pauperはいいぞ。 

全国1億のpuaperプレイヤーの皆様お久しぶりです、デッキ・ピックアップのお時間です。
最近ちょいと更新サボってました(不屈の部族デッキの記事も実はまだ書いてないし)が、流石におこられそうなので解説記事やっていこうと思います。

タイトルに「マンスリー」とか書かないでおいて本当よかった。


今回のピックアップは第14回コウノトリ杯優勝、わふさんの使用した『ドメインzoo』 !
マナ基盤という点では他フォーマットと比しても群を抜いた不自由さのあるpauperにおいて、まさかの5色デッキという異端のビートダウンデッキ。
早速今回のリストを見ていきましょう。


【クリーチャー 17】 
野生のナカティル 4
コーの空猟師 4
道の探求者 2
クァーサルの群れ魔道士 4
マトカの暴動者 3

【スペル 23】
稲妻 4
豊かな成長 4
怨恨 2
発掘 2
ナイレアの存在 4
部族の炎 4
改革派の貨物車 3

【土地 20】
広漠なる変幻地 3
進化する未開地 3
森 9
平地 2
島 1
山 1
沼 1

【サイドボード 15】
未達への旅 3
孤独な宣教師 1
天啓の光 2
軍旗の旗主 2
赤の防御円 1
古の遺恨 2
電謀 1
大祖始の遺産 2
アルマジロの外套 1



●『ドメインzoo』はどんなデッキ?

プレイヤーのコントロールする基本土地の種類によって効果が増減する所謂「所有地カード/Domain Card」を、≪ナイレアの存在≫によるマナサポートでもって最大効力で発揮させることを狙うシナジー重視の4~5色のグッドスタッフです。
基本は緑や白のクリーチャーを中心にしたビートダウンで、要所で火力を除去や本体に使って攻めていくという意味では額面どおり「zoo」的な動きをしますが、後述する≪部族の炎≫を中心としてシナジーを発揮した際の爆発力に優れています。



Nylea’s Presence / ナイレアの存在 (1)(緑)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(土地)
ナイレアの存在が戦場に出たとき、カードを1枚引く。
エンチャントされている土地は、他のタイプに加えてすべての基本土地タイプでもある。


≪ナイレアの存在≫をエンチャントすることにより、土地1枚で全種類の基本土地タイプを得て5色地形として運用することが可能になります。シナジーの基点にして、キャントリップつきで手札と色事故防止も兼ねている最重要カードです。
通常の土地につけるのはもちろん、≪進化する未開地≫のような本来マナ能力を持たない土地に対してこれをエンチャントすることでマナ能力を与えるというテクニックも存在します。

これはほぼ同様の目的で採用されている≪豊かな成長≫にもおなじことがいえますが、こちらは軽い分基本土地タイプを与える能力を持たないためあくまでマナサポートの役割に留まります。

Abundant Growth / 豊かな成長 (緑)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(土地)
豊かな成長が戦場に出たとき、カードを1枚引く。
エンチャントされている土地は「(T):好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ。


どちらもキャントリップつきのパーマネントであることを活かし、『ボロス統治者』でおなじみ≪コーの空猟師≫との相互シナジーを形成しているのも特徴のひとつ。
あわせて8枚フル投入されており、マナ基盤とアドバンテージの両面でこのデッキの心臓ともいえるでしょう。


●注目のカード

最大の目玉はなんといっても、その英語名がデッキ名に冠される(※Tribal zoo)ことすらある≪部族の炎≫でしょう。

Tribal Flames / 部族の炎 (1)(赤)
ソーサリー
版図 ― クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。部族の炎は、それにX点のダメージを与える。Xは、あなたがコントロールする土地の中の基本土地タイプの数に等しい。



ソーサリーとはいえ2マナして最大5点もの超火力を誇るこのカードこそ、本デッキを成立させうる最も大きなの理由のひとつ。連打すれば余裕の二桁打点、シナジー前提とはいえ1枚のカードから飛び出す爆発力に関してはpauper界随一でしょう。
≪ナイレアの存在≫を置かれた瞬間から、対戦相手はこの火力の存在を念頭におかなければならないという意味でもリーサルまでのプレッシャー充分なパワーカードです。


継続的なクロックとしては先ほども紹介したお馴染み≪コーの空猟師≫に加え、≪野生のナカティル≫と≪マトカの暴動者≫がメインアタッカーを担います。


Wild Nacatl / 野生のナカティル (緑)
クリーチャー — 猫(Cat) 戦士(Warrior)
野生のナカティルは、あなたが山(Mountain)をコントロールしているかぎり+1/+1の修整を受ける。
野生のナカティルは、あなたが平地(Plains)をコントロールしているかぎり+1/+1の修整を受ける。
1/1


Matca Rioters / マトカの暴動者 (2)(緑)
クリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
版図 ― マトカの暴動者のパワーとタフネスはそれぞれ、あなたがコントロールする土地の中の基本土地タイプの数に等しい。
*/*



≪野生のナカティル≫は往年のモダン・レガシーのzooほど容易く3/3となって2T目からクロックを刻むような円滑なビートは難しいですが、それでもやはり1マナクリーチャーとしては打点の期待値は充分に高いといえるでしょう。

≪マトカの暴動者≫は最大で3/5/5と脅威のマナレシオとなり、対処を迫ります。
惜しむべくはやはり特殊なシナジーを要せずとも同等のスタッツを誇る≪グルマグのアンコウ≫の存在ですが、そこはクリーチャーの色。
≪ナイレアの存在≫がない場合も、≪怨恨≫や≪クァーサルの群れ魔道士≫になどによる打点サポートが充実しており、簡単には止まらないよう工夫がなされています。



今回採用されているカードの中でも筆者個人的な推しのカードは、≪改革派の貨物車≫ですね。

Renegade Freighter / 改革派の貨物車 (3)
アーティファクト — 機体(Vehicle)
改革派の貨物車が攻撃するたび、ターン終了時まで、これは+1/+1の修整を受けるとともにトランプルを得る。
搭乗2(あなたがコントロールする望む数のクリーチャーを、パワーの合計が2以上になるように選んでタップする:ターン終了時まで、この機体(Vehicle)はアーティファクト・クリーチャーになる。)
4/3


無色のカードであることからマナベースへの負担が小さく、マナサポートを引けていないときでも打点の向上に寄与するほか、事実上のパワー5トランプルというスタッツがチャンプブロックを咎めやすいため≪部族の炎≫によるダメージレース逆転を主要プランとするこのデッキの性質とマッチしています。
搭乗2という数値も、中途半端な打点で止まってしまった≪野生のナカティル≫や賛美アタックを狙う際には≪クァーサルの群れ魔道士≫などをお供として乗せやすい絶妙な値。元々盤面の構築力が低いデッキなので、無色でかつ即効性の高いクロックとしては確かに適性のあるカードだと思います。



総じて、≪ナイレアの存在≫への依存度が高いことは否めませんがそれを補ってあまりある爆発力を秘めているデッキです。
なまじ5色ということでさまざまな色のカードのタッチを検討できるユーティリティもあるので、欲張りデッキを組みたい方にはぜひお勧めしたいですね。

●このデッキの強み/弱み


まとめると、この『ドメインzoo』というデッキは・・・



【長所】
・≪部族の炎≫を筆頭にした打点方面での爆発力が高く、シナジーを発揮した際のライフ射程範囲には目を見張るものがあります。
・性質上ゲーム中盤~後半の殴り値が高く、特にマナ基盤を整える猶予があり火力による勝負に持ち込める遅めのミッドレンジやコントロールには強気に出られます。
・さまざまな色のカードを用いるユーティリティがあるため、メインボードはもちろんサイドボードにもさまざまなカードを採用でき、かつそれを読まれにくい「わからん殺し」も魅力のひとつです。

【短所】
・当然ではありますが≪ナイレアの存在≫への依存度が高いためこれを引けるまではシナジー前提のカードが使いにくく、タップインも多いため速度的にも他ビートダウンに負けがちです。
・色の都合上相手リソースへの干渉手段に乏しく、コンボデッキなどへの対処は苦手です。1:1交換が追いつきにくいエルフや緑単ストンピィ、ワンショットキルへの耐性が低いのでウィーゼロックスなども苦手なアーキタイプだといえるでしょう。
・触られにくいとはいえ土地へのオーラ戦略を主軸とするため、土地破壊で甚大な被害を被ります。ウルザトロン対策などのランデスがついでに刺さってしまうのはマイナスポイントといえるでしょう。


デッキピックアップ、いかがでしたでしょうか。
皆さんからの意見・質問も募集しております。
次回のピックアップデッキとなれる新たなデッキを目指し、pauperに参入しよう!!!

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