第1回 Pauper デッキピックアップ『白単ストンピィ』
 pauperはいいぞ。 

はい、というわけで大会告知内にもありましたように今回から各月のコウノトリ杯出場デッキの中から主催の私が独断と偏見で選んだデッキを紹介するコーナー「デッキピックアップ」でございます。

毎回自分のレポート詳細にあげるのも結構面倒くさいしね

記念すべき第1回にて紹介いたしますのは私自らカードを投げてpauper沼に引き込んだ結果、見事第三回コウノトリ杯優勝者となりました「いーさん」の使用した『白単ストンピィ』です。

MO上でも5-0リストが増えているという、今が旬なストンピィ系モノホワイト。
早速今回のリストを見ていきましょう。


【土地 22】
平地 20
セジーリのステップ 2

【クリーチャー 22】
聖なる猫 3
スレイベンの検査官 4
コーの空漁師 4
戦隊の鷹 4
暁の熾天使 3
ギルドパクトの守護者 1
剃刀のゴーレム 3

【スペル 16】
骨断ちの矛槍 4
結束のカルトーシュ 2
マナの税収 2
未達への旅 4
天界のほとばしり 2
損ない 1
護衛の誓約 1




●『白単ストンピィ』はどんなデッキ?

昨今のスタンダードプレイヤーだと、「ストンピィ」というのは耳慣れないアーキタイプかもしれません。

ストンピィ(Stompy)は、高速ビートダウンデッキ。狭義では緑単色やそれに準じたもの、広義には、多色デッキや赤単なども含めて、パワーの高いクリーチャーを高速で展開して殴り切るウィニーデッキ全般を呼ぶ。ただし、エルフ・ビートなどの部族デッキは構造が特殊なためこの名では呼ばない。

デッキ名の由来は英語の"stomp"から。象などの大きな生き物が何かを踏みつける擬音語であり、初期のキークリーチャーの一つであるはぐれ象/Rogue Elephantをイメージしている。
(MTGwikiより引用)

一般的なアグロの分類よりも更に細かい分類にあたり、序盤からの高パワーのクリーチャーを並べるor更にスペルで強化するなどして一気にライフを持っていくタイプのビートダウンです。

今回いーさんの使用したデッキは、一見するとそこまでステータス面でマナレシオに突出したクリーチャーの採用率は高くないように見えますが、《骨断ちの矛槍》や《結束のカルトーシュ》といった高効率に打点を向上させるスペルを使用することでデッキの速度を向上させています。


●注目のカード

デッキの動きそのものは非常に単純なビートダウンですが、pauperの白では筆頭エースとして知られる《コーの空漁師》によるシナジーが特にビート方面に強力に活かされているのが白単ストンピィの特徴の一つです。

Kor Skyfisher / コーの空漁師 (1)(白)
クリーチャー — コー(Kor) 兵士(Soldier)
飛行
コーの空漁師が戦場に出たとき、あなたがコントロールするパーマネント1つをオーナーの手札に戻す。
2/3


コーの空漁師は自身のコントロールするパーマネントをバウンスするデメリットを持つ代わりに、2/3飛行と白の小型生物でも群を抜いたステータスに恵まれています。自身が高速ビートダウンに寄与しているだけでなく、pauper環境において採用率の高い飛行クリーチャーである《秘密を掘り下げる者》に対しての抑止力にもなっています。
更に、そのデメリットのバウンスにより《スレイベンの検査官》や《結束のカルトーシュ》を回収することでややテンポ面でのロスこそあるもののアドバンテージすら稼ぐことも可能。
今回のような純正のビートダウンは勿論、コンボやコントロールデッキにも採用されるその名にたがわぬ神話コモンです。


また、いーさんの相棒たる天使こと、暁の熾天使はこのデッキのフィニッシャーとして3枚採用されています。


Seraph of Dawn / 暁の熾天使 (2)(白)(白)
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
絆魂(このクリーチャーがダメージを与える場合、さらにあなたは同じ点数のライフを得る。)
2/4


飛行・絆魂という強力なキーワード能力の組み合わせに、pauper界でも標準的な火力として採用率の高い《稲妻》で落とされないタフネスを併せ持ち、場に出たあとの制圧力の高さが魅力です。4マナとマナカーブ的には重めのカードでパワーも2とやや物足りませんが、強化手段に事欠かないこのデッキでは一気にライフレースの主導権を握れるエースとして活躍できます。


更に、アモンケットからの新戦力として《結束のカルトーシュ》も採用されており、1マナ圏の打撃向上に寄与しています。


Cartouche of Solidarity / 結束のカルトーシュ (白)
エンチャント — オーラ(Aura) カルトーシュ(Cartouche)
エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)
結束のカルトーシュが戦場に出たとき、警戒を持つ白の1/1の戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体生成する。
エンチャントされているクリーチャーは+1/+1の修整を受けるとともに先制攻撃を持つ。


装備品である《骨断ちの矛槍》よりも修整値が低く、さらに除去によるディスアドバンテージが大きいため採用枚数は抑えられていますが1/1のトークンがでるためクロックのあがり方は同じで、かつタフネスへの修整と先制攻撃の付与がビートダウン・コントロール双方に有効であるため特にタフネスの低い《戦隊の鷹》との相性がいいカードです。
上述のように《コーの空漁師》と組み合わせることでアドバンテージを稼いだり、《暁の熾天使》をプチ《悪斬の天使》化したりとオーラながら多芸な一枚。



●このデッキの強み/弱み
通常のビートダウンと比べ、《スレイベンの検査官》や《戦隊の鷹》によるアドバンテージ獲得に優れています。
軽量なステータス強化スペルに加え、飛行クロックや白ならではの確定除去も多数採用されているため単純にサイズの大きな生物だけで対処することは難しく簡単にはとまりにくいのがウリ。

一方で強化手段を引けないor対処されてしまうと生物の素のステータスにはやや不安が残るため速度が大きく低下してしまいます。
また、一部重コントロールが時折採用している《エヴィンカーの正義》《渦巻く砂嵐》といった全体除去には対処手段が乏しいため苦しいマッチアップになるでしょう。



第1回 Pauperデッキピックアップ いかがでしたでしょうか?
今後もコウノトリ杯出場デッキの中から、気になるデッキ・旬なデッキをピックアップしていきますのでぜひ皆さん自慢のデッキを持ち込んでくださいね!


pauperはいいぞ(定期)

コメント

nophoto
una
2017年6月19日8:59

pauperは良いですよね。
mtgの入門としやすくかつ奥が深い。
トークンを使わない白単で5-0とかびっくりしました。

サカイ@レアトマ中央
2017年6月19日17:22

>unaさん

ビート・コンボ・コントロールがバランスよく存在し、攻めるも守るもカードパワーは比較的良好なバランスを保っている魅力的なフォーマットです。
白単ストンピィは新進気鋭のアーキタイプですし、メタゲームの変遷も楽しみですね。
pauperはいいぞ。

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