「ギルドと共に立て/Stand with your guild」。

最新エキスパンション「ラヴニカのギルド」は2018年10月5日発売予定!!

いつもの販促、いつもの雑感です。
今回は気になるカードが多いですね。
レアを中心に取り上げます。

・≪パルン、ニヴ=ミゼット≫

6/5/5飛行、打消不可。
ドローするたびに好きなところへ1点、インスタント・ソーサリーキャストのたびドロー。スペルをたくさん唱えるほどに火力が増し、手札も増えるといった塩梅のシステムクリーチャー。

能力はまあいつものミゼットっぽいですが、何よりも赤トリプル+青トリプルという派手な色拘束が目を引く3枚目のイゼット団(元)ギルドマスター。元になったせいか、実は神話レアではない。
相応の重さはありますが、打ち消し不可な上にタフなスタッツ、スペルを唱えるほどにアドバンテージが取れる能力を併せ持つなどコントロールデッキのフィニッシャーとしての格は充分。
「ターンが帰ってくれば大体勝ち」くらいのインパクトはあるカードなので、色の合うコントロールデッキが成立するなら出番はあるでしょう。
さりげなく、相手の唱えたスペルにも反応してドローできるので簡単には1:1交換をとらせにくいのもグッド。


・≪正義の模範、オレリア≫

ボロスのギルドマスター。こっちは健在(?)なので神話レア。
4/2/5、飛行・教導。コンバット開始時に自身を含めた自軍クリーチャー1体を対象に+2/+0修整、更に対象が白なら警戒、赤ならトランプルを付与するボーナス付。

すなわち単体でも4/4/5飛行・警戒・トランプル・教導と豪華なスペックを誇り神話レアの風格にふさわしいといったところ。
速攻こそないですが、パンプアップ能力で出たターンから打点に貢献できる優秀な4マナ域。タフ5でレジェンダリ、任意で警戒も付与できるため現行スタンダードのメジャーな除去が刺さりにくいのもグッド。
ボロスカラーのアグロ~ミッドレンジでは積極的に採用されるだけのスペックがありそうです。



・≪ゴルガリの女王、ヴラスカ≫

めでたくギルドマスターにおさまりご満悦のヴラスカ嬢。
PWとしてのスペックは4マナの初期忠誠度4。

+2は自パーマネントをサクリファイスしての1ゲイン1ドロー。+2と上昇値が高く、サクリファイスも任意。とりあえず硬さはありますね。
-3はCMC3以下のノンランドパーマネントを破壊。要は≪突然の衰微≫。
-9は「自軍クリーチャーがプレイヤーへ戦闘ダメージを与えると勝利」の紋章。いつもの致死ダメージ。


硬くてマイナス能力が強いので、とりあえず色の合うデッキに突っ込んでもそれなりに仕事はすると思います。
ただ+2でアドをとろうとすると普通のデッキではフラッドした土地をサクるくらいなので、お供にするパーマネントは多少選ぶかもしれません。4マナでアドバンテージをとるPWにはカーンという色を選ばないライバルもいますしね。
ゴルガリカラーでどんなデッキ組めるかまだわかりませんので、評価は保留。



・≪暗殺者の戦利品≫

パーマネントを何でも破壊できる2マナのインスタント。
代償として、相手には基本土地をアンタップインでプレゼント。

何も弱いことが書いてないので強いです。(強いため)
スタンではもちろんですが、モダンやレガシーでの活躍も期待される強力な一枚。まあ下環境での考察は他解説記事に譲るとしてスタンでのお話をしましょう。

土地を割れるというファクターは基本土地も多く採用されがちなスタンではあまり重要ではないですね、≪アズカンタの探索≫を変身前後問わず対処できるようになったのは大きいと思いますが。
軽量除去の常ですが、マナコストの大きいパーマネントを除去した際に獲得できるテンポが尋常ではありません。パーマネントの種類を選ばないこれの場合は尚更で、CIP・速攻・除去耐性を持たない大型生物、重めのシステムエンチャント・アーティファクトやPWなどは格好の的になるでしょう。
他方、≪流刑への道≫同様土地を渡すデメリットの分、あまり軽いパーマネントにバシバシこれを当てると相手の土地が一方的に伸びて本来のターゲットである重いパーマネントに当てられなくなります。
どちらかというと、ミッドレンジ~重コントロールのような重めのパーマネントを採用するデッキに対して有効なカードです。ゴルガリカラーがどれだけ流行るのかは未知数ですが、このカードを意識して重めのパーマネントの採用枚数を抑える等構築に与える影響もありえるでしょう。

まあ≪流刑への道≫がモダンでこれだけ採用されている事実を鑑みても、非常に優秀な除去であることは疑いようがありません。スタンダードでも値段に違わぬ活躍に期待です。


・≪反応+反正≫

アモンケットの墓地メカニズムである余波の退場に代わり、正統派分割カードが再び登場。
今回は融合コストでのキャストができなくなってますが、混成マナ呪文+色が同じ多色呪文の組み合わせとなっており従来の分割カードと比べると片方の単色呪文だけでも色の合うデッキで~というよりはギルドの色でそろえてこそ真価を発揮するデザインでしょうか。

ボロスの分割レアは混成マナ呪文が≪反応≫、2マナの5点レンジストライク火力。CMCだけ見れば≪砂漠波≫の上位互換。
レンジストライクといえど、対象を限定しない2マナ5点は中々のコストパフォーマンス。焼ける範囲の広いこちらの呪文をメインに使っていくことになるでしょう。


非混成マナシンボルの≪反正≫は5マナ、≪連続突撃≫系の追加戦闘ソーサリー。この手のスペルはクリーチャーのアンタップに関する記述が必要なため、分割カードに納めるにはテキストボックスが狭いのですが「警戒と先制攻撃付与」と書いておくことで雑にこれを克服しているのがボロスらしいというか。

総じて軽量除去+@と考える分には優秀なカードだと思います。


・≪危険因子≫

3マナのインスタント。≪怒鳴りつけ≫のリメイクで、所謂「懲罰者カード」。
「4点もらう」or「3ドローさせるか」を相手に選ばせます。再活付き。

「対戦相手に選択権のあるカードは弱い」とはよく言われる言葉ですが、≪怒鳴りつけ≫はその中にあって「最強の懲罰者カード」として名高いカードのひとつ。
赤単色の呪文でありながら、単体でカードアドバンテージを大幅に稼ぎうるという観点で強力なカードであり、その系譜たるこの≪危険因子≫にも同等クラスのカードパワーがあると見てもいいでしょう。

本家と比べると、与えるダメージが1点減った代わりにインスタントとなりテキストも簡略化。ついでのようについている再活が非常に嫌らしく、これを相手エンド時⇒自分メインと続けて唱えることができる点が相手に難しい選択を迫れます。バーンスペルを多く採用するデッキ特有の引きムラも、不要牌を再活のコストに充てることができるため総じて無駄がありません。

問題は、スタンダード環境ではそもそも有力なバーンスペルが少ないため4点火力のプレッシャーが他フォーマットに比べて低いことと、それと同じくしてこのカードを採用できるデッキが成立しうるかどうかという2点。

その性質上ある程度クロックを用意していないと何回唱えようが本体4点を選ばれてしまいますし、本体火力のプレッシャーが低い環境では3ドローしても削りきれないこともままあります。
幸い、≪ケルドの炎≫のような手札消費の激しいデッキの受け皿はあるのですがKLD~M19期スタンの赤系デッキ隆盛を支えた優秀な1-2マナ圏の生物が軒並みローテ落ちするのは泣き所。
採用されるかどうかは赤系アグロのがんばり次第といったところか。
もしくはカウンターバーンのようなデッキが成立すればあるいは?


・≪火想者の研究≫

イゼットのレアエンチャント。
インスタント・ソーサリーを唱えるたびにカウンターが乗り、

・3個取り除いて青(1)で1ドロー
・5個取り除いて赤(1)で好きなところへ5点

のモードを使い分けられます。

スペルを多く搭載するコントロール寄りのデッキ向けのエンチャント。
主にドローのモードが優秀で、カウンターが余ればそのままフィニッシュブローになります。
軽さもあいまって適切なデッキで運用すればカウンターを2桁台載せるのも難しくはないでしょうが、一度のカウンター消費量がやや多いのは気になります。ダメージモードは効率に優れますが、爆発力が低そうですね。
ざっくりスペル3枚唱える毎に1ドローの換算なので、デッキ内の再活スペルの量にもよるでしょうか?


・≪無効皮のフェロックス≫

4/6/6 呪禁という強烈なスペックを誇る代わりに、ノンクリーチャースペルが唱えられなくなるデメリット持ちクリーチャー。また、対戦相手のスペル・能力で手札からディスカードされると戦場へ出る≪強情なベイロス≫に似た手札破壊対策能力を持ち、呪禁とあわせてコントロール系への対策カードとしての側面が強いカード。

すべてのプレイヤーは2マナでこいつの能力をすべて封じることができます。
要はノンクリーチャースペルを唱える際に2マナ多くかかる、くらいの認識でよいでしょう。

≪殺戮の暴君≫と違い打ち消しが効き、呪禁も任意に解除されるとなると万全な耐性を備えているとはいい難いですが、流石にこのスペックだと構築にもお呼びがかかるでしょうか?
デメリットつき高パワーアタッカーと聞くと、やはり≪原初の飢え、ガルタ≫と組み合わせたくなるカード。

余談ですが、いっぺんくらいこいつが≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫とか≪炎鎖のアングラス≫から捨てられて登場するところを見てみたいですね。



・≪秋の騎士≫

セレズニアカラーの騎士。
3/2/1のスペックに加え、実は意外と少ないモード選択式のCIP能力を持つクリーチャー。

モードは「4ゲイン」「自身へ+1/+1カウンター2つ」「アーティファクトorエンチャント破壊」の3つとそれはまあすさまじい汎用性。
とりあえず≪帰化≫のモードだけで既に≪再利用の賢者≫と同等性能で、加えてアグロ・バーン対策のゲインモード、パンプアップのおかげで最悪でも3/4/3バニラとして戦闘もこなすハイパーナイト。

とりあえず色さえ合えば≪再利用の賢者≫から差し替えることになるでしょうし、メイン投入も十二分に考えられるスペック。スタンダードのみならず、モダンでも多くのデッキのサイドボードに入りうるカードだと思います。
個人的には今回のイチオシ生物です。1000枚とはいいませんがたくさん買おう。


・≪正気泥棒≫

3/2/2飛行。
ディミーアカラーのスペクター。
ダメージを与えるたび、相手のライブラリトップ3枚から1枚を追放しそれを保持して唱えることができます。選ばれなかったカードは墓地へ。

≪夜帳の死霊≫と≪豪華の王、ゴンティ≫を足して2で割ったような・・・というか系譜的には≪Word of Command≫に端を発する「相手のカードを奪う」フレーバーを再現したカードというべきか。ちなみに、ゴンティ同様本体が戦場を離れても追放されたカードは唱えられます。

擬似的なカササギ能力持ちといってもいいでしょうから、回りだしたらなかなかのアドバンテージをたたき出すカードでしょうね。飛行があるのでダメージが通るかはあまり気にしなくてよいとしても、問題は貧弱なスタッツ。
色が色ですから、守る手段にそのものには事欠かないとは思いますが攻撃がきちんと通せるかは疑問が残るか。
ゴンティ同様、勝ち筋の細いデッキに対して効果が高いですしスペックは高いので何かしら構築でも居場所があるとよいのですが。個人的には好みなカードです。


※以下9/25追記

・≪任務説明≫

青ダブルのインスタント。
諜報2を行った後、墓地のインスタントorソーサリー1枚を唱えることができるようになる。
肉のついてこない≪瞬唱の魔道士≫との下馬評が一般的ですが、むしろ≪過去の罪≫に先祖帰りして実用的になったといった体のカード。

下馬評からお察しとは思いますが、瞬唱やそれに類するカードである≪奔流の機械巨人≫は、能力を抜きにして単体でもマナレシオにきわめて優れたフラッシュクリーチャーであることが優秀だった点を踏まえると、スペル単体であるこのカードをあまり手放しに強いと評価できるかは怪しいところ。
瞬唱よろしくコントロールデッキがスペルの再利用目的で使うとすれば、このカードが単体でアドバンテージを稼げない以上カウンターや除去を再利用しても1:1交換にしかならず墓地を再利用している旨みに欠けます。

思いつく限りでの効果的な用途は、やはり単純に強力なスペルを連打する目的での利用、あるいはコンボのパーツとなるスペルやサーチスペルの連打でしょう。スタンダードでは上記に該当するスペルが少ないので結局のところ難しいのですが、それこそ≪暗殺者の戦利品≫の連打や分割カードのコストが重い側を再利用する目的での投入はありえるかもしれません。


・≪漂流自我≫

ディミーアカラー、3マナのソーサリー。
指定したカード名を相手の全領域から根こそぎ追放する≪記憶殺し≫の亜種。
≪失われた遺産≫同様、ハンドから指定されたカードが追放された場合は代替ドローを与えるので、アドバンテージを稼ぐことはできない仕様。

このシリーズとしては珍しく、特殊地形はおろか基本地形も指定できるカード名に含まれており土地コンボなどにも強くなっています。どうしたディミーア、えらく融通がきくようになったな。

例によって特定のカードへの依存度が高いコンボデッキや、フィニッシャーが極端に少ないコントロールデッキへのサイドボードとして期待できます。
が、多色カードであるがためにそもそも採用できるデッキが限られており、加えてスタンダードではそこまでして対策を要するレベルのコンボデッキが環境で活躍することは稀(カラデシュはすごいんだ!)なので、積極的にサイドに登用されるかは微妙なところでしょう。

青黒系のコントロールなどが、どうしても対策しきれない置物への対策として用いる程度かな?





つーわけでざっくりプレビューしました。
気になるカードはまだまだあるんですが、環境での答え合わせをお楽しみにということで。
暇があればなんか追記したりするやも、注文あればコメ欄にでも投げといてください。

では次回はプレリでお会いしましょー。

コメント

孔明
2018年9月20日21:34

漂流自我と任務説明、軍勢の戦親分の感想も聞きたかった。
時間あったらお願いします。

サカイ@レアトマ中央
2018年9月25日12:40

>孔明君
追記したよ。
≪軍勢の戦親分≫は前にメカニズム解説のときに所感を述べてるよ。
そのときは和訳ついてなかったから英語名だけどね。

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