pauper デッキ・ピックアップ特別編 『カウブレード』
2017年12月5日 デッキ・ピックアップpauperはいいぞ。
今月はコウノトリ杯を開けるタイミングがなく、間が空いてしまうので本来デッキ・ピックアップはお休みなのですが、せっかくノマチャレでpauperをやってきたので布教と優勝キメてきたイキり紙オタクの自慢を兼ねて今回はピックアップ特別編!
僕の愛用デッキ、『カウブレード』のご紹介です。
いろんな方から度々「かっこいい」とお褒め頂いたり、「クソデッキだな」と罵られたり、ブレスト撃つたびにジャッジ呼ばれたりと大人気のこのデッキ。さっそく現在のリストをご紹介しましょう。
●『カウブレード』はどんなデッキ?
《粗石の魔道士》によるサーチ能力を核として、《戦隊の鷹》を始めとした多数のカードアドバンテージソースを搭載した中速のグッドスタッフです。
かつて《粗石の魔道士》がスタンダードで現役の頃に存在したデッキ名に習って「トイソルジャー(おもちゃの兵隊)」と呼ばれることが多く初期は私もそう紹介していたのですが、どうも私の周辺ではいつからか「カウブレード」で浸透してしまった節があるのでこのまま通します。
デッキ名の由来は今更解説するのもおこがましい、かの有名な「Cow-Blade」。
Cowは鳥の鳴き声、ひいては《戦隊の鷹》を表し、Bladeは装備品の剣・・・間接的には《石鍛冶の神秘家》を表す言葉ですね。
単体ではクロックとしてのプレッシャーに欠ける《戦隊の鷹》を、《粗石の魔道士》から《骨断ちの矛槍》を始めとする装備品をサーチすることにより打点を向上。止められにくい飛行クロックを横に展開し、これを豊富な除去や打消しでバックアップする低速なクロック・パーミッションないし除去コントロールめいた動きを基本とします。
しかし、このデッキの最大の魅力はなんといっても後述するように様々なデッキに対する高い対応力でしょう。
●注目のカード
《粗石の魔道士》はかつてスタンを席巻したカウブレードにおける《石鍛冶の神秘家》にあたる装備品のサーチ役としてこのデッキの中核を担います。
各種装備品のサーチによる打点向上はもちろん、メインから投入された《大祖始の遺産》をサーチすることによるピンポイントの墓地対策、更には《教議会の座席》・《古えの居住地》・《大焼炉》の各種アーティファクトランドを0マナのアーティファクト・カードとしてサーチすることで色事故・マナスクリューの解決も図ることができます。
3マナのクリーチャーかつサーチからプレイまでタイムラグが生じるためテンポ面での遅れは弱点となりますが非常に多芸であり、このデッキの対応力の高さの根源となるキーカードです。
このデッキのクリーチャー達は装備品でのバックアップを前提としているため、場に出た時点である程度の仕事ができるようCIP能力で何らかのカードアドバンテージを稼げるものを優先的にチョイスしていますが、例外なのが《ギルドパクトの守護者》です。
4マナ2/3とコストパフォーマンスに優れているわけではありませんが、多色カードの存在に乏しいpauper環境ではプロテクション(単色)が事実上「被覆+回避能力」としてかの《真の名の宿敵》のように働くため、攻めにも守りにも強力です。
もちろん重めなカードでパワーも2しかないため、枚数は多く採用していませんがフィニッシャーとしてのプレッシャーは十二分です。
肝心要の装備品としては、《骨断ちの矛槍》・《シルヴォクの生命杖》の二種を中心に使用します。
どちらもキャスト・装備コスト共に軽量なので装備品特有のテンポ損失が最小限に抑えられています。
《骨断ちの矛槍》は第1回で紹介した『白単ストンピィ』にも採用されていたように、打点の強化効率に優れているので《戦隊の鷹》や《熟考漂い》のような飛行クロックの装備品として最適です。
対照的に《シルヴォクの生命杖》は防御に長けた装備品で、修正値こそ微々たるものですが装備クリーチャーが死亡するに際し3点のライフゲインがついてきます。
特に《戦隊の鷹》や《スレイベンの検査官》をチャンプブロックに回す際には非常に有用で、速度のあるデッキ相手でも除去や単純なアタックをためらわせてゲームを長引かせることができます。
そして何よりも強く推していきたいのが、4枚投入された《渦まく知識》の存在。
第2回でも触れたとおり、言わずと知れた青のドロースペル「3種の神器」の一つ。
・・・とご紹介したものの、実際にpauperで《渦まく知識》を活用するデッキはあまり多くは存在していません。専ら《思案》・《定業》の方が人気です。
理由は簡単で、レガシーでは常用されるフェッチランドが存在せず気軽にデッキをシャッフルする手段に乏しいからです。3ドローこそ強力ですが、デッキトップに戻した不要牌を2ターンかけて引いてしまうただの「ドローの前借り」になってしまうわけですね。
そのため、pauperという環境で《渦まく知識》をうまく使うためには何らかの工夫が必要となります。
単純な方法によってこの解決を図ったのが『青黒アンコウ』と始めとするデルバーデッキです。
《秘密を掘り下げる者》とのシナジーに留まらず、《思考掃き》や《留意》等のトップのリフレッシュ手段と組み合わせることで、有効牌へのアクセス率を高め《渦まく知識》を活用しています。『青赤フェアリー』等でよくみられる手法としては《進化する未開地》ではなく《灰のやせ地》と組み合わせてアンタップインランドの比率を下げることなくシャッフル手段を用意するアプローチも見られますね。
このデッキでも、《進化する未開地》《灰のやせ地》《粗石の魔道士》《戦隊の鷹》とデッキをシャッフルする機会が多いためデッキの円滑油としての役割を果たすのはもちろん、本家カウブレードでも悪名高き「鷹ブレスト」による事実上の1マナ3ドローのスペルとしてアドバンテージソースになることも可能です。
単純に《稲妻》や《対抗呪文》等の強力な妨害スペルに相手ターン中でもアクセスできる他、《粗石の魔道士》を中継してサイドボードのカードを探しにいけたりとインスタント3ドローの強力さを存分に活用できます。
赤と白という色の組み合わせのおかげでサイドボードにも強力なカードが多数採用できる等、とにかく「いろいろできる」のがウリなこのデッキ、「万能感・汎用性・対応力」といったワードが好きな方には是非ともお勧めしたいですね。
●このデッキの強み/弱み
まとめると、この『カウブレード』というデッキは・・・
デッキピックアップ、いかがでしたでしょうか。
皆さんからの意見・質問も募集しております。
次回のピックアップデッキとなれる新たなデッキを目指し、pauperに参入しよう!!!
pauperはいいぞ(定期)
今月はコウノトリ杯を開けるタイミングがなく、間が空いてしまうので本来デッキ・ピックアップはお休みなのですが、せっかくノマチャレでpauperをやってきたので布教
僕の愛用デッキ、『カウブレード』のご紹介です。
いろんな方から度々「かっこいい」とお褒め頂いたり、「クソデッキだな」と罵られたり、ブレスト撃つたびにジャッジ呼ばれたりと大人気のこのデッキ。さっそく現在のリストをご紹介しましょう。
土地22
進化する未開地3
灰のやせ地2
平穏な入江4
急流の崖2
島3
平地3
山2
教議会の座席1
古えの居住地1
大焼炉1
生物17
スレイベンの検査官4
戦隊の鷹4
粗石の魔道士3
熟考漂い3
海門の神官2
ギルドパクトの守護者1
スペル21
稲妻4
渦まく知識4
感電破2
未達への旅3
対抗呪文3
弧状の稲妻 1
骨断ちの矛槍1
シルヴォクの生命杖1
ヴィリジアンの長弓 1
大祖始の遺産1
サイドボード15
電謀2
紅蓮破2
軍旗の旗手2
ゴリラのシャーマン2
水流破2
大祖始の遺産1
塵は塵に1
緑の防御円1
赤の防御円1
ギルドパクトの守護者1
●『カウブレード』はどんなデッキ?
《粗石の魔道士》によるサーチ能力を核として、《戦隊の鷹》を始めとした多数のカードアドバンテージソースを搭載した中速のグッドスタッフです。
かつて《粗石の魔道士》がスタンダードで現役の頃に存在したデッキ名に習って「トイソルジャー(おもちゃの兵隊)」と呼ばれることが多く初期は私もそう紹介していたのですが、どうも私の周辺ではいつからか「カウブレード」で浸透してしまった節があるのでこのまま通します。
デッキ名の由来は今更解説するのもおこがましい、かの有名な「Cow-Blade」。
Cowは鳥の鳴き声、ひいては《戦隊の鷹》を表し、Bladeは装備品の剣・・・間接的には《石鍛冶の神秘家》を表す言葉ですね。
Squadron Hawk / 戦隊の鷹 (1)(白)青白を中心に様々なカラーバリエーションが存在するデッキですが、今回の私のレシピはジェスカイカラー(青白赤)で構成されており、類似デッキと比べて除去呪文が豊富かつ強力なのが特徴です。
クリーチャー — 鳥(Bird)
飛行
戦隊の鷹が戦場に出たとき、あなたはあなたのライブラリーから《戦隊の鷹/Sqadron Hawk》という名前のカードを最大3枚まで探し、それらを公開してあなたの手札に加えてもよい。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
1/1
単体ではクロックとしてのプレッシャーに欠ける《戦隊の鷹》を、《粗石の魔道士》から《骨断ちの矛槍》を始めとする装備品をサーチすることにより打点を向上。止められにくい飛行クロックを横に展開し、これを豊富な除去や打消しでバックアップする低速なクロック・パーミッションないし除去コントロールめいた動きを基本とします。
しかし、このデッキの最大の魅力はなんといっても後述するように様々なデッキに対する高い対応力でしょう。
●注目のカード
《粗石の魔道士》はかつてスタンを席巻したカウブレードにおける《石鍛冶の神秘家》にあたる装備品のサーチ役としてこのデッキの中核を担います。
Trinket Mage / 粗石の魔道士 (2)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
粗石の魔道士が戦場に出たとき、あなたは自分のライブラリーから点数で見たマナ・コストが1以下であるアーティファクト・カードを1枚探し、そのカードを公開し、あなたの手札に加えてもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。
2/2
各種装備品のサーチによる打点向上はもちろん、メインから投入された《大祖始の遺産》をサーチすることによるピンポイントの墓地対策、更には《教議会の座席》・《古えの居住地》・《大焼炉》の各種アーティファクトランドを0マナのアーティファクト・カードとしてサーチすることで色事故・マナスクリューの解決も図ることができます。
3マナのクリーチャーかつサーチからプレイまでタイムラグが生じるためテンポ面での遅れは弱点となりますが非常に多芸であり、このデッキの対応力の高さの根源となるキーカードです。
このデッキのクリーチャー達は装備品でのバックアップを前提としているため、場に出た時点である程度の仕事ができるようCIP能力で何らかのカードアドバンテージを稼げるものを優先的にチョイスしていますが、例外なのが《ギルドパクトの守護者》です。
Guardian of the Guildpact / ギルドパクトの守護者 (3)(白)
クリーチャー — スピリット(Spirit)
プロテクション(単色)
2/3
4マナ2/3とコストパフォーマンスに優れているわけではありませんが、多色カードの存在に乏しいpauper環境ではプロテクション(単色)が事実上「被覆+回避能力」としてかの《真の名の宿敵》のように働くため、攻めにも守りにも強力です。
もちろん重めなカードでパワーも2しかないため、枚数は多く採用していませんがフィニッシャーとしてのプレッシャーは十二分です。
肝心要の装備品としては、《骨断ちの矛槍》・《シルヴォクの生命杖》の二種を中心に使用します。
Bonesplitter / 骨断ちの矛槍 (1)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+0の修整を受ける。
装備(1)
Sylvok Lifestaff / シルヴォクの生命杖 (1)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
装備しているクリーチャーが死亡するたび、あなたは3点のライフを得る。
装備(1)
どちらもキャスト・装備コスト共に軽量なので装備品特有のテンポ損失が最小限に抑えられています。
《骨断ちの矛槍》は第1回で紹介した『白単ストンピィ』にも採用されていたように、打点の強化効率に優れているので《戦隊の鷹》や《熟考漂い》のような飛行クロックの装備品として最適です。
対照的に《シルヴォクの生命杖》は防御に長けた装備品で、修正値こそ微々たるものですが装備クリーチャーが死亡するに際し3点のライフゲインがついてきます。
特に《戦隊の鷹》や《スレイベンの検査官》をチャンプブロックに回す際には非常に有用で、速度のあるデッキ相手でも除去や単純なアタックをためらわせてゲームを長引かせることができます。
そして何よりも強く推していきたいのが、4枚投入された《渦まく知識》の存在。
Brainstorm / 渦まく知識 (青)
インスタント
カードを3枚引き、その後あなたの手札からカードを2枚、あなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。
第2回でも触れたとおり、言わずと知れた青のドロースペル「3種の神器」の一つ。
・・・とご紹介したものの、実際にpauperで《渦まく知識》を活用するデッキはあまり多くは存在していません。専ら《思案》・《定業》の方が人気です。
理由は簡単で、レガシーでは常用されるフェッチランドが存在せず気軽にデッキをシャッフルする手段に乏しいからです。3ドローこそ強力ですが、デッキトップに戻した不要牌を2ターンかけて引いてしまうただの「ドローの前借り」になってしまうわけですね。
そのため、pauperという環境で《渦まく知識》をうまく使うためには何らかの工夫が必要となります。
単純な方法によってこの解決を図ったのが『青黒アンコウ』と始めとするデルバーデッキです。
《秘密を掘り下げる者》とのシナジーに留まらず、《思考掃き》や《留意》等のトップのリフレッシュ手段と組み合わせることで、有効牌へのアクセス率を高め《渦まく知識》を活用しています。『青赤フェアリー』等でよくみられる手法としては《進化する未開地》ではなく《灰のやせ地》と組み合わせてアンタップインランドの比率を下げることなくシャッフル手段を用意するアプローチも見られますね。
このデッキでも、《進化する未開地》《灰のやせ地》《粗石の魔道士》《戦隊の鷹》とデッキをシャッフルする機会が多いためデッキの円滑油としての役割を果たすのはもちろん、本家カウブレードでも悪名高き「鷹ブレスト」による事実上の1マナ3ドローのスペルとしてアドバンテージソースになることも可能です。
単純に《稲妻》や《対抗呪文》等の強力な妨害スペルに相手ターン中でもアクセスできる他、《粗石の魔道士》を中継してサイドボードのカードを探しにいけたりとインスタント3ドローの強力さを存分に活用できます。
赤と白という色の組み合わせのおかげでサイドボードにも強力なカードが多数採用できる等、とにかく「いろいろできる」のがウリなこのデッキ、「万能感・汎用性・対応力」といったワードが好きな方には是非ともお勧めしたいですね。
●このデッキの強み/弱み
まとめると、この『カウブレード』というデッキは・・・
【長所】
・飛行クロック、装備品、火力、打消しと多彩な角度の攻撃・防御手段を持つ上に手札を増やすことに長けているため様々な中速デッキに対応することができます。
・採用されているクリーチャーの殆どがCIP能力(戦場に出た時の能力)で何らかのカードアドバンテージを得ることができるため、除去やバウンスにもある程度耐性があります。
・ゲーム後半でも手札が息切れせずしぶとく戦えるほか、火力呪文の存在からライフへのプレッシャーもかけやすいです。
【短所】
・三色デッキのため、色事故に悩まされるリスクが高いです。またデッキの土地の多くがタップインであり、速度・テンポの面でどうしても遅れをとります。
・カードアドバンテージを主軸に戦うデッキなので、アドバンテージが戦場に反映されるのがゲーム後半になりがちです。先の短所と合わせ『緑単ストンピィ』や『親和』のようなゲーム序盤から手札を一気に消耗して横並びに攻めてくるデッキは除去のかみ合い次第になってしまい苦手なアーキタイプだといえます。
・生物の素のステータスは貧弱なので、装備品を各種置物破壊で対処されたり《減縮》《エヴィンカーの正義》等の全体除去でクロックが大きく減速します。
デッキピックアップ、いかがでしたでしょうか。
皆さんからの意見・質問も募集しております。
次回のピックアップデッキとなれる新たなデッキを目指し、pauperに参入しよう!!!
pauperはいいぞ(定期)
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