを誘いやすくなるだけなのであんまり入れたくないです。
Q.サイドの≪残骸の漂着≫、撃てなくね?
A.撃てません(白目)。
まじめな話をすると、ゴルガリの≪殺戮の暴君≫やボロスの≪アダントの尖兵≫など「無理ゲー発生要因」が増加傾向にあったのでやむなく採用した形のカードです。
マナベース的に4-5T目に撃つことはかなり難しいので、対策カードとしては微妙ですが所謂しゃくり性能の期待値にかけての採用といったところ。お守りと言い換えてもいいです。
こういったカードをとった方がいい、ということは必然「ラスゴを撃てるマナベースのほうが強い」ということでもあるので、そこが現状の僕のレシピの問題というかジェスカイコントロールを握る上での問題点なのだと思います。要はラスゴがほしい。
Q.≪発展+発破≫はサイドなんだ?
A.やり手なカードだという認識はしていますが、サイドです。
メインに入れてるレシピも多いですが、個人的には≪アゾールの門口≫型でない場合メインで採用するのは特別強くはないと感じています。理由としては二つ。
①≪薬術師の眼識≫を筆頭に既に充分な量のアドバンテージカードが投入されているので、≪発破≫のXドローを目的として投入するのはやや過剰に感じます。火種も重く、初手にきてほしいカードでもないですし。マナフラッド受けの選択肢としてはいいと思います。
②≪発展≫は色々器用ですが、これを投入してまでコピーしたいほどのスペルはあまりないように感じています。自分の除去やドローをコピーする状況というのもあんまり強くはないかなと。(むしろその除去なりドローの枠をメインに増やすべき)
一方サイド後はこちらもアグレッシブプランをとれる上≪アルゲールの断血≫等相手のサイドカードをライフの面で咎められるので≪発破≫が活きますし、≪強迫≫や≪否認≫などのサイドインが予想される定番のカードに対して≪発展≫が有効です。特に色の都合上ハンデスのコピーは予想されにくく相手のプランを崩しやすいので強力。
現状僕は「3枚目以降の≪否認≫を取るよりは≪発展+発破≫」といった認識で、青いデッキor黒いデッキによく刺さることから枠さえあるならばサイドに2枚とってもいいと思っています。
Q.≪神聖な発動≫いる?
A.≪イクサランの束縛≫されるときついので。
他には≪ケルドの炎≫≪実験の狂乱≫≪アズカンタの探索≫≪アルゲールの断血≫等が割りたいターゲット。
最近までは上記の通り割りたいものがエンチャントしかなかったので、軽さ重視で≪啓蒙≫もありかもと思っていたのですが≪不滅の太陽≫の採用率が上がっているようなのでますますこっちを入れておきたくなりました。
Q.≪魔術遠眼鏡≫いる?
A.PWに触りにくい色なので、あったほうがいいと思います。
≪アダントの尖兵≫や≪アルゲールの断血≫等軽めのカードにも止めたいところが多いですし、サイドインしやすいです。
以上です。やったら長くなりましたが、≪残骸の漂着≫の項で述べたとおり「無理ゲー発生要因」が環境に増えてきている、即ちこのジェスカイコントロールというデッキの弱点を突くことは他のデッキにとって比較的容易であることから、今後これを「板デッキ」と呼ぶのは難しいのではないかと思っています。これを言いたいがためにこんだけの文字数つかっちまったよ。
今後どういう風に環境に適合させていけばいいのやら。
最後に、GPリール・ニュージャージーの両大会で活躍したジェスカイコントロールの採用カードについて軽く触れて終わりにしたいと思います。
・≪絶滅の星≫について
いみじくも「ラスゴがほしい」への回答というべきか、≪破滅の刻≫の退場でこのカードにスポットライトが当たりましたね。赤いラスゴはこれしかないので、≪破滅の刻≫をよく使用していた自分からするとこの理屈は理解できます。
ただまあ、いかんせん重すぎですね。ここまでマナを伸ばしてラスゴを撃つよりは普通に白ダブルがでるようなマナベースを目指したほうがいいような気がします。
PWもまとめて葬れるというのは確かに魅力ですが、そこまでマウント取られてしまっている前提で重いラスゴを採用するというのはコントロールデッキとしていささか疑問です。
総じて、あまり試したいと思えるカードではないように感じています。まあ試しますが。
・≪アゾールの門口≫について
未知数です。軽いルーターは魅力で、≪奔流の機械巨人≫も退場しましたからディスシナジーも気にする必要がなくなったとなれば悪くはなさそうですが。
変身するまでが悠長なのと、先に述べたとおり置物破壊が溢れかえっているのでそこまで魅力的には感じません。その代わり変身するとすごいです。≪発展+発破≫をメインにがっつり採用するのも納得。
これも試してみないとなんともといったところ。
ここまでの長文をお読み頂きありがとうございました。
まとまりのない文章を連ねただけですが、何かの一助となれば幸いです。
何か質問などありましたらコメントにどうぞ。
ではまた次回。
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