ようやっとというべきか、今回のメカニズム記事が公開されました。
(URL:https://mtg-jp.com/reading/translated/0031021/)

個人的には非常に楽しみにしていた次元への再訪、非常にわくわくしています。
今回はそのメカニズムと現時点で公開されているカードについて簡単に所感を述べたいと思います。


○ショックランド再録

散々噂されてはきましたが、やはり再録です。
春発売の次セット『ラヴニカの献身』を含めれば恐らくM10ランド(チェックランド)+ショックランドがそれぞれ10種全色出揃うという、スタンダードとしては非常に豪華なマナベースが実現するでしょう。

ショックランド・M10ランドも共にアンタップインの安定感が高い2色地形です。
特に、今までM10ランドのアンタップインのためにサイクリングランドを採用してテンポ損していたような多色デッキでも安定してゲーム序盤~後半までアンタップインすることができます。

カラデシュの対抗色ファストランドサイクルは「マルドゥ機体」のようなアグロデッキの多色化に貢献していた一方、コントロールデッキのような序盤のテンポ損がそこまで致命的ではないロングゲーム志向のアーキタイプにとってはそこまでありがたくない、むしろ後半のタップイン率が足を引っ張る…等ややアーキタイプを選ぶ傾向があったのに対し、ショックランドは「必要ならアンタップインできる」と融通が利くため、あらゆるデッキで使いやすいユーティリティの高い特殊地形です。
今回は≪寺院の庭≫≪聖なる鋳造所≫≪蒸気孔≫≪草むした墓≫≪湿った墓≫と5ギルド分のみの収録なので次セット発売まではマナベース面で多少格差はでますが、今までの環境以上に多色化するのはまず間違いないでしょう。


○各ギルドの能力語

①セレズニア【召集】

旧ラヴニカに引き続き、セレズニアのメカニズムはマナコスト軽減能力である召集です。
スタンではM15の≪かきたてる炎≫・≪ウルドのオベリスク≫、モダンの≪召喚の調べ≫然り構築での活躍実績もある優秀な能力だけに、今回も活躍が期待される一方、低ステータスなクリーチャーを並べる戦術は前環境で≪ゴブリンの鎖回し≫の存在が軒並み駆逐していたことを考えるとやや不安は残るでしょうか。

・≪議事会の裁き≫
FNMプロモの内の一枚として公開されていた一枚。召集がついた代わりに1マナ重くなった≪払拭の光≫。M19の≪秘儀術師の檻≫の上位互換です。

所謂リング系除去としてはもっとも優秀であった≪排斥≫がローテーション落ちするので、枠としては≪イクサランの束縛≫と争う形になるカード。
召集の性質上どちらかといえばビートダウン向けの性能をしています、≪ヴラスカの侮辱≫が使えない非黒系のミッドレンジあたりではPWに触れる貴重なカードなので使いでがあるでしょう。



②ボロス【教導】

ボロスの教導は、「一緒に殴っているパワーの小さいクリーチャーを強化する」パンプアップ系能力。
アブザンの鼓舞に似ていますが、ETB能力でなくアタック誘発になっています。
鼓舞と大隊(旧ラヴニカでのボロスの能力)を足して2で割ったような能力。

能力自体の評価をするとすれば、微妙の一言につきます。
まず教導を持っているクリーチャー自身が殴る必要があるので、(速攻を持っていない限り)即効性に欠けていてかつ対処されやすいのが難点。一緒に殴るクリーチャーがいなければバニラですし、またこれを乗り越えて殴っても見返りが+1/+1カウンター1個とあまり大きくありません。それこそ鼓舞みたいに教導Xとか数値分のカウンターだったらだいぶ違ったんですが。

総じてどちらかといえばリミテッド向きの能力。フライヤー強化したり、殴れるシステムクリーチャーとしては横並びデッキで優秀な能力かも。

・≪Legion WarBoss≫
3/2/2、教導持ちのゴブリン。日本語訳は≪軍団の戦争親分≫とかですかね?

自ターンのコンバット開始時、速攻とマストアタックを付与した1/1のゴブリントークンを生み出すという≪ゴブリンの熟練先導者≫のリメイククリーチャー。
本家とは異なり、自身が殴ってもパンプアップがついてこない代わりにお供のトークンを強化できるよう教導がついているというデザイン。

ラブルマスターが構築で残した実績を考えれば割と手放しに評価できるレベルの強力なカードかと思います。
自身のパンプアップがないので、本家よりも打点面での爆発力には劣りますが無条件のトークン生成装置は流石に強力。前述した「一緒に殴るクリーチャーがいないとバニラ」という教導の弱点もトークン生成能力がうまく補っており、赤のシングルシンボルと色拘束も緩い総じて優秀なカード。




③イゼット【再活】

イゼットの再活は本来のコストに加え、手札1枚をコストに1度だけ墓地からのキャストが可能なフラッシュバックの亜種。手札コストという面で見ればFBと回顧を足して2で割ってる感がありますね。

手札が必要なので、本家フラッシュバックや余波呪文のように単体でアドバンテージにはなれないのはマイナスポイントですがそれでも墓地から唱えられるスペルはやはり魅力的。再活で再活を持つカードを捨てたり、後半の余った土地や腐った除去を投げられるので総じてコントロールデッキ向きのスペル群でしょう。


≪Quasiduplicate≫

青ダブル3マナ、再活。自軍クリーチャーのコピートークンを生成するソーサリー。
「二回使える」クローンとしては、環境でも活躍した≪多面相の侍臣≫が入れ替わりでローテーションとなりますが、あちらは相手のクリーチャーもコピー可能だったので使い勝手でみればこちらはだいぶ見劣りします。

一方で≪多面相の侍臣≫よりも軽いため、特定のシステムクリーチャーをどんどん並べたいデッキとはよくシナジーします。ぱっと思いつくところでは≪どぶ潜み≫とはスペルを連打する性質もあって好相性でしょう。




④ゴルガリ 【宿根】

ゴルガリの宿根は墓地のクリーチャーの枚数を参照して効果が向上する能力です。現在公開されているカードはすべて墓地のクリーチャー枚数をXとしたPT修整となっており、どちらもコモン・アンコモンでカードパワーを図りかねるので明確な評価はしにくいところです。

ただ、クリーチャーというのは通常意識して構築しない限り大幅に墓地に溜まることが少ないカードタイプです。
爆発的にXの値を増やすには墓地肥やしを意識してそれに寄せていくシナジーありきの構築となるでしょうから、Xの値が大きいほどに強くなるカードとしては尖っていて使いにくい部類になるかと思われます。昂揚のように「○種類」とか、金属術よろしく「○枚以上」とかなら使いやすいのでしょうが・・・。



⑤ディミーア【諜報】

ディミーアの諜報は、数値Xを伴うキーワード処理。
デッキトップX枚確認の後、好きな枚数を墓地へ落とします。
有体にいえば≪アズカンタの探索≫のトップ確認処理をキーワード化したもの。

ひっじょーに地味ながらも、擬似的な占術な訳ですから何かしらのおまけでついてくる能力としては優秀な部類。
ギルドカラーの都合上、占術ほどバラエティ豊かなアーキタイプには恵まれないでしょうが、色さえ合えば除去・カウンター・ドロー等でもこれが付与されているものが優先される程度のバリューはあるでしょう。
コントロールデッキにおけるアズカンタとの相性は言わずもがなですね。

・≪悪意ある妨害≫

青ダブル3マナの確定カウンター。諜報1のついた≪取り消し≫。

みたまんま≪解消≫のリメイクとも言え、その≪解消≫が非常によく使われたことを考えるとこのカードも青いコントロールではよく採用されることになるでしょう。
個人的には≪提督の命令≫を使わずに済みそうなのでほっとしてます。




今回はこんなところで。
次のプレビューがきたらまた何か書くかも?

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索