ジェスカイコントロール(ヒストリック)で遊んだよ
2021年4月28日 デッキ考察(ヒストリック)お久しぶりです、みなさん。
ストリクスヘイヴン発売に合わせたかのような再びの緊急事態宣言で紙イベントの復活がますます遠のく現状、慎ましくならざるを得ないMTGライフではありますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は筆を取りましたのは、なんといっても性癖デッキがいい感じにヒストリックで擦れる機会が訪れたが故です。
正直STX発売直後「ミスティカルアーカイブ・・・?いや謎すぎんだろヒストリックをどういう環境にしたいのか全くわからんが」くらいに疑念の疑バッリバリにしか思ってなかったんですけど、件のデッキ「ジェスカイコントロール」がどうにも強いらしいぞという話を耳にしてリストを拝見したところ見事手のひら返すことに。
結局スタンダードでミシックまで上げておいて、そっからはほぼほぼヒストリックしかこすってませんでした。自分の好きなデッキって割とストレスフリーに回せることもあり、2日で50マッチ近く回しちゃったよね。
まあそういう経緯自語はどうでもよくて、要は今回のミスティカルアーカイブで大幅強化された「ジェスカイコントロール」について自分なりのまとめを書いていきたいと思います。ウス。
まずは現行で僕が使ってるリストから。
土地26
ラヴクリンのトライオーム4
神聖なる泉4
氷河の城砦4
蒸気孔4
河川滑りの小道/溶岩滑りの小道2
硫黄の滝2
聖なる鋳造所3
断崖の避難所2
アーデンベイル城1
クリーチャー4
奔流の機械巨人4
スペル30
魂標ランタン2
検閲2
記憶の欠落2
稲妻のらせん4
引き裂き1
神々の憤怒2
襲来の予測3
神の怒り2
排斥2
多元宇宙の警告2
暗記/記憶1
マグマ・オパス2
覆いを割くもの、ナーセット2
ドミナリアの英雄、テフェリー3
サイドボード15
霊気の疾風2
ドビンの拒否権2
神秘の論争2
サメ台風2
パルン、ニヴ・ミゼット2
安らかなる眠り2
引き裂き1
機を見た援軍1
神の怒り1
ひっじょーにクラシックなジェスカイカラーの除去コントロール。Hooglandia Openにて3位入賞のレシピ(https://mtgmelee.com/Decklist/View/127672)を元に作成したものです。
除去とカウンターでゲームを伸ばし、《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《奔流の機械巨人》等隙の少ないフィニッシャーで蓋をかけにいきます。
リストの見た目も動き自体もわりかし平成のMTGなんですが、先に述べたとおりストリクスヘイヴンの加入で大きく強化されています。過去にヒストリックで似たような方向性を目指しては挫折してきた僕にとってはパラダイスみたいなデッキ。強いプレイヤーのアイデアは偉大ですね。
ではそんなストリクスヘイヴンからの新顔を中心にカードを個別紹介していきましょう。
・《稲妻のらせん》
撃つとアグロの顔面が歪むことでおなじみ、ライトニングヘリックスがヒストリックに堂々参入。ヒストリックは直近スタンダードのカードばかりということで所謂「どこにでも飛ばせる」ユーティリティ火力はカードパワー抑えめなものがほとんどでしたが、突然別格中の別格が乗り込んできてびっくり。
先に述べたとおりアグロ耐性の向上はもちろんのこと、3色デッキにありがちなショックランドを使う上でのリスク低減やエニーターゲット火力なのでPWにも飛ばすことが可能ととにかく腐りにくく、コントロールデッキながら青巨人絡めた連打でライフを詰めにいく動きすら可能にする魔法のカード。
タフ4↑クリーチャーを擁するデッキや、サクリファイス等を用い躱すことのできるデッキにはゲインが稼げず口惜しい部分もありますがその圧倒的汎用性から是非4積したいです。
・《引き裂き》
ソーサリーながら、《解呪》と本体には飛ばない3点火力の組み合わせを持つ多色版《削剥》ともいうべき汎用除去カード。
ヘリックスとはマナシンボルごとそっくり被っていますが、5枚目の3点火力兼メインからのディッチャ枠として有用です。
ヒストリックにおけるかつての覇権デッキ、ジャンドサクリファイスの擁する置物をソーサリーとはいえ全て対処可能なのは極めて魅力的であり、それを除去の枠を割くことなく採用できるのは破格。1枚入れておいて損することはないでしょう。
・《記憶の欠落》
往年の名物ソフトカウンター、通称メモラプ。
打ち消した呪文をトップに置く、俗に言うタイムデストラクション。
決して万能なカウンターと言えるわけではありませんが、隙の大きなマナ加速等序盤の攻勢をしのいでゲームを引き伸ばすためのカウンターとしては単純に使いやすいです。性質上、軽いカードの多いアグロよりもピンポイントなカウンター合戦になるミラー・ディミーアローグ戦などで輝くカードですが汎用性は充分。2マナの確定カウンターということで単純にテフェリーとの相性が良く、大きいアクションのお供として返しを凌ぐことに適しています。
いまのところ3枚より多く取りたいと思ったことは有りませんので、別のカウンターやさらなる除去・ドロースペルにするのも充分ありだとは感じます。仮想敵が明確に定まっている人はここから手をつけるのがいいかも。
・《マグマ・オパス》
春のテキストわかりにくいよ大賞受賞、8マナの重量級スペル。
長々と書いてはいますが要は「4点割り振り火力」「パーマンネント2つタップ」「4/4トークン生成」「2ドロー」の4要素がフィズりにくいように書いてあるだけ。
8/4/4瞬速で除去つきと考えると、大雑把に《ボガーダンのヘルカイト》に2ドローがついてきたようなカードであり性能そのものは驚異的。とはいえ流石に8マナは重く、このデッキでは主に素撃ちよりも《奔流の機械巨人》による踏み倒しに主観を置いた運用がなされています。無論重いだけのスペルというわけではなく、手札から捨てることで宝物トークンを生成するマナ加速モードがあるためこれとの噛合を重視した形ですね。
4ターン目に捨てて5ターン目に青巨人から踏み倒すのが最速ルート。
一応、テフェリーのアンタップ能力絡めて瞬間的に8マナ出して素撃ちとかもできますがそれができる状況はおそらく有利な盤面なのであまり勘定にはいれなくてよいでしょう。
言うまでもなく、青巨人からこれを撃つのはボガヘルに5/6がついてくるようなもんなので馬鹿げた盤面制圧力を誇ります。
が、個人的にはこのために強気に8マナのスペルを3枚↑採用するのはちょっと気が引ける感じ。
宝物トークンによるマナ加速は噛み合えばもちろん強力ですが、土地を並べてなんぼのコントロールデッキにおいて刹那的マナ加速は「ハマれば」な部分が多く、特に打ち消しで切り替えされると立て直しが厳しくなります。
この点は回していて感じた部分ですが手札から捨ててマナ加速するにも2マナかかる都合、意外とそこに手を割くターンがなかったりしたのもやや引っかかりました。僕のレシピの場合2マナのアクションが多すぎた故かもしれませんが。
あまり手札に溜まってほしいスペルではありませんが、やはり青巨人からの踏み倒しは強力なので欲しいは欲しいです。採用枚数は要吟味。
長々個別解説をはさみましたが、大きな強化要素は
「①《稲妻のらせん》加入によるアグロ耐性向上」
「②《マグマ・オパス》加入によるフィニッシュブローの強化及び《奔流の機械巨人》を絡めたブン回りルートの確立」
あたりです。
基本的にアグロ系統には強めの作りなので、そのへんに手堅く勝ちたい人にはおすすめ。テフェリー青巨人使えるデッキの中では今んとこ一番楽しいデッキだと思います。
最後に、総計80マッチほど回してよくあたったな~というデッキとそいつらとの相性についてつらつら語って終わりにします。
マッチアップ所感
・ディミーアローグ 相性:不利
2週間ほどヒストリック回してましたが、一番良くあたったのはコレ。
スタンダードでも活躍中、ビートダウンとLOとの両軸で攻める部族クロックパーミッションのヒストリック版。MRL所属の高橋優太氏が好成績を上げたこともあってか、非常にポピュラーなデッキとなっています。
ミスティカルアーカイブからは新戦力として《コジレックの審問》・《記憶の欠落》・《渦まく知識》を獲得。
切削を持つクリーチャーを多用する都合、トップに戻すメモラプは実質《対抗呪文》と化しており非常に強力。
ブレストについてはトップをリフレッシュをする手段が少ないので「ドローの前借り」にはなりがちなものの、軽量カードで手早くマウントをとりつつ、かつ引きムラとかみ合わせるためのラグを極力抑えたいクロックパーミッションの性質と噛み合っているため強く使える部類のデッキといえそうです。
ジェスカイコンは除去こそ豊富ですが、重めのスペルを構えながらじっくり戦うデッキ故にハンデスとカウンターを両立しているローグは当然苦手です。
数戦やって普通に挑んでも勝てなさそうなことを悟ったので、墓地を無力化する《安らかなる眠り》と打ち消しに強い《パルン、ニヴ・ミゼット》《サメ台風》をサイドに用意しました。隙が大きく墓地利用と噛み合わない青巨人・マグマオパスパッケージは全OUTしてこいつらを投入する作戦。
いまんとこそこそこ効果が出ており、ローグには一応累計で勝ち越してはいます。
メインが厳しいのは相変わらずなのであんまりローグが流行りすぎるようなら結構抜本的に勝ち軸を変えたりサイドカードをメインに差すなりする必要があるでしょう。
・グルールカンパニー 相性:五分(微不利)
ウーロ禁止前の環境から変わらない、高打点の優良生物を《集合した中隊》から展開するアグロデッキ。ローグに次いで多くマッチアップしました。
先に述べたとおりジェスカイコンの視点ではアグロデッキは比較的得意な部類なのですが、グルールに関しては速攻クリーチャーの質が高く特に《炎樹族の使者》からの高速展開で一方的に蹂躙されたりラスゴで仕切り直そうとしても《集合した中隊》から切り替えされたりしたりと対応が一手後手に回るとイカれがちでなかなかマウントをとりかえせません。
特にメインはヘリックスとラスゴ何枚引けるでしょう的な勝負になってしまうことが多いです。
ブン回ったときの爆発力を抑止しようとすると尖ったカードでしか対策できないため、素直な対策としてはやはりラスゴを増量すべきでしょう。
・ラクドスアルカニスト 相性:有利
ヒストリック発でパイオニアにも構築思想が波及した《戦慄衆の秘技術師》とハンデス、そして《死の飢えのタイタン、クロクサ》を絡めて相手リソースを攻め立てるビート・コントロール。
ジェスカイカラーのコントロールにおいて天敵といってもいいのがハンデスなので決して相性がいいわけではないんですが今んとこ当たる限りでは全勝です。
理由は単純で、前環境でジャンドサクリファイスが残した爪痕が大きく今回のリストでも《魂標ランタン》をメイン採用するなど墓地マークが非常に厚くなっていることが最も大きな要因です。
またラクドスアルカニストはクロクサを除くとクロックが小さくマウントを取る力には長けていますがパンチ力がありません。
特に《ドミナリアの英雄、テフェリー》《奔流の機械巨人》などデカブツパーマネントを落とすのが難しく基本的に除去ありきです。この点はハンデス重視のデッキでは仕方のない部分かも。
ヘリックスやアンガー等横並びとそのビートダウンを拒否する手段も豊富で、クロクサが高速で脱出してくるパターンやハンデス連打からリソースをズタボロにされるパターンを除いては比較的対処できうると思います。特にサイド後で顕著なので比較的安定してとれています。
・ボロスバーン or ボロスヒロイック 五分?
ヒストリックを回し始めた当初こそ高頻度であたっていたのですが、4月後半に差し掛かるとぱったりマッチしなくなったのでいまいち相性をつかめていないボロスカラーのアグロが双璧。
どちらもルールスを相棒に指定したアグロ寄りの構成です。
《稲妻のらせん》を筆頭にした優良バーンスペルを多めに搭載して直接的にライフを詰めに来るバーン型、そして果敢や英雄的クリーチャーを軸にしてパンプアップスペルでバックアップするヒロイック型の2タイプに別れています。
体感的にはバーン型には有利寄り、ヒロイック型には不利寄りの印象を受けました。
バーン型はライフを直に詰めてくる都合、こちらのヘリックスによる延命が直に響きやすい他盤面を掃除したあと後詰めのバーンスペルにカウンターを合わせるなど致命打を回避しやすいのだと思われます。よほど序盤に大きく削られない限りは中盤以降の蓋が安定します。系統が同じ、というと大雑把すぎるかもですが赤単にも同様の理由で大きく勝ち越しています。
ヒロイック型はクリーチャーへの除去を《神々の思し召し》や《一心同体》で弾いてくるのが非常に厄介で、除去スペルを的確に隙をついて当てなければならず処理するためのハンドの要求値が高めです。英雄的能力で大きくパンプアップすると火力圏外へと逃げられるため除去するまでタイムリミットもあり、負け越し気味でした。本気で勝ちたい場合は《残骸の漂着》あたりが必要になりそうです。
・イゼットフェニックス 有利
《渦まく知識》と《信仰なきもの漁り》によって大きく強化されたスペルコンボデッキ。
キャントリップを連打するデッキの性質と噛み合うクロックのバリエーションも時を経て大きく広がり、特にブレストと《嵐翼の精体》の組み合わせは脚光を浴びました。根強い人気があるらしく、青黒ローグやグルールに次いで毎日のようにマッチングしました。
肝心のジェスカイコンから見た相性は良好で、いまのところ全勝しています。
ラクドスアルカニストの項で述べたように墓地マークが厚いこと、またフェニックス含めクロックが概ねヘリックス圏内でありさらに追放除去も擁すること、そして《覆いを割くもの、ナーセット》の存在等もありゲーム早期段階から《弧光のフェニックス》が多数復活するレベルのブン回りを除いて比較的マウントをとりに行きやすいためだと思われます。
サイド後はイゼットフェニックス側もカウンター含めた対策カードを投入してきますが、やはり追加の墓地対策と打ち消しに引っかからない《パルン、ニヴ・ミゼット》等相手のサイドに噛み合わせないプランを用意している点で有利に立ち回れているようです。ミゼットつえー。
総じて青黒ローグやグルールに対して5分~微不利かつマッチング数が多いため、もう少しそのへんに対してガードを上げた仕様をとれるような調整ができればもう1段階上に行けそうかな?という感触を得ました。
何より性癖ですからね、回してて飽きん。
今月はもうラダーを回すことはないでしょうが、5月はスタンダードと並行して引き続きこちらも擦っていければ思ってます。
GWは配信する機会増やしていきたい所存ですので、どうぞよしなに。
ではまた次回、大分レガシーあたりでお会いしましょう。
ストリクスヘイヴン カードプレビュー雑感
2021年4月6日 環境考察(スタンダード)新エキスパンション、「ストリクスヘイヴン:魔法学院」は4月23日発売!
MTGA及びMOでは4月15日先行リリース!
なんかよく見たら今回のエキスパンションキャッチコピーがなかった。
気づいたらフルスポきてたんで、スタンダード目線で神話レア・レア中心にいつもの雑感いきまーす。
・《厳しい試験官》
2/1/3の防御的スタッツに「パーマネントが戦場に出た際の誘発型能力」、いわゆるETB能力が誘発するたび2マナを要求する能力を持つ。
要はリスティック型《倦怠の宝珠》を内蔵したヘイトベア。
能力の有用性そのものは高いがスタンダードで使われるかはやや微妙なラインという予想。下環境はともあれ、現行スタンダードで強力なETB能力というと英雄譚や《エンバレスの宝剣》等置物の比率が高め。リスティック系なのが災いしてゲーム後半になればなるほど拘束力が薄くなっていく。《壊滅された予言》等ブリンク主軸のデッキに刺さりうるが、そのテのデッキは黒が濃いめなのでこいつ自身が生き残る目算が薄い。
スタッツ含めてやや中途半端な印象拭えず。
・《戦闘講習》
白のレアエンチャント。
ETBで新キーワード処理「履修」を行なう。
履修はサイドボードからサブタイプ「講義」のインスタント/ソーサリーをサーチor引いてから捨てるルーターのいずれかを選択できる処理。
単純なアドバンテージになるとはいえ「講義」を実際に採用するかどうかはまださておき、最低限手札を回せる選択肢があるのはデッキ問わず汎用性のある要素。構築でもよく見かける処理になる可能性は高そうだ。
そしてエンチャとしての本分は白のお家芸コンバット補助。
攻撃指定毎に自軍攻撃クリーチャー1体をアンタップし、+1/+/1カウンターを配置する。要は毎ターンのサイズアップと警戒付与。
講義によるアドバンテージorルーター機能に永続的な単体強化ということで3マナのエンチャとしては大変コスパがよい。
講義スペルにはトークン生成できるものもあるため、このテの強化エンチャにありがちな「強化スペルなのに強化先がいなくて空気」という事態も一応起こりにくくなっている。
白いアグロだったら下手な
・《混沌の学部長、プラーグ》/《秩序の学部長、オーガスタ》
ゼンディカーよりすっかりおなじみ、モードのある両面カード。通称「MDFC」。
今回は各魔法学院の学部長サイクルなどが登場。
これは赤白の学院ロアホールドの学部長2名。
表面が赤のプラーグ。
2/2/2というド熊なスタッツのレジェンダリー。
癖のないルーター能力に加え、5マナとタップで3マナ以下のスペルが出るまでめくり続け最初に出たものを唱えるというランダムな踏み倒し能力を備えている。
一応熊スタッツでルーター持ち、マナフラ受けでアドバンテージも稼げるというと聞こえはいいが攻めるにしてもシステムとしても全体的に中途半端。
裏面は白のオーガスタ。3/1/3とこちらはやや防御より。
自軍タップ状態のクリーチャーには+1/+0、アンタップ状態のクリーチャーには+0/+1修正を与えるロード能力持ち。
加えて自軍攻撃時にそのタップ状態/アンタップ状態を任意に指定できる。
要はどちらに修正をかけられるのかを選べるロードクリーチャー。
修正値が小さめで本人のスタッツも貧弱、表面と合わせて純アグロ!な性能はしていないような感じを受ける。
具体的なイメージでいうとトークンに《異形化》のような特定のキーカードを狙ったトークン軸のビート/コンボ複合デッキに採用できそうな性能。ルーターでキーカードを探せてマナフラを受けつつ、殴りプランのときはロード能力がトークンの脅威値を上げてくれる。
そんなデッキがスタンで成立するかは置いといて。
・《狡猾な相棒、ミラ》/《むら気な眷者、ルーカ》
ティボルトに続いて登場、クリーチャー/PWのMDFC第2号。
表面のミラは白の3/2/3。
ダブルシンボルのレジェンダリとしてはやや控えめなスタッツ。
その代わりと言ってはなんだが自軍PWが攻撃される度に自軍PW全員に忠誠度カウンターばらまく能力、そして自軍パーマネントが呪文・能力の対象となる度にカードを引ける《補償金》的な能力を持っている。
PWが殴られているなら落とされる目算がありそうな盤面なので忠誠度1程度の回復がどこまで有効に働くかは怪しいものだが、ドロー能力の方はなかなか強力。
裏面のルーカは赤6マナのPW。
初期忠誠度は5。
+1能力は捨ててから引くルーター。この時クリーチャーカードを捨てれば2枚引けるのでアドバンテージとなり更にマイナス能力への布石にもなる。
自身の表面がクリーチャーなので重ね引きを許容しやすく、両面カードの特性でレジェンダリーのデメリットを消すという点では良デザイン。
-2能力は墓地からクリーチャーを速攻をもたせて釣り上げる。次の自ターンアップキープには追放されるため再利用はできない。
赤としては珍しいリアニメイト能力、系統としては《死体のダンス》が近い。
勿論大型を釣ってビッグリターンを狙いたい。
-7能力は「自軍生物が戦場に出る度そのパワー分のダメージを相手の生物orPWへ与える」紋章授与。クリーチャーシナジー系PWにありがちななんちゃって《伏魔殿》的奥義。本体に飛ばないのがあまり痛い。相手がビートダウンならそもそも奥義に行き着きにくく、ノンクリ系デッキにはたどり着いてもバニラ同然の紋章なのは非常に問題。この奥義を使うシーンは稀になると思われる、6マナのPWなんだから奥義は黙って実質勝利なやつにしとけよ。
総じてクリーチャー中心のミッドレンジで採用しうるカード。表面が防御的なシステムで裏面がリアニ発射砲台とイマイチ両面での噛み合いはよくない感じ。
個々の能力自体はそこまで弱くはないので、どちらか一方の面をメインに片方はおまけ程度のような目的意識のはっきりした採用になりそう。
・《ヴェロマカス・ロアホールド》
各大学名にも冠されるエルダー・ドラゴンサイクルの1枚。
赤白のロアホールドは7/5/5飛行警戒速攻、ドラゴンらしい重厚な戦闘性能。
加えて、攻撃する度にライブラリトップ7枚からCMCが自身のパワー以下であるインスタント・ソーサリーを1枚タダで唱えられる。見る枚数が多いとはいえある程度デッキの構築に制限はかかるが、アタック誘発で手軽にアドバンテージを得られるといえば強力な能力。除去耐性がないものの、速攻なので出たターンから仕事するのも◎。
踏み倒し先のスペルにもよるがやはり単純にアドバンテージがとれるスペルを唱えたいところ。安直に思いつくのは青を混ぜてジェスカイコントロールあたりのフィニッシャー枠か?
個人的には期待の1枚。
ジェスカイ的にもね。
・《増強者の拳闘家》/《残響方程式》
青緑の学院、クアンドリクスのカード。
表面は緑ダブルシンボルの3/3/3トランプル。
緑らしいシンプルかつ良好なスタッツ、更に土地を8枚以上コントロールしている場合は+5/+5修正を受けて巨大化する。
おまけの自己強化は勿論強力だが、緑3マナのサイズ重視クリーチャーは現状ライバルが多いのが懸念事項。特にこのシンボルだと《カザンドゥのマンモス》の存在がちらつく。
裏面は青5マナのソーサリー。
自軍クリーチャー全てを対象とした生物に変える、一斉上書き呪文。
レジェンダリーも無視してコピー可能で、効果そのものはなかなかに派手。
トークンを並べてサイズのあるクリーチャーやシステムクリーチャーのコピーを一時的に量産するなどなんらかのコンボ目当ての採用になるだろう。
8割方表面で使ってたまにコンボ狙うみたいなデッキは組めそうだが果たして。
・《クアンドリクスの命令》
タルキール以来となる命令サイクル、いつもどおり4モードから2つを選べる汎用性重視なインスタント。
青緑の命令は
・クリーチャーorPWのバウンス
・アーティファクトorエンチャント呪文の打ち消し
・クリーチャー1体に+1/+1カウンター2つ配置
・単一墓地のカード3枚をライブラリに戻す
の全4モード。
個人的な印象は「むしろかゆいところにしか手が届いてない」という感じ。
盤面への触り方が最低限でアドバンテージはとれず、クリーチャー強化モードがあったりでややデッキを選ぶ。ニッサとウーロが現役だったら意外と使われたかもしれんが。
・《ターナジール・クアンドリクス》
青緑のエルダー・ドラゴンは5/4/4飛行。
本人のサイズは普通程度だが、ETBで自軍生物1体に既に乗っている+1/+1カウンターを2倍にする。そしてクアンドリクス自身が攻撃するたび、自軍全員の基本サイズをクアンドリクスと同一にできるスタッツ操作能力を持っている。
…え?それだけ?
単体ではなんにもしてくれない上に速攻も瞬速もなく、無事にターンが帰ってきても仕事するかは怪しいという情けないエルダー・ドラゴン。お前本当に現代の神話レア?
せめてETBで自軍にカウンター1個置いてそれを2倍にするとかそういう感じにできんかったんか・・・。
一応《石とぐろの海蛇》あたりと組ませるとえげつないことにはなる。
と思いつつも「でもシミックって昔はこういうパワー馬鹿な感じだったよな・・・」とマジック最弱クラスの色の組み合わせだった頃に思いを馳せてしんみりしたりしなかったりする。そんなカード。
・《悪意の熟達》
今回の黒のレア除去枠。
《ヴラスカの侮辱》から続く伝統の4マナ単体追放除去、素の性能はあちらに準ずるが今回はなんと代替コスト(黒)(1)を持っている。びっくり。
代替コストで撃つと相手にドローを与えるが、緊急時に2マナで撃てるという事実だけで相手のプレイングを縛りうるという点が強力。
追放除去なので一部除去耐性も貫通する。
アグロ相手に撃つにはやや不向きだがいつの時代も追放で除去したいクリーチャーがいないわけもなく、構築で見かける機会はそこそこありそうだ。
・《オニキス教授》
13枚目のリリアナ。
6マナと重量級で、初期忠誠度は5。今回の常在型能力は新キーワード「魔技」。
インスタント・ソーサリーのキャスト及びコピーで誘発するスペルコントロール向きの能力。リリアナの魔技は2点ドレイン、重量級PWということでスペル多めの重コントロールとの相性は悪くない。
+1能力は1点ライフルーズのついた《巧みな軍略》。墓地の肥やせる手札補充、墓地利用に特別目を向けなくとも見る枚数が多いので+能力としては強力な部類。ライフルーズつきなので連打すると支払いが嵩むが、補充した手札から魔技のドレインにつないでこれを補填するデザイン。
-3能力は相手のパワー最大の生物1体の生贄。《はじける破滅》のダメージなしバージョン。裏目に出にくい布告除去で、基本的には最も退かせたいクリーチャーを退場させられることが多いはず。
欲を言えば《魂の粉砕》のようにPWも触りうるとよかったのだが、まあ自衛能力としては悪くない。
-8能力は「責め苦」系のハンデスorライフロスを選ばせる奥義。
「手札を捨てなければ3点ルーズ」を7回繰り返す。基本的にライフを詰めることのない重コントロールでも、魔技が繰り返し誘発していれば充分致死量たりえる上仮に仕留めきれなくてもハンドをズタボロにできることから即勝ちとまではいかなくともプレッシャー自体は大きい部類。+能力を連打できているならハンド差もついているだろう。
総合的に黒いコントロールには採用しうるレベルの基準は満たしていると思われるPW。単色ということで一応《出現の根本原理》から選ぶことも可能、ティボルトと同居して採用されるか微妙なラインだが。
・《セッジムーアの魔女》
黒のレア生物枠では毎度おなじみ3/3/2威迫のスタッツを持つ邪術師。
魔技によって邪魔者トークンを生成する。更に除去耐性として「護法」を持ち、呪文・能力のターゲットとなる場合に3点のライフルーズを要求する。
赤の《若き紅蓮術師》、白の《僧院の導師》の系譜に連なるトークンを作り出すシステムクリーチャー。あれらと比べると本体の攻撃性能が高く、威迫とライフルーズ要求の護法により相手ライフへのプレッシャーが強め。
インスタント・ソーサリーでしか魔技が誘発しない都合ややデッキ構築を縛るが、このテのトークン生産システムの強力さは先輩達が証明済み。
今回は黒ということでお供のスペルとしてはハンデス・除去がやはり強力だが、そこは打ち消しや高性能なキャントリを擁する青、ライフを詰める性能の高い赤あたりと組ませるべきだろう。
個人的にはメンターのスタン時代の活躍を鑑み、黒いコントロールのアグレッシブサイド枠としての活躍に期待したい。
・《ウィザーブルームの命令》
黒緑の命令、これと白黒の命令のみソーサリーである。
その分こちらは2マナと軽い。
モードは
・任意のプレイヤー対象で3枚切削、その後自身の墓地から土地を回収
・CMC2以下のノンランドパーマネント破壊
・クリーチャー1体に-3/-1修正
・2点ドレイン
の4つ。
軽いだけあって全体的に控えめな効果ではあるが、どれも2マナの呪文相当の効果ではあるのでコスパはいい部類。1枚で盤面の軽めのカードを2枚触りうるので、状況は限定されるがアグロ~軽めのミッドレンジが同程度の速度デッキ相手にサイドから入れられるかな、という感じのカード。悪くはないがびっくりするほどの性能でもなく、なんとも。
・《ベレドロス・ウィザーブルーム》
黒緑のエルダー・ドラゴンは7/4/4飛行、色の割にはサイズ控えめ。
が、それもそのはずで各アップキープに邪魔者トークンを生成してくれる《新緑の魔力》系譜の能力を持っており往復ターン換算ならパワーは6相当。
そして目玉の能力はライフ10点ペイによる自身の土地全てのアンタップ。
流石に10点は早々気軽に支払える点数ではないが、邪魔者トークンは死亡時にライフゲインがついているのである程度の保険にはなってくれる。
なによりシステムクリーチャーにありがちな「返しで除去される」の部分を相手アップキープからトークン生成が始まる点、そして土地のアンタップで守りをかけられる点できちんとカバーしているのが優秀極まる。
こちらも色の合うミッドレンジ~コントロールのフィニッシャーとしては良い性能をしている。ボードアドバンテージは勝手に供給、支払いは大きいがマナも供給してくれるので手札からがっちり固められるデッキとは好相性。
・《炎巻物の祝賀者》/《静寂の享楽》
クリーチャー/インスタントの両面カード。
表面は赤2/2/1、相手の非マナ能力の起動型能力起動の度に1点ダメージを与える《炎樹族のシャーマン》能力に加えブレス持ち。
ブレスは2マナで+2/+0と効率高め、ライフを詰める能力の高いアグレッシブな性能をしている。
裏面は白ダブル2マナのインスタント。
キャストしたターン、相手の呪文キャストとPWの能力起動を封じる《沈黙》系スペル。連打して悪用できないようにするためか、キャスト後追放される。
表面のアグレッシブさを考えると、基本は並べて殴る系のデッキで使用しキルターン付近の相手アップキープで裏面を唱えてラスゴを防ぐ・・・といった使い方になるか。ボロスアグロ期待の2マナ枠ということで1つ。
・《火花の学者、ローアン》/《霜の学者、ウィル》
双子PWローアン&ウィルが今度は両面PWとして登場。
表面のローアンは赤3マナ、初期忠誠度2。
常在型能力は裏表共通でインスタントソーサリーのコストを(1)減らすメダリオン能力。
+1能力は各対戦相手に1点。3枚以上引いているターンに起動すれば3点。
-4で「インスタント・ソーサリーを唱える度(2)を払いコピー」の紋章授与。
盤面に触る能力を一切持たず、忠誠度も低いためおよそ3マナPWとして実用的な能力とは言い難い。
基本的には早期におけるメダリオンないし重ね引いた時既に裏面のウィルがいる場合に横に置くことを想定していると思われるデザイン。奥義はそこそこ早いので、一応殴られにくいコントロールミラーとかでなら早期設置にもメリットはでてくるだろうか。
裏面のウィルは青5マナ、初期忠誠度は4。
+1でクリーチャー1体の基本スタッツを0/2に変更する。次の自ターンまで持続するので自衛能力としては優秀な部類。
-3は《予言》。5マナPWのアドバンテージ獲得としてはやや控えめだが、引いてきたスペルのコストをメダリオンで軽減してくれると考えればまあまあなコスパといえる。
-7で最大5つのパーマンネントを追放し4/4のエレメンタルに変換する。対象パーマネントの種類を問わない《再造形》✕5。エレメンタルは対象パーマネントのオーナーの戦場に呼び出されるため、自軍の盤面を強化したい場合は自分の土地なりなんなりを変換しなければならない。相手の厄介なパーマネントを追放することもできるが、その場合は4/4に別途対処が必要なので窮地を脱するための奥義とはなりにくい。単純な使い方以外だとラスゴと組みあわせて相手の土地を一掃するくらいか。
両面での自己完結性はあれど、基本的に裏面のウィルを目的に使うことになりそう。メダリオン能力でカウンターを構えやすくなるので、スペルコントロール向きか。
・《表現の反復》
青赤2マナのソーサリー。
トップ3枚を見て1枚は手札、1枚はボトム、1枚は追放。
そして追放した1枚はそのターンプレイできるという、いままでありそうでなかったキャントリップと衝動的ドローの組み合わせ型ドローソース。単純なアドバンテージ換算では擬似的2マナ2ドローともいえる驚異的コスパを誇る。
ただしその特性上、普通に2ターン目に撃っても恩恵が薄いという欠点があるのでスタンダードではやや使いにくい。マナ加速や0マナのカードと絡めようと考えたくなるのでどちらかといえば下環境向き。
最近スタンダードはキャントリップスペル強化の向きがあるが、なかなかうまくいかないなあという印象。《選択》くらいが限界なんかな。
・《プリズマリの命令》
青赤の命令は3マナインスタント。
モードは
・エニーターゲット2点
・2ドロー2ディスカード
・宝物トークン生成
・アーティファクト破壊
の4つ。
個々の効果の汎用性は高いが、どれも1マナ相当の効果なので3マナインスタントとしてはややインパクト薄め。
いつでも撃てるルーターモードの強みはあるのだが、いかんせんアド損なのが気にかかる。
せめて《目録》くらいにならんかったか。4マナにして各モードをもうちょいボリュームアップしてほしかった。
アド損覚悟で手札が回せて、意表をついてマナが増やせる、厄介なシステムを焼いて対策置物を破壊できると書くとコンボデッキのサイドカード向きに聞こえるカード。下環境かなあ。
・《ガラゼス・プリズマリ》
青赤のエルダードラゴンは4/3/4飛行とこじんまりサイズ。
ETBで宝物トークンを生成し、自軍アーティファクト全てにインスタント・ソーサリー限定のマナ能力を付与する。
要は宝物トークン並べてでかいスペルを唱えることを補助する狙いの強いドラゴン。CIPで早速マナが使えるのが強み。
ただそんなことするより《黄金架のドラゴン》を使ったほうが汎用性が高くて手っ取り早いのでこいつの出番があるかは微妙。
・《断割》
白黒の学院、シルバークイルのカード。
PWorエンチャントorアーティファクトを破壊できる2マナのインスタント。
黒が入ってPWが割れるようになった《解呪》。
PWが割れるとなるとなかなかに範囲が優秀、特にテーロス・カルドハイムからスタンダードは比較的置物が多用される傾向にあるので環境的追い風はあるといえる・・・が肝心のPWが弱い環境なのが気にかかる。
ディッチャとしての性能も評価したいが英雄譚はETBで仕事を果たすものが多いため、やや受け身にすぎる。色が合うならサイドカードとしての出番は勿論あるだろう。
・《消失の詩句》
白黒2マナのインスタント。単色パーマネントを追放する、単純明快な除去。
白が入って範囲の広がった《究極の価格》。
スタンダードは単色パーマネントが多用される傾向があるので範囲の広さは折り紙付き。リメイク元のプライスにあってすら多色次元であったタルキール環境で使われた実績を考えればこのカードにも出番はあるだろう。
ルールス・ヨーリオン・ティボルト等重めのところが割れず同期のストリクスヘイヴンが多色次元ということで環境次第では割を食うかもしれないが実用性は現時点でも確かに思える。4枚抑えたい。
・《シャドリクス・シルバークイル》
白黒のエルダードラゴンは5/2/5飛行二段攻撃。
自軍戦闘開始時に以下3モードから2つを選択する。
①2/1の墨獣トークン生成
②1ドロー1ライフルーズ
③自軍全員に+1+/1カウンター配置
やや癖があり、この選んだ2つのモードは「別々のプレイヤー」を対象にする必要がある。要は相手と自分どちらにも恩恵を与えてしまうので、モードの選び方を考えてね!というカード。
除去が得意な白黒という色の組み合わせ故、基本的には相手の戦場を空っぽにして③のモードを相手対象とするのが無難な使い方か。
盤面が固まったきたら③のモードを自分対象にして火力を上げるのがいいだろう。二段攻撃なのでサイズアップの恩恵も大きい。
総じて除去の豊富なビート・コントロール向けの性能。
頭数や打点はある程度自身の能力で賄えるので一応単体でも活躍はできそうだが、やはり癖はある。個人的な評価は保留。
今回はこんな感じで。
先月全然やる気なくてスタン回してなかったので、今月はがんばって配信とかしていきます。押忍。
カルドハイム カードプレビュー雑感
2021年1月16日 環境考察(スタンダード)戦斧を掲げよ/Raise Your Axe
世界樹の下に繰り広げられる、星界の神々と怪物たちの闘いを目撃せよ。
新たな次元、新たな物語。最新エキスパンション「カルドハイム」は2021年2月5日全世界一斉発売!
MO・MTGAでは2021年1月28日先行リリース!
はい。
いつもの販促、いつもの雑感です。プレリが行われないのは至極残念です。
それでもいつもどおりにレアと神話レア中心、目線は基本的にスタンダードでいっきまーす。
・《神に愛された者、シグリッド》
3/2/2、瞬速・先制攻撃・プロテクション(神・クリーチャー)。
白のレジェンダリーにはよくあるキーワード3点盛りに加え、攻撃・ブロック中のクリーチャー1体を追放できるレンジストライク版《放逐する僧侶》能力も備えた優等生。
フラッシュによる奇襲性、先制攻撃によるコンバット適性も相まって強い交換を仕掛けやすいクリーチャー。ブロックと自身の除去能力で1:2を狙えるシーンも多いだろう。
ただ自身のステータスそのものに堅牢さはないため、他のカードで補ってやる必要性はありそうだ。絶賛活躍中の《スカイクレイブの亡霊》とマナ域が被っているが、おそらく併用されるか。個人的には期待の1枚。
・《戦闘の神、ハルヴァール》/《領界の剣》
今回の目玉、モードを選べる両面カード。
土地として扱えるゼンディカーの「スペル/土地」ではなく「スペル/スペル」の両面となっており、カルドハイムの神々とそれぞれに縁の深いアーティファクトの組み合わせで1枚のカード。
白の神1人目、ハルヴァールは表面が4/4/4と至って標準的なスタッツを持ったレジェンダリ。カルドハイムの神には破壊不能がついていないらしい、戦闘の神のくせして軟弱な。
オーラと装備品のついた自軍生物全員に二段攻撃を付与する常在型能力と、戦闘開始時に装備品・オーラを自軍生物間で付け替えることのできる誘発型能力を持つ。「既に装備された」装備品しか付け替えの対象にできないので、誰も装備していないものをノーコストでつけたりなどはできない点に注意。あまり融通は効いていない。
裏面《領界の剣》はキャストも装備も2マナの装備品。
装備クリーチャーは+2/+0修正と警戒付与、タフネスに修正はないが死亡時に装備クリーチャーは手札に戻る。《ヴァロレンの有印剣》と同等のコンバット性能を与える。
両面通じて装備ビートを全面に押し出した血の気の多い性能。
二段攻撃を付与する常在はインパクトがあるが、そもそも殴りっ気のあるビートダウンには現状《エンバレスの宝剣》が存在しておりあちらのほうが下準備があまり必要なく使いやすい。色の合う《スカイクレイブの大槌》あたりならなんとか併用しやすくかつ採用意義を見いだせるか。
装備品やオーラの付け替えは、装備やエンチャントするだけのマナの余裕と付け替え先となる生物を用意できている段階で結構余裕のある盤面なのでほぼ死に能力。どちらかというと裏面の装備品を中心に立ち回ことになりそうなカード。
長々と書いておいて評価は低め。
・《傑士の神、レーデイン》/《守護者の盾、ヴァルクミラ》
2枚目の白の神、レーデイン。
表面は3/2/3飛行警戒。どう見てもイラストがグリコ。
氷雪土地を全てタップインさせ、4マナ以上の非クリーチャースペルを全て2マナ重くする2種類の妨害能力を持つ。もちろん現代のクリーチャーなので制限がかかるのは相手のみ。
裏面のヴァルクミラは4マナのアーティファクト。
コントローラ及び自軍パーマネントへのダメージを全て1点軽減するプリベント能力、更には呪文・能力の対象にする場合に1マナ追加で要求するリスティック系の耐性も付与してくれるメイン盾。
平均以上のスタッツに実用的な妨害能力を持つ優秀なフライヤー。能力の内容的にどちらかといえばロングゲームデッキへのアンチカードとしての側面が強いものの、汎用性は充分なのでメインから採用できそうだ。レジェンダリーだが除去されやすいスタッツと能力で且つ軽量な表面なので、複数枚積んでも腐りにくいだろう。ただしパンチ力がないので、ビートダウンなら打点面でのフォローが必要か。
加えて両面の神共通の特性だが重ね引いても裏面でプレイすることができるのでユーティリティがあり、特にこのレーデインの場合除去耐性のない表面を裏面がカバーするという点が素晴らしい。その上マナコストも3→4とキレイに繋がりやすい。
個人的な推し枠。氷雪アンチカードということで下環境での需要も見込まれる。
ぜひ4枚確保したい。
・《シュタルンハイムの開放》
白4マナのソーサリー。《セラの天使》相当のトークンを生成する。
そのまま使ってもインパクトが薄いが、カルドハイムのメカニズム「予顕」を持っている。
予顕はスペル版変異能力といった体の分割払い能力で、自ターン中2マナで手札から裏向きに追放した後予顕コストを支払うことで追放領域から唱えることができる。イメージとしては遊戯王のリバースカード。
予顕として追放したターンには唱えることができないので即効性はないものの、経由して唱えることでボーナスを得るスペルなども存在している。
この《シュタルンハイムの開放》の場合、予顕コストが(X)(X)(白)となり天使トークンをX体の生成に変換される。5マナでもセラ天2体分ということで見たままのコスパは悪くない。
ただし予顕コストを挟むのでラグがある上にソーサリーなので見た目よりも奇襲性は低い。
現行スタンでは似たようなことができるカードに《エメリアの呼び声》がある。
あちらはスペルとしては重いものの土地としての機能も果たせる汎用性があるのに対し、最低セラ天一匹だけのこちらの有用性はやや低そうか。
・《隆盛するスピリット》
青1マナの氷雪クリーチャー。
氷雪マナを逐次つぎ込むことで成長してゆく、《運命の大立者》の系譜に連なるレベルアップ系の能力を持つ。
成長過程は1/1からスタート。2マナで2/3→3マナで4/4飛行→4マナで6/6飛行・カササギ能力(攻撃が通るとドロー)と大型フライヤーに成長してゆく。
つぎ込むマナの総数はキャスト含め10マナと膨大だが、1ターン目に出した後はマナカーブに沿って育てることが可能。
ただ問題は成長につぎ込めるマナが氷雪マナに限定されている点で、理論上の最大値を発揮するためには全てアンタップインの氷雪地形が要求されるので単色デッキでの運用になってしまいがち。成長がラグると途端にバリューが下がる。
レベルアップはインスタントタイミングで可能なので、スタンダードでクロックパーミめいた青単ができれば採用意義を見いだせるが・・・。
ヒストリックの青単とかにはいいカードかもしれない。
・《星界の軍馬》
4/3/3瞬速飛行、予顕(2)(青)持ちのペガサス。
予顕コスト(裏向きで追放するコスト)を1マナ軽くして、更に相手ターンでも予顕可能になる予顕のメダリオン的な存在。2体いると0マナで予顕できるようになるのだろうか。
最速3ターン目から登場可能で自身含む後続の予顕呪文を軽くでき、スタッツも標準以上とマナレシオについては申し分ない。色が色だけにクロックパーミ的な運用が想定しやすいが、相手ターンで予顕して自ターンで表にする疑似マナ加速のような使い方もできるだろう。
カードプール内の実用的な予顕カードの枚数がそのまま評価に直結するので今後のカードに期待したい。
・《航海の神、コシマ》/《領界船》
青の神コシマ。児島だよ。
表面は3/2/4と防御的なスタッツを持つ。
自ターンのアップキープに自身を追放でき、追放中は土地を置くたび「航海カウンターを乗せる」or「戦場に戻す」のどちらかを選べる。戦場に戻ることを選んだ場合、その時点での航海カウンターが+1/+1カウンターに変換され、更にそのカウンター数分のドロー。
つまり「出した返しに自身が生き残っている」状態で、土地を2枚以上置いてはじめてアドとサイズアップを得られるというひっじょーに気の長い神。緑と組んで土地を置く回数を増やすのが一番現実的だがそれにしても一度こいつを出してターンが帰ってこないといけないのでやたらに悠長。ややこしい割に弱い。
裏面の《領界船》は2/3/3の機体。自身含めた機体のダメージが通るとその数値分相手のデッキを上から追放し、更にその中にある土地カードをプレイできる。
回避能力こそないがアグロ向きのスタッツに加え搭乗も1で乗り手を選びにくい。
現代の追放カードゆえにこいつが場を離れようとも追放した土地はプレイ可能。
相手の土地を奪う事自体は色マナが合わないと旨味は薄めだが相手のデッキを減らしながら自身の土地を伸ばせるので悪くはない。
2/3/3で回避能力のないこいつどこまで殴り続けられるか次第だが、青いアグロに採用できうるか。
・《燃えルーンの悪魔》
6/6/6飛行、いつものスタッツな大型デーモン。燃え燃えルンルン。
CIPでライブラリーから2枚をサーチ、相手が片方を選んだ方は手札へ。選ばれなかった方は墓地へいく。要は《けちな贈り物》である。ちなみに1枚だけ選ぶことも同名カードを2枚を選ぶこともできない。
ウーロやクロクサの二択あたりをピンポイントに落とせればなかなか爽快だったがウーロは禁止。スタンダードだとあまり実用的なコンビはないので素直にパワーカードを2枚提示してどちらか選ばせる感じになるだろう。本体がでかいので脅威度はそれなり。
一応けちよろしく釣り竿とリアニ先の生物を提示すれば確実に呼び出せるが、スタンダードでリアニするほどの生物も強力なリアニスペルもないのでそこまでではない。
・《ドローガーの屍術師》
4/4/4の氷雪クリーチャー。
対戦相手のクリーチャーが死亡する場合、氷カウンターを載せて追放に置換。
そして氷カウンターが載っているクリーチャーはこいつが場にある限り自分のカードとしてキャスト可能、更に氷雪マナで支払えば色マナも無視できる。
《ゲトの裏切り者、カリタス》ほどではないが相手の墓地利用や死亡誘発を封じることのできるシステムクリーチャー。あちらと違って即座にボードアドバンテージに還元できないがその分相手のカードをそのまま利用できるのが魅力。
後続のドローガーがいれば1枚目が除去されても氷カウンターの載ったクリーチャーは使えるなど融通は効いている。
単体では4/4バニラでしかないため、除去等の併用が前提である。先に述べたとおり即効性もないので盤面を抑えるだけの干渉力のあるデッキ向け。
カリタス同様コントロールやミッドレンジのサイドに忍ばせる形になるか。
・《死の神、イーガン》/《死の玉座》
黒の神イーガンは3/6/6接死という驚異的なスタッツを持つストンピィ系クリーチャー。もちろんデメリットはもっており、アップキープに自分墓地のカード2枚の追放を要求される。
ただし死の神は優しいので、コストを支払えない場合は1枚ドローさせてくれた上で死んでいく。
殴りだすまでに墓地に最低2枚必要なので、普通に使っても殴らせてもらえない。何かしら墓地肥やしを併用するか黒なら手札破壊スペルでもなんとか賄えるだろう。生き残れる状態で出せば相手も除去してくれるだけの驚異値を得られる。まあ基本的には裏面とのシナジーが前提の模様。
《死の玉座》は1マナのアーティファクト、自身のアップキープに1枚切削する。
これで燃料を確保し、2枚目以降のイーガンで殴れというデザインなのだろう。
自己完結といば自己完結だが、両面共に早期設置したいカードなので重ね引き前提はやや不安が残る。やはり墓地肥やしが前提か?
ラクドスのような墓地利用含むデッキなら採用しうるだろう。
一応というか、墓地の生物追放でドローできる息切れ防止機能もついており粘り強く戦う機能もある。ヒストリックやパイオニアのラクドスにはいい選択肢になるかもしれない。
・《恐怖の神、ターグリッド》/《ターグリッドのランタン》
2枚目の黒の神は5/4/5威迫。
能力の方はなかなか派手で、相手が捨てた/生贄に捧げたパーマネントカードを直接自分の戦場に出せるというもの。
自身の裏面含めた相手リソースへの攻撃要素が別途必要だが、流石にパーマネントのタダ出しは強力。地味に《寓話の小道》のような自身の生贄をコストとする能力の他、パーマネントであればルーター・サイクリングにも反応する。
裏面のランタンは4マナのアーティファクト。
タップで「1枚ディスカード」or「土地でないパーマネントのサクリファイス」or「3点ライフルーズ」の3択を迫る締め上げ系の置物。特にサクリファイスについては強力だが3点ルーズの逃げ道があるので普通に使ってもライフルーズが選ばれてしまう。コントロールライクな締め上げだが、ある程度ライフを詰められるだけの攻撃力は必要だろう。4マナでアンタップもできるのでマナフラ受けにもなっている。
両面合わせて相手リソースへの干渉力が要求されるカード。
表面がハマったときのリターンがでかいので何かしらデッキが組まれそうだ。
個人的には期待値高めの1枚。
・《黄金架のドラゴン》
赤のレアドラゴン。
5/4/4飛行速攻の伝統芸能に加えて、「攻撃する」or「呪文の対象になる」たびに宝物トークンを生成し、更に宝物から出るマナを2倍にする常在持ち。
盤面に触れる能力こそもたないがメリット能力4つでこのスタッツが弱いはずがない。マナの使い道は色々考えられるが、対象に取られると反応することを考えれば素直にこいつを守れる防御スペルに充てるのが順当な使い道か。
強さが素直でわかりやすくよく使われそう、ぜひ抑えておきたい。
・《揺れ招き》
レア枠の巨人。
5/5/4のスタッツに、ライフゲインを禁止するアグロのてっぺんらしい常在持ち。
更に自分のアップキープに本体2点。恐ろしいことに、巨人さえコントロールしていれば墓地にいても効果を発揮するという恐ろしい執念をもっており、こいつ自身も当然巨人なため連打するほどに火力が上昇していくとんでもないやつ。
地味に予顕コストで4マナで唱えることもでき、土地が4枚で詰まっても安心。
唯一速攻がないため返しの追放除去だけは勘弁だが、前のめりなアグロでぜひ複数枚採用したい。
・《怒りの神、トラルフ》/《トラルフの槌》
トールハンマーでおなじみ雷神トールがモチーフの赤の神。
表面は4/5/4トランプルとなかなかにハイスペック。
更に、非戦闘ダメージが対戦相手のクリーチャーorPWに与えられる場合に余剰ダメージを本体に飛ばすいわば「効果ダメージの貫通効果付与」を持つ。
一応《切り離す一撃》のような重めで複数対象に大ダメージを与えるカードと組わせればワンショットがみえてくるがそこまでコンボを狙わずとも単純に素のスペックが高めなので、おまけ程度にとらえてよいだろう。
裏面は2マナの装備品。装備クリーチャーは2マナとタップで《稲妻》を撃てるようになる。ただし能力を起動すると手札に戻ってきてしまう妙なハンマーなので連射力はいまいちで扱いにくい。一応、伝説のクリーチャーに装備されている場合は+3/+0修正もつく。
基本は表面で使って、重ね引きしたり詰めの場面になったらハンマーとして使う感じの割りとオーソドックスなビートダウン向けクリーチャーとしての趣向が強そう。コンボはコンボで面白そうだが。
・《老樹林のトロール》
3/4/4トランプル、トリプルシンボルとはいえ非常に高いマナレシオを持ったレアのトロール。最近は感覚がバグってきて初見3/5/5じゃないのかとか寝ぼけてました。
素の殴りスペックも相当だが死亡すると森へのオーラとなりエンチャントされた森は2マナランドとなるほか、土地ごと生贄にすることで再び4/4トランプルのトークンを生成することができる。
自らは高スペックの戦闘能力で先陣を切り、除去されても後続の大型生物に必要なマナを提供、フラッドしたり盤面が空になってもクロックを落とさないトークン生成と非常に多芸な1枚。
ほぼ単色デッキでしか採用できない懸念はあるが、既にスタンダードには緑単という既存アーキタイプの受け皿もあるため活躍に期待が持てる。
・《タイヴァー・ケル》
ムキムキエルフの新PWタイヴァー・ケル。
4マナの初期忠誠度3。
常在型能力として自軍エルフ全員が黒マナを出せるようになる。
《深き闇のエルフ》的伝統、カルドハイムのエルフもやはり黒マナと縁深いらしい。
とりあえず展開力がウリのエルフがそのままビッグマナに直結するので強力ではあるだろう。+能力とのシナジーもある。
+1能力は自軍エルフ1体に+1/+1カウンターを載せてアンタップし、接死をもたせる。常在型能力と合わせてマナを増やせる。コンバット面では矮小なエルフでも殴りやすくなる他ケル自身を守る壁も用意できる。相手ターン終了時まで接死が持続すればパーフェクトだったのだが。
+0能力で1/1のエルフトークン生成。
基本能力。上の能力と合わせて自己完結しているので素で使っても仕事ができるのはよい。
-6のエルフをキャストするたび速攻付与&2ドローの紋章授与。
エルフが次々チェインしやすくなる、という奥義。部族で固めていれば勝てる奥義だが初期忠誠度が3で0能力がある都合やや現実味が薄い。奥義を使うと常在型能力がなくなりマナも減るのでややミスマッチか?
総じて名実ともにエルフデッキ専用のPW。
構築のエルフの実力次第な部分が大きいが、食い込めるかどうかは微妙なライン。
・《樹の神、エシカ》/《虹色の橋》
緑の神、エシカ。世界樹の神のようだがイラストがちょっとキモい。
表面は3/1/4警戒のオールカラーマナクリ。
ダブルシンボルのレジェンダリとはいえ、3→5ジャンプができて焼かれにくい・ブロックしやすい・いざとなればコンバットもできるとマナクリとしての性能は及第点以上。
もちろん重ね引きすれば裏面へとつなげることができる。
裏面は5色5マナのエンチャント。
毎ターンのアップキープにライブラリからクリーチャーかPWがでるまでめくり続け、最初に出たものを出すというロマンあふれる踏み倒しエンチャ。
5色ということでまずキャストする段階から難儀しそうだが、そこそこ多色地形は充実しているし、表面のエシカや《イリーシア木立のドライアド》を使えばキャスト自体は実はそこまで非現実的でもない。
問題は置いた後に出てくるPWと生物で、色マナサポートのためにマナクリを多用するとそいつらがめくれて可能性がでてきてがっかり感あふれる結果になってしまいかねない。
現行スタンダードにはあまり制圧力の高いPWが多くないのも問題。
《精霊龍、ウギン》は別格だがこのエンチャントやマナクリごと吹き飛ばすので若干もにょもにょ。ロマンはあるんだが。
・《霜と火の戦い》
カルドハイムの目玉第二弾、多色英雄譚シリーズ。部族関連のものが多い。
これは青赤、5マナとやや重めの英雄譚。
Ⅰ章は巨人以外の生物とPW全体に4点火力。巨人に当たらない《嵐の怒り》。
カルドハイムでメジャーな巨人が採用されたりすると厄介だが、自分で利用して一方的なラスを狙うこともできるので一長一短。お互いの《砕骨の巨人》が生き残りそうな気がしている。総じてラスとしては不安定になるかもしれない。
Ⅱ章は占術3。英雄譚の効果としては地味と言わざるを得ないが、数値が大きいのでⅢ章への布石としては上等。
Ⅲ章はCMC5以上の呪文を唱える度に《目録》が誘発する。「唱える度」なので適用ターン中に5マナ以上のスペルを連打できれば複数回の誘発も可能。
なかなかそのような状況は起こりにくいが、予顕などを絡めればあるいは。
ラスゴ→ドローの流れから総じてコントロールデッキ向けの英雄譚。
巨人がメジャー部族になった場合や多相持ちが多いと信頼性が落ちるが、《探索する獣》ラインまで落とせるラスゴは優秀。
色的にも個人的期待値高め。
・《トロールの歓喜》
赤緑のレア英雄譚。
6マナとこちらも重め。
Ⅰ章は土地破壊。
Ⅱ章は土地をリアニメイト。
Ⅲ章で自分と相手の土地数の差分の4/4トークンを生成する。
要は《ムーンヴォーリーの酸苔》を2ターンかけて行い、最後に4/4を並べるような感じ。
やってること自体は強いが、6マナのカード故土地破壊がハマるかは微妙なところ。Ⅲ章の存在もあり、自分のマナ加速を絡めて早く着地させるほどにリターンが大きい。ただしマナクリによる加速だとⅢ章の恩恵が薄くなるなど意外と気難しい。
既存のランプに入ったりするかは微妙な感じか?
・《情け無用のケイヤ》
名前の割にストーリーでは情けの塊みたいになってきたケイヤさん。
ゲートウォッチ入りして以降出番も増え、これで通算4枚目。
今回は5マナの初期忠誠度5。
+1能力は自軍生物1体に「幽体カウンター」を起き、死亡・追放時に1/1飛行のスピリットを残して手札に戻す能力を与える。除去への先起き保険、といった感じでラスゴや追放除去問わず強くなる。ヨーリオンとの相性はあまりよくない。
-3能力は土地でないパーマネント1枚を追放。《完全なる終わり》。
除去としてカウントするには十分。置物にも触れるのが優秀。
-7能力は自ターンアップキープに伝説の呪文を墓地・追放領域からタダで唱えられる紋章。奥義の割に他にもレジェンダリを要求するのは難点だが、最低でも自身を使いまわせるので一応の自己完結はしている。墓地対策されても関係ないのも利点。
+1能力の都合上、ある程度クリーチャーでの攻勢をしかけるタイプのミッドレンジ寄りなデッキで真価を発揮しそうなPW。
白黒というと最近はもっぱら《予言された壊滅》デッキばかりだったが新しい風は吹くのか。
・《ニコ・アリス》
こちらも新キャラ、青白のPWニコ。
アモンケットのニッサ以来、久々のマナコストにXを含むPW。
素のキャストは3マナだが、CIPでXに等しい「破片」というエンチャントトークンを生み出す。破片トークンは2マナで占術1→1ドローを行う手がかりの親戚。
+1能力は自軍生物1体をアンブロッカブル化し、ダメージが通るとそいつを手札に戻す。
殴るクリーチャーを用意する必要がある上に何故か手札に戻すので使いにくい。
両面カードを使いまわせとかそういう意味なのかもしれないが流石に。
-1能力はタップ状態のクリーチャーにXダメージ。Xはこのターンにカードを引いた枚数。
破片トークンはドローするのにマナがかかる上、1ドローでしかないのでXは大きくなりにくく除去としては不安定。使いにくい。
-1能力はもう一つあり、こちらでも破片トークンを生成できる。
エンチャントを手軽に用意できるので一部テーロスのカードとはシナジーが見込めなくはないがやはり即座に盤面に影響を与えないので使いにくい。
総じて使いにくい。
・《嘘の神、ヴァルキー》/《星界の騙し屋、ティボルト》
まさかのロキ枠にして実は神だったティボルト。どういうオチだよ。
表面は2/2/1、《催眠の悪鬼》に通ずる相手手札へのナイトメア能力を持つ限定的なハンデスクリーチャー。ただし対象は生物限定。
そして追放領域の生物に化けることのできる、ラザーヴと同じようなコスト依存の変身能力をもっている。
低コスト高パワーなクリーチャーに化けられると当然バケモンなので、やはり狙い目は《死の飢えのタイタン、クロクサ》だろう。相手の手札からは抜ければもちろん最高だが、墓地対策で抜いたり脱出の糧になったところを狙えるのもいい。
裏面は赤黒7マナ、初期忠誠度5のPW。
まず戦場に出た時点で紋章が手に入るという他に類をみない能力を持っている。
紋章の内容はティボルトが追放したカードを任意の色マナ支払い扱いで唱えられるというもの。土地もプレイできる。
起動型能力3種もそれに由来するものになっている。
+1能力はお互いのライブラリトップの追放。盤面には影響しないが、紋章のおかげでそのままアドバンテージに繋げられる。紋章のおかげで、ティボルトがいなくなった後でも自分のカードとして使用できる。
-3能力はクリーチャーorアーティファクトの追放。両面の神をどちらの面でも対処できるというデザイン。もちろんこれで除去したカードも自分のカードとして使用できる。
-8能力は墓地を全て追放。上記2つ能力よりもさらに多くのカードを追放できるので大きなアドバンテージが見込める。奥義で忠誠度を使い切ったティボルト自身も状況起因処理で墓地に行った後で追放されるので、奥義直後に自身を戦場に戻すことも可能。
表面のヴァルキーはフィニッシュ級の生物を前方確認しつつ奪うことができ、ティボルトは重いものの一度着地すればカードを奪い続けられるなど総じてロングゲームデッキキラーとしての性質が強そうに感じる1枚。
クリーチャーデッキ相手では手札を奪いやすくても本体が貧弱で除去されやすいため変身する間もなく殺される可能性が高そうだ。
個人的な評価は面白そうだが保留程度のレベル。
以上。両面カード多かったんでめっちゃ長くなっちゃった。
こうしている間にも結構いいカードのプレビューが来ていたので結構期待できそうなカルドハイム。
コロナに負けじとMTG頑張っていきましょう。
ではまた次回、どこかの配信でお会いしましょう。
【ヒストリック】スゥルタイミッドレンジについて【自分用】
2021年1月13日 デッキ考察(ヒストリック)年季の入った某掲示板みたいな記事タイトルからこんにちは。
お久しぶりですジェスカイです。
今日は12月に入ってからそこそこに取り組んでいたヒストリックについて。
中々戦績が安定せず、先月も今月もヨタヨタでミシックに到達した始末なので理解度に関しては怪しい面が多々多面体ですが、ウィークエンド予選に向けて自分なりに使用してきたデッキについて採用カードの候補と可否についてまとめていきたいと思い立っては筆をとった次第。
肝心の使用デッキはというとまあベタに「スゥルタイミッドレンジ」。(別にいつもジェスカイ使いたいとは思ってないですよ)
回し始めた当初はタッチ白、つまりヤシャーンスゥルタイでしたが12月中旬くらいで流行に合わせた色抜きダイエットに走りました。
スタンダードではウーロ禁止になるまでさんざん使い倒したアーキタイプだしいけるやろー、くらいの感覚でしたがプラチナ帯抜けようかという段階から超苦戦しました。むしろ4Cだった頃のほうが戦績は安定してなかった始末で、スゥルタイに絞ってからのほうが勝率は上がってます。適応と慣れかはたまた運か。
まあそんな自語はどうでもいいですね、とりあえず自分の現行レシピからあげて枠の解説とその枚数、そして候補カード列挙という順番でいこうかと思います。
一応先に言い訳しておきますが自分なりの解釈の自分用メモ程度のつもりなんで、解釈不一致とか見当違いについての責任は持てません。あしからず。
んじゃ以下本題。
1/10現在のレシピです。
土地から順番にいきましょうか。
●土地 28~29
とはいっても土地に関してはあまりいうことはないですね。
最近のスタンダードでは珍しくなかった、もといウーロ全盛期の頃と同じく土地はたっぷりめの28枚前後。
ウーロやらせんで2枚土地を置くターンがある都合はもちろんですが、「回れば何にでも強い」を地でいくスタイルなのでマナスクリューだけは絶対回避という思考。まあそれでもちょくちょく詰まるけど()
ニッサの関係上緑絡みのショックランドは当然フル投入。
基本的にマナが伸びた後にアクションがない、つまりは「マナフラッド」に陥っての負けが頻発するようなデッキではありませんがその点を解消する土地枠について以下列挙。
・《ゼイゴスのトライオーム》《異臭の池》
サイクリングランド群。タップインではありますがニッサ着地後やフラッド時にはサイクリングに回してウーロの餌になる優秀な土地。
なお2色サイクリングランドは土地タイプこそ持っていますが友好色しかない関係上緑絡みのものはないです。
・《ロークスワイン城》
ライフロスつきのドローが可能な土地。ミラーなどライフの関係ないマッチアップで輝きますし、ウーロで補填がきくのである程度ライフロスは許容可。ニッサ着地後とかは起動するシーンが多くなりますし、ミラーを考えれば2枚くらいは採用できます。
●必須スペル枠
・《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
マナ加速にしてアド源にして延命手段にしてマナフラ受けにしてフィニッシャー、なんだこの生物。
マジックのコントロールを「適当にグダらせてウーロ」に変えた張本人。
デッキコンセプトそのものです、確定4枚。
・《成長のらせん》
5枚目以降のマナ加速でありウーロの餌。4枚マスト。
カウンターや除去を構えながらでもマナ加速できるのが魅力ですが、思考囲いの兼ね合いでメインで撃つことのほうが体感多いです。
・《思考囲い》
何故かヒストリックリーガルになったマジック史上最強クラスの手札破壊スペル。「らせん→囲い」or「ウーロ→囲い」のムーブは単純ながら非常に強力無比。
ライフロスが厳しい相手にはサイドアウトされますがそれ以上に同系その他コンボ・コントロールへの抑止力になるメリットのほうが遥かに大きいです。
4枚マスト。
・《世界を揺るがす者、ニッサ》
爆発的マナ加速とフィニッシャーを兼ねるPW。
ウーロやらせんを絡めて4ターン目に登場し、出たターンから2マナランドを起こし何かしら構えながら3/3警戒で殴れます。意味わからん。
返しで除去されても3/3が残り、除去できなければそのまま物量に押しつぶされるという意味ではこいつもオーコの親戚です。
唯一アグロデッキに対しては劣勢下で出すのに不向きという弱点があるのでそういったデッキ相手にはサイドアウトされたりしますが、基本は4枚フル投入推奨。
生物化した土地が余っていた除去の的になりランデス食らってマナスク負け・・・というパターンもありますが何故か奥義でがっつりランパンできるので生き残りさえすればあんまり関係ないことのほうが多いです。個人的には重ね引いても全然強いのですが、苦手デッキを警戒しての3枚積みパターンとかも一応あります。
・《ハイドロイド混成体》
2~3枚採用される相手の心を折るためのサイズ可変生物。
とはいえX=4以上でないとコスパに問題があるのでほぼ6マナ↑の大型生物と考えるのが基本、ニッサとの併用が前提のカードといってもいいです。
この枠を《サメ台風》にしても強いのは強いが、替えが効くカードというわけでもないのでやっぱり必須な感じ。
ナーセットには露骨にハマってしまうカードなのでミラーが多発すると抜けていくカードという印象。最近は《物語の終わり》も流行ってるので意外とブッパ安定でもなかったりします。でもキャストする時は基本全力ブッパします、気持ちいいので。
●干渉スペル枠
①単体除去枠 4~6枚
以下4種から散らして選択することが多いです。
・《致命的な一押し》
軽量さがウリ、紛争を達成すればゴブリンのロード2種とクレンコにまで届く点が優秀です。カラデシュリマスター実装当初から使用されていますが、使用率はマチマチ。PWや大型生物に触れないのがネックで、ミラーではほぼ役に立ちませんしアグロデッキの流行り具合によっては採用しなくても問題有りません。
紛争の自発的達成要因はフェッチと手出しのウーロのみとあまり多いわけではないので常に安定除去というわけでもないのも気にかかるところ。
・《取り除き》
3マナPWに触れるのが最大のウリ、特にスゥルタイというデッキは先手で置かれる《覆いを割くもの、ナーセット》への積極的な回答が少ないのでその点で効果的。ゴブリンのロード2種までは除去できるがクレンコやマクサスに触れない、コスト依存の除去ということでプッシュとは微妙に除去範囲も被っています。3枚目以降のプッシュよりはこっち、というのが個人的な感覚。
・《無情な行動》
生物相手ならばほぼ万能除去なので、対クリーチャー除去としては最上級。
プッシュよりも安定して除去できるものの、ミラーでは単なる2マナ除去であることやハイドロイドをすんなりどけられず足を引っ張りがちなため採用優先度は落ちます。
最近復権しだしたラクドスに対しても《戦慄衆の解体者》や脱出した《悲哀の徘回者》等に当てられないのでマイナス面が目立ちがち。
・《大渦の脈動》
何でも触れる代わりにソーサリーで3マナとやや大振りな確定除去。汎用性が高く大体1~2枚採用されます。
性質上ミラーでのニッサ、ゴブリンの《通報の角笛》《反逆の先導者、チャンドラ》、キナンパラドックスの《大いなる創造者、カーン》や《パラドックス装置》等相手の大振りな置物に合わせるのに効果的です。
同名カードをまとめて吹っ飛ばせるオマケはヒストリックではあんまり輝くシーンが見られませんが、まあオマケ程度でも充分。相手のニッサやウーロを自分のものごと吹き飛ばす光景が見られるとか見られないとか。
②全体除去枠 2~3枚
現状絶滅の契機と衰滅の2択に近いです。
ラクドスやサクリファイス相手は状況如何によって効いたり効かなかったりムラがあり、墓地対策が別途必要になってくるので個人的にはこの枠はほぼほぼゴブリン・グルール意識の強い部分だと思っています。
ただもとよりスゥルタイはそれらに対して不利寄りなので、メインに枠の確保自体はしておいたほうがいいでしょう。
・《絶滅の契機》
4マナでシングルシンボル、追放できる上に状況次第で一方的な除去を狙えるのが優秀なラス。4Cスゥルタイ全盛期は色拘束の面でこちらの優位点も目立ちましたが純正スゥルタイではその部分はあまり関係ないですね。
衰滅と違いサイズ無視のラスゴなので、ミラーでも相手のウーロへのピン除去として機能したり完全ド腐りはしにくいです。追放がサクリファイス系に対してエラい部分もあるので環境的な汎用性の面ではこちらに軍配。
その分純粋なラスとしてはやや信頼がおけず、コスト域が散りがちなゴブリンやグルールに対してとりこぼしが出てそこを起点に負けたりすることもあります。ピン除去と組み合わせたり等プレイングでカバーできない点でもないので、はっきり大きな難点というほどではないですが。
・《衰滅》
全体-4/-4修整。数値だけの話をすればゴブリンのトップであるマクサスまでカバーしており、ラスゴとしての機能面では最も優秀。マクサス出された返しに生きているか、という点はまあ置いておいてゴブリン他横並びアーキタイプへの確実性を重視するならこちらを。
その分契機のような応用の効く使い方はできずニッサで作った3/3の土地ごと流したりと噛み合わないケースも発生します。もちろんサイドで組わせて使うのもアリでしょう。
・《ヤヘンニの巧技》
全体-3/-3修整と衰滅よりも範囲で一歩劣る代わりに、CMC3までのスペルをタダで唱えられるオマケつき。更地にしてからナーセットあたりが理想的ですが、ウーロやらせん、囲いを唱えるだけでも充分に強力。
見たまんま「ハマれば強い」タイプのラスゴなので、衰滅よりも上振れ期待しての採用になると思います。個人的な使用感としてはそこまで過度に噛み合うことを期待しなくてもラスとして機能してくれれば充分なので、契機or衰滅でいいかな?という感じ。
対ゴブリンという意味ではマクサスまでは届きませんが、クレンコラインまでは処理可能なので最低限のスペックは備えています。ラクドスの主要クリーチャーは《波乱の悪魔》の3/3サイズが最大なのでその点でもカバーはしてます。
サイドに追加するラスゴの選択肢の1つとして。
・《肉儀場の叫び》
-2/-2修整の追放機能付き。サクリファイス系に対して効果的な全体除去です。
《大釜の使い魔》《屑鉄場のたかり屋》は言うに及ばず、特に《真夜中の死神》を誘発させずに処理できるのがスゥルタイ的には大変優秀。
タフ3の《騒乱の悪魔》《戦慄集の秘技術師》や大きくなってしまった《戦慄集の解体者》には届きませんが、3マナと早いターンから撃てる追放除去なので序盤の出足を挫くぶんには信頼できると思います。
対赤黒系のデッキ専用のような紹介をした通り基本の居場所はサイドボードになりますが、対ゴブリンで見ても同マナ圏のロード2種のラインまで流せるため使用に耐えます。追加のラスゴの筆頭候補はこれになるでしょう、メタ意識次第ではメイン採用も充分ありえます。
③カウンター枠 3~4枚
シングルシンボルの2マナ条件付き確定カウンターあるいは《霊気の疾風》が収まる枠です。
ミラーでの先後差を埋めたり、ニッサで起こした繁殖池・トライオームから撃てる点で噛み合ったり、そもそも除去よりもカウンターしたい仮想敵がいたりと理由は様々ですが概ね3~4枚の採用。
・《物語の終わり》
伝説の呪文も打ち消せる《もみ消し》。
ヒストリックのマスカンは大概レジェンダリーという環境柄、当て所に事欠きません。ミラーでの有用性が広く認知されて以来、現在では非常にメジャーなカウンターとなりスゥルタイでは大抵2~3枚採用されます。
環境の仮想敵の範囲だけで見れば《軽蔑的な一撃》とカウンター性能はほぼ同等ですが、《もみ消し》の部分で相手の《寓話の小道》やハイドロイドの誘発を消したり自分の手出しウーロを場に残したり・・・と見た目より器用な運用が可能。また《覆いを割く者、ナーセット》を消せるのも重要な差別化要素。
他方tier上位のデッキ陣にターゲットを絞っている部分があるので、効かない相手にはとことん効きません。ローグデッキとのマッチアップでは・・・って現代のデジタルMTGで環境上位ではないデッキと当たるリスクを考えるのも野暮かもですけど。
・《霊気の疾風》
tier上位デッキ全てに赤か緑が含まれているので、万能バウンスとして機能します。色対策カードではありますが、メイン採用して腐りまくる!というケースはあまりないでしょう。ウーロ・クロクサ両脱出タイタンへの遅滞除去としての役割を果たせる点は特筆に値します。
物語の終わり同様、メインにいれるリスクはもちろんありますがミラー等では非常に重要なカード。メインサイド合わせて複数枚の枠を確保するのがベターに感じます。
・《本質の散乱》《軽蔑的な一撃》《否認》
青の基本的な条件付きカウンター群。
最初期はこういったカードがメイン採用されることもありましたが、研究の進んだ現在ではほぼこの枠は物語の終わりに取って代わられています。
一応それぞれにしかできないことがあるにはあるので、そこに価値を見いだせれば採用できると思います。
以上大雑把ですが
これだけでほぼほぼデッキとしての枠は埋まってしまいます。
こうしてみると遊びは殆ど無いですね、個人的にはフリー枠は頑張って作れても4枚程度かなと感じています。その枠に入りうる候補カードについても個人的に思うところを以下列挙しときます。
●フリー枠
現状では特定アーキタイプへのアンチカード、もといミラーマッチ対策を詰め込むことが多いように感じます。
・《覆いを割く者、ナーセット》
テフェリー無き後ヒストリック環境最有力ともいえる3マナPW。
単純なアド源としてはもちろん、らせん・ウーロ・ハイドロイドと基本的にドローを軸にデッキを回転させるのでミラーでは早期設置するほどに絶大な拘束力を発揮します。スゥルタイ側は出されると回答が限られる上にそれを探す手段を封じられるため強力です。
サイド後もサイドインしたカードを探せるので優秀、アグロ相手にも意外とサイドアウトしないのでこれも必須枠扱いでもいいかも。サイドに追加まで用意するレシピもあるくらいなので。
・《サメ台風》
ご存知シャークネード。サイクリングによって、カードカウントの損なく繰り出せる瞬速飛行クロックとしてのバリューが非常に高いです。特に相手のナーセットを殴り落とすための手段として便利な1枚。サイズ可変で土地を引きに行くにもフラッド受けにしても気軽に使いやすいです。
あまり遭遇頻度は高くないですがパーミッション気味のコントロール相手にももちろん有効。
カウンターや除去を構えながらのムーブとマッチするので、どちらかといえばサイド後の方が有用性は高くなりますがメインに差して邪魔になるという感じはあまりないです。
いまのところスゥルタイで素貼りしたことはありません。
・《戦争の犠牲》
スゥルタイミラーピンポイント気味なアンチカード。
特に相手のニッサの返しに撃つことで最大2枚ランデスしつつニッサを破壊することが可能です。6マナと重いだけありハマったときの効果は絶大、即投了モノですが個人的には若干ピンポイントすぎるかなという印象。
ジャンドサクリファイス・キナンパラドックスらの置物群等にも有効な1枚ですが、大振りなのでなんとも。ミラーマッチしか踏まない気概。
・《漁る軟泥》
墓地対策ウーズ。ウーロがメインターゲットですがラクドス系のクロクサ猫・食べれるのはもちろん、普通に除去した生物を食わせてデカくしていくだけでも強い単純に優秀な生物。
ウーロそのものを食べられなくてもこまめに墓地を食い荒らすことで今引きからの脱出を防ぐ他、キナンパラドックスのアーティファクトを食べてエムリーへのケアができたりそのテのデッキ相手にはとかく便利で腐りにくいです。
余っていた除去があたってしまったり、後引きでもにょるといった難点もちろんもあるにはあります。
・《破滅を囁くもの》
5/6/6飛行トランプルの大型デーモン。
もともとミラーマッチ用のサイドボードとして見いだされたカードですが、ニッサと並ぶ5マナ域としてのメイン採用は個人的にアリだと感じています。
特にこちらのニッサに備えてカウンターを構えられているところに飛び込ませるのが強力で、パワー6飛行ということで返しで相手側にニッサを出されても一撃で殴り落とせることからPWへのケアにもなっています。加えてミラーでの対処手段は基本的にはパルスしかありません。
諜報の起動型能力は言わずもがな強力で、相手の行動を見てからトップに有効牌を積みつつウーロを墓地に落とし更に燃料を供給できます。
サイドインされがちなサメ台風のトークンにもサイズ勝ちしやすく、マウントをとりやすいのでぜひとも採用したいです。
メインボードの構成はこんな感じですかね。
サイドボードは人によって無限すぎる上に僕自身スゥルタイミラーでのサイドをまだ完全に掴みきっているわけではないため割愛します。
既に述べたようにサイドっぽいカードもメインにはいってたりしてたりで結構ひっちゃかめっちゃか。まあいずれにせよスゥルタイというデッキにあまり遊びをもたせる余裕があるわけでもないのですが。
色々書いてると不安になってくるな。
では次回、カルドハイムのプレビュー雑感でお会いしましょう。
お久しぶりですジェスカイです。
今日は12月に入ってからそこそこに取り組んでいたヒストリックについて。
中々戦績が安定せず、先月も今月もヨタヨタでミシックに到達した始末なので理解度に関しては怪しい面が多々多面体ですが、ウィークエンド予選に向けて自分なりに使用してきたデッキについて採用カードの候補と可否についてまとめていきたいと思い立っては筆をとった次第。
肝心の使用デッキはというとまあベタに「スゥルタイミッドレンジ」。(別にいつもジェスカイ使いたいとは思ってないですよ)
回し始めた当初はタッチ白、つまりヤシャーンスゥルタイでしたが12月中旬くらいで流行に合わせた色抜きダイエットに走りました。
スタンダードではウーロ禁止になるまでさんざん使い倒したアーキタイプだしいけるやろー、くらいの感覚でしたがプラチナ帯抜けようかという段階から超苦戦しました。むしろ4Cだった頃のほうが戦績は安定してなかった始末で、スゥルタイに絞ってからのほうが勝率は上がってます。適応と慣れかはたまた運か。
まあそんな自語はどうでもいいですね、とりあえず自分の現行レシピからあげて枠の解説とその枚数、そして候補カード列挙という順番でいこうかと思います。
一応先に言い訳しておきますが自分なりの解釈の自分用メモ程度のつもりなんで、解釈不一致とか見当違いについての責任は持てません。あしからず。
んじゃ以下本題。
Deck:スゥルタイミッドレンジ
4 ゼイゴスのトライオーム/Zagoth Triome (IKO) 259
4 繁殖池/Breeding Pool (RNA) 246
4 草むした墓/Overgrown Tomb (GRN) 253
3 水没した地下墓地/Drowned Catacomb (XLN) 253
2 異臭の池/Fetid Pools (AKR) 293
4 寓話の小道/Fabled Passage (ELD) 244
2 ロークスワイン城/Castle Locthwain (ELD) 241
2 森/Forest (KLR) 300
2 島/Island (KLR) 290
1 沼/Swamp (KLR) 293
4 自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath (THB) 229
1 破滅を囁くもの/Doom Whisperer (GRN) 69
2 ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis (RNA) 183
2 覆いを割くもの、ナーセット/Narset, Parter of Veils (WAR) 61
4 世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World (WAR) 169
4 思考囲い/Thoughtseize (AKR) 127
2 致命的な一押し/Fatal Push (KLR) 84
1 霊気の疾風/Aether Gust (M20) 42
2 物語の終わり/Tale’s End (M20) 77
2 取り除き/Eliminate (M21) 97
4 成長のらせん/Growth Spiral (RNA) 178
2 大渦の脈動/Maelstrom Pulse (ARB) 92
2 絶滅の契機/Extinction Event (IKO) 88
Sideboard
1 大渦の脈動/Maelstrom Pulse (ARB) 92
2 否認/Negate (RIX) 44
1 破滅を囁くもの/Doom Whisperer (GRN) 69
2 肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium (RNA) 70
2 霊気の疾風/Aether Gust (M20) 42
3 サメ台風/Shark Typhoon (IKO) 67
2 漁る軟泥/Scavenging Ooze (M21) 204
2 衰滅/Languish (JMP) 246
1/10現在のレシピです。
土地から順番にいきましょうか。
●土地 28~29
とはいっても土地に関してはあまりいうことはないですね。
最近のスタンダードでは珍しくなかった、もといウーロ全盛期の頃と同じく土地はたっぷりめの28枚前後。
ウーロやらせんで2枚土地を置くターンがある都合はもちろんですが、「回れば何にでも強い」を地でいくスタイルなのでマナスクリューだけは絶対回避という思考。まあそれでもちょくちょく詰まるけど()
ニッサの関係上緑絡みのショックランドは当然フル投入。
基本的にマナが伸びた後にアクションがない、つまりは「マナフラッド」に陥っての負けが頻発するようなデッキではありませんがその点を解消する土地枠について以下列挙。
・《ゼイゴスのトライオーム》《異臭の池》
サイクリングランド群。タップインではありますがニッサ着地後やフラッド時にはサイクリングに回してウーロの餌になる優秀な土地。
なお2色サイクリングランドは土地タイプこそ持っていますが友好色しかない関係上緑絡みのものはないです。
・《ロークスワイン城》
ライフロスつきのドローが可能な土地。ミラーなどライフの関係ないマッチアップで輝きますし、ウーロで補填がきくのである程度ライフロスは許容可。ニッサ着地後とかは起動するシーンが多くなりますし、ミラーを考えれば2枚くらいは採用できます。
●必須スペル枠
・《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
マナ加速にしてアド源にして延命手段にしてマナフラ受けにしてフィニッシャー、なんだこの生物。
マジックのコントロールを「適当にグダらせてウーロ」に変えた張本人。
デッキコンセプトそのものです、確定4枚。
・《成長のらせん》
5枚目以降のマナ加速でありウーロの餌。4枚マスト。
カウンターや除去を構えながらでもマナ加速できるのが魅力ですが、思考囲いの兼ね合いでメインで撃つことのほうが体感多いです。
・《思考囲い》
何故かヒストリックリーガルになったマジック史上最強クラスの手札破壊スペル。「らせん→囲い」or「ウーロ→囲い」のムーブは単純ながら非常に強力無比。
ライフロスが厳しい相手にはサイドアウトされますがそれ以上に同系その他コンボ・コントロールへの抑止力になるメリットのほうが遥かに大きいです。
4枚マスト。
・《世界を揺るがす者、ニッサ》
爆発的マナ加速とフィニッシャーを兼ねるPW。
ウーロやらせんを絡めて4ターン目に登場し、出たターンから2マナランドを起こし何かしら構えながら3/3警戒で殴れます。意味わからん。
返しで除去されても3/3が残り、除去できなければそのまま物量に押しつぶされるという意味ではこいつもオーコの親戚です。
唯一アグロデッキに対しては劣勢下で出すのに不向きという弱点があるのでそういったデッキ相手にはサイドアウトされたりしますが、基本は4枚フル投入推奨。
生物化した土地が余っていた除去の的になりランデス食らってマナスク負け・・・というパターンもありますが何故か奥義でがっつりランパンできるので生き残りさえすればあんまり関係ないことのほうが多いです。個人的には重ね引いても全然強いのですが、苦手デッキを警戒しての3枚積みパターンとかも一応あります。
・《ハイドロイド混成体》
2~3枚採用される
とはいえX=4以上でないとコスパに問題があるのでほぼ6マナ↑の大型生物と考えるのが基本、ニッサとの併用が前提のカードといってもいいです。
この枠を《サメ台風》にしても強いのは強いが、替えが効くカードというわけでもないのでやっぱり必須な感じ。
ナーセットには露骨にハマってしまうカードなのでミラーが多発すると抜けていくカードという印象。最近は《物語の終わり》も流行ってるので意外とブッパ安定でもなかったりします。でもキャストする時は基本全力ブッパします、気持ちいいので。
●干渉スペル枠
①単体除去枠 4~6枚
以下4種から散らして選択することが多いです。
・《致命的な一押し》
軽量さがウリ、紛争を達成すればゴブリンのロード2種とクレンコにまで届く点が優秀です。カラデシュリマスター実装当初から使用されていますが、使用率はマチマチ。PWや大型生物に触れないのがネックで、ミラーではほぼ役に立ちませんしアグロデッキの流行り具合によっては採用しなくても問題有りません。
紛争の自発的達成要因はフェッチと手出しのウーロのみとあまり多いわけではないので常に安定除去というわけでもないのも気にかかるところ。
・《取り除き》
3マナPWに触れるのが最大のウリ、特にスゥルタイというデッキは先手で置かれる《覆いを割くもの、ナーセット》への積極的な回答が少ないのでその点で効果的。ゴブリンのロード2種までは除去できるがクレンコやマクサスに触れない、コスト依存の除去ということでプッシュとは微妙に除去範囲も被っています。3枚目以降のプッシュよりはこっち、というのが個人的な感覚。
・《無情な行動》
生物相手ならばほぼ万能除去なので、対クリーチャー除去としては最上級。
プッシュよりも安定して除去できるものの、ミラーでは単なる2マナ除去であることやハイドロイドをすんなりどけられず足を引っ張りがちなため採用優先度は落ちます。
最近復権しだしたラクドスに対しても《戦慄衆の解体者》や脱出した《悲哀の徘回者》等に当てられないのでマイナス面が目立ちがち。
・《大渦の脈動》
何でも触れる代わりにソーサリーで3マナとやや大振りな確定除去。汎用性が高く大体1~2枚採用されます。
性質上ミラーでのニッサ、ゴブリンの《通報の角笛》《反逆の先導者、チャンドラ》、キナンパラドックスの《大いなる創造者、カーン》や《パラドックス装置》等相手の大振りな置物に合わせるのに効果的です。
同名カードをまとめて吹っ飛ばせるオマケはヒストリックではあんまり輝くシーンが見られませんが、まあオマケ程度でも充分。相手のニッサやウーロを自分のものごと吹き飛ばす光景が見られるとか見られないとか。
②全体除去枠 2~3枚
現状絶滅の契機と衰滅の2択に近いです。
ラクドスやサクリファイス相手は状況如何によって効いたり効かなかったりムラがあり、墓地対策が別途必要になってくるので個人的にはこの枠はほぼほぼゴブリン・グルール意識の強い部分だと思っています。
ただもとよりスゥルタイはそれらに対して不利寄りなので、メインに枠の確保自体はしておいたほうがいいでしょう。
・《絶滅の契機》
4マナでシングルシンボル、追放できる上に状況次第で一方的な除去を狙えるのが優秀なラス。4Cスゥルタイ全盛期は色拘束の面でこちらの優位点も目立ちましたが純正スゥルタイではその部分はあまり関係ないですね。
衰滅と違いサイズ無視のラスゴなので、ミラーでも相手のウーロへのピン除去として機能したり完全ド腐りはしにくいです。追放がサクリファイス系に対してエラい部分もあるので環境的な汎用性の面ではこちらに軍配。
その分純粋なラスとしてはやや信頼がおけず、コスト域が散りがちなゴブリンやグルールに対してとりこぼしが出てそこを起点に負けたりすることもあります。ピン除去と組み合わせたり等プレイングでカバーできない点でもないので、はっきり大きな難点というほどではないですが。
・《衰滅》
全体-4/-4修整。数値だけの話をすればゴブリンのトップであるマクサスまでカバーしており、ラスゴとしての機能面では最も優秀。マクサス出された返しに生きているか、という点はまあ置いておいてゴブリン他横並びアーキタイプへの確実性を重視するならこちらを。
その分契機のような応用の効く使い方はできずニッサで作った3/3の土地ごと流したりと噛み合わないケースも発生します。もちろんサイドで組わせて使うのもアリでしょう。
・《ヤヘンニの巧技》
全体-3/-3修整と衰滅よりも範囲で一歩劣る代わりに、CMC3までのスペルをタダで唱えられるオマケつき。更地にしてからナーセットあたりが理想的ですが、ウーロやらせん、囲いを唱えるだけでも充分に強力。
見たまんま「ハマれば強い」タイプのラスゴなので、衰滅よりも上振れ期待しての採用になると思います。個人的な使用感としてはそこまで過度に噛み合うことを期待しなくてもラスとして機能してくれれば充分なので、契機or衰滅でいいかな?という感じ。
対ゴブリンという意味ではマクサスまでは届きませんが、クレンコラインまでは処理可能なので最低限のスペックは備えています。ラクドスの主要クリーチャーは《波乱の悪魔》の3/3サイズが最大なのでその点でもカバーはしてます。
サイドに追加するラスゴの選択肢の1つとして。
・《肉儀場の叫び》
-2/-2修整の追放機能付き。サクリファイス系に対して効果的な全体除去です。
《大釜の使い魔》《屑鉄場のたかり屋》は言うに及ばず、特に《真夜中の死神》を誘発させずに処理できるのがスゥルタイ的には大変優秀。
タフ3の《騒乱の悪魔》《戦慄集の秘技術師》や大きくなってしまった《戦慄集の解体者》には届きませんが、3マナと早いターンから撃てる追放除去なので序盤の出足を挫くぶんには信頼できると思います。
対赤黒系のデッキ専用のような紹介をした通り基本の居場所はサイドボードになりますが、対ゴブリンで見ても同マナ圏のロード2種のラインまで流せるため使用に耐えます。追加のラスゴの筆頭候補はこれになるでしょう、メタ意識次第ではメイン採用も充分ありえます。
③カウンター枠 3~4枚
シングルシンボルの2マナ条件付き確定カウンターあるいは《霊気の疾風》が収まる枠です。
ミラーでの先後差を埋めたり、ニッサで起こした繁殖池・トライオームから撃てる点で噛み合ったり、そもそも除去よりもカウンターしたい仮想敵がいたりと理由は様々ですが概ね3~4枚の採用。
・《物語の終わり》
伝説の呪文も打ち消せる《もみ消し》。
ヒストリックのマスカンは大概レジェンダリーという環境柄、当て所に事欠きません。ミラーでの有用性が広く認知されて以来、現在では非常にメジャーなカウンターとなりスゥルタイでは大抵2~3枚採用されます。
環境の仮想敵の範囲だけで見れば《軽蔑的な一撃》とカウンター性能はほぼ同等ですが、《もみ消し》の部分で相手の《寓話の小道》やハイドロイドの誘発を消したり自分の手出しウーロを場に残したり・・・と見た目より器用な運用が可能。また《覆いを割く者、ナーセット》を消せるのも重要な差別化要素。
他方tier上位のデッキ陣にターゲットを絞っている部分があるので、効かない相手にはとことん効きません。ローグデッキとのマッチアップでは・・・って現代のデジタルMTGで環境上位ではないデッキと当たるリスクを考えるのも野暮かもですけど。
・《霊気の疾風》
tier上位デッキ全てに赤か緑が含まれているので、万能バウンスとして機能します。色対策カードではありますが、メイン採用して腐りまくる!というケースはあまりないでしょう。ウーロ・クロクサ両脱出タイタンへの遅滞除去としての役割を果たせる点は特筆に値します。
物語の終わり同様、メインにいれるリスクはもちろんありますがミラー等では非常に重要なカード。メインサイド合わせて複数枚の枠を確保するのがベターに感じます。
・《本質の散乱》《軽蔑的な一撃》《否認》
青の基本的な条件付きカウンター群。
最初期はこういったカードがメイン採用されることもありましたが、研究の進んだ現在ではほぼこの枠は物語の終わりに取って代わられています。
一応それぞれにしかできないことがあるにはあるので、そこに価値を見いだせれば採用できると思います。
以上大雑把ですが
・土地 28~29
・必須枠 19~20
※(囲い・らせん・ウーロ・ニッサ)✕4 + ハイドロイド2~3
・干渉枠 9~13(ピン除去 4~6 + 全体除去2~3 + カウンター3~4)
計:56~60枚
これだけでほぼほぼデッキとしての枠は埋まってしまいます。
こうしてみると遊びは殆ど無いですね、個人的にはフリー枠は頑張って作れても4枚程度かなと感じています。その枠に入りうる候補カードについても個人的に思うところを以下列挙しときます。
●フリー枠
現状では特定アーキタイプへのアンチカード、もといミラーマッチ対策を詰め込むことが多いように感じます。
・《覆いを割く者、ナーセット》
テフェリー無き後ヒストリック環境最有力ともいえる3マナPW。
単純なアド源としてはもちろん、らせん・ウーロ・ハイドロイドと基本的にドローを軸にデッキを回転させるのでミラーでは早期設置するほどに絶大な拘束力を発揮します。スゥルタイ側は出されると回答が限られる上にそれを探す手段を封じられるため強力です。
サイド後もサイドインしたカードを探せるので優秀、アグロ相手にも意外とサイドアウトしないのでこれも必須枠扱いでもいいかも。サイドに追加まで用意するレシピもあるくらいなので。
・《サメ台風》
ご存知シャークネード。サイクリングによって、カードカウントの損なく繰り出せる瞬速飛行クロックとしてのバリューが非常に高いです。特に相手のナーセットを殴り落とすための手段として便利な1枚。サイズ可変で土地を引きに行くにもフラッド受けにしても気軽に使いやすいです。
あまり遭遇頻度は高くないですがパーミッション気味のコントロール相手にももちろん有効。
カウンターや除去を構えながらのムーブとマッチするので、どちらかといえばサイド後の方が有用性は高くなりますがメインに差して邪魔になるという感じはあまりないです。
いまのところスゥルタイで素貼りしたことはありません。
・《戦争の犠牲》
スゥルタイミラーピンポイント気味なアンチカード。
特に相手のニッサの返しに撃つことで最大2枚ランデスしつつニッサを破壊することが可能です。6マナと重いだけありハマったときの効果は絶大、即投了モノですが個人的には若干ピンポイントすぎるかなという印象。
ジャンドサクリファイス・キナンパラドックスらの置物群等にも有効な1枚ですが、大振りなのでなんとも。ミラーマッチしか踏まない気概。
・《漁る軟泥》
墓地対策ウーズ。ウーロがメインターゲットですがラクドス系のクロクサ猫・食べれるのはもちろん、普通に除去した生物を食わせてデカくしていくだけでも強い単純に優秀な生物。
ウーロそのものを食べられなくてもこまめに墓地を食い荒らすことで今引きからの脱出を防ぐ他、キナンパラドックスのアーティファクトを食べてエムリーへのケアができたりそのテのデッキ相手にはとかく便利で腐りにくいです。
余っていた除去があたってしまったり、後引きでもにょるといった難点もちろんもあるにはあります。
・《破滅を囁くもの》
5/6/6飛行トランプルの大型デーモン。
もともとミラーマッチ用のサイドボードとして見いだされたカードですが、ニッサと並ぶ5マナ域としてのメイン採用は個人的にアリだと感じています。
特にこちらのニッサに備えてカウンターを構えられているところに飛び込ませるのが強力で、パワー6飛行ということで返しで相手側にニッサを出されても一撃で殴り落とせることからPWへのケアにもなっています。加えてミラーでの対処手段は基本的にはパルスしかありません。
諜報の起動型能力は言わずもがな強力で、相手の行動を見てからトップに有効牌を積みつつウーロを墓地に落とし更に燃料を供給できます。
サイドインされがちなサメ台風のトークンにもサイズ勝ちしやすく、マウントをとりやすいのでぜひとも採用したいです。
メインボードの構成はこんな感じですかね。
サイドボードは人によって無限すぎる上に僕自身スゥルタイミラーでのサイドをまだ完全に掴みきっているわけではないため割愛します。
既に述べたようにサイドっぽいカードもメインにはいってたりしてたりで結構ひっちゃかめっちゃか。まあいずれにせよスゥルタイというデッキにあまり遊びをもたせる余裕があるわけでもないのですが。
色々書いてると不安になってくるな。
では次回、カルドハイムのプレビュー雑感でお会いしましょう。
11/1 TLSレガシー予選@BigRed(宮崎)
2020年11月4日 大会レポートお久しぶりです。
ここんとこあれやそれやで憚られる事情風評諸々が重なったので書いてなかった大会レポですが、まあ色々解禁していきたいなという風潮に乗り・・・というか単純に文字書き欲あったんで久々レポっていきたいと思いやす。話題性だけはあるしね。
行ってきたのは宮崎、いつものBigRed。
年末の大型大会「The Last Sun」の地方予選。実は既にこっそり権利持ってたりするんですけど、ノマサさんからお誘い頂いたのでせっかくだからということで参加。
基本宮崎準レギュラー枠なので。一応優勝すると本戦の1Byeつきますけど。
今回は久々の集まりということもあり前日夜の飲み会から参戦。
仕事帰りに直で向かったので、スーツ姿で飲み屋に登場してぎょっとされるなどした。いや流石にいくら俺でも働いてる時はあるよ。
食事会からノマサ邸に移動しての連続飲み会、そしてまあその日MTG界に震撼を起こした「第二次《Doomsday》」の一端を垣間見るなどしたわけですけども詳細は鉄の意志と鋼の強さでもって、箇条書きにてぼかしてお伝えするに留めます。目撃者であって当事者ではないので、多分。
あくまで大会レポが本記事の趣旨ですし、あとはまあ僕も一応ヒトなのであのあれ。
第二次《Doomsday》 ハイライト
・「普通アバラは折れないし、壊れた癖に動くほうが悪い」
・「俺今後病院行くのやめる」
・「ごめん時間の無駄だわ」
・「全部タダやろ、こんなもん(コンビニ豪遊)」
・「ルールがわからないんだが?」「とりあえずダイス振って酒飲め、MTGプレイヤーだろ」
・「俺は責務を果たす」
・「無惨様、限界です!水!水が!」
・「いや、アレ(Tシャツを逆さに被って一升瓶振り回す半裸)はちょっと違うだろ流石に」
・「俺は決して負けない」「いやさっき0-2してます」
・「白菜!白菜が目に!」
・「人ん家に泊まりに来といて車中泊が板とは思わないじゃないですか」
・「畳の匂いを嗅げよ」
はい。僕からお伝えできるのはここまでです。
後は伝説に携わった者達から直接聞くか、ご想像におまかせします。
以下普通にレガシー大会レポです。
内容はつまらないのでここで満足した人はそのままお帰り頂くことを推奨します。
参加者16名(定員MAX)のスイス5回戦+SE2回戦。
デッキはいつものシャークスティル、ちょっといじった結果勝ち筋減って妨害とアド要因増えました。
久々に張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 バントコントロール(テツヤさん) ○-×-○
一升瓶片手に「オラァ!サカイィ!!」って襖をバァンされた時はまじでヤクザかと思いました。
デッキはスノーコの強いカードを軸に白チューターやカーンで《安らかな眠り》とコンボする各種置物をサーチしていくコンボ/コントロールデッキ。
どうも身内メタの結果らしいのだがあいにくの県外勢当たり。
G1 こちら後手ダブマリするも《行き詰まり》3回張って9枚引かせてもらったので、流石に後続全部通さずに勝ち。
G2 オーコ森知恵と強いとこにカウンター使わされてから《大いなる創造者、カーン》が通ってしまい、サイド後除去減らしたのが祟って普通に肉に殴られて負け。サメをほぼ引けず。
G3 スティルからグダらせて《ヘリオッドの高潔の聖堂》からサメ台風ループで勝ち。
R2 ゼニスオーコ(BIGs マエノソノさん) ○-×-×
そこに痺れる、憧れる。
話題の《死者の原野》搭載の5Cスノコ。ミラー含む同系では恐らく最強になるといわれているアレ。当然俺のデッキとの相性はよくない。
G1 先手。《行き詰まり》→《森の知恵》→《覆いを割くもの、ナーセット》とお互い派手に大技を繰り出し合うもこちらのナーセットが残ってサメループ完成して勝ち。
G2 後手。こちらの準備整わないうちにオーコ・ウーロ・オムナスと連打され、なんとか弾くものの原野を素引きされた後フェッチを上から引き続けられて物量負け。
G3 先手1マリ。ピッチカウンターしかひけず大技に2:1交換使わされまくって素引きされた原野に対抗できず負け。原野引かれるだけできついしマスカン多すぎるな。
R3 ホガークヴァイン ○-○
スティルを貼りづらいマッチは基本きつい。
G1 後手。1マリガンから、Will・スティル✕2・思案・土地2でキープ。
どうしようもないので初動の《縫い師の供給者》をwillで弾いて無理やりスティルで頑張るプラン。祈りの相手の先手2T目が《恐血鬼》でゲボ吐く。
《思案》で見えた《サメ台風》にすべてを託し、X=3でサメを出せるように土地を祈りながら、スティルを貼ってひたすらブラガスのパンチを受け続ける。残りライフ5になったところでようやく土地をゲットし3枚引かせてもらってマウントポジション。
後は無限のリソースからソープロもPWもやりたい放題して勝ち。
G2 後手。初手の《縫い師の供給者》で落ちた《復讐蔦》に《外科的摘出》あてたら相手のハンドに2枚《復讐蔦》があって大変なことに。
後続のホガークもWillしてから《瞬唱の魔道士》でサージカルFB、デッキの軸をほぼほぼ奪い去りあとはのんびりサメループで勝ち。
R4 赤単ペインター(シミズさん) ×-○-×
久々対戦、シミっさん。
実は対戦成績よくない。
G1 1マリのデュアランキープが祟り、《血染めの月》にハマってしまいアクションが苦しい。《時を解すもの、テフェリー》で時間を稼ぐも《魔術遠眼鏡》→《赤霊破》で突破され、ペインターコンボ決まって負け。
G2 お互い1マリ。テフェリーで終始マウントを取り続け、瞬唱3回使いまわすくらいまでグダらせて勝ち。
G3 こちらダブマリ。スティルと《渋面の溶岩使い》でなんとか活路を見出すも相手聴牌。3T目で負け。
R5 黒緑リアニ ×-×
嫌な予感するな。
G1 後手1マリ、《否定の力》でしぶしぶキープ。当然のようにダリチュー→囲い→納墓→グリセル釣り上げで負け。そらそうね。
G2 先手《行き詰まり》でグダらせることには成功するも、土地が詰まってアクション苦しく《人智を超えるもの、ウギン》やらなんやらの重量級と真っ向勝負する羽目に。色々プレミも重なって勝ち筋逃して負け。よくない傾向。
【結果】
2-3予選落ち。ぷえ~。
統率者レジェンズ来るんですけどこんなザマで本戦は大丈夫なんですかね。
気まぐれにお店で剥いたダブマスからはジェイスが出ました。やはー。
宮崎という土地に順応するにはアバレが足りないね、人間やめない程度に精進します、多分。
ではまた次回。
吹き荒べ、シャークネード!(レガシー)
2020年8月14日 デッキ考察(レガシー)サメは食らいついたら離さない・・・ッ!
噛み砕くまで・・・ッ!
はい、今回はスタンでおなじみ、モダンでたまーに、レガシーで絶賛話題沸騰の「サメ台風」についてのお話です。
具体的にはレガシーにおける「シャークスティル」、《サメ台風》+《行き詰まり》の組み合わせに着目したコントロール系のデッキについてですね。
正直まだ話題性だけで、「じわじわ使用者が増えている」と言われているレベルに過ぎずポテンシャルに関しては客観的には未知数といったところなんですが、僕自身最近このデッキをよく回していて好感触です。
この記事では「シャークスティル」の可能性を模索するべく、豊かなバリエーション含めレシピを紹介しつつ今後のシャークの展望について語っていければと思います。ではれっつごう。
●「シャークスティル」の概要について
まずは簡単に、「シャークスティル」というデッキそのものについて簡単に紹介しましょう。
そもそもの《行き詰まり》を使用するデッキの代表格といえば「ランドスティル」と呼ばれる典型的なドローゴーのパーミッションデッキ。
《行き詰まり》を貼ることによって盤面を硬直させ、「スペルをキャストする以外の方法」でクロックを用意することによって対処を強要し、3ドローのアドバンテージを取りに行く・・・というのが基本系でした。
この「スペルをキャストする以外の方法」というのはなかなか難しく、従来では代表格として《ミシュラの工廠》を筆頭にしたミシュラランド群や《霊気の薬瓶》がありました。
ミシュラランドはマナベース面での負担が大きかったり《不毛の大地》の的になりやすく、《霊気の薬瓶》はクリーチャーデッキ用のカードなためパーミッション戦略とかみ合わせが悪い…とフィットするカードがなかったのが今までのスティル。まあ「いにしえのでっき」扱いをされても致し方ないところでしょう。
最新エキスパンションのパワーカード達の存在もあって長らく忘れ去られてきた背景のあるデッキでしたが、イコリアにて参入した《サメ台風》のおかげで大きく強化されました。
サイクリング誘発によるトークン生成は「スペルをキャストする以外の方法」の中でも最も簡単で、特殊なシナジーやマナベースへの負担もない点で優秀です。
生み出されるトークンはサイズ可変で柔軟かつフライヤーであるためクロックとしての質も高く、打ち消されにくい上除去されても相手のアド損と、特にカウンターが強力無比なレガシー環境においては奇襲性の高い頼もしいクロックだと言えます。青いカードであるために《意志の力》《否定の力》のピッチコストとすることもでき、最悪X=0でのサイクリングもできるため見た目以上に取り回しはいいカードです。類似カードである《正義の命令》とはこのあたりの差が非常に大きい。
ただし、大型クロックとして見る場合にはマナ効率よりも要求するマナ量の点ではあまり優秀とはいえません。X=4以上で見た場合、土地を5~6枚要求するのはレガシーのゲームスピードの観点で見れば多少どころでなく重いスペルとして見なければなりません。
先に述べたとおり、「《行き詰まり》+《サメ台風》」の組み合わせ自体非常に優れたものであることは認識されていますがそのレシピについてはまだ試行錯誤が続いてる段階だと思われます。
発端となったレシピから始めて、様々なレシピを拾い上げて見ていきましょう。
●7/4 Legacy Challenge #12176990 (6位)
SNSなんかで検索かけると以前からちょくちょく「シャークスティル」の話題自体は上がっていたんですが、いまのところ金魚で探した時に最初に上位で上がってきていたのはこちらのレシピ。7/4レガチャレ6位のシャークスティル。晴れる屋の記事、「USA Legacy Express」でも紹介されたので目にした人も多いでしょう。
あえて「基本型」でもいうべきですかね、カウンター偏重構成のオーソドックスなスティルだといえると思います。
ピッチカウンター6枚構成を軸に、《目くらまし》や《呪文貫き》とリスティック系のカウンターが多めに取られています。コンボ意識ですかね。
特徴的・・・というかレガシーの青白中速系デッキではありがちですが赤をタッチすることでサイドボードに幅をもたせています。重要度が高いのは《血染めの月》と《紅蓮破》の2枚。
《王冠泥棒、オーコ》をはじめとする青系のPWを簡単に破壊できる《紅蓮破》は多色氷雪コントロールに対して強いカード。
《血染めの月》はタイタン系やデプス、エルドラージ等の強力な土地デッキへの比較的わかりやすい解答です。
他にも赤をとるメリットは大きく、カウンター偏重構成と相性の良くないウィニーを一掃する《紅蓮地獄》等の軽量全体火力や、《削剥》《摩耗+損耗》等のユーティリティの高い置物破壊等、痒いところに手が届くのがジェスカイカラーにするメリット。
最も、レガシーの環境定義要素の一つ《不毛の大地》等特殊地形対策に引っかかりやすくなるのは「RUGデルバー」が席巻する環境では少なくないデメリットですが・・・。
個人的な使用感としては、《目くらまし》は《サメ台風》とも《行き詰まり》とも相性が良くないのが気にかかりました。
ピッチカウンターの枚数を水増しすることで《行き詰まり》が通しやすくなるのはいいのですが、マナが伸びずに手札が増えるのでディスカードが起きやすくなり、3ドローの旨味が減ります。
マナが伸び辛くなることで《サメ台風》のX値を大きくできずプレッシャーも下がる他各種PWもキャストしにくくなりますし、元来かなりのロングゲーム想定デッキなのでリスティックカウンターのバリューが低めに感じます。
僕自身は上記レシピにこの部分テコ入れしたレシピで回しているのが現状ですね。
●7/19 NRG Series MTGO Open #2, 47th Place
NRGシリーズ47位のレシピ。
特段に好成績、というわけではないですが先に紹介したもの比べて「青白純正」という点で差別化しているのであえて紹介を。
青白純正となったことでサイドボード含め使い回すスペルが弱くなったので《瞬唱の魔道士》の枚数が減り、マナベース面の余裕を見てか《不毛の大地》+《世界のるつぼ》のランデスパッケージがとられているのが特徴。土地が止まらないに越したことはありませんが、ちょっと無理やり入れてる感ありますけども。
《紅蓮破》がとれないので、メインから《議会の採決》がとられています。
割りたいメインターゲットがPWであることを考えると、やはり劣化してる感は否めませんね。採決にしかできないことも勿論あるにはあるんですが・・・。
このレシピで注目したいのは《神話実現》と《ヘリオッドの高潔の神殿》の2枚。
ミシュラランドならぬ、ミシュラエンチャのようなクリーチャー化能力を持つエンチャント。1マナと軽いため早期設置可能で自ら生物化できることから《サメ台風》に次ぐ《行き詰まり》と相性の良いクロック要員として採用されています。非生物スペルででかくなっていくほか、自らの起動型能力でもサイズアップ可能なのでドローゴー戦略ともかみ合わせがよいです。エンチャントでほぼ自ターンでしか生物化することはないのでオーコに鹿にもされにくいですね。
…とここまで言っておいてアレですが正直個人的にはあまり評価していないカードです。いくつか理由がありますが、最も致命的なのは「早期設置にしかバリューがない」点。
特にゲーム後半で引いたり、《行き詰まり》のドローから引き込んだ時の残念ぶりが気になります。青くもないのでピッチコストにもなりません。
生物化した際のバリューについても、多くの軽量除去が当たってしまいますし《氷牙のコアトル》とあっさり交換されたりと1ドローがついてくる上にインスタントプレイ可能な《サメ台風》と比べるとバリューは歴然。
「早期設置できる」というよりも「早期設置でしか強くない」というのが総評。
どうしても追加のクロックが欲しい場合でも他の手段を検討するほうがよさげですかね。
一方で、《ヘリオッドの高潔の聖堂》の方は私の激推し。
《アカデミーの廃墟》のエンチャント版ですが《行き詰まり》も《サメ台風》も自発的に墓地へ行く上に、カードを引く効果なので相性バツグンです。
特に《サメ台風》を使い回す動きはマナこそかかりますが非常に強力。伝説の土地で無色マナしか出ないとマナベースへの負担は小さくないですが、青系のフェアデッキ相手にはこれ1枚で相当なアドバンテージを稼げる・・・というか下手するとこれだけで勝ててしまうこともあるので是非採用したいです。おすすめ。
●Legacy League 2020-08-08
変わり種も紹介しときます。
つい最近、現レガシー神でMOパンダことHareruya Hopes鈴池氏も回していたのがこちら。エスパースタンドスティル。
8/8のレガシーリーグ5-0のレシピ。
いや《行き詰まり》サイドだし1枚しかはいってねーじゃねーか!!!
はい。それは置いといて、サイクリングシナジーで《霊体の地滑り》と《霊体の横滑り》を誘発させまくる「サイクリングスライド」ですね。少なくともこれはスタンドスティルではないだろ。
多量のサイクリングスペルから上記二枚のブリンクを誘発し、相手の生物をがっつり抑え込むことを狙うデッキですね。
《封じ込める僧侶》がいればブリンクした生物は戻ってこないのでサイクリングするだけで除去、《金粉のドレイク》がいればブリンクするたび相手の生物を奪える…ととにかく生物を軸にしたデッキには鬼のように強いですね。
メイン僧侶なのでリアニにはついでに死んでもらう。
そして盤面制圧していくだけでなく、《サメ台風》によるトークン展開やサイクリングした《サメ台風》・《排斥》や《霊体の横滑り》を釣り上げるフィニッシュブローとして《補充》が採用されています。
デッキの全体像としてはサイクリング補充、とでも言えばいいんですかね。
フィニッシュブロー、とは書きましたが実は採用されているエンチャそれら自体では墓地から釣り上げて即座に勝ち!というエンチャは実はあんまりないんですよね。
《排斥》は除去するだけですし、《サメ台風》も《霊体の横滑り》も能力を誘発させるにはもう1アクション必要なので・・・。最もこれらを数枚まとめて釣り上げれば勿論驚異的なわけで、あくまで墓地が肥えた状態でのトドメの一撃ということでしょう。
サイクリング主体で生物に強いということでフェアデッキ相手にはめちゃ強そうですが、メインにハンデスもカウンターもないのでショーテルやリアニはともあれANT筆頭にしたスペルコンボは厳しそうですね。なんかもうここまでくると《オパール色の輝き》と《パララクスの波》まで突っ込みたくなりますけど(そしたらルーター入れないといけなくなってもう枠がないでしょうが)
●サメは可能性の塊
つーことで、今回はサメスティルの基本形中心に3種ほど紹介させて頂きました。
最後のエスパーに関してはもう別デッキという感じですが、基本はやはり《行き詰まり》+《サメ台風》の組み合わせを軸にしたドローゴーデッキですね。
今回紹介した他にも、《終末》や《相殺》など奇跡コントロールにサメスティルを組み込んだタイプやオーコ・ウーロ・コアトルと氷雪コントロールにサメスティル突っ込んだタイプ等まだ色々と試行錯誤が続いている段階のようですね。
挙げ句の果てにはワールドゴージャーコンボまで突っ込んだ「ドラゴンスティル」なるデッキまであったりして色々な意味で白目剥きましたが。
僕自身もまだまだ研究しがいのあるアーキタイプだと思っているので、皆さんも是非一度回してみてはいかがでしょうか。
最後にサメスティルとして回しているうちに感じたところをいくつか箇条書きでメモとして残しておきます。既に上述した内容と重複するところもあったりする自分用の気づきまとめなんですが、ここまで読んでいただいた方々の構築の一助となれば幸いです。
ではまた次回。
最近はレガシーのDiscordサーバーにいることが多いので、対戦希望の方いれば是非。
噛み砕くまで・・・ッ!
はい、今回はスタンでおなじみ、モダンでたまーに、レガシーで絶賛話題沸騰の「サメ台風」についてのお話です。
具体的にはレガシーにおける「シャークスティル」、《サメ台風》+《行き詰まり》の組み合わせに着目したコントロール系のデッキについてですね。
正直まだ話題性だけで、「じわじわ使用者が増えている」と言われているレベルに過ぎずポテンシャルに関しては客観的には未知数といったところなんですが、僕自身最近このデッキをよく回していて好感触です。
この記事では「シャークスティル」の可能性を模索するべく、豊かなバリエーション含めレシピを紹介しつつ今後のシャークの展望について語っていければと思います。ではれっつごう。
●「シャークスティル」の概要について
まずは簡単に、「シャークスティル」というデッキそのものについて簡単に紹介しましょう。
そもそもの《行き詰まり》を使用するデッキの代表格といえば「ランドスティル」と呼ばれる典型的なドローゴーのパーミッションデッキ。
《行き詰まり》を貼ることによって盤面を硬直させ、「スペルをキャストする以外の方法」でクロックを用意することによって対処を強要し、3ドローのアドバンテージを取りに行く・・・というのが基本系でした。
Standstill / 行き詰まり (1)(青)
エンチャント
プレイヤー1人が呪文を唱えたとき、行き詰まりを生け贄に捧げる。そうした場合、そのプレイヤーの対戦相手はそれぞれ、カードを3枚引く。
この「スペルをキャストする以外の方法」というのはなかなか難しく、従来では代表格として《ミシュラの工廠》を筆頭にしたミシュラランド群や《霊気の薬瓶》がありました。
ミシュラランドはマナベース面での負担が大きかったり《不毛の大地》の的になりやすく、《霊気の薬瓶》はクリーチャーデッキ用のカードなためパーミッション戦略とかみ合わせが悪い…とフィットするカードがなかったのが今までのスティル。まあ「いにしえのでっき」扱いをされても致し方ないところでしょう。
最新エキスパンションのパワーカード達の存在もあって長らく忘れ去られてきた背景のあるデッキでしたが、イコリアにて参入した《サメ台風》のおかげで大きく強化されました。
Shark Typhoon / サメ台風 (5)(青)
エンチャント
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、飛行を持つ青のX/Xのサメ(Shark)・クリーチャー・トークンを1体生成する。Xは、その呪文の点数で見たマナ・コストに等しい。
サイクリング(X)(1)(青)((X)(1)(青),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたがサメ台風をサイクリングしたとき、飛行を持つ青のX/Xのサメ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
サイクリング誘発によるトークン生成は「スペルをキャストする以外の方法」の中でも最も簡単で、特殊なシナジーやマナベースへの負担もない点で優秀です。
生み出されるトークンはサイズ可変で柔軟かつフライヤーであるためクロックとしての質も高く、打ち消されにくい上除去されても相手のアド損と、特にカウンターが強力無比なレガシー環境においては奇襲性の高い頼もしいクロックだと言えます。青いカードであるために《意志の力》《否定の力》のピッチコストとすることもでき、最悪X=0でのサイクリングもできるため見た目以上に取り回しはいいカードです。類似カードである《正義の命令》とはこのあたりの差が非常に大きい。
ただし、大型クロックとして見る場合にはマナ効率よりも要求するマナ量の点ではあまり優秀とはいえません。X=4以上で見た場合、土地を5~6枚要求するのはレガシーのゲームスピードの観点で見れば多少どころでなく重いスペルとして見なければなりません。
先に述べたとおり、「《行き詰まり》+《サメ台風》」の組み合わせ自体非常に優れたものであることは認識されていますがそのレシピについてはまだ試行錯誤が続いてる段階だと思われます。
発端となったレシピから始めて、様々なレシピを拾い上げて見ていきましょう。
●7/4 Legacy Challenge #12176990 (6位)
SNSなんかで検索かけると以前からちょくちょく「シャークスティル」の話題自体は上がっていたんですが、いまのところ金魚で探した時に最初に上位で上がってきていたのはこちらのレシピ。7/4レガチャレ6位のシャークスティル。晴れる屋の記事、「USA Legacy Express」でも紹介されたので目にした人も多いでしょう。
金魚:https://www.mtggoldfish.com/deck/3167786#paper
晴れる屋「USA Legacy Express vol.168 -ティムールデルバーの隆盛-」:https://article.hareruyamtg.com/article/42066/
Jeskai Standstill by Gernardi
Creatures (3)
3Snapcaster Mage
Planeswalkers (5)
1Narset, Parter of Veils
2Teferi, Time Raveler
2Jace, the Mind Sculptor
Spells (25)
4Brainstorm
1Path to Exile
2Ponder
3Spell Pierce
4Swords to Plowshares
1Counterspell
2Daze
2Force of Negation
2Supreme Verdict
4Force of Will
Enchantments (7)
4Standstill
3Shark Typhoon
Lands (20)
4Flooded Strand
5Island
2Plains
4Scalding Tarn
3Tundra
2Volcanic Island
Sideboard (15)
3Pyroblast
3Surgical Extraction
1Containment Priest
1Null Rod
2Pyroclasm
2Blood Moon
2Monastery Mentor
1Baneslayer Angel
75 Cards Total
あえて「基本型」でもいうべきですかね、カウンター偏重構成のオーソドックスなスティルだといえると思います。
ピッチカウンター6枚構成を軸に、《目くらまし》や《呪文貫き》とリスティック系のカウンターが多めに取られています。コンボ意識ですかね。
特徴的・・・というかレガシーの青白中速系デッキではありがちですが赤をタッチすることでサイドボードに幅をもたせています。重要度が高いのは《血染めの月》と《紅蓮破》の2枚。
《王冠泥棒、オーコ》をはじめとする青系のPWを簡単に破壊できる《紅蓮破》は多色氷雪コントロールに対して強いカード。
《血染めの月》はタイタン系やデプス、エルドラージ等の強力な土地デッキへの比較的わかりやすい解答です。
他にも赤をとるメリットは大きく、カウンター偏重構成と相性の良くないウィニーを一掃する《紅蓮地獄》等の軽量全体火力や、《削剥》《摩耗+損耗》等のユーティリティの高い置物破壊等、痒いところに手が届くのがジェスカイカラーにするメリット。
最も、レガシーの環境定義要素の一つ《不毛の大地》等特殊地形対策に引っかかりやすくなるのは「RUGデルバー」が席巻する環境では少なくないデメリットですが・・・。
個人的な使用感としては、《目くらまし》は《サメ台風》とも《行き詰まり》とも相性が良くないのが気にかかりました。
ピッチカウンターの枚数を水増しすることで《行き詰まり》が通しやすくなるのはいいのですが、マナが伸びずに手札が増えるのでディスカードが起きやすくなり、3ドローの旨味が減ります。
マナが伸び辛くなることで《サメ台風》のX値を大きくできずプレッシャーも下がる他各種PWもキャストしにくくなりますし、元来かなりのロングゲーム想定デッキなのでリスティックカウンターのバリューが低めに感じます。
僕自身は上記レシピにこの部分テコ入れしたレシピで回しているのが現状ですね。
●7/19 NRG Series MTGO Open #2, 47th Place
NRGシリーズ47位のレシピ。
特段に好成績、というわけではないですが先に紹介したもの比べて「青白純正」という点で差別化しているのであえて紹介を。
金魚:https://www.mtggoldfish.com/deck/3219992#paper
Creatures (2)
2Snapcaster Mage
Planeswalkers (3)
2Teferi, Time Raveler
1Jace, the Mind Sculptor
Spells (23)
4Brainstorm
4Ponder
1Spell Pierce
4Swords to Plowshareswhite
2Counterspell
2Council’s Judgment
1Force of Negation
1Supreme Verdict
4Force of Will
Artifacts (1)
1Crucible of Worlds
Enchantments (10)
2Myth Realized
4Standstill
4Shark Typhoon
Lands (21)
4Flooded Strand
1Hall of Heliod’s Generosity
6Island
2Plains
2Prismatic Vista
2Scalding Tarn
2Tundra
2 Waste Land
Sideboard (15)
2Containment Priest
1Disenchant
1Null Rod
1Rest in Peace
1Stony Silence
1Back to Basics
1Monastery Mentor
2Supreme Verdict
75 Cards Total
青白純正となったことでサイドボード含め使い回すスペルが弱くなったので《瞬唱の魔道士》の枚数が減り、マナベース面の余裕を見てか《不毛の大地》+《世界のるつぼ》のランデスパッケージがとられているのが特徴。土地が止まらないに越したことはありませんが、ちょっと無理やり入れてる感ありますけども。
《紅蓮破》がとれないので、メインから《議会の採決》がとられています。
割りたいメインターゲットがPWであることを考えると、やはり劣化してる感は否めませんね。採決にしかできないことも勿論あるにはあるんですが・・・。
このレシピで注目したいのは《神話実現》と《ヘリオッドの高潔の神殿》の2枚。
Myth Realized / 神話実現 (白)
エンチャント
あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、神話実現の上に伝承(lore)カウンターを1個置く。
(2)(白):神話実現の上に伝承カウンターを1個置く。
(白):ターン終了時まで、神話実現は他のタイプに加えてモンク(Monk)・アバター(Avatar)・クリーチャーになり、「このクリーチャーのパワーとタフネスは、それぞれこの上に置かれている伝承カウンターの総数に等しい。」を得る。
ミシュラランドならぬ、ミシュラエンチャのようなクリーチャー化能力を持つエンチャント。1マナと軽いため早期設置可能で自ら生物化できることから《サメ台風》に次ぐ《行き詰まり》と相性の良いクロック要員として採用されています。非生物スペルででかくなっていくほか、自らの起動型能力でもサイズアップ可能なのでドローゴー戦略ともかみ合わせがよいです。エンチャントでほぼ自ターンでしか生物化することはないのでオーコに鹿にもされにくいですね。
…とここまで言っておいてアレですが正直個人的にはあまり評価していないカードです。いくつか理由がありますが、最も致命的なのは「早期設置にしかバリューがない」点。
特にゲーム後半で引いたり、《行き詰まり》のドローから引き込んだ時の残念ぶりが気になります。青くもないのでピッチコストにもなりません。
生物化した際のバリューについても、多くの軽量除去が当たってしまいますし《氷牙のコアトル》とあっさり交換されたりと1ドローがついてくる上にインスタントプレイ可能な《サメ台風》と比べるとバリューは歴然。
「早期設置できる」というよりも「早期設置でしか強くない」というのが総評。
どうしても追加のクロックが欲しい場合でも他の手段を検討するほうがよさげですかね。
一方で、《ヘリオッドの高潔の聖堂》の方は私の激推し。
Hall of Heliod’s Generosity / ヘリオッドの高潔の聖堂
伝説の土地
(T):(◇)を加える。
(1)(白),(T):あなたの墓地からエンチャント・カード1枚を対象とし、それをあなたのライブラリーの一番上に置く。
《アカデミーの廃墟》のエンチャント版ですが《行き詰まり》も《サメ台風》も自発的に墓地へ行く上に、カードを引く効果なので相性バツグンです。
特に《サメ台風》を使い回す動きはマナこそかかりますが非常に強力。伝説の土地で無色マナしか出ないとマナベースへの負担は小さくないですが、青系のフェアデッキ相手にはこれ1枚で相当なアドバンテージを稼げる・・・というか下手するとこれだけで勝ててしまうこともあるので是非採用したいです。おすすめ。
●Legacy League 2020-08-08
変わり種も紹介しときます。
つい最近、現レガシー神でMOパンダことHareruya Hopes鈴池氏も回していたのがこちら。エスパースタンドスティル。
8/8のレガシーリーグ5-0のレシピ。
Creatures (12)
4Containment Priest
4Gilded Drake
4Street Wraith
Spells (6)
4Swords to Plowshares
2Replenish
Enchantments (16)
4Astral Drift
4Astral Slide
4Cast Out
4Shark Typhoon
Lands (26)
4Flooded Strand
1Hall of Heliod’s Generosity
1Karakas
4Lonely Sandbar
2Prismatic Vista
4Secluded Steppe
4Snow-Covered Island
5Snow-Covered Plains
1Tundra
Sideboard (15)
2Deafening Silence
1Standstill
1Stony Silence
4Force of Negation
3Narset, Parter of Veils
4Force of Will
75 Cards Total
いや《行き詰まり》サイドだし1枚しかはいってねーじゃねーか!!!
はい。それは置いといて、サイクリングシナジーで《霊体の地滑り》と《霊体の横滑り》を誘発させまくる「サイクリングスライド」ですね。
Astral Slide / 霊体の地滑り (2)(白)
エンチャント
プレイヤーがカードを1枚サイクリングするたび、あなたはクリーチャー1体を対象とし、それを追放してもよい。そうした場合、次の終了ステップの開始時にそのカードをそれのオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
Astral Drift / 霊体の横滑り (2)(白)
エンチャント
あなたが霊体の横滑りをサイクリングするか、霊体の横滑りが戦場にある間に他のカードを1枚サイクリングするたび、クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれを追放してもよい。そうしたなら、次の終了ステップの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
サイクリング(2)(白)((2)(白),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
多量のサイクリングスペルから上記二枚のブリンクを誘発し、相手の生物をがっつり抑え込むことを狙うデッキですね。
《封じ込める僧侶》がいればブリンクした生物は戻ってこないのでサイクリングするだけで除去、《金粉のドレイク》がいればブリンクするたび相手の生物を奪える…ととにかく生物を軸にしたデッキには鬼のように強いですね。
メイン僧侶なのでリアニにはついでに死んでもらう。
そして盤面制圧していくだけでなく、《サメ台風》によるトークン展開やサイクリングした《サメ台風》・《排斥》や《霊体の横滑り》を釣り上げるフィニッシュブローとして《補充》が採用されています。
デッキの全体像としてはサイクリング補充、とでも言えばいいんですかね。
Replenish / 補充 (3)(白)
ソーサリー
あなたの墓地にある、すべてのエンチャント・カードを戦場に戻す。(エンチャントできる何かがないオーラ(Aura)は、あなたの墓地に残る。)
フィニッシュブロー、とは書きましたが実は採用されているエンチャそれら自体では墓地から釣り上げて即座に勝ち!というエンチャは実はあんまりないんですよね。
《排斥》は除去するだけですし、《サメ台風》も《霊体の横滑り》も能力を誘発させるにはもう1アクション必要なので・・・。最もこれらを数枚まとめて釣り上げれば勿論驚異的なわけで、あくまで墓地が肥えた状態でのトドメの一撃ということでしょう。
サイクリング主体で生物に強いということでフェアデッキ相手にはめちゃ強そうですが、メインにハンデスもカウンターもないのでショーテルやリアニはともあれANT筆頭にしたスペルコンボは厳しそうですね。なんかもうここまでくると《オパール色の輝き》と《パララクスの波》まで突っ込みたくなりますけど(そしたらルーター入れないといけなくなってもう枠がないでしょうが)
●サメは可能性の塊
つーことで、今回はサメスティルの基本形中心に3種ほど紹介させて頂きました。
最後のエスパーに関してはもう別デッキという感じですが、基本はやはり《行き詰まり》+《サメ台風》の組み合わせを軸にしたドローゴーデッキですね。
今回紹介した他にも、《終末》や《相殺》など奇跡コントロールにサメスティルを組み込んだタイプやオーコ・ウーロ・コアトルと氷雪コントロールにサメスティル突っ込んだタイプ等まだ色々と試行錯誤が続いている段階のようですね。
挙げ句の果てにはワールドゴージャーコンボまで突っ込んだ「ドラゴンスティル」なるデッキまであったりして色々な意味で白目剥きましたが。
Dragon Still: https://www.mtgtop8.com/event?e=26843&d=409129&f=LE
僕自身もまだまだ研究しがいのあるアーキタイプだと思っているので、皆さんも是非一度回してみてはいかがでしょうか。
最後にサメスティルとして回しているうちに感じたところをいくつか箇条書きでメモとして残しておきます。既に上述した内容と重複するところもあったりする自分用の気づきまとめなんですが、ここまで読んでいただいた方々の構築の一助となれば幸いです。
①基本は超ロングゲームデッキ。《呪文貫き》や《目くらまし》のバリューは対コンボを除いてあまり高くない。可能な限り確定カウンターを優先したい。
あとプレイングも速いに越したことはない。
②全体除去の枠は《終末》より《至高の評決》のほうが優先度が高いと感じた。最もラスゴを撃ちたい仮想敵であるデルバー系には「打ち消されない」ラスゴであることが明確に強みになる。終末は腐るマッチアップでは徹底的に腐る一方、評決はピッチコストにできるのが単純ながらも明確な利点。特に《行き詰まり》からの引き増しをアテにしてピッチカウンターを撃つためにブルーカウントの確保は他デッキと比べて重要。全体除去が必要になるマッチアップそのものが仮想敵の中に少ない、という事情もある。
③サイド後のクロック要員は今の所面展開できる《僧院の導師》が一番簡単。色が許すなら《渋面の溶岩使い》も《氷牙のコアトル》や《悪意の大梟》等に強いのでアリ。
ただしウィニー相手にもサイドインしたくなる一方でラスゴと噛み合わない。
④苦手なデッキの筆頭は「デスタク」。ドローゴー主軸の戦術を否定するカードが多く、《サメ台風》も腐ったソープロが飛んできやすく、《ファイレクシアの破棄者》には完全否定される。要対策。デスタクに対してだけは《終末》が欲しくなる。
⑤多色氷雪コントロール、所謂「Snow-oko」との相性は普通。
ロングゲーム志向の青いフェア対決において打ち消されにくい《サメ台風》擁する故にイージーウィンが発生するように見えるが、サメトークンは《氷牙のコアトル》と交換されやすく、またコアトルのために《行き詰まり》も気軽に張れるわけでもない。パーミッションデッキなので《夏の帳》も厳しい。
この相性は相手の色の増やし方次第で変わる。赤を取っていれば《紅蓮破》が刺さるし、黒をとっていれば《突然の衰微》が刺さる。当然ではあるが、相手の色が多ければ多いほどこちらはそこへつけ込める要素がないので不利になる。
大幅に不利、というわけではないが決して楽に勝てるわけでもない。
ではまた次回。
最近はレガシーのDiscordサーバーにいることが多いので、対戦希望の方いれば是非。
すべて壊すんだ
2020年8月4日 環境考察(スタンダード)
2020年8月3日 禁止制限告知
告知日:2020年8月3日
スタンダード
《荒野の再生》禁止
《成長のらせん》禁止
《時を解す者、テフェリー》禁止
《大釜の使い魔》禁止引用:https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034244/
スタンダードから一挙4枚禁止。
改訂そのものには個人的に別にお気持ちも何もあったもんじゃないんで、特に言うことはないです。
強いて言うなら「今後は予告なしに禁止改訂する」とかいう話なんでそこは不安ですが。
んで、今回は早速今朝からはじまってしまったスタンダード・ニューワールドについて話していきたいと思います。
こういうの鮮度が命なんで。
○消滅・弱体化するデッキについて
①荒野の再生
コンボパーツの根幹を失い、「ティムール再生」はアーキタイプとして完全に消滅しました。
キルターンの遅いデッキ全般の存在を半ば否定してきた存在なので、今後はミッドレンジ以降のゲームレンジにも光があたるでしょうか。
②成長のらせん
「スタンダードにおける2T目最強のアクション」であることは疑いない、最高峰のマナ加速が禁止。
マナ加速という面だけで見るならば、《樹上の草食獣》《耕作》《真面目な身代わり》とマナ域の違う加速枠はあるのでランプデッキであれば枠の代替自体は可能ですが、「2マナ」「カードを引きつつ墓地カウントを増やせる(ウーロの脱出に貢献)」「インスタント」と独自性の強いカードだったので当然見劣りはするでしょう。
「ティムール再生」が消滅した以上、このカードの禁止で「影響を受ける」で絞り込むならバント・スゥルタイら各青緑Xランプが該当します。
先程述べた通りマナ加速カード自体はカードパワー的に劣るものの選択肢があるので、マナランプデッキの構築そのものはまだ可能です。今後それがトップメタまで残るどうかはさておき。
③時を解す者、テフェリー
色さえ合えば4枚、色あってなくても無理やりタッチして4枚みたいなもはや無茶苦茶な採用のされかたで「ティムール再生」への安全弁として機能してきたハゲ。
ただ、全盛期(?)と比べると採用されていたデッキの種類自体はTier上位に多いわけで有りませんでした。
改訂後に影響を受けるのは「バントランプ」「青白コントロール」あたり。
先に述べた4C再生はそのまま消滅するので除外。
環境的に見れば《吸収》《悪意ある妨害》を始めとする、所謂《取り消し》の亜種系列の確定カウンターのバリューを大きく引き下げていた張本人なので、禁止を受けてまずはそういったやや重めで受け身なインスタントスペルの価値が向上することが予想されます。
また、マナコスト4以上のETB・速攻を持たない生物やアーティファクト・エンチャントもバウンスされにくくなったことで陽の目があたるかもしれません。
④大釜の使い魔
所謂「猫かまど」と呼ばれる、ラクドス・ジャンドカラーのサクリファイスデッキにおけるシナジーの起点。
盤面を循環できるシステムを失い、サクリファイスデッキは事実上構築不可能になりました。南無。
専用カード故に現状代替も不可能。
以上まとめますと
消滅:「ティムール再生とその亜種」「ラクドス・ジャンドサクリファイス」
弱体化:「青緑Xランプ」「青白系コントロール」
となり、まあぶっちゃけメタゲーム白紙っすね。わーお。
○今後の展望
今後、というか即日禁止改訂発効される関係で早速オンライン大会で新環境の結果が出始めているわけですが。
注目のデッキについていくつかピックアップして終わりにしておきたいと思います。
・ティムールアドベンチャー
「コンボに弱い」という理由でイコリア環境以後全く鳴かず飛ばずだったデッキですが、結局コンボデッキが軒並み禁止食らったために相対的にポジションアップが予想されるデッキ。
地味にタフ1クリーチャーも多かったことから《波乱の悪魔》擁するサクリファイス系デッキも苦手していたので、その点でも禁止改訂は追い風。
クリーチャーの質に優れ、出来事カードや《幸運のクローバー》によるアドバンテージ確保の面からアグロ・コントロールデッキの双方に強く、フェアデッキ相手には無類の強さを誇ります。禁止改訂の影響をほぼほぼ受けていないデッキの代表格なので、今後は人気が出るでしょう。
・赤単アグロ
1マナ域からの高速展開を《鍛冶に鍛えられしアナックス》と《エンバレスの宝剣》でケア&サポートする単色アグロの代表格。
単純なアグロ戦略としては現状のTier上位陣が去ったあとで考えるなら最高峰クラスなので引き続き人気となるでしょう。
《エンバレスの宝剣》に関しては、地味にテフェリーに縛られていたカードなのでその点でも追い風。
・シミックフラッシュ
ティムール再生のサイドプランとしても有名だった《夜群れの伏兵》を中心にしたクロックパーミッション。
言うまでもなくテフェリーに苦しめられてきたアーキタイプであり、その禁止は朗報。打ち消しを躱しやすい低コストカードで盤面を構築するサクリファイスデッキも苦手だったのでその点でもポジションアップが見込まれます。
ランプデッキの大振りなアクションをカウンターで咎めやすくなった上、《エリマキ神秘家》や《巻き直し》等こちらも大振りなカウンターを使いやすくなったのでカードの選択肢も大きく広がりました。
赤単筆頭にアグロデッキは相変わらず苦手ですし、こちらもキラーカードとして名高い《サメ台風》のサイクリングも厄介。
基本的には尖り気味で相性差の激しいデッキなので、どちらかというともう少しメタが進んでからが本番か?
こんなとこですかね?
勿論《自然の怒りのタイタン、ウーロ》等の青緑系パワーカードは相変わらず健在ですし、マナ加速先の選択肢もニッサ・ウギン・戦争の犠牲その他諸々あるのでランプデッキの大きな凋落、という感じはあまり受けません。
新セットが出るまで約2ヶ月、激動のスタンダード楽しんでいきましょう。
ではまた次回。
なんか気がついたらレガシー漬の1日になってたので、なんとなくレポります。
紙のレポ書くの久々?いやそうでもねーわ。
まずは11:00開始の大分レガシー。
最近は5C人間研究してたけど久々に「ブレストポンダー撃ちてぇ~」ってなったので手持ちのパーツで組めそうなとこかき集めてURデルバー。
M21の新戦力《嵐翼の精体》を使ってみたかったのでそれ使ってるレシピを検索したら《魔力変》使ってスペル連打オールインみたいなデッキみつけて「めっちゃ引けるやんおもろ~」と思って魔力変の通販探すも全然見つからなくて白目。
慌てて前日にハマダさんから魔力変4枚借受け、仕事から帰宅後深夜に一夜漬けデッキ構築。
ところがいざ完成させて一人回ししてみると「・・・ピーキーやなぁ」となり結局、マイルドな感じのデルバーに組み直して午前3時就寝。当然魔力変は抜けた、ハマダさんには土下座案件だなこれ。
そんなこんなで眠い目こすりつつ翌午前10:30頃レアトマ別府店着。
遅刻常習犯化してたので、まあたまには。
そんなこんなで参加者は11人、スイス4回戦+SE2回戦で張り切っていってみよー。
【戦績】
R1 赤単(カズさん) ×-○-○
なんか別府店でのR1遭遇率高い気がするんだが。
G1 後手。序盤から果敢生物に責められライフの余裕がなく、アルカニストを適宜焼かれてブロックもアドバンテージも心もとない窮屈な立ち回りに。最後は火炎破二枚でGG。実はブロックミスがあった。
G2 先手。早い段階でバーンの天敵ネメシスを着地させて地上ガッチリガードしつつのアルカニストでアドがもりもり。《砕骨の巨人》でネメシス突破を狙ってくるも潤沢なカウンターでしっかりガードで勝ち。
G3 後手。かずさん1マリからT1《損魂魔道士》⇛T2アタックから土地おかずに《舞台照らし》で明らかに土地ねえなこれ、と後手デイズで咎めて案の定マナスク。そのまま5ターンほど土地引かれることなく、ネメシスアルカニストでやりたい放題して勝ち。
なんかRUGデルバーと勘違いしてオーコをケアしまくってた、らしい。
緑の土地というか、デュアランはおろか島と山を優先フェッチしてたつもりだったが。
R2 奇跡ステイシス(エトーさん) ○-○
ステイシスは見なかったが、まあ入ってないってことはないでしょう。
G1 初動のデルバーにソープロ合わせられて、こっちのカウンターが乏しい間にアルカニストに追加のデルバーと肉多めの盤面で押していくも、《時を解す者、テフェリー》がでてきてマウントとられる。バウンスを使われなかったので盤面こそイーブンだがキルターンの遅れと後引のピッチカウンターで噛み合わず。
なんとか《稲妻》めくって即テフェリー落とすも《終末》で流され。からの返しは3体目のデルバー、変身して殴って残りライフ6。
更に《精神を刻む者、ジェイス》で切り返され+でエンド、返すこちらのターンで2枚目の《稲妻》をトップ、デルバーで殴ってとりあえず残りライフ3。
トドメのボルト本体!は流石にフェッチから《神秘の聖域》サーチでトップにデルバー除去用にソープロ積みつつ、《対抗呪文》で打ち消し。
ソープロがトップ固定されたところで最後の手札、《真の名の宿敵》ドーンで勝ち。最後まで有効牌でラッキー、終末積まれたら多分負けてました。
G2 後手。デルバーは即ソープロされるも、いい感じに《思案》固め引いたのでサイドインしたカード探しながらゆったりと。テフェリーに《紅蓮破》、ジェイスに《否定の力》でお互いリソース消耗したとこに積んでおいた《覆いを割くもの、ナーセット》でマウント。《硫黄の渦》引っ張ってきてそのままジリジリと勝ち。
R3 奇跡(ショウノさん) ○-○
引退はしてないみたいです。
G1 先手。デルバースタートに対して《神秘の聖域》タップインスタートだったのががっつりと不毛ハメに刺さり、終始マナ窮屈にさせてそのままテンポ勝ち。
G2 後手。パイロデルバーキープ、またしても《神秘の聖域》タップインから後手1T目デルバーに《目くらまし》飛んできたのでこっちもすかさずデイズであっさり先後逆転。無理くり《相殺》置かれるも、返しで《硫黄の渦》通って勝ち。
R4 ID
3-0-1で予選2位抜。
SE1 マーヴェリック(孔明くん) ○-×-○
久々にやるな。
G1 順位上なので先手。孔明くん1マリに対しキャントリップ3枚と目くらましでキープ。先手《思案》GOに対し、《緑の太陽の頂点》X=0をデイズしてサバンナを不毛で破壊してそのままイージーウィン。
G2 サイドボードあまり引けてないがネメシスあるのでしぶしぶキープ、孔明くんはやはり1マリ。序盤はゆったり除去とマナ加速妨害を中心に、ネメシスから
しかけて更に《嵐翼の精体》を追加し殴りかかるが、後続が《漁る軟泥》⇛《虚空の杯》X=1⇛《探索する獣》⇛《変容するケラトプス》と次々トップから降ってきてほげえ。最後の2枚おかしいだろ!
チャリスの上から果敢で殴り殺せないかと検討するが手札足りず負け。
G3 先手、孔明くんダブマリ。マリガンばっかしてんなおい。
後手サバンナ⇛緑頂点を《否定の力》して、不毛でマナ基盤割りつつデルバーとアルカニストで攻勢かける典型的な付けこみかたでマウント。
今度は流石に土地引いてきて《スクリブのレインジャー》立ててくるもののアルカニスト絡めて《稲妻》連打で突破して勝ち。
SE2 ヨーリオンマーフォーク(アベさん) ○-○
驚異の80枚マーフォーク。
いれたいものいっぱいあっても全部いれられるとのこと。そらまあ確かに。
G1 順位下なので後手。アベさん1マリ、《銀エラの達人》⇛《潮流の先駆け》でこっちのデルバーに干渉してくる立ち上がり。銀エラに《はらわた撃ち》しつつどうにか攻勢かけるが追加クロックのアルカニストにwillが飛んできて手が止まる。
相手のネメシスがでてきて困ったなあと、とりあえずポンダー撃ったら新戦力《嵐翼の精体》がこんにちわ。これ幸いと即キャスト、CIPの占術で更に2枚目もこんにちわ。そのままネメシスとすれ違って打点勝ち。
G2 《紅蓮破》・《削剥》とサイドボード多めのキープ。バイアルスタートを削剥で咎めつつ、アルカニストで除去を使いましつつ追加のクロックを探すと再びトップから《嵐翼の精体》登場。喜び勇んでキャストしたらまーた占術2で二枚目がこんにちわ。
空中ブロッカーとしてあわててヨーリオンが登場するも、二体の精体に本体ボルト絡めつつの果敢乗せまくって、アルカニストの紅蓮破再利用からヨーリオン撃ち落として勝ち。
【結果】
優勝。
適当に作ってもやっぱデルバーは強いね。
実はなんだかんだ大分レガシー優勝は初な気がする、まあ人数少ないからあれね。
波に乗って、というわけでもないのだが時間が合ったので前から話題になっていた19:30からのDiscordレガシーにも参加することに。
WEBカメラをようやく購入しウキウキのスミジンも参加。
「ケチらず画質のいいカメラ買っとけ」とアドバイスしたのは俺だが、まさかこれが裏目になろうとはこのときは夢にも。
参加人数は14名、和気あいあいとしてて結構カジュアルな雰囲気。
スイス3回戦のみ、ぼんやりといってみよう。
【戦績】
R1 エムリーコントロール ○-○
《湖に潜むもの、エムリー》とキャントリップのついた0マナファクトでアドバンテージエンジンを形成するBUGコントロール。
ウーロ・オーコ・コアトルと高いカードパワーのあるカードも普通に採用されていて、それらを引き込むキャントリップの構成なのでデッキ内容的にはむしろ濃いといえる。
G1 早いターンにエムリーに着地されてしまい、どちゃどちゃにカード引かれてオーコ連打。ひぃひぃ言いながらFoW・FoNでお願い打ち消しするとなんとか全部通る・・・のはいいのだがそれでも毎ターン2枚カード引かれてゲロゲロ。
なんとかネメシスと精体で追いすがるが厳しいか・・・と思いきや、実はこいつらはプッシュも衰微も当たらないという向こうの主力除去をかわす謎の噛み合いが発生してクロックがアンストッパブル。なんとそのまま殴りきって勝ち。わーお。
G2 ネメシスとたっぷりの打ち消しでキープ。紅蓮破でオーコを撃ち落としつつ攻勢かけ、お相手も解答を引きに行くために下準備のエムリー。・・・だったのだがこれのCIP4枚で追加のオーコはおろか《疫病を仕組むもの》も墓地へサヨナラしてしまいお相手悶絶。最後はゲインにかけてきたウーロをきっちりパイロして勝ち。
R2 デスアンドタックス(スミジン) ×-×
大会開始前に散々テストプレイやったんだがな?
フィーチャーされてました、この試合は動画の37:00あたりから。
2試合通していいとこなし、とほほ。
G1 青いカードがデルバーしかないキープで、そのままデルバーとアルカニストで押切もえを狙うもスペルを全く引かず、そもそも青いスペルないのでWillも撃てずと終始噛み合わず負け。
G2 デルバースタートしたはいいものの、バイアルに気を取られすぎて後続が全部素通しに。不毛でマナスクに陥り、キャントリでトップに積んだカードがキャストできずに裏目。まあデイズ以外の打ち消しはFONだったので結局後続は通りそうだったが、なんにせよミスで負けてますね。
R3 白黒アリストクラッツ? ×-○-○
ご本人曰く「白黒ビートダウン」。
たっぷりの除去と《未練ある魂》に《墓所這い》《屍肉喰らい》を合わせた細めの横並びデッキ。いわゆるデッドガイ?に分類してもいいのかな?
G1 《妄信的迫害》2発撃たれてこっちのネメシスもデルバーもブロックにいったアルカニストも吹き飛んで草。当然負け。
G2 相手のデッキがわからなすぎたので、相手のデッキ内容を見るために《外科的摘出》を投入。ソープロを対象にキャスト。WEBカメラ越しだと手間取るかな~とか思ったけど幸いスムーズにデッキを確認できた、知ってるカードばっかりでよかった。
ひとまずデッキの全容を把握し、ソープロを全抜き。比較的相手の除去があたりにくい《嵐翼の精体》で攻勢をかけダメージ勝ち。
G3 島・デルバー×2・思案・不毛×2・定業でキープ。サージカルで相手のデッキに特殊地形が多いことを確認していたので。相手の初動からスクラブランドサーチスタートだったことが幸いし、しっかりキープ方針が噛み合いお相手マナスクに。デルバー二匹はなかなか変身しなかったが、色事故に漬け込んでもたついてる間に無事変身。流石にクロック爆発的すぎてお相手投了。
G2のサイドがうまくいった形。
【結果】
2-1でオポトップの2位でした。
スミジンはなんと優勝、やるやん。初参加2人組で無駄に1-2フィニッシュ。
上のURLにて全3R放送されましたがなんと全試合スミジンの試合です。
色々主人公だなあいつ。
(なおカメラの画質がよすぎて回線が重くなって結果スミジンのDiscordが落ちたり、うまぶりプレイに失敗したりしてて僕は外からゲラゲラ笑ってました)
結構楽しかったので次回もスケジュールあえば参加したいと思います。
皆さんお疲れさまでした。
紙のレポ書くの久々?いやそうでもねーわ。
まずは11:00開始の大分レガシー。
最近は5C人間研究してたけど久々に「ブレストポンダー撃ちてぇ~」ってなったので手持ちのパーツで組めそうなとこかき集めてURデルバー。
M21の新戦力《嵐翼の精体》を使ってみたかったのでそれ使ってるレシピを検索したら《魔力変》使ってスペル連打オールインみたいなデッキみつけて「めっちゃ引けるやんおもろ~」と思って魔力変の通販探すも全然見つからなくて白目。
慌てて前日にハマダさんから魔力変4枚借受け、仕事から帰宅後深夜に一夜漬けデッキ構築。
ところがいざ完成させて一人回ししてみると「・・・ピーキーやなぁ」となり結局、マイルドな感じのデルバーに組み直して午前3時就寝。当然魔力変は抜けた、ハマダさんには土下座案件だなこれ。
そんなこんなで眠い目こすりつつ翌午前10:30頃レアトマ別府店着。
遅刻常習犯化してたので、まあたまには。
そんなこんなで参加者は11人、スイス4回戦+SE2回戦で張り切っていってみよー。
【戦績】
R1 赤単(カズさん) ×-○-○
なんか別府店でのR1遭遇率高い気がするんだが。
G1 後手。序盤から果敢生物に責められライフの余裕がなく、アルカニストを適宜焼かれてブロックもアドバンテージも心もとない窮屈な立ち回りに。最後は火炎破二枚でGG。実はブロックミスがあった。
G2 先手。早い段階でバーンの天敵ネメシスを着地させて地上ガッチリガードしつつのアルカニストでアドがもりもり。《砕骨の巨人》でネメシス突破を狙ってくるも潤沢なカウンターでしっかりガードで勝ち。
G3 後手。かずさん1マリからT1《損魂魔道士》⇛T2アタックから土地おかずに《舞台照らし》で明らかに土地ねえなこれ、と後手デイズで咎めて案の定マナスク。そのまま5ターンほど土地引かれることなく、ネメシスアルカニストでやりたい放題して勝ち。
なんかRUGデルバーと勘違いしてオーコをケアしまくってた、らしい。
緑の土地というか、デュアランはおろか島と山を優先フェッチしてたつもりだったが。
R2 奇跡ステイシス(エトーさん) ○-○
ステイシスは見なかったが、まあ入ってないってことはないでしょう。
G1 初動のデルバーにソープロ合わせられて、こっちのカウンターが乏しい間にアルカニストに追加のデルバーと肉多めの盤面で押していくも、《時を解す者、テフェリー》がでてきてマウントとられる。バウンスを使われなかったので盤面こそイーブンだがキルターンの遅れと後引のピッチカウンターで噛み合わず。
なんとか《稲妻》めくって即テフェリー落とすも《終末》で流され。からの返しは3体目のデルバー、変身して殴って残りライフ6。
更に《精神を刻む者、ジェイス》で切り返され+でエンド、返すこちらのターンで2枚目の《稲妻》をトップ、デルバーで殴ってとりあえず残りライフ3。
トドメのボルト本体!は流石にフェッチから《神秘の聖域》サーチでトップにデルバー除去用にソープロ積みつつ、《対抗呪文》で打ち消し。
ソープロがトップ固定されたところで最後の手札、《真の名の宿敵》ドーンで勝ち。最後まで有効牌でラッキー、終末積まれたら多分負けてました。
G2 後手。デルバーは即ソープロされるも、いい感じに《思案》固め引いたのでサイドインしたカード探しながらゆったりと。テフェリーに《紅蓮破》、ジェイスに《否定の力》でお互いリソース消耗したとこに積んでおいた《覆いを割くもの、ナーセット》でマウント。《硫黄の渦》引っ張ってきてそのままジリジリと勝ち。
R3 奇跡(ショウノさん) ○-○
引退はしてないみたいです。
G1 先手。デルバースタートに対して《神秘の聖域》タップインスタートだったのががっつりと不毛ハメに刺さり、終始マナ窮屈にさせてそのままテンポ勝ち。
G2 後手。パイロデルバーキープ、またしても《神秘の聖域》タップインから後手1T目デルバーに《目くらまし》飛んできたのでこっちもすかさずデイズであっさり先後逆転。無理くり《相殺》置かれるも、返しで《硫黄の渦》通って勝ち。
R4 ID
3-0-1で予選2位抜。
SE1 マーヴェリック(孔明くん) ○-×-○
久々にやるな。
G1 順位上なので先手。孔明くん1マリに対しキャントリップ3枚と目くらましでキープ。先手《思案》GOに対し、《緑の太陽の頂点》X=0をデイズしてサバンナを不毛で破壊してそのままイージーウィン。
G2 サイドボードあまり引けてないがネメシスあるのでしぶしぶキープ、孔明くんはやはり1マリ。序盤はゆったり除去とマナ加速妨害を中心に、ネメシスから
しかけて更に《嵐翼の精体》を追加し殴りかかるが、後続が《漁る軟泥》⇛《虚空の杯》X=1⇛《探索する獣》⇛《変容するケラトプス》と次々トップから降ってきてほげえ。最後の2枚おかしいだろ!
チャリスの上から果敢で殴り殺せないかと検討するが手札足りず負け。
G3 先手、孔明くんダブマリ。マリガンばっかしてんなおい。
後手サバンナ⇛緑頂点を《否定の力》して、不毛でマナ基盤割りつつデルバーとアルカニストで攻勢かける典型的な付けこみかたでマウント。
今度は流石に土地引いてきて《スクリブのレインジャー》立ててくるもののアルカニスト絡めて《稲妻》連打で突破して勝ち。
SE2 ヨーリオンマーフォーク(アベさん) ○-○
驚異の80枚マーフォーク。
いれたいものいっぱいあっても全部いれられるとのこと。そらまあ確かに。
G1 順位下なので後手。アベさん1マリ、《銀エラの達人》⇛《潮流の先駆け》でこっちのデルバーに干渉してくる立ち上がり。銀エラに《はらわた撃ち》しつつどうにか攻勢かけるが追加クロックのアルカニストにwillが飛んできて手が止まる。
相手のネメシスがでてきて困ったなあと、とりあえずポンダー撃ったら新戦力《嵐翼の精体》がこんにちわ。これ幸いと即キャスト、CIPの占術で更に2枚目もこんにちわ。そのままネメシスとすれ違って打点勝ち。
G2 《紅蓮破》・《削剥》とサイドボード多めのキープ。バイアルスタートを削剥で咎めつつ、アルカニストで除去を使いましつつ追加のクロックを探すと再びトップから《嵐翼の精体》登場。喜び勇んでキャストしたらまーた占術2で二枚目がこんにちわ。
空中ブロッカーとしてあわててヨーリオンが登場するも、二体の精体に本体ボルト絡めつつの果敢乗せまくって、アルカニストの紅蓮破再利用からヨーリオン撃ち落として勝ち。
【結果】
優勝。
適当に作ってもやっぱデルバーは強いね。
実はなんだかんだ大分レガシー優勝は初な気がする、まあ人数少ないからあれね。
波に乗って、というわけでもないのだが時間が合ったので前から話題になっていた19:30からのDiscordレガシーにも参加することに。
WEBカメラをようやく購入しウキウキのスミジンも参加。
「ケチらず画質のいいカメラ買っとけ」とアドバイスしたのは俺だが、まさかこれが裏目になろうとはこのときは夢にも。
参加人数は14名、和気あいあいとしてて結構カジュアルな雰囲気。
スイス3回戦のみ、ぼんやりといってみよう。
【戦績】
R1 エムリーコントロール ○-○
《湖に潜むもの、エムリー》とキャントリップのついた0マナファクトでアドバンテージエンジンを形成するBUGコントロール。
ウーロ・オーコ・コアトルと高いカードパワーのあるカードも普通に採用されていて、それらを引き込むキャントリップの構成なのでデッキ内容的にはむしろ濃いといえる。
G1 早いターンにエムリーに着地されてしまい、どちゃどちゃにカード引かれてオーコ連打。ひぃひぃ言いながらFoW・FoNでお願い打ち消しするとなんとか全部通る・・・のはいいのだがそれでも毎ターン2枚カード引かれてゲロゲロ。
なんとかネメシスと精体で追いすがるが厳しいか・・・と思いきや、実はこいつらはプッシュも衰微も当たらないという向こうの主力除去をかわす謎の噛み合いが発生してクロックがアンストッパブル。なんとそのまま殴りきって勝ち。わーお。
G2 ネメシスとたっぷりの打ち消しでキープ。紅蓮破でオーコを撃ち落としつつ攻勢かけ、お相手も解答を引きに行くために下準備のエムリー。・・・だったのだがこれのCIP4枚で追加のオーコはおろか《疫病を仕組むもの》も墓地へサヨナラしてしまいお相手悶絶。最後はゲインにかけてきたウーロをきっちりパイロして勝ち。
R2 デスアンドタックス(スミジン) ×-×
大会開始前に散々テストプレイやったんだがな?
URL: https://www.youtube.com/watch?v=NiXWq_mZqXs&feature=youtu.be
フィーチャーされてました、この試合は動画の37:00あたりから。
2試合通していいとこなし、とほほ。
G1 青いカードがデルバーしかないキープで、そのままデルバーとアルカニストで押切もえを狙うもスペルを全く引かず、そもそも青いスペルないのでWillも撃てずと終始噛み合わず負け。
G2 デルバースタートしたはいいものの、バイアルに気を取られすぎて後続が全部素通しに。不毛でマナスクに陥り、キャントリでトップに積んだカードがキャストできずに裏目。まあデイズ以外の打ち消しはFONだったので結局後続は通りそうだったが、なんにせよミスで負けてますね。
R3 白黒アリストクラッツ? ×-○-○
ご本人曰く「白黒ビートダウン」。
たっぷりの除去と《未練ある魂》に《墓所這い》《屍肉喰らい》を合わせた細めの横並びデッキ。いわゆるデッドガイ?に分類してもいいのかな?
G1 《妄信的迫害》2発撃たれてこっちのネメシスもデルバーもブロックにいったアルカニストも吹き飛んで草。当然負け。
G2 相手のデッキがわからなすぎたので、相手のデッキ内容を見るために《外科的摘出》を投入。ソープロを対象にキャスト。WEBカメラ越しだと手間取るかな~とか思ったけど幸いスムーズにデッキを確認できた、知ってるカードばっかりでよかった。
ひとまずデッキの全容を把握し、ソープロを全抜き。比較的相手の除去があたりにくい《嵐翼の精体》で攻勢をかけダメージ勝ち。
G3 島・デルバー×2・思案・不毛×2・定業でキープ。サージカルで相手のデッキに特殊地形が多いことを確認していたので。相手の初動からスクラブランドサーチスタートだったことが幸いし、しっかりキープ方針が噛み合いお相手マナスクに。デルバー二匹はなかなか変身しなかったが、色事故に漬け込んでもたついてる間に無事変身。流石にクロック爆発的すぎてお相手投了。
G2のサイドがうまくいった形。
【結果】
2-1でオポトップの2位でした。
スミジンはなんと優勝、やるやん。初参加2人組で無駄に1-2フィニッシュ。
上のURLにて全3R放送されましたがなんと全試合スミジンの試合です。
色々主人公だなあいつ。
(なおカメラの画質がよすぎて回線が重くなって結果スミジンのDiscordが落ちたり、うまぶりプレイに失敗したりしてて僕は外からゲラゲラ笑ってました)
結構楽しかったので次回もスケジュールあえば参加したいと思います。
皆さんお疲れさまでした。
M21スタンダード・メタゲーム雑感【GRN~M21】
2020年7月7日 環境考察(スタンダード)M21のリリースから1週間以上が経過しましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先月が全く勝てなかったので正直不安を抱えたまま7月シーズン始まったのですが、心配とは裏腹に意外と今月はラダーの走り込みが効率よく終わり先日無事ミシック到達。
夏休みの宿題終わって余裕もできたことですしざっくりさっくり、M21環境の掴みについてかるーくまとめておきたいかなと思います。主に自分が走り込んでる中でよく当たったアーキ中心で。
●メタゲームの様相について
残念ながら、というべきかわかりませんが現状イコリア環境⇛M21環境に至ってから新しいアーキタイプの目覚ましいブレイクスルーは発見されていないように思います。
体感ですがやはり前環境とほぼほぼ同様に「ティムール再生」がトップメタという前提条件に対して、「バントランプ」と「スゥルタイランプ」が対抗馬、アグロ勢力として「黒単」・「赤単」・「緑単」、更に「ジャンドサクリファイス」・「ラクドスサクリファイス」が追従していけるかといったところでしょうか。
では以下、それぞれのデッキについて所感を少しだけ。
○ティムール再生
禁止改訂による「ルーカファイアーズ」の退場以降、IKO環境不動の王者。
M21から得た戦力は概して多くありませんが、他アーキタイプにも大きなテコ入れが現状見られていないのでその点イーブンといったところ。
お試しというか、キャントリップの枠に《大慌ての棚卸し》を採用したり、実績抜群の《漁る軟泥》が採用されていたりする試験的なパターンもありますが基本骨子は変わりません。今後も環境定義の第一線を張り続けることになるでしょう。
ゲームスピードの遅いデッキに対して強いデッキの性質上、ランプデッキやジャンドサクリファイス等への相性は基本的に良いです。
その分《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》等キラーカードとなるPWは多く、アグロデッキからも睨まれているわけですがそれでも各種オンラインの大会で上位に名を連ね続けている現状推して図るべし。
「ティムール再生に勝てるか?」はデッキ選択の上で常に意識していきたいところですね。
○バントランプ
現状変わらずの2番手といったところ、青緑Xランプ双璧の一つ。
スゥルタイと比べての優位点は先にも述べたテフェリーとナーセットを同時採用できる点。
また、対アグロでも無難過ぎる解答として《空の粉砕》も搭載できるなど幅広い受けを作れています。
前環境から変わりませんが、ランプデッキの共通項としてクロックが早いわけではないのでティムール再生とのマッチアップではこの点が足を引っ張り、PWを着地させてコンボを封殺にかかっても、《荒野の再生》を通しておいて《サメ台風》や《厚かましい借り手》から切り替えされるパターンもあり完全無欠とまではいきません。
最近ではティムール再生やランプミラーなどインスタントスピードが重視されるマッチアップでのサイドプランとして、《夜群れの伏兵》を採用するプランが流行している模様。
M21のカードから採用が目立つのは《ムウォンヴォーリーの世捨て人、ジョルレイル》と《精霊龍、ウギン》の2枚。
ジョルレイルはテフェリー・らせん・ウーロ・ハイドロイドとカードを引きながらの行動が多いので噛み合いやすい横並びクロック要員。評価はまだ定まってない印象ですが、《時の支配者、テフェリー》も同時採用してシナジー方面へ寄せるレシピもあるので、それだけの価値あるカードのようですね。
ウギンについてはいうことなし、過去のスタン同様非常に高い制圧力を持つPWです。ただ、こちらはバントランプでの採用率は意外と高くない印象。理由として考えられるのはテフェリーら3マナPW群を筆頭に、割合パーマネントを並べるのでウギンの-X能力との相性がよくないためでしょうか。先に述べたジョルレイルも相性よくないですね。
次に述べるスゥルタイもそうなんですが、採用候補となりうるカードが多すぎて60枚として収めるのがマナベースの時点から既に難しいのが青緑Xランプ。
今後も流行り廃りは出るでしょうがメタゲームには食い込み続けるでしょう。
○スゥルタイランプ
青緑ランプの双璧・・・ではありますがメタゲーム支配率的にはバントの後塵を拝するイメージが強いスゥルタイ。
バントランプとの最大の差異は《戦争の犠牲》を採用できる点。
《世界を揺るがす者、ニッサ》への強烈なアンチカードでありランプミラー、特に《エルズペス、死に打ち勝つ》を擁するバントランプに対する大きなアドバンテージとなります。
除去色の黒ではあるものの対アグロに対する解答、もといラスゴの選択肢については《肉儀場の叫び》、《煤の儀式》、《絶滅の契機》とどれも一癖あるため白のラスゴと比してやや汎用性に欠けています。アグロが決して得意、というわけではありません。
また白抜きで3マナのテフェリーを採用できずティムール再生へのガードがバントに比べて下がる都合、アンチ再生への定番カードとして《思考のひずみ》がサイドに搭載されることが非常に多いです。
総じてバントよりやや尖ってしまうものの、メイン・サイド共にカード単位でクリティカルなカードを用意しうるデッキ、なイメージでしょうか。「このデッキにはA、あのデッキにはB」な感じなのである種ピーキーともいえます。
M21のカードで見た場合には、バントと比べこちらはジョルレイルよりもウギンのほうが採用率が高い印象が強いです。テフェリーがいない分キャントリップの枠が少なくなっていてジョルレイルとのシナジーが薄まり、その分バントよりもウギンの-X能力で巻き込むパーマネントの種類も少なめです。どっちがどっち、と一概に比較できるわけではないのですが。
○黒単アグロ
個人的には現状単色アグロデッキの中で頭一つ抜けているといっていいと思われるデッキ。Cygames所属の覚前選手がシーズン初日早々にミシックランク到達したデッキとして大きく話題になっています。
黒単アグロ自体は、前環境からぽつぽつと見かけていた程度のデッキパワーなイメージが拭いきれませんでしたがM21のカードから《悪魔の抱擁》が加わって一気に覚醒、痒いところどころか肝心なところに手が届いていなかった除去の面でも《取り除き》《闇の掌握》と一気に充実した感があります。
アグロデッキながら《朽ちゆくレギサウルス》《騒乱の落とし子》《悪ふざけの名人、ランクル》等骨太なクロックが魅力的。いままでは全体除去での疲弊が大きく、息切れした後ウーロやハイドロイド相手に立ち往生するシーンが多かったのですが《悪魔の抱擁》で強引な突破が可能となっています。
基本的な動き自体は単純でプレイ方針も明確なので、ラダーで走り込むデッキに迷っている方にはとりあえずおすすめできると思います。
○緑単アグロ
黒単とは逆に、あまりいい印象を持てていないのがこちら。
確かに《探索する獣》《水晶壊し》等コスパに優れた生物や、M21からも《ガラクの先触れ》《漁る軟泥》とカード単位では光る強化はそこそこもらっているのですが緑単で組むことによって得られる恩恵が薄いのが主な要因。
緑単にすることによって採用できるカードも《アーク弓のレインジャー、ビビアン》くらいしかバリューが高いカードがなく、緑の特殊地形である《ギャレンブリグ城》も高マナ域へのアクセスカードなのでアグロ的なデッキ性質には噛み合いません。
黒単と比べて息切れ防止策にも乏しく、ハンデスもアド源もないので相手リソースへの攻撃も対抗もできず、横並びデッキの割にラスへの対策も《英雄的介入》程度がせいぜいなためデッキ全体としてのマイナス評価が拭えません。ラダーではそこそこマッチアップしましたが、基本高い水準の「ブン回り」が要求されているようなピーキー感否めず。徐々に淘汰されていくかなと思っています。
○赤単
エルドレインとテーロスでの大幅強化以来、今までと何ら変わらないただ一つのアグロ。デッキパワーは既に長らく証明済みという感じで、特に大きなレシピの変化こそないものの今まで通りの構成でちらほらとトーナメント上位に食い込んできている、ようです。
ただ黒単と比してみると、本体火力弱体化キャンペーンの一途を辿るカードプールの逆風を受け爆発力はあれどアグロにほしい「あとひと押し」が足りない印象が拭えない感じ。
弱いわけではないんですが迫力不足?くらいの感触。ラダーでもめっきりあたらなくなりました、BO1とかでは相変わらず人気みたいですが。
ラダーでよくあたったのはこの辺ですかね。
サクリファイス系とか青白・青黒コントロール系も紹介しようかなとちょろっと思ったんですけどメタ情勢的にどっちも厳しそうな感があるのでやめときます。
ティムール再生VS青緑ランプ >>単色アグロ
的な勢力図なわけですかね、今んとこは。まあM21シーズンも始まったばかりですし、今週末には大型オンライン大会「Red Bull Untapped」も開催されてメタの全体像が見えてくると思ってます。
とりあえず言語化できそうな時にしとけということで。
ではまた次回。
次こそテーブルトップでお会いしたいところですけど。
先月が全く勝てなかったので正直不安を抱えたまま7月シーズン始まったのですが、心配とは裏腹に意外と今月はラダーの走り込みが効率よく終わり先日無事ミシック到達。
夏休みの宿題終わって余裕もできたことですしざっくりさっくり、M21環境の掴みについてかるーくまとめておきたいかなと思います。主に自分が走り込んでる中でよく当たったアーキ中心で。
●メタゲームの様相について
残念ながら、というべきかわかりませんが現状イコリア環境⇛M21環境に至ってから新しいアーキタイプの目覚ましいブレイクスルーは発見されていないように思います。
体感ですがやはり前環境とほぼほぼ同様に「ティムール再生」がトップメタという前提条件に対して、「バントランプ」と「スゥルタイランプ」が対抗馬、アグロ勢力として「黒単」・「赤単」・「緑単」、更に「ジャンドサクリファイス」・「ラクドスサクリファイス」が追従していけるかといったところでしょうか。
では以下、それぞれのデッキについて所感を少しだけ。
○ティムール再生
禁止改訂による「ルーカファイアーズ」の退場以降、IKO環境不動の王者。
M21から得た戦力は概して多くありませんが、他アーキタイプにも大きなテコ入れが現状見られていないのでその点イーブンといったところ。
お試しというか、キャントリップの枠に《大慌ての棚卸し》を採用したり、実績抜群の《漁る軟泥》が採用されていたりする試験的なパターンもありますが基本骨子は変わりません。今後も環境定義の第一線を張り続けることになるでしょう。
ゲームスピードの遅いデッキに対して強いデッキの性質上、ランプデッキやジャンドサクリファイス等への相性は基本的に良いです。
その分《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》等キラーカードとなるPWは多く、アグロデッキからも睨まれているわけですがそれでも各種オンラインの大会で上位に名を連ね続けている現状推して図るべし。
「ティムール再生に勝てるか?」はデッキ選択の上で常に意識していきたいところですね。
○バントランプ
現状変わらずの2番手といったところ、青緑Xランプ双璧の一つ。
スゥルタイと比べての優位点は先にも述べたテフェリーとナーセットを同時採用できる点。
また、対アグロでも無難過ぎる解答として《空の粉砕》も搭載できるなど幅広い受けを作れています。
前環境から変わりませんが、ランプデッキの共通項としてクロックが早いわけではないのでティムール再生とのマッチアップではこの点が足を引っ張り、PWを着地させてコンボを封殺にかかっても、《荒野の再生》を通しておいて《サメ台風》や《厚かましい借り手》から切り替えされるパターンもあり完全無欠とまではいきません。
最近ではティムール再生やランプミラーなどインスタントスピードが重視されるマッチアップでのサイドプランとして、《夜群れの伏兵》を採用するプランが流行している模様。
M21のカードから採用が目立つのは《ムウォンヴォーリーの世捨て人、ジョルレイル》と《精霊龍、ウギン》の2枚。
ジョルレイルはテフェリー・らせん・ウーロ・ハイドロイドとカードを引きながらの行動が多いので噛み合いやすい横並びクロック要員。評価はまだ定まってない印象ですが、《時の支配者、テフェリー》も同時採用してシナジー方面へ寄せるレシピもあるので、それだけの価値あるカードのようですね。
ウギンについてはいうことなし、過去のスタン同様非常に高い制圧力を持つPWです。ただ、こちらはバントランプでの採用率は意外と高くない印象。理由として考えられるのはテフェリーら3マナPW群を筆頭に、割合パーマネントを並べるのでウギンの-X能力との相性がよくないためでしょうか。先に述べたジョルレイルも相性よくないですね。
次に述べるスゥルタイもそうなんですが、採用候補となりうるカードが多すぎて60枚として収めるのがマナベースの時点から既に難しいのが青緑Xランプ。
今後も流行り廃りは出るでしょうがメタゲームには食い込み続けるでしょう。
○スゥルタイランプ
青緑ランプの双璧・・・ではありますがメタゲーム支配率的にはバントの後塵を拝するイメージが強いスゥルタイ。
バントランプとの最大の差異は《戦争の犠牲》を採用できる点。
《世界を揺るがす者、ニッサ》への強烈なアンチカードでありランプミラー、特に《エルズペス、死に打ち勝つ》を擁するバントランプに対する大きなアドバンテージとなります。
除去色の黒ではあるものの対アグロに対する解答、もといラスゴの選択肢については《肉儀場の叫び》、《煤の儀式》、《絶滅の契機》とどれも一癖あるため白のラスゴと比してやや汎用性に欠けています。アグロが決して得意、というわけではありません。
また白抜きで3マナのテフェリーを採用できずティムール再生へのガードがバントに比べて下がる都合、アンチ再生への定番カードとして《思考のひずみ》がサイドに搭載されることが非常に多いです。
総じてバントよりやや尖ってしまうものの、メイン・サイド共にカード単位でクリティカルなカードを用意しうるデッキ、なイメージでしょうか。「このデッキにはA、あのデッキにはB」な感じなのである種ピーキーともいえます。
M21のカードで見た場合には、バントと比べこちらはジョルレイルよりもウギンのほうが採用率が高い印象が強いです。テフェリーがいない分キャントリップの枠が少なくなっていてジョルレイルとのシナジーが薄まり、その分バントよりもウギンの-X能力で巻き込むパーマネントの種類も少なめです。どっちがどっち、と一概に比較できるわけではないのですが。
○黒単アグロ
個人的には現状単色アグロデッキの中で頭一つ抜けているといっていいと思われるデッキ。Cygames所属の覚前選手がシーズン初日早々にミシックランク到達したデッキとして大きく話題になっています。
黒単アグロ自体は、前環境からぽつぽつと見かけていた程度のデッキパワーなイメージが拭いきれませんでしたがM21のカードから《悪魔の抱擁》が加わって一気に覚醒、痒いところどころか肝心なところに手が届いていなかった除去の面でも《取り除き》《闇の掌握》と一気に充実した感があります。
アグロデッキながら《朽ちゆくレギサウルス》《騒乱の落とし子》《悪ふざけの名人、ランクル》等骨太なクロックが魅力的。いままでは全体除去での疲弊が大きく、息切れした後ウーロやハイドロイド相手に立ち往生するシーンが多かったのですが《悪魔の抱擁》で強引な突破が可能となっています。
基本的な動き自体は単純でプレイ方針も明確なので、ラダーで走り込むデッキに迷っている方にはとりあえずおすすめできると思います。
○緑単アグロ
黒単とは逆に、あまりいい印象を持てていないのがこちら。
確かに《探索する獣》《水晶壊し》等コスパに優れた生物や、M21からも《ガラクの先触れ》《漁る軟泥》とカード単位では光る強化はそこそこもらっているのですが緑単で組むことによって得られる恩恵が薄いのが主な要因。
緑単にすることによって採用できるカードも《アーク弓のレインジャー、ビビアン》くらいしかバリューが高いカードがなく、緑の特殊地形である《ギャレンブリグ城》も高マナ域へのアクセスカードなのでアグロ的なデッキ性質には噛み合いません。
黒単と比べて息切れ防止策にも乏しく、ハンデスもアド源もないので相手リソースへの攻撃も対抗もできず、横並びデッキの割にラスへの対策も《英雄的介入》程度がせいぜいなためデッキ全体としてのマイナス評価が拭えません。ラダーではそこそこマッチアップしましたが、基本高い水準の「ブン回り」が要求されているようなピーキー感否めず。徐々に淘汰されていくかなと思っています。
○赤単
エルドレインとテーロスでの大幅強化以来、今までと何ら変わらないただ一つのアグロ。デッキパワーは既に長らく証明済みという感じで、特に大きなレシピの変化こそないものの今まで通りの構成でちらほらとトーナメント上位に食い込んできている、ようです。
ただ黒単と比してみると、本体火力弱体化キャンペーンの一途を辿るカードプールの逆風を受け爆発力はあれどアグロにほしい「あとひと押し」が足りない印象が拭えない感じ。
弱いわけではないんですが迫力不足?くらいの感触。ラダーでもめっきりあたらなくなりました、BO1とかでは相変わらず人気みたいですが。
ラダーでよくあたったのはこの辺ですかね。
サクリファイス系とか青白・青黒コントロール系も紹介しようかなとちょろっと思ったんですけどメタ情勢的にどっちも厳しそうな感があるのでやめときます。
ティムール再生VS青緑ランプ >>単色アグロ
的な勢力図なわけですかね、今んとこは。まあM21シーズンも始まったばかりですし、今週末には大型オンライン大会「Red Bull Untapped」も開催されてメタの全体像が見えてくると思ってます。
とりあえず言語化できそうな時にしとけということで。
ではまた次回。
次こそテーブルトップでお会いしたいところですけど。
基本セット2021 カードプレビュー雑感
2020年6月15日 環境考察(スタンダード)「魔法のような時間を過ごそう/It’s Magic Time」
基本セット2021は6/25にオンラインリリース、紙での発売は7/3!
今すぐ予約だ!
はい、いつもの販促・いつもの雑感いきまーす。
いつもどーりスタン目線、レア・神話レア中心・・・だけど今回は結構アンコとか再録枠についても触れたり?
まあてきとーに。
・《悪斬の天使》
アックザーン。おかえり。5/5/5飛行・先制攻撃・絆魂にプロテクションデーモン・ドラゴン。平成を代表する大型天使の再録。
・・・なのはいいんだが、パワーインフレ加速するこの令和の時代にふさわしい戦闘力を備えているかと言われると些か不安が残るところ。ドミナリアでの《黎明をもたらすもの、ライラ》はなんだかんだ青白コンの対アグロ用サイドだったりに居場所があったのでそういうポジションに落ち着きそうだ。
そもそも悪斬のような大型ライフリンククリーチャーが得意とするアグロ的なゲームレンジがあまり日の目をみていない現状、かつてのような活躍を期待するという方が無理な話か?
とはいえアグロ殺しなことは間違いない、白を含むミッドレンジ以降のデッキでは変わらずサイド候補となるだろう。競合候補は《太陽の恵みの執政官》あたり、仮想敵はグルールアグロや赤単、ラクドスサクリファイスといったところか。環境の動きに期待しよう。
・《バリス・テト》
今回の新顔、白単色のPW、バリス。
3マナで初期忠誠度は3。
+1能力は自軍生物1体への+1/+1カウンターの配置、ターン終了時まで破壊不能も付与。小型の《不敗の陣形》といったところ。あちらと同じくソーサリーでの破壊不能付与なのでインスタント除去には弱く、この点単体強化故にあちらよりも顕著。基本的には戦闘での優位のみを重視した能力。
-2能力はこのターンの自軍攻撃時、攻撃クリーチャーの数だけ1/1の兵士トークンを攻撃状態で呼び出すトークン生成能力。理論上は起動するたび倍々ゲームになっていくが、マイナス能力なため連打は効かない。アンセムやロード等全体強化を絡めると爆発的に火力が上がるのでそこらへんのシナジーが必須になるか。
-6能力は「戦闘開始時に1/1の兵士トークン生成、その後自軍生物全員に+1/+1カウンター配置」の紋章付与。よくあるトークン無限生成奥義。流石に普通に勝てるし、その割には登場から最速3Tで奥義可能なのでプレッシャーはある方。
+1、-2能力双方で味方クリーチャーを要求するわかりやすい白ウィニー向けのPW。基本的には「並べて殴る」を地で行くPWで、性質的にはWARの《黒き剣のギデオン》に近い。あちらと違い自身が打点にならない分、勝てる奥義があるといった塩梅。
しかしそのギデオン共々、能力が単調で採用できるアーキタイプが狭い。活躍できるかは白ウニ系のデッキがどこまでメタ上位にくるかどうか次第といったところ。
・《天使への昇天》
2マナの除去インスタント。対象の生物orPWを追放し、コントローラーに4/4飛行の天使トークンを与える。白によくある「何らかの代償つき追放除去」だが、デメリットが重すぎて《過大な贈り物》クラスに普通のデッキでは使いにくくなっている。
どんなクリーチャーやPWも一発で追放できるのは結構だが、代わりに出てくるのがセラ天クラスのフライヤーとなると流石に令和のMTGといっても限度がある。《時を解す者、テフェリー》などのバウンスと併用するなどしてデメリットを緩和する必要があるが、そこまでお膳立てするくらいなら多少重くても最初から確定除去を使ったほうがいいだろう。
除去の薄いカラーリングで、4/4飛行を無視できるほど程にビートと軸のずれたデッキが成立すればあるいは・・・?
・《時の支配者、テフェリー》
青のPWはここ数年ですっかり悪名ばかりが先行したハゲことテフェリー。
今回は青単色、4マナの初期忠誠度3。
まず大前提として、こちらもすっかりWAR以来の悪しき慣習と化した常在型能力持ち。今回は「相手ターン中、忠誠度能力をインスタントタイミングで起動可能」というもの。かなり限定的だが、初代PWのテフェリー《時間の大魔道士、テフェリー》の奥義を内蔵しているような形。一応言っておくと勿論相手ターンに起動できるといっても1ターンに1度のみ。
+1能力は単純なルーター。引いて捨てるだけ。昨今PWのルーターでは珍しく任意の書式でないため、起動すれば必ず引いて捨てなければならず「忠誠度を上げるだけ」ができない。《覆いを割く者、ナーセット》相手にハマってしまう可能性に注意。
-3能力は歴戦のMTGおじ達でも困惑する再録処理、「フェイズアウト」。色々悪さすることを警戒したか、対象は敵軍生物限定。(悪用を危惧するなら普通にバウンスかブリンクでよかったのでは・・・?)
忠誠度の消費が大きいので乱発ができないものの、自衛に貢献する能力。
-10能力は追加ターン2回。《時間の伸長》。単体で勝つことはできないものの派手。もっとも、-10を起動できるまでカードを引き続けていたならエクトラターン2回で勝てないとはも思えんが。
相手ターンでも能力が起動できることから、実質毎ターン忠誠度を2つ上げながらデッキを2枚掘れるので見た目よりは硬そうなPW。ただし、フェイズアウトは限定的すぎて除去としてカウントしていいかどうか疑わしい部分があるため、盤面に触るカードは別途必要になるだろう。
PW単体としては盤面に与えるプレッシャーが低く、アドバンテージを稼ぐこともできないため個人的な評価は低め。デッキを高速で掘り下げ、申し訳程度の自衛ができることから、ルーターでパーツを探しにいくドロー主体のコンボ向け。ルーターできればできるほどに嬉しい「イゼットフェニックス」あたりが適所か?
・《大慌ての棚卸し》
単体ではただのキャントリップだが、自身の墓地にある同名カードの枚数分引くカードが増えていく。相手の墓地を参照しない《蓄積した知識》で、名実共に通り《棚卸し》のインスタント版。
その仕様上長期戦、あるいはルーターを繰り返すデッキで真価を発揮する。
しかし意外にも今期スタンはキャントリップ枠が青単色のインスタントタイミングに限っても1マナの《選択》、コントロール向けなら《海の神のお告げ》、コンボ用にも《急進思想》と充実しておりそこに切り込んでいけるかは注目か。
・《Sublime Epiphany》
レアのインスタント。日本語訳するなら「荘厳な悟り」とかそんなん。
6マナと重量級でなんと5つのモードを持ち、しかもそれぞれを任意の組み合わせで使うことができる。モードは以下の通り。
①呪文の打ち消し(対抗呪文)
②起動型・誘発型能力の打ち消し(もみ消し)
③非土地パーマネントのバウンス(分散)
④自軍生物のコピートークン生成(複製の儀式)
⑤1ドロー
マローからの予告にあった、「31通りの組み合わせでキャストできる」呪文。青のインスタントで行える大概のことが可能で、見た目の派手さはすごい。
ただ、こんだけゴテゴテつけられて挙げ句に呪文が重くなってしまうと逆に使いにくい。6マナ払えば大体の場合即座にゲームに勝てるカードが出てくる現代、このマナ域のリアクションスペルそのものの価値が低いというのが正直な所。
あまつさえスペルの打ち消しの①と能力の打ち消しの②が重複する意味が薄く、そこピンポイントになる《ハイドロイド混成体》や《サメ台風》を睨むにしてすら、3マナ軽く《旋風のごとき否定》が存在しており器用貧乏ここに極まるといった感じ。流石に6マナ払うなら2ドローはさせてほしかったな。
価値を見出すとすればインスタントタイミングで(自軍生物限定だが)《クローン》を出せることだろう。ある程度マナが伸び、クリーチャーもある程度出していけるデッキなら6マナでクリコマ版《エリマキ神秘家》みたいな感覚で使用できないこともない、かもしれない。除去されそうになったクリーチャーを手札に戻しつつ、コピーをだすことでそれを維持するなんて芸当も可能?(ルール的にどうかはリリースノート待ち)
結局のところ重さが足を引っ張るのはどうしようもない。夢はあるが。
・《死者を目覚めさせる者、リリアナ》
こいついつも死者目覚めさせてんな。
通算11枚目となるリリアナ。今回は4マナ初期忠誠度4。
+1能力は《ヴェールのリリアナ》と同じく相互ハンデス。-能力2種への布石にもなっている。流石にヴェリアナも令和の時代に合わせアップデートされたらしく、相手がカードを捨てられなければ3点ライフルーズのおまけ付き。勿論自分は捨てられなくてもダメージはない、優しい。
-2能力はマイナス修整による単体除去。修整値は自分の墓地の枚数依存。
このコスト帯の除去としてカウントするなら-4/-4修整くらいはほしいので、そこそこカードの消費の荒いデッキ向け、あるいは墓地肥やしの併用が必要か。とはいえそこまで気合い入れて墓地を肥やさなくても小型を潰したり戦闘絡めるなら充分使いやすい部類、特殊なシナジーを要さない程度の汎用性はある。ただし自分が脱出を使う場合は相性が良くない点に注意。
-7は戦闘開始の度にいずれかの墓地から生物を釣り上げて速攻付与する紋章。毎ターン《蘇生の絆》が誘発するようなもので、勿論勝利に直結する強力な奥義。
総じて、実は今まで微妙に空席だった殴り気のあるミッドレンジ系の黒いデッキ用PWといった感じ。単体でアドバンテージを稼げないのはやや気にかかるが、そのテのデッキが成立すればおよびはかかるだろう。
ただし、絶賛活躍中の《自然の怒りのタイタン、ウーロ》との相性は最悪に近い。ハンドを攻めてもライフを攻めても墓地から戻ってきてそれをリカバリーする天敵。青緑つよすぎんよー。
・《Kaervek, the Spiteful》
久々登場、ケアヴェク先生。今回は黒単色の4マナ。日本語訳は・・・なんだ?《悪意のケアヴェク》とかか?
4/3/2と平均的スタッツを持つが、《魂の裏切りの夜》を内蔵しているタフ1自動殲滅装置。自身はマイナス修整を受けない。
タフ1を並べて殴る赤単やトークンデッキが軒並み封殺されるアグロ殺し。
同じような性能を持つ《虐殺少女》と比べ、1マナ軽く後続も封じられるのが強み。ただスタッツは《ショック》圏内のため場持ちは悪く、戦闘向けキーワードも持たず自軍生物も弱体化されるためパンチ力で劣る。
虐殺少女より1マナ軽いのは明確に大きく、《成長のらせん》からきれいにつながるのでスゥルタイランプなどでは枠を譲り合うことも検討できるか。
・《炎の心、チャンドラ》
12枚目のチャンドラ。多いよ。
今回は5マナの初期忠誠度5。2つの+1能力を持つPW。
1つ目の+1は衝動的ドロー。手札をすべて捨てて、ライブラリトップ3枚を追放しこのターンのプレイ権を得る。「プレイ」なので今回は土地もセット可能。
事実上3ドローではあるが、流石に毎ターン手札を捨てる以上能動的なデッキでの用途に限定される。手札使いの荒いデッキで使用すべきだろう。
毎ターン使い切っていれば勿論圧倒的なアドバンテージ。
2つ目の+1は《ショック》そのもの。エニーターゲット2点火力。これを+しながら放てるのが強力。自身が元々固めなので、自衛しながら忠誠度を上げていく恐ろしさは同パック再録の《精霊龍、ウギン》が証明ずみ。
唯一のマイナス能力、-9は墓地とライブラリーから任意の枚数赤のインスタント・ソーサリーを追放しそのターンそれらのプレイ権を得る奥義。ただ、プレイ権を得るだけでマナは必要になるため、赤マナ6点がついてくる。
個々の能力は強力だが、重さと奥義とゲームレンジの噛み合うデッキがどれかと言われるとちょっとむずかしい。
赤単では5マナが重く、グルールでは奥義が噛み合いにくく既に同マナ域に《怪物の代言者、ビビアン》がいる。鈍足のコントロールでは手札を保持できないので火力装置としての運用になりがち・・・と、すべての能力を十全には活かしにくい印象。この忠誠度の高さから毎ターンショック飛ばしまくる事自体は強いはずなので、どこに席を見つけるか注目しよう。
・《冠滅ぼしのガドラク》
3/5/4飛行と驚異のスタッツを持つドラゴン。
当然攻撃参加には条件付きで、アーティファクト4つ以上のコントロールが必要。現代のクリーチャーなので、ブロックはいつでもできる。なぜだ。
自身の終了ステップにこのターン死亡した生物の数だけ宝物トークンを生成する。
パッと考えつくのはやはり《魔女のかまど》擁するサクリファイス系での採用。
食物トークンの生成や《大窯の使い魔》の循環との相性は抜群に見える。
ただし、「自分終了ステップ」の都合お決まりのひとつである「相手エンドに猫ぐーるぐる」では宝物が増えない。3マナ域はサクリファイスデッキでも激戦区なのでそこに割って入れるかどうか。
・《雷光の猟犬》
3/2/2速攻、今回の推し部族の犬にしてエレメンタル。
攻撃時に他の攻撃クリーチャーへ+1/+0修整、つまり喚声を持つウィニー。
純粋に「並べて殴る」を強力にサポートできる優良生物。
部族にも恵まれておりアンコモンながら個人的に印象深い強力な1枚。
現行スタンにおける竹槍アグロの看板《災厄の行進》と比べ1マナ重いが、自身も速攻で打点貢献する上にあちらと併用も可能で爆発力がある。
3マナ圏はチャンドラやフェニックス・アナックスと激戦区だが・・・?
・《解き放たれた者、ガラク》
通算7枚目、久々の単色ガラク。
今回は4マナで初期忠誠度4。
+1で対象生物に+3/+3修整とトランプル付与。《捕食者の一撃》。
力こそパワー。無論自軍生物を用意する必要がある。クロックを単純に早めるので優勢時に輝く能力。
-2でいつもの3/3ビーストトークン生成。しかし、相手より生物が少ない場合はガラクの忠誠度が1回復し実質-1能力となる。省エネかつ優秀。劣勢時に3/3が頼りになるサイズかどうかは相手次第だが・・・。
-7で毎ターン終了時にライブラリから生物をノーコストでリクルートする紋章付与。豪快でワイルド。勿論勝てる奥義だが、実はシミックカラーだとウーロやハイドロイドなど意外とリクルートとの相性が良くない生物もいる。既存のランプとは意外とマッチしないかもしれない。
総じて純粋なビートダウン向けの能力を持ったPW。
素直にグルールあたりが居場所になるか、あるいは変容デッキにビビアンと併せて組み込んで変容の種とするか。直線的なPWなんでデッキは想像しやすい部類ですね、使われるかはわかりませんけど。
単体で考えると、基本「-能力を使用してから+していくPW」になるのでそこが個人的にはちょいネック。そのタイプのPW、あんまりアタリだったことがない印象が強いもので。実際に活躍できるかは君の目で確かめろ!!!
・《長老ガーガロス》
5/6/6、警戒・到達・トランプル。
《探索する獣》に連なるキーワード盛り盛りの神話生物。
加えて、攻撃ブロック時に能力が誘発し「3点ゲイン」・「3/3トークン」・「1枚ドロー」から選べるという欲張りセット。
なんか「もう盛れるだけ盛っとけどうせ速攻ないんやし」みたいなある種の「切れ」を感じるクリーチャーインフレの最先端。このスペックで伝説でもないあたりがもう。
さて、巷でさんざんいわれてるように「出たターンなんもしなけりゃ実質バニラ」は実際間違ってはいない。テフェリーペス勝つ借り手霊気の疾風と低マナ域~高マナ域に至るまでこいつを触る手段が溢れかえっている。特にペス勝つと同マナ域なのは大きなマイナスポイント。
ただもう白・黒の除去に弱いのはいつもの緑の弱点と割り切るべきで、むしろ赤単やサクリファイスのような確定除去に乏しい色・デッキへの究極のキラーカードとして見たほうが無難か。警戒トランプルで攻防にスキがなくゲインで延命、トークンで横に広がりターンを重ねるごとに無茶苦茶するはず。勿論悪斬理論で除去されるの前提に4枚積みするのもアリ、探索する獣からこれを両方処理しろ!と迫るのも緑ぽくていい。
正直ここまで下馬評が悪いとむしろ活躍してるところがみたくなってきたよね。
・《胞子網の織り手》
現代マジックにおける優良部族の一つ、蜘蛛のレア枠。
3/1/4到達といつものボディに加え、青からの呪禁。
そして、ダメージをもらうたびに苗木トークンを生成し1点のゲイン。
青からの呪禁の割に、性能は地上も空中もがっちりガードなアグロ殺し。勿論出さえすれば霊気の疾風やテフェリーでのバウンスが効かないのは優秀なのであって損はない。
おそらく青単や青白飛行のような小粒アーキタイプへのアンチカードとしてのデザインだろうが、普通に緑のミッドレンジならサイドに置いておきたい性能。とりあえずこいつは押さえておきたいカードかな。
・《精霊龍、ウギン》
なぜ再録した・・・(絶望)
ご存知8マナからこんにちわ、ミッドレンジからアグロまで-X能力で粉砕する無色のマナカ―ブ頂点にして最強クラスの1枚。
既にタルキール期スタンを経験した人ならおわかりであろうが、-X能力で一掃した後+能力で後続を忠誠度を上げながら対応していくという驚異的な自衛能力を持つPW。無色のパーマネントにこそ弱いが、その蓋能力を圧倒的でかつ無色なために搭載するデッキの色を選ばないとんでもないPW。
ランプでこれを高速で呼び出すもよし、コントロールでゆったりこれを呼び出すもよし。次環境の目玉になると思います、泣く泣く買います。
PTFもありますし、ぼちぼちスタンも盛り上がるといいですね。
今回はこんなとこで。
ではまた次回。
皆さんこんにちわ。
張り切ってケルーガファイアーズの記事を書いたら割と好評だったので「うひょーwww」と調子に乗ってたんですけど、5月入って3日と経たずに最強のデッキことルーカファイアーズの登場・定着でケルーガはオワコン化、賞味期限短すぎて白目剥いてるジェスカイサカイです。1週間で変わるメタに対して、今時化石みたいなサイトでアナクロに文章打ち込んでるような俺はこのセカイのスピードについていけるのか。
さて、先日はアリーナMCQにレッドブルトーナメントと大型の大会が複数開催されオンラインで非常に盛り上がるスタンダードとなりました。
僕もご多分に漏れず、日曜日は配信にかじりついたりアーカイブ漁ったり海外の放送を必死に英語調べながら曖昧に把握したりと、アリーナを片手間にあれこれ追っかけをやってました。
特にレッドブルの決勝ラウンドは見応えのある試合ばかりで、僕のスタンダードへのモチベもギュインギュインのズドドドド。深夜に変に目が冴えてしまいこうやって筆を進めてしまっている次第。
今回はそんな激動するスタンダードの現行主要デッキについて、Tier上位デッキの今大会でのレシピ交えて解説しつつ、その他活躍したデッキについても少しばかり触れていく感じの記事です。
くだらない前置きが長くなっちまいましたが、以下本題です。本題も長いですが。んじゃれでぃごー。
【メタゲームブレイクダウン】
早速レッドブルにおけるメタゲームブレイクダウンから見ていきましょう。
今回は使用率上位4デッキについてピックアップします。
エントリー者は4661人となっていますが、実際に参加したのは2000人弱とのこと。それでも十分に数字としては参考にたりうる数字でしょう。
初日突破条件は6-1-1以上。突破者は128名。
メタゲームを俯瞰して感じたのは以下2点。
それぞれについてデッキ解説の中で詳しく触れたいと思います。
【Tier上位デッキについて】
それでは各デッキについてリストも交えつつ見ていきましょう。
①ルーカファイアーズ
環境最有力、コントロール気質のコンボデッキ。トークン生成スペルを中心に時間を稼ぎ、《銅纏いののけ者、ルーカ》で壁にしていたトークンを《裏切りの工作員》へ変換、更に《空を放浪するもの、ヨ―リオン》のブリンクへ繋いで大幅なアドバンテージにつなげます。《サメ台風》はテフェリーに縛られないインスタントトークン生成でありつつ、サブのフィニッシャーも兼ねており無駄がありません。
ヨ―リオンデッキはバント・スゥルタイ等バリエーション豊富ですが、それらマナ加速のある緑系ヨ―リオンデッキに対し、このデッキの強みはルーカの存在により裏切りの工作員へのアクセス率が圧倒的に高い点。マナ加速がない分は《創案の火》でアクション数を稼いで補っています。
トークン生成スペルとして《太陽の神のお告げ》が採用されて以来、対アグロデッキへの安定感が増しています。《メレティス誕生》と合わせ時間を稼げるカードでありながら、ピン除去ではトークンが1体残るのが非常にいやらしい所。
元々工作員の効果が薄く、手が進みにくい序盤をついてくるアグロデッキを苦手にしてはいるのですが、いかんせんジェスカイカラーということで軽量重量問わずラスゴ・ピン除去の選択肢に恵まれており、特に先に上げたレシピでは《空の粉砕》がしっかりメインから4枚、加えてサイドから《ガラスの棺》・《轟音のクラリオン》が入ってくるなど対策が万全なことがわかります。
また身も蓋もないのですが、工作員によるコントロール奪取の効果が薄いデッキであってもとりあえず土地を奪いまくるという選択肢があるために蓋としての機能が果たされてしまうパターンもあり、このデッキのパワーの高さが伺いしれます。
メインにカウンターがない都合重いアクションをカウンターで弾かれると辛いのですが、テフェリーとアグロが多い環境柄カウンターを採用すること自体にリスクがあります。弱点はあれど突きにくいといいますか。
個人的には環境から重いデッキが減れば相対的に姿を減らしていくのかなと思っていましたが、この分だとまだまだ環境に居座りそうですね。
②ボロスサイクリング
使用率第2位、面・点両面で軽量コストのプレッシャーをかけるアグロ戦略を前提に《天頂の閃光》による一撃必殺を狙う変則アグロ。
サイクリングによってキーカードを探しに行くことに長け、サイド後もサイドカードへのアクセス率が高いのが特徴。土地はわずか18枚ですが、「サイクリングを繰り返す≒スペルを捨て続ける」ことになるため、むしろマナフラッドに陥りやすくなるほどです。
黒い軽量除去が環境にあまりない関係上、特に1T目《繁栄の狐》からの攻勢に対し、低マナ域での回答は環境にそう多くはありません。(テフェリーくらい?)
これか《雄々しい救出者》による面展開でライフをある程度詰めておき、あとは《天頂の閃光》を引くまでサイクリングを繰り返すのが勝ちパターン。引くまでサイクリングすればするほどに火力が増していくのでよく噛み合っていると言えます。
他方、デッキの性質上序盤のタップインを許容できずショックランド4枚と基本土地だけで構成されているマナベースそのものはやや脆弱です、土地の枚数ではなく色の問題ですね。そのため2色デッキながら色事故のリスクをはらんでいます、ターンを重ねてサイクリングを続けることでいずれは解決可能ですがその場合クロックを置けずにプレッシャーが下がってしまいます。
また、一度クロックを対処されるとフィニッシュを《天頂の閃光》に依存している関係で墓地対策を苦手としています。《道標ランタン》が流行している原因の一つですね。
アグロ気質であり、かつフィニッシュブローがパーマネントでなくスペルであることから《裏切りの工作員》による被害が小さく、ルーカファイアーズキラーとして有名ですが今回はその分マークがきつくなっていた形でしょうか。使用率二番手ながら今回TOP8には残れませんでした。
③ティムール再生
もはや説明不要、《荒野の再生》をキーカードにしたインスタントスピード重視のビッグマナデッキ。RNAでの登場以降、なんだかんだ息のながいアーキタイプですね。
サイクリングと同じくフィニッシュブローが非パーマネントという点で《裏切りの工作員》の効きにくいデッキです。
再生を置くターンの猶予があれば一瞬でマウントとれてしまう関係上クロックの遅いデッキ全般に強く、特にメインにはカウンターを持たないルーカファイアーズにはそれなりに有利なデッキです。ルーカファイアーズ側もテフェリーやナーセット等クリティカルなカードを備えてはいるものの、上のレシピでもそうですが最近はメインから《神秘の論争》をガン積みして対抗している形。テフェリーに関しても、常在型能力に縛られない《サメ台風》の登場で処理できるタイミングは増えているので以前よりも致命的ではなくなったといえます。
弱点はサイドボードを見るとわかりやすいですが、やはりアグロ系です。
マナ加速、ドロー、荒野の再生、カウンターとスロットを割いていく手前どうしても除去のスロットは薄くなりがちです。正確に言えば干渉牌であるカウンターと除去が枠を食い合っていて、ヨ―リオン筆頭に重いデッキが流行している現状カウンターの優先度が高くなってしまう、というべきでしょうか?(もっとも上のレシピにおいては、まともなカウンターは神秘の論争くらいなんであれですが・・・)
壁となれる《サメ台風》、ゲインとマナ加速を兼ねる《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の登場で対アグロも多少マシになってはいるようで、《嵐の怒り》を採用するほどではなくなっているのかな?
重いデッキがメタ上位に居座っている限りは常に有力候補であり続けるでしょう。
④オボシュ赤単
通称奇数赤単。純粋な直線アグロデッキとしてはなんだかんだエルドレインから赤単も息が長い部類でしょうか。
基本骨子こそ今までの赤単とは大差ありませんが相棒の《獲物貫き、オボシュ》の縛りのために今までの赤単の代名詞的存在であった《エンバレスの宝剣》及び《朱地洞の族長、トーブラン》、更には《実験の狂乱》等も採用できません。が、それを補うだけのポテンシャルは十分に備えています。
イメージ的には「初手に確実にトーブランを持ってる赤単」といった体で、そう考えるとむしろ既存の赤単より安定感のあるデッキといえるかもしれませんね。その性質上、こちらも《裏切りの工作員》による被害は少なく勿論ルーカファイアーズとの相性は悪くありません。
特徴的なのは《紋章旗》の採用で、オボシュにつなげるためのマナ加速と横並びでの打点アップを1枚でこなしている点が優秀。
横並び戦略一辺倒なので、例によってラスゴが弱点ではあるのですが例によって赤単の革命的存在《鍛冶で鍛えられしアナックス》に加え、《不気味な修練者》《灰のフェニックス》等耐性のある生物の採用もあるため単純な解決はさせません。
それが功を奏したたため・・・とは言えないかもですがボロスサイクリングの項でも述べた通り横並びアグロが警戒されている中、こちらはTOP8に1デッキ残っています。サイクリングとは似たような立ち位置だったのだろうと思います。
以上、今大会の上位Tierデッキを簡単に紹介してみました。
冒頭でも少し述べましたが、今のスタンの特徴として「単純に重いデッキは《裏切りの工作員》の餌食」という壁が一つ立ちはだかっていて、そこに
のいずれかの方向で解決を見ようとする動きがあるわけですね。ここまで長々と書き連ねましたけど、ほとんど言いたいことは↑の3つに集約したんでこれだけ覚えて帰ってもらえればぶっちゃけ残り全部蛇足です()
どうせ近日中にもっと綺麗にまとめてくれた記事がどっかそっかの大手さんから出ると思うし。
はい、なんにせよ今後もM20がローテ落ちするまで《裏切りの工作員》を意識した環境が続いていくことでしょう。いやぁ大味だな~この環境。
最後に、この大会でTOP8にのこったデッキから新しい切り口が生まれているのでそれを紹介して結びにしたいと思います。
⑤青白ヨ―リオンコントロール
まさかの、というのもあれですが80枚青白コントロールが今大会の優勝。
同日程で開催されていたアリーナMCQでも、コントロールの名手熊谷 陸さんが同アーキタイプで突破していることから話題を呼んでいます。
間違いなくこの一週間のメタゲームでは勝ち組だったといえるでしょう。
カウンター多めの構成でルーカファイアーズに強く、《裏切りの工作員》に取られない《夢さらい》をフィニッシュに据えています。万一PWやぺス勝つをとられても、《厚かましい借り手》がこれをケア。カウンター偏重構成になるとネックになりがちな《サメ台風》への備えにもなっています。
これに加えてテフェリー&ナーセットお決まりのコンビでティムール再生にも強くでれます。いくらPWがささっていても、ルーカファイアーズ同様クロックの遅いデッキなのでティムール再生の得意なゲームレンジではあるのですが、カウンターが多いために不利になりがち。特に《ドビンの拒否権》は《神秘の論争》でも撃ち返せず非常に刺さっているキラーカード。
先に述べたように《サメ台風》による切り返しも借り手による受けがあります。
(余談ですが先日の決勝ラウンド、これを意識した攻防が非常に面白かったです)
アグロデッキに対してはメインでのガードがやや低い分、サイドが多めに割かれています。総合的には赤単などとも五分程度の相性でしょうか。
むしとこのデッキが苦手としているのはどちらかというとマナ加速のあるデッキです。前環境のバントランプなんかが筆頭例で、このデッキの流行に伴いバントヨーリオンなど緑系ランプの復権もあるやもですね。
⑥ジャンド要塞
最後にご紹介するのは日本を代表する配信者、市川ユウキ氏の駆るジャンドサクリファイス。
相棒なしの新たなサクリファイスデッキのバリエーションがTOP4に食い込んで話題を呼んでいます。
《パンくずの道標》・《魔女のかまど》・《大釜の使い魔》と基本的にはTHB環境から変わらないジャンドいつもの実家メンツですが、こいつらでロングゲームを仕掛けた先のゴールに据えているのがCR城塞・・・もとい《ボーラスの城塞》です。
パンくずに加え、《悲哀の徘徊者》も加えてトップをリフレッシュする手段が多いほかデッキのほとんどが低コストなカードによって構成されているので連鎖が決まりやすく、一度ハマれば物凄い勢いでアドバンテージを稼ぎ出します。
注目すべきは出たターンから連鎖がハマりだす可能性のある点で、返しのターンに対処されても盤面を手遅れなら関係ありません。
《裏切りの工作員》はもちろん《エルズペス、死に打ち勝つ》すら置いてけぼりにしうるポテンシャル、無論城塞のタップ能力10点ルーズで勝利することも連鎖次第では容易でしょう。
軽量なカードが中心故に打ち消しにも強く、優勝デッキの青白コンにもそこそこ有利に立ち回れるでしょう。今回の入賞もあって、青白に並んで流行の兆しが見えてきそうですね。
他方このデッキが苦手としているのは大型生物の処理。
確定除去を持たず、《初子さらい》でどかしていくのが基本なので特にCMC4以上のタフなクリーチャー擁するグルールやジェスカイファイアーズまごつきそうです。実際市川氏の配信内でも、TOP8に残ったグルール変容にあたっていたら厳しいマッチになっただろうという声がありましたね。
もっとも、そういった大型生物が工作員やぺス勝つの的になっている現状理にかなっている選択ですし流石のメタ読みといったところでしょうか。
そういったデッキが増えてくればまた重いところを《戦争の犠牲》に差し替えたりしてカスタマイズのきく部分だと思うので、やはりなんだかんだサクリファイスデッキ形を変えて環境に適応していくのだと思われます。
さて、本当に長々とした記事になってしまいましたが今回はここまで。
激動のスタンダードはまだまだ始まったばかり、今後の変化にも注目です。
質問などありましたらお気軽にどうぞ。
次回はオンライントーナメント、プレインズウォーカーチャンピオンシップでお会いしましょう。
張り切ってケルーガファイアーズの記事を書いたら割と好評だったので「うひょーwww」と調子に乗ってたんですけど、5月入って3日と経たずに最強のデッキことルーカファイアーズの登場・定着でケルーガはオワコン化、賞味期限短すぎて白目剥いてるジェスカイサカイです。1週間で変わるメタに対して、今時化石みたいなサイトでアナクロに文章打ち込んでるような俺はこのセカイのスピードについていけるのか。
さて、先日はアリーナMCQにレッドブルトーナメントと大型の大会が複数開催されオンラインで非常に盛り上がるスタンダードとなりました。
僕もご多分に漏れず、日曜日は配信にかじりついたりアーカイブ漁ったり海外の放送を必死に英語調べながら曖昧に把握したりと、アリーナを片手間にあれこれ追っかけをやってました。
特にレッドブルの決勝ラウンドは見応えのある試合ばかりで、僕のスタンダードへのモチベもギュインギュインのズドドドド。深夜に変に目が冴えてしまいこうやって筆を進めてしまっている次第。
今回はそんな激動するスタンダードの現行主要デッキについて、Tier上位デッキの今大会でのレシピ交えて解説しつつ、その他活躍したデッキについても少しばかり触れていく感じの記事です。
くだらない前置きが長くなっちまいましたが、以下本題です。本題も長いですが。んじゃれでぃごー。
【メタゲームブレイクダウン】
早速レッドブルにおけるメタゲームブレイクダウンから見ていきましょう。
今回は使用率上位4デッキについてピックアップします。
エントリー者は4661人となっていますが、実際に参加したのは2000人弱とのこと。それでも十分に数字としては参考にたりうる数字でしょう。
初日突破条件は6-1-1以上。突破者は128名。
引用元:https://mtgazone.com/red-bull-untapped-international-qualifier-1/
※()内は2日目におけるメタゲーム支配率を示す
・使用率1位:ルーカファイアーズ
1日目:464名⇛2日目:48名(37.5%)
・使用率2位:ボロスサイクリング
1日目:242名⇛2日目:17名(13.3%)
・使用率3位:ティムール再生
1日目:205名⇛2日目:16名(12.5%)
・使用率4位:赤単オボシュ
1日目:117名⇛2日目:14名(10.9%)
メタゲームを俯瞰して感じたのは以下2点。
それぞれについてデッキ解説の中で詳しく触れたいと思います。
・現在の「最強デッキ」は「ルーカファイアーズ」という共通認識が形成済み。使用者数トップに加え、2位以下の使用率にはルーカファイアーズに強いデッキが名を連ねていることからもこれは伺えるでしょう。また2日目進出デッキ全体で22種ほどの分類がされていますが、そのうち半分の11種がアグロ気質の強いデッキです。
・ルーカファイアーズ対策へのアプローチは、現状「アグロ攻勢」「シナジーデッキ」「パーミッション」の3つが有力のようです。要は《裏切りの工作員》に対抗しうるデッキということですね。
ただ今回の結果を見る限りでは、アグロによるアプローチは意識されすぎていた模様。アグロが意識されすぎていた分、シナジー・コントロール方面からのアプローチが成功したのが今回のTOP8のメンツに現れているように感じます。
【Tier上位デッキについて】
それでは各デッキについてリストも交えつつ見ていきましょう。
①ルーカファイアーズ
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:Tatsumaki
順位:準優勝
4:《アーデンベイル城/Castle Ardenvale》
2:《ヴァントレス城/Castle Vantress》
4:《寓話の小道/Fabled Passage》
4:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2:《島/Island》
2:《山/Mountain》
3:《平地/Plains》
4:《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
4:《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4:《蒸気孔/Steam Vents》
1:《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
2:《天啓の神殿/Temple of Epiphany》
36 lands
4:《裏切りの工作員/Agent of Treachery》
4 creatures
4:《銅纏いののけ者、ルーカ/Lukka, Coppercoat Outcast》
4:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
4:《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4:《空の粉砕/Shatter the Sky》
4:《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》
4:《創案の火/Fires of Invention》
4:《海の神のお告げ/Omen of the Sea》
4:《太陽の神のお告げ/Omen of the Sun》
4:《サメ台風/Shark Typhoon》
4:《メレティス誕生/The Birth of Meletis》
40 other spells
1:《空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomad》
2:《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
4:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
4:《ガラスの棺/Glass Casket》
4:《神秘の論争/Mystical Dispute》
15 sideboard cards
環境最有力、コントロール気質のコンボデッキ。トークン生成スペルを中心に時間を稼ぎ、《銅纏いののけ者、ルーカ》で壁にしていたトークンを《裏切りの工作員》へ変換、更に《空を放浪するもの、ヨ―リオン》のブリンクへ繋いで大幅なアドバンテージにつなげます。《サメ台風》はテフェリーに縛られないインスタントトークン生成でありつつ、サブのフィニッシャーも兼ねており無駄がありません。
ヨ―リオンデッキはバント・スゥルタイ等バリエーション豊富ですが、それらマナ加速のある緑系ヨ―リオンデッキに対し、このデッキの強みはルーカの存在により裏切りの工作員へのアクセス率が圧倒的に高い点。マナ加速がない分は《創案の火》でアクション数を稼いで補っています。
トークン生成スペルとして《太陽の神のお告げ》が採用されて以来、対アグロデッキへの安定感が増しています。《メレティス誕生》と合わせ時間を稼げるカードでありながら、ピン除去ではトークンが1体残るのが非常にいやらしい所。
元々工作員の効果が薄く、手が進みにくい序盤をついてくるアグロデッキを苦手にしてはいるのですが、いかんせんジェスカイカラーということで軽量重量問わずラスゴ・ピン除去の選択肢に恵まれており、特に先に上げたレシピでは《空の粉砕》がしっかりメインから4枚、加えてサイドから《ガラスの棺》・《轟音のクラリオン》が入ってくるなど対策が万全なことがわかります。
また身も蓋もないのですが、工作員によるコントロール奪取の効果が薄いデッキであってもとりあえず土地を奪いまくるという選択肢があるために蓋としての機能が果たされてしまうパターンもあり、このデッキのパワーの高さが伺いしれます。
メインにカウンターがない都合重いアクションをカウンターで弾かれると辛いのですが、テフェリーとアグロが多い環境柄カウンターを採用すること自体にリスクがあります。弱点はあれど突きにくいといいますか。
個人的には環境から重いデッキが減れば相対的に姿を減らしていくのかなと思っていましたが、この分だとまだまだ環境に居座りそうですね。
②ボロスサイクリング
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:katuo079595
順位:TOP16
6:《山》
8:《平地》
4:《聖なる鋳造所》
18 Lands
4:《ドラニスの癒し手》
4:《ドラニスの刺突者》
4:《繁栄の狐》
4:《雄々しい救出者》
16 Creatures
2:《願い与えの加護》
4:《血の欲求》
4:《記憶流出》
4:《霧帳の奇襲》
4:《驚くべき発育》
4:《天頂の閃光》
4:《踏み穴のクレーター》
26 other spells
2:《猛火の斉射》
2:《雷猛竜の襲撃》
2:《轟音のクラリオン》
2:《一心同体》
2:《希望の光》
1:《夢の巣のルールス》
2:《焦熱の竜火》
2:《魂標ランタン》
15 Sideboard
使用率第2位、面・点両面で軽量コストのプレッシャーをかけるアグロ戦略を前提に《天頂の閃光》による一撃必殺を狙う変則アグロ。
サイクリングによってキーカードを探しに行くことに長け、サイド後もサイドカードへのアクセス率が高いのが特徴。土地はわずか18枚ですが、「サイクリングを繰り返す≒スペルを捨て続ける」ことになるため、むしろマナフラッドに陥りやすくなるほどです。
黒い軽量除去が環境にあまりない関係上、特に1T目《繁栄の狐》からの攻勢に対し、低マナ域での回答は環境にそう多くはありません。(テフェリーくらい?)
これか《雄々しい救出者》による面展開でライフをある程度詰めておき、あとは《天頂の閃光》を引くまでサイクリングを繰り返すのが勝ちパターン。引くまでサイクリングすればするほどに火力が増していくのでよく噛み合っていると言えます。
他方、デッキの性質上序盤のタップインを許容できずショックランド4枚と基本土地だけで構成されているマナベースそのものはやや脆弱です、土地の枚数ではなく色の問題ですね。そのため2色デッキながら色事故のリスクをはらんでいます、ターンを重ねてサイクリングを続けることでいずれは解決可能ですがその場合クロックを置けずにプレッシャーが下がってしまいます。
また、一度クロックを対処されるとフィニッシュを《天頂の閃光》に依存している関係で墓地対策を苦手としています。《道標ランタン》が流行している原因の一つですね。
アグロ気質であり、かつフィニッシュブローがパーマネントでなくスペルであることから《裏切りの工作員》による被害が小さく、ルーカファイアーズキラーとして有名ですが今回はその分マークがきつくなっていた形でしょうか。使用率二番手ながら今回TOP8には残れませんでした。
③ティムール再生
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:mmanohito
順位:TOP4
2:《爆発域/Blast Zone》
4:《繁殖池/Breeding Pool》
3:《ヴァントレス城/Castle Vantress》
3:《寓話の小道/Fabled Passage》
2:《森/Forest》
2:《島/Island》
4:《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
1:《山/Mountain》
4:《蒸気孔/Steam Vents》
4:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
29 lands
2:《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
2 creatures
1:《霊気の疾風/Aether Gust》
4:《発展+発破/Expansion+Explosion》
4:《成長のらせん/Growth Spiral》
4:《神秘の論争/Mystical Dispute》
4:《選択/Opt》
3:《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》
1:《物語の終わり/Tale’s End》
4:《サメ台風/Shark Typhoon》
4:《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
29 other spells
1:《霊気の疾風/Aether Gust》
2:《薬術師の眼識/Chemister’s Insight》
1:《終局の始まり/Commence the Endgame》
1:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
4:《炎の一掃/Flame Sweep》
4:《否認/Negate》
1:《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》
1:《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
15 sideboard cards
もはや説明不要、《荒野の再生》をキーカードにしたインスタントスピード重視のビッグマナデッキ。RNAでの登場以降、なんだかんだ息のながいアーキタイプですね。
サイクリングと同じくフィニッシュブローが非パーマネントという点で《裏切りの工作員》の効きにくいデッキです。
再生を置くターンの猶予があれば一瞬でマウントとれてしまう関係上クロックの遅いデッキ全般に強く、特にメインにはカウンターを持たないルーカファイアーズにはそれなりに有利なデッキです。ルーカファイアーズ側もテフェリーやナーセット等クリティカルなカードを備えてはいるものの、上のレシピでもそうですが最近はメインから《神秘の論争》をガン積みして対抗している形。テフェリーに関しても、常在型能力に縛られない《サメ台風》の登場で処理できるタイミングは増えているので以前よりも致命的ではなくなったといえます。
弱点はサイドボードを見るとわかりやすいですが、やはりアグロ系です。
マナ加速、ドロー、荒野の再生、カウンターとスロットを割いていく手前どうしても除去のスロットは薄くなりがちです。正確に言えば干渉牌であるカウンターと除去が枠を食い合っていて、ヨ―リオン筆頭に重いデッキが流行している現状カウンターの優先度が高くなってしまう、というべきでしょうか?(もっとも上のレシピにおいては、まともなカウンターは神秘の論争くらいなんであれですが・・・)
壁となれる《サメ台風》、ゲインとマナ加速を兼ねる《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の登場で対アグロも多少マシになってはいるようで、《嵐の怒り》を採用するほどではなくなっているのかな?
重いデッキがメタ上位に居座っている限りは常に有力候補であり続けるでしょう。
④オボシュ赤単
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:trogdor3026
順位:TOP8
4:《エンバレス城/Castle Embereth》
18:《山/Mountain》
22 lands
4:《鍛冶で鍛えられしアナックス/Anax, Hardened in the Forge》
4:《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
4:《熱烈な勇者/Fervent Champion》
4:《不気味な修練者/Grim Initiate》
3:《灰のフェニックス/Phoenix of Ash》
4:《焦がし吐き/Scorch Spitter》
4:《ブリキ通りの身かわし/Tin Street Dodger》
27 creatures
4:《舞台照らし/Light Up the Stage》
3:《ショック/Shock》
4:《紋章旗/Heraldic Banner》
11 other spells
1:《獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer》
2:《反逆の行動/Act of Treason》
2:《猛火の斉射/Blazing Volley》
3:《炎の侍祭、チャンドラ/Chandra, Acolyte of Flame》
2:《不遜な歓楽者/Irreverent Revelers》
3:《レッドキャップの乱闘/Redcap Melee》
2:《無頼な扇動者、ティボルト/Tibalt, Rakish Instigator》
15 sideboard cards
通称奇数赤単。純粋な直線アグロデッキとしてはなんだかんだエルドレインから赤単も息が長い部類でしょうか。
基本骨子こそ今までの赤単とは大差ありませんが相棒の《獲物貫き、オボシュ》の縛りのために今までの赤単の代名詞的存在であった《エンバレスの宝剣》及び《朱地洞の族長、トーブラン》、更には《実験の狂乱》等も採用できません。が、それを補うだけのポテンシャルは十分に備えています。
イメージ的には「初手に確実にトーブランを持ってる赤単」といった体で、そう考えるとむしろ既存の赤単より安定感のあるデッキといえるかもしれませんね。その性質上、こちらも《裏切りの工作員》による被害は少なく勿論ルーカファイアーズとの相性は悪くありません。
特徴的なのは《紋章旗》の採用で、オボシュにつなげるためのマナ加速と横並びでの打点アップを1枚でこなしている点が優秀。
横並び戦略一辺倒なので、例によってラスゴが弱点ではあるのですが例によって赤単の革命的存在《鍛冶で鍛えられしアナックス》に加え、《不気味な修練者》《灰のフェニックス》等耐性のある生物の採用もあるため単純な解決はさせません。
それが功を奏したたため・・・とは言えないかもですがボロスサイクリングの項でも述べた通り横並びアグロが警戒されている中、こちらはTOP8に1デッキ残っています。サイクリングとは似たような立ち位置だったのだろうと思います。
以上、今大会の上位Tierデッキを簡単に紹介してみました。
冒頭でも少し述べましたが、今のスタンの特徴として「単純に重いデッキは《裏切りの工作員》の餌食」という壁が一つ立ちはだかっていて、そこに
①アグロ攻勢で無視する
②シナジー重視の構成でパーマネントを奪われた際の被害を抑えるorフィニッシャーにパーマネントを用いない
③工作員及び工作員にアクセスしうるカードをカウンターする
のいずれかの方向で解決を見ようとする動きがあるわけですね。ここまで長々と書き連ねましたけど、ほとんど言いたいことは↑の3つに集約したんでこれだけ覚えて帰ってもらえればぶっちゃけ残り全部蛇足です()
はい、なんにせよ今後もM20がローテ落ちするまで《裏切りの工作員》を意識した環境が続いていくことでしょう。いやぁ大味だな~この環境。
最後に、この大会でTOP8にのこったデッキから新しい切り口が生まれているのでそれを紹介して結びにしたいと思います。
⑤青白ヨ―リオンコントロール
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:Gob123
順位:優勝
9:《島/Island》
6:《平地/Plains》
4:《寓話の小道/Fabled Passage》
4:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4:《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
3:《アーデンベイル城/Castle Ardenvale》
2:《ヴァントレス城/Castle Vantress》
1:《廃墟の地/Field of Ruin》
33 lands
4:《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
2:《夢さらい/Dream Trawler》
6 creatures
3:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
4:《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4:《空の粉砕/Shatter the Sky》
4:《吸収/Absorb》
3:《薬術師の眼識/Chemister’s Insight》
2:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
4:《神秘の論争/Mystical Dispute》
2:《ガラスの棺/Glass Casket》
1:《払拭の光/Banishing Light》
3:《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》
4:《海の神のお告げ/Omen of the Sea》
4:《サメ台風/Shark Typhoon》
3:《メレティス誕生/The Birth of Meletis》
41 other spells
1:《空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomad》
3:《霊気の疾風/Aether Gust》
3:《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》
2:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
1:《ガラスの棺/Glass Casket》
3:《太陽の神のお告げ/Omen of the Sun》
2:《物語の終わり/Tale’s End》
15 sideboard cards
まさかの、というのもあれですが80枚青白コントロールが今大会の優勝。
同日程で開催されていたアリーナMCQでも、コントロールの名手熊谷 陸さんが同アーキタイプで突破していることから話題を呼んでいます。
間違いなくこの一週間のメタゲームでは勝ち組だったといえるでしょう。
カウンター多めの構成でルーカファイアーズに強く、《裏切りの工作員》に取られない《夢さらい》をフィニッシュに据えています。万一PWやぺス勝つをとられても、《厚かましい借り手》がこれをケア。カウンター偏重構成になるとネックになりがちな《サメ台風》への備えにもなっています。
これに加えてテフェリー&ナーセットお決まりのコンビでティムール再生にも強くでれます。いくらPWがささっていても、ルーカファイアーズ同様クロックの遅いデッキなのでティムール再生の得意なゲームレンジではあるのですが、カウンターが多いために不利になりがち。特に《ドビンの拒否権》は《神秘の論争》でも撃ち返せず非常に刺さっているキラーカード。
先に述べたように《サメ台風》による切り返しも借り手による受けがあります。
(余談ですが先日の決勝ラウンド、これを意識した攻防が非常に面白かったです)
アグロデッキに対してはメインでのガードがやや低い分、サイドが多めに割かれています。総合的には赤単などとも五分程度の相性でしょうか。
むしとこのデッキが苦手としているのはどちらかというとマナ加速のあるデッキです。前環境のバントランプなんかが筆頭例で、このデッキの流行に伴いバントヨーリオンなど緑系ランプの復権もあるやもですね。
⑥ジャンド要塞
大会名:Red Bull Untapped 2020 International Qualifier1
プレイヤー:Yuuki Ichikawa
順位:TOP4
4:《血の墓所/Blood Crypt》
1:《ロークスワイン城/Castle Locthwain》
4:《寓話の小道/Fabled Passage》
3:《森/Forest》
1:《山/Mountain》
4:《草むした墓/Overgrown Tomb》
4:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
3:《沼/Swamp》
24 lands
4:《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》
4:《金のガチョウ/Gilded Goose》
4:《波乱の悪魔/Mayhem Devil》
4:《忘れられた神々の僧侶/Priest of Forgotten Gods》
4:《悲哀の徘徊者/Woe Strider》
20 creatures
4:《初子さらい/Claim the Firstborn》
1:《移動経路/Migration Path》
3:《ボーラスの城塞/Bolas’s Citadel》
4:《魔女のかまど/Witch’s Oven》
4:《パンくずの道標/Trail of Crumbs》
16 other spells
2:《燃えがら蔦/Cindervines》
4:《強迫/Duress》
2:《エンバレスの盾割り/Embereth Shieldbreaker》
2:《虐殺少女/Massacre Girl》
3:《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》
2:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
15 sideboard cards
最後にご紹介するのは日本を代表する配信者、市川ユウキ氏の駆るジャンドサクリファイス。
相棒なしの新たなサクリファイスデッキのバリエーションがTOP4に食い込んで話題を呼んでいます。
《パンくずの道標》・《魔女のかまど》・《大釜の使い魔》と基本的にはTHB環境から変わらないジャンドいつもの実家メンツですが、こいつらでロングゲームを仕掛けた先のゴールに据えているのがCR城塞・・・もとい《ボーラスの城塞》です。
パンくずに加え、《悲哀の徘徊者》も加えてトップをリフレッシュする手段が多いほかデッキのほとんどが低コストなカードによって構成されているので連鎖が決まりやすく、一度ハマれば物凄い勢いでアドバンテージを稼ぎ出します。
注目すべきは出たターンから連鎖がハマりだす可能性のある点で、返しのターンに対処されても盤面を手遅れなら関係ありません。
《裏切りの工作員》はもちろん《エルズペス、死に打ち勝つ》すら置いてけぼりにしうるポテンシャル、無論城塞のタップ能力10点ルーズで勝利することも連鎖次第では容易でしょう。
軽量なカードが中心故に打ち消しにも強く、優勝デッキの青白コンにもそこそこ有利に立ち回れるでしょう。今回の入賞もあって、青白に並んで流行の兆しが見えてきそうですね。
他方このデッキが苦手としているのは大型生物の処理。
確定除去を持たず、《初子さらい》でどかしていくのが基本なので特にCMC4以上のタフなクリーチャー擁するグルールやジェスカイファイアーズまごつきそうです。実際市川氏の配信内でも、TOP8に残ったグルール変容にあたっていたら厳しいマッチになっただろうという声がありましたね。
もっとも、そういった大型生物が工作員やぺス勝つの的になっている現状理にかなっている選択ですし流石のメタ読みといったところでしょうか。
そういったデッキが増えてくればまた重いところを《戦争の犠牲》に差し替えたりしてカスタマイズのきく部分だと思うので、やはりなんだかんだサクリファイスデッキ形を変えて環境に適応していくのだと思われます。
さて、本当に長々とした記事になってしまいましたが今回はここまで。
激動のスタンダードはまだまだ始まったばかり、今後の変化にも注目です。
質問などありましたらお気軽にどうぞ。
次回はオンライントーナメント、プレインズウォーカーチャンピオンシップでお会いしましょう。
ケルーガファイアーズを使い倒せ
2020年4月27日 デッキ考察(スタンダード)早いものでイコリア発売から1週間、どこもかしこも相棒だらけとなったこのゲーム。MTG3.0と呼ばれるのもやむなしかなといったところ。
さて、今回は久々デッキ考察です。
元々ジェスカイファイアーズはELDリリース後期からここに至るまでずーっと回してるデッキですし、「ケルーガ・ファイアーズ」として現環境のトップに躍り出たこのタイミングで一度自分の思考をデトックスしておきたいなとおもっていたところに某御仁からのリクエストもござーまして今回記事を一筆しようと思い立った次第です。気が付いたら累計500マッチ以上ファイアーズ回してて草。
色々語るべきところはあるんですが、デッキの性質とか構築そのものについては世に山ほど上位互換的記事が出回っていることでしょうからイコリア発売以降の新しい部分を中心に語っていきます。
まずは直近で勝ってる中でも比較的オーソドックスなレシピを引っ張ってくるとこからいきましょうかね。
Standard Super Qualifier - #12138027
プレイヤー:_goblinlackey
成績:1st Place
開催日:2020/04/22
メインボード(60)
土地(29)
2《ヴァントレス城》
3《寓話の小道》
4《神聖なる泉》
2《島》
2《山》
1《平地》
4《ラウグリンのトライオーム》
3《聖なる鋳造所》
4《サヴァイのトライオーム》
4《蒸気孔》
クリーチャー(15)
4《砕骨の巨人》
4《炎の騎兵》
3《帰還した王、ケンリス》
4《予見のスフィンクス》
呪文(16)
2《古き道のナーセット》
4《時を解す者、テフェリー》
4《轟音のクラリオン》
2《エルズペス、死に打ち勝つ》
4《創案の火》
サイドボード(15)
2《エルズペス、死に打ち勝つ》
1《炎の一掃》
1《巨智、ケルーガ》(相棒指定)
4《軍勢の戦親分》
4《神秘の論争》
2《覆いを割く者、ナーセット》
1《嵐の怒り》
赤文字はイコリアからの新規ポイント。
以下別個に項目を設けます。
変化①:マナベースについて
マナベースについての変化は地味ながら大きな変更点。イコリアから新しくなったのは以下2点、それぞれについて少し説明しましょう。
Ⅰ.土地29~30枚がデフォルトに
《巨智、ケルーガ》が5マナ圏に確実に控えることになった都合、ファイアーズは今までと違い「土地」「《創案の火》」「踏み倒すスペル」のうち少なくとも最後者については別に引かなくても、ないし引きに行かなくてもよくなりました。ということでファイアーズというデッキが最も回避すべきはマナスクリューだ!とこれを回避する方向に構築が変化。今やファイアーズの土地枚数は29~30がデフォルトで、ついに30ランドの時代がやってきた次第。マジでMTG3.0。
Ⅱ.黒マナの採用
土地の枚数が増えたことで、土地のスロットそのものに余裕ができたことから、《沼》もしくは《サヴァイのトライオーム》を採用し黒マナ源を確保するのがトレンド。黒マナは《帰還した王、ケンリス》のリアニメイト能力起動に用います。
沼は《寓話の小道》から引っ張ってこれる分素引きした際邪魔になり、トライオームはタップインな関係で占術ランドの枠を食って採用する形になります。一長一短ですが、多数派はトライオーム採用型のようですね。
なお、ケンリスの能力で相手の墓地のクリーチャー選ぶと相手の場にリアニするんでお気をつけあそばせ?
変化②:《風の騎兵》、クビ
元々速攻がなく、青白コンの流行以来青系の低速デッキ御用達《覆いを割くもの、ナーセット》にいわされやすい点でもって、THB環境以降ファイアーズの生物の中では優先度が低くなりつつあった青騎兵君。
アドバンテージ的にも色拘束的にも優れておりサイズもほぼ互角、そのくせ初手に確実に存在するケルーガの登場がとどめの一撃となりあえなく解雇となりました。南無。
《エルズペス、死に打ち勝つ》や黒マナの採用に伴い、青騎兵のスロットは追加のケンリスに割かれています、デフォルトで3枚が主流。火を置いた状態では最も強いクリーチャーですし、リアニメイト能力で自身に疑似的に除去耐性を付けられる(除去に対応して、墓地の二枚目のケンリスへリアニメイト能力を起動する)のである程度の重ね引きにも目を瞑れるでしょう。《炎の騎兵》でも捨てられますし。
クリーチャースロットについても軽く個別解説しておきますか。
【必須枠】
・《砕骨の巨人》・・・ケルーガの縛りをすり抜ける数少ない2マナの行動。赤単やラクドスに強く、コントロールデッキ相手でも頼もしいクロック要員となり腐りにくい有能な巨人。確定で4枚、ランプやコントロールに対しては後述の《軍勢の戦親分》と挿げ替えましょう。
・《予見のスフィンクス》・・・RNAが産んだ驚異のかみ合い生物。火を探してそのまま4ターン目の行動になる上にクラリオンとのセット運用もこなす優秀なフライヤー。採用する場合は確定4枚。神秘の論争に引っ掛かりやすいのが玉に瑕。
・《炎の騎兵》・・・ドブンルートを支える屋台骨。チャンプブロックには弱いがその分打点効率がものすごい。ハンドにたまった土地をちぎり捨てながら自身のPIG火力も上げて一斉攻撃を仕掛ける様は圧巻、土地の増量でますます必須の存在になったといえるでしょう。確定4枚。
・《帰還した王、ケンリス》・・・火がでてれば最強の生物、でてない場合は大体6/5/5速攻。先に述べたようにリアニメイト能力が使いやすくなっています。
赤騎兵とは逆にトランプル付与によるチャンプブロック拒否が強力、加えてゲイン能力の存在からアグロ殺しの性能が高いシカキング。《轟音のクラリオン》と合わせ、ラクドスサクリファイス凋落の元凶といえるでしょう。3枚がデフォルト。
【選択枠】
・《厚かましい借り手》・・・生物スロットはほぼ上記4種で固定されているのだが、採用例のあるカード。砕骨の巨人と同じく、2マナの行動となりうるがいかんせんバウンスなので優先度は下がります。あちらと比べてコントロールなど低速デッキに強いです。
元々、部族がならず者ということあってTHB環境ではサイドボード後の《義賊》プランとのシナジー込みで採用されていた部分が強いため個人的には採用優先度は低め。
変化③:《古き道のナーセット》
ジェスカイファイアーズの新たな仲間、ジェスカイキック姉貴。+の(ドラゴニック)マナ加速こそデッキの性質上十全に活かせるわけではありませんが、なんといっても-能力が強力。カードを引き込みつつ、更に重ね引きしてしまった創案の火やケンリスを除去へ変換できるのは非常に優秀で、いままで触りにくかったPWにもそこそこ対抗できるようになりました。(6マナのカード入ってないのでニッサは落とせないことが多い、あいつ硬すぎる)
既に固定パーツとして2枚席を確保していますし、《見事な根本原理》まで採用するタイプもあるのでそちらへのアクセスを高めるカードとしても期待できるでしょう。
一応スペルのスロットについてもちょこちょこと。
【確定枠】
・《創案の火》・・・4枚。説明不要。
・《時を解す者、テフェリー》・・・苦手なカウンター系スペルへのアンチカードにして、ゲーム序盤から盤面に触りつつカードも引ける説明不要の超絶優秀ハゲ。アグロもミッドもコントロールもこれ一本、メインもサイド後も隅々までケアしてくれます。
イコリア環境ではさらにケルーガを使いまわしつつ、自身も3マナのパーマネントとしてドロー枚数を底上げするという邪悪な動きをするようになりました。どんだけ強いんだこのカード。(禁止になればよかったのに)確定4枚です。サイドアウトもほとんどしません。
・《古き道のナーセット》・・・先程述べた通り、ほぼほぼ-能力のためだけに入っています。「カードを引きつつ盤面に触る」がとにかく大事。1~2枚ほしいところ。
・《轟音のクラリオン》・・・すべてのアグロを殺すただ一つのラスゴ。序盤の一方的なアグロ攻勢を否定し、後引でも盤面一掃しつつ大型生物にライフリンクをもたせてライフレースを強引に逆転する対アグロにおけるキーカード。ケンリスのトランプル付与による突破力を高めたり、赤騎兵のPIG火力にも絆魂をつけたりと小技も多数。ラクドスサクリファイス・赤単などにとってはとにかく悪夢そのもので、それらのデッキが環境から数を減らす直接的な要因になっています。基本的には有利マッチを落とすことのないように4枚マスト。
もちろん対アグロ以外ではほぼ完全不要牌なので、サクリファイス系筆頭にしたアグロが減少傾向になれば採用枚数を見直す必要があるでしょう。
・《エルズペス、死に打ち勝つ》・・・すべてのミッドレンジを否定する万能追放除去。逆最古再誕どころの騒ぎではなかった白の英雄譚。通称ペス勝つ。
クラリオンとは逆に、ミッドレンジ以降のゲームレンジに対して非常に強い1枚。PWに触れるのがとにかく重要です。テフェリーで使いまわしたり、場に残ることからケルーガのパーマネントカウントに貢献したり、炎の騎兵をリアニして突然リーサル作ったり色々強力に噛みあいます。
特にミラーマッチではまともに創案の火に触れるカードがこれしかないので、テフェリー絡めてペス勝つ何回出せるかという勝負になりがち。まあミラーに限らずペス勝つ採用しているデッキ、要は青白含むミッドレンジ系同士ではペス勝つ
&テフェリーの枚数差が勝敗に大きく影響します。1~2枚のメイン採用に加えサイドに追加が用意されているというレシピも珍しくありません。実際サンプルに上げたレシピではメインサイドで合計4枚です。
アグロデッキが減ってきている現状、クラリオンを減量してこちらを増やすことも検討すべきでしょう。
【選択枠】
・《神秘の論争》・・・とりあえず青けりゃいれとけ、みたいな感覚でTHB環境でのランプデッキ流行を皮切に以後多くのデッキでメイン採用がみられるようになった青対策カウンター。
ケルーガファイアーズでもメインから採用される場合があります。本来ファイアーズの性質上カウンターとかみ合わせは良くないのですが、以前メインから《霊気の疾風》が入っていた枠にケルーガの縛りに反さないリアクションカード枠、という形で入っているイメージ。入ってるレシピでは1~2枚、サイドに追加の2~3枚が用意されていることが多いです。メインに入っていない場合は必ずサイドに4枚入っています。
色の流行具合はともあれ盤面に出た後でも触りうる霊気の疾風とは一概に比べることはできませんが、「腐れば炎の騎兵で捨てればいいや」があるのがファイアーズのいいところ。基本的には3T目まで、下手すると4T目までマグロで過ごすこともままあるこのデッキにとって、最速1T目から撃てるカウンターというのは便利なのは間違いありません。特に苦手なランプ・フラッシュ系へメインから対抗策をもてる、というのは重要。
逆に、アグロ系デッキへのリアクションスペルとしてはかなりの不要牌になります。この辺霊気の疾風と違って融通きかないところ。
変化④:サイドボード
最大の変化はもちろん、相棒指定の《巨智、ケルーガ》ですがそれに伴うサイドプランの変化には触れておくべきでしょう。
ファイアーズのサイドボードプランといえば、《厚かましい借り手》の項で少し触れたとおり《義賊》によるアグレッシブシフトが非常に有名でした。特に軽量除去をほとんど採用しない、あってもファイアーズ相手にはサイドアウトしがちな青緑X系のランプに対して有効なサイドプランですね。
これ以外にも、ランプに次いで苦手としているフラッシュ系・パーミッション系コントロールへの対抗策として《徴税人》もちょくちょくみられていたわけですが、これが義賊共々ケルーガの縛りによって採用できなくなっています。
厳密には採用できないわけではないんですが、採用すると相棒指定が無効になるためサイドボードを1枚損する形になります。一応相棒指定を無効にしてでも2マナ以下のスペルを強行採用するレシピも存在はしていますが、少数派ですね。
そういうわけで、現状ファイアーズのアグレッシブサイドボード要員は《軍勢の戦親分》に一任されています。ノンクリ気味のデッキに対してのクロックとしてはもちろん申し分ない性能ですしこれ一枚で勝つことも実際多々あるのですが、逆説的に言えばこれしかないことがわかっているので見え透いたサイドだということもできるでしょう。義賊と違ってペス勝つがあたってしまうのもややマイナスポイント。
サイドボードは結構好みが出るものなので、前2項のように個別にちょこちょこ説明いれるのは難しいですがまあ僕の把握している範囲で少しだけ。
【確定枠】
・《神秘の論争》・・・既に触れたとおり。ケルーガの縛りをすり抜けるフットワークの軽い優良カウンター。4枚マスト。
・《軍勢の戦親分》・・・既に触れたとおり。ゲームレンジを変えるために4枚マスト。たとえ本体が除去されても、トークンが数体残っていれば後から《炎の騎兵》のパンプでリーサルへの近道をつけてくれるのが優秀。
この時点でほぼ9枚のサイドボードが確定しているのがわかりやすいというか融通が利かないというか。
【選択枠】
メインボードと同じカードについては見たまんま増量なんで触れません。
・《炎の一掃》・・・追加のアグロ対策枠。大体の場合過剰サイドになりがちですが、インスタントであるのは意外と重要。具体的にはジェスカイサイクリングのインスタントタイミングでのトークン展開を咎めてブロッカーを排除したりとか。まあ割とピンポイント気味ですかね。アグロに絶対負けたくない人向け。
・《覆いを割くもの、ナーセット》・・・対青系ミッドレンジ枠。ランプやコントロールに対して常在型能力で牽制する、カンフーじゃない方のナーセット。ランプ系は《ハイドロイド混成体》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》にハンドアドバンテージを依存している面が強いので劇的に刺さります。維持さえできれば割と簡単に詰ませることが可能なのでそこにバリューを感じるならぜひ採用を。
他方、たっぷりの土地にクリーチャースペルも結構はいっているので自身のマイナス能力によるアドバンテージ獲得はサイド後のスペル増量を加味してもやや期待値薄め。空振りしても泣かない。
(非生物スペルいっぱい入れててもスカる?それもまたマジック)
ルールスサイクリングには効きそう見えてそこそこ軽量クロック出してくるのですぐに落ちちゃいます。サイドインする場合は能力を起動しないほうがいいでしょう。
・《嵐の怒り》/《時の一掃》/《空の粉砕》・・・ラスゴ枠。クラリオンでは倒せない屈強な生物を使ってくるようなミッドレンジに対して。嵐の怒りはPWにも当たるもののタフ4までが限度で自身のPWも巻き込む、時の一掃は自分の生物を保護できますが重い、空の粉砕は裏目少なく軽量ですがドローができたり相手にもさせたりとどれも一長一短。
クラリオンは効かないがラスゴがほしい、というマッチアップ自体僕には「グルールファイアーズ」ぐらいしか思いつかないのですがどうなんですかね実際。そこピンポイントになるのであればあんまり採用しなくても良さそうに感じています。
・《勾留代理人》・・・生きてるリング。トークンや置物を並べてくるルールスサイクリングや、ファイアーズミラーでも相手の創案の火や騎兵を追放できるのが便利な一枚。ジャイル―ダリアニに対しても、コンボ成立後に返しでまとめてふっとばすことができます。
ミラーはもちろんのこと、最近はあまり見なくなりましたがティムールアドベンチャーのような4枚採用が多いデッキに対してアドバンテージを稼げる可能性がそこそこあるので、その点に価値を見出す人はぜひ。クラリオンと噛み合わないが、炎の一掃とは噛み合う。《払拭の光》と違って生物なので、《炎の騎兵》によるパンプで打点貢献できる可能性があるのも○。除去が多いコントロールデッキ相手には入れてはいけません。
・《虚空の力戦》・・・墓地対枠。ケルーガの仕様上、《墓掘りの檻》が使えないのでこちらをとらざるを得ないというか。初手になくても黒マナは一応あるし、《創案の火》さえあれば色拘束は無視可能。0マナでだせる4マナのパーマネントということで、ケルーガのドロー枚数増加にも一役買います。
主にルールスサクリファイスや、《天頂の閃光》を無力化できることからジェスカイサイクリングに対しては有効足り得るサイドでしょう。
ちなみにジャイル―ダリアニに対しては無力です。納得いかん。
以上、こんな感じにイコリア版ファイアーズの特徴をまとめてみました。
もちろん一般ジェスカイプレイヤーである僕個人の考察ですんで、参考までに。
それでは最後に、ここんとこのTier上位どころとのマッチアップ相性について語って結びにしたいと思います。
【マッチアップ】
・対ヨ―リオンバントランプ・・・不利
メインは結構に不利です。ラスゴあり、ペス勝つあり、ハイドロイドありとアドバンテージでもサイズでも盤面でも勝負しにくく、こちらは序盤のマナ加速を咎めにくいのでアクション数でも上回られがち。特にニッサが致命的に重い。
速やかに火を置いてぶん回す以外では勝つのは難しいです。
サイド後は戦親分プランで迅速に殴り倒しましょう。ラスゴとかは都合よくカウンターする感じでお願いします。祈れ。
・対ルールスサイクリング・・・有利?
いかんせんサイクリング自体新しいデッキなんで、確証は持てませんが有利よりじゃないかなと思っています。
システムクリーチャーやトークンによる横並びをクラリオンやケンリスで否定できるのはサクリファイスデッキ相手と変わりませんし、メインにはカウンターもないので創案の火への干渉手段を持ちません。
ただチャンプブロックで時間稼がれたり、ショックイン連打や軽量クロックに対処できないでいると《天頂の閃光》圏内まで削られて負けるので土地の置き方に気を使ったり、打点よりも回復を優先したりする判断が重要になります。
・対ティムール再生・・・有利
パーミめいた動きをしてくるデッキなので不利に感じるかもですが、ラスゴがない他こちらのマスカンの量が明らかに多いので、個人的にはまあまあ有利なのではないかと思っています。高速で《荒野の再生》を貼られても諦めずにマスカン連打してみましょう。祈れ。
サイド後は戦親分と神秘の論争で都合よく殴り勝ちましょう。
《夜群れの伏兵》で親分が討ち取られないように、戦闘前に何かしらスペルを唱えてカウンターを使わせるようにプレイするとライフを詰めやすいですよ。
こんなとこでしょうか?
なんかご意見ご要望等あればTwitterなりコメ欄なり配信チャットなりでお気軽にお声がけいただければと思います。
また次回。
自粛の嵐吹き荒れる中、皆様自宅待機をいかように暇つぶししておられるでしょうか。
イコリア発売からまだ10日とたっておりません・・・というか未だ紙での発売がきていない地域の方が大多数なわけですが、既に相棒という新メカニズムが各フォーマットのオンライン世界で暴れ暴れのゲットオン。ここんとこの新エキスパンションは何かと一悶着起こさないと気がすまない感じ。
下環境の所感に目を移せば、1キル・ワンショット・理不尽コンボが炸裂した瞬間のスクショお気持ちふざけんなの乱舞を諸々目撃できるわけで、実際やべーなとは思いますが。
個人的にはもちっとカードパワーのデフレをしてもらっても構わんけどなあ
と感じつつも、強いカード作るなり、コラボして話題性を引っ張ってくるなりしないとみんなカードを買ってくれないのもまた事実。
まあMTGに調教された者達は激動の環境初期を楽しむというのも(クソみてーな)醍醐味の一つだとわかっていてやめられない止まらないってやつですんで。
ここんとこのMTGは環境変化があらゆるフォーマットで著しいのでゆったり既存のデッキを回して楽しみたい人には優しくないゲームになっとんなぁと思いながら、今日も僕はアリーナからランクマッチの門を叩いては連敗する。
長々お気持ちポエム書き綴りましたが特に今回の記事の内容とは関係ありません。いや、なんか皆家に閉じこもってるせいなのかはしらんけど誰一人新環境をヒャッハーしてない気がして悲しいな~とか思ってポジってみました。マジックはいつでもハッピーだろ、いいかげんにしろ!
んで、今回はここ4日間アリーナぼちぼち回しててよく当たるな~と感じる新環境のデッキについてつらつら所感を語ります。回してたり回してなかったりするので基本は適当、客観性はない。アーキタイプ名も適当。んじゃいってみよ。
○ルールス・サクリファイス
現状のトップメタ二大巨頭が一角。
前環境のトップメタを張ったラクドス・サクリファイスに白黒の混成クリーチャー《夢の巣のルールス》を相棒指定したデッキ。
Lurrus of the Dream-Den / 夢の巣のルールス (1)(白/黒)(白/黒)
伝説のクリーチャー — 猫(Cat) ナイトメア(Nightmare)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに入っている各パーマネント・カードが、それぞれ点数で見たマナ・コストが2以下であること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、あなたは1回のみゲームの外部からこれを唱えてもよい。)
絆魂
あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地から点数で見たマナ・コストが2以下のパーマネント呪文を1つ唱えてもよい。
3/2
パーマネント呪文の搭載コストに制限がかけられているため、既存のサクリファイスと比べて1マナ域の採用が増え、必然アグロ気質がより高まっているのが大きな相違点。《死の飢えのタイタン、クロクサ》がCMC2であることが幸いし、墓地から毎ターンハンデスしたり割られたり打ち消されたりした《魔女のかまど》を戻したりと、このテのデッキにありがちな息切れを防止してくれる有能な猫。
加えて、墓地のクリーチャー釣り上げスペルとして《死住まいの呼び声》も採用されておりデッキは細くなったのにより粘り強く進化した形。性質上トロめのデッキにはめっぽう強く、環境を席巻していたはずのバントランプやスゥルタイランプ等はめっきり見なくなってしまった。
弱点としては、1マナ域の多投に伴いデッキ全体のカードパワーが下がっている点が挙げられる。特に既存のラクドスのキーカードであった《騒乱の悪魔》やドローエンジンの《真夜中の死神》を採用できなくなった点は如実な痛手。
わかりやすいところではクリーチャー個々の打点が低くなってしまい(クロックではない)飛び道具がない都合、PWを非常に落としにくくなってしまっている。
○ジャイル―ダ・リアニメイト
別名ガイガンリアニメイト。現在のトップメタ2大巨頭その2。
デッキに偶数コストでの構築制限を設ける《深海の破滅、ジャイル―ダ》を相棒に指定するバントカラーのコンボデッキ。
Gyruda, Doom of Depths / 深海の破滅、ジャイルーダ (4)(青/黒)(青/黒)
伝説のクリーチャー — デーモン(Demon) クラーケン(Kraken)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、点数で見たマナ・コストが偶数のカードのみが入っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、あなたは1回のみゲームの外部からこれを唱えてもよい。)
深海の破滅、ジャイルーダが戦場に出たとき、各プレイヤーはそれぞれ、自分のライブラリーの一番上からカードを4枚自分の墓地に置く。それらのカードの中から、点数で見たマナ・コストが偶数のクリーチャー・カード1枚をあなたのコントロール下で戦場に出す。
6/6
動きとしては非常に単純で、《成長のらせん》等各種マナ加速からジャイル―ダをキャストするのみ。ジャイル―ダの能力で、伝説性を無視できるクローンである《灯の分身》がめくれればジャイル―ダの能力が連鎖し次々にジャイル―ダが増殖していくという仕組み。流石に《灯の分身》だけでは確率が低すぎるので《深海住まいのタッサ》や《魅力的な王子》等のブリンク能力を持つ生物を併用してジャイル―ダのCIP回数を水増ししている。
相棒という必ず初手にありかつハンデスも効かないという特性をうまく利用したコンボであり、6マナ揃えば即コンボ開始という理不尽性からコンボ耐性の低い非青系ミッドレンジや速度のないランプデッキなどには非常に強く出られるのが特徴。
弱点はコンボデッキらしく墓地対策とカウンター。
前述したルールス・サクリファイス共々墓地利用デッキという点もあり、《墓掘りの檻》は定番のサイドボードとなりつつあるのは逆風。ディッチャはサイドに必須になりそう。ちなみに《虚空の力戦》は効かないらしい、納得いかん。
カウンターに関しては動きのトップが6マナで青黒混成クリーチャーという点が災いし、青対策の定番《神秘の論争》に非常にひっかかりやすい上、自身はジャイル―ダの偶数縛りのために《神秘の論争》で打ち返したり色があっているにも関わらず《時を解す者、テフェリー》でカウンター拒否することができず小回りが効かない。この点を改善するべく、生物への打ち消しを拒否する《運命を紡ぐ者》も定番サイドであり、メインに採用するレシピもあるとか。
○ケル―ガ・ファイアーズ
エルドレイン発祥の踏み倒しコンボデッキ、ジェスカイファイアーズに《巨智、ケル―ガ》を相棒指定したデッキ。
Keruga, the Macrosage / 巨智、ケルーガ (3)(緑/青)(緑/青)
伝説のクリーチャー — 恐竜(Dinosaur) カバ(Hippo)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、点数で見たマナ・コストが3以上のカードと土地カードのみが入っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、あなたは1回のみゲームの外部からこれを唱えてもよい。)
巨智、ケルーガが戦場に出たとき、あなたは、他の、あなたがコントロールしていて点数で見たマナ・コストが3以上のパーマネント1つにつきカードを1枚引く。
5/4
元々高マナ域のパーマネントカードを踏み倒し連打する爆発力がウリのファイアーズだが、そこに息切れを防ぎつつ登場することが確約されている5/5/4というのは有能の一言。構築制限ももとより2マナ以下のカードをほとんど採用しないファイアーズにとってはないも同然。
加えて、《砕骨の巨人》や《厚かましい借り手》はあくまでCMC3のカードであることから構築制限に引っかからないため、2マナのスペルをいれることができないわけでもなく最低限の序盤の動きは確保されているあたり詐欺臭いところ。
単純に安定性がより上がったファイアーズ、という見方ができるだけでなくケルーガの緑に着目してティムールカラーにしたり4C5Cと色を欲張ったりするアプローチもあるとか。今後の発展に期待。
他のデッキとの相性から言うと、《轟音のクラリオン》をガン積みしていてチャンプブロックにもそこそこ強い関係でルールスサクリファイスとの相性は悪くないものの、ガイガンリアニに対してはコンボ耐性皆無な割に自身のブン回りにはやや速度が欠けておりサイズでも横並びでも分が悪いので相性はよくないようで。
ケルーガの相棒指定の都合上、今までの定番サイドだった《義賊》《徴税人》のようなビートダウンプランへのシフトを敢行すると相棒指定が無効になりサイド枠を1枚浪費してしまう形になるのもマイナスポイント。
○ディミーアフラッシュ
イコリアにて青黒に「瞬速」のテーマを与えられたことにより続々新規カードが加入して成立した新進気鋭のクロックパーミ。
コスト軽減と打ち消し不可を付与する瞬速のロード的存在、《狡賢い夜眷者》や瞬速を唱えるだけでクロックかけつつカードも引ける《滑りかすれ》、変容能力に目が行きがちながら実は単体での性能も優れる《海駆けダコ》《哀歌コウモリ》等青黒らしからぬ骨太なクリ―チャー戦術が特徴。
フラッシュデッキとしては既に《夜群れの伏兵》を筆頭にするシミックフラッシュとその派生形がスタンダードでは活躍しているがそこに切り込みうるデッキパワーを持つ新たな選択肢。
あちらと比較するとマナ加速がないので2-4ジャンプやニッサの圧力に欠けるものの色の都合上《暴君の嘲笑》のような確定除去やハンデスの選択肢について優位点がある。
環境的に見てもジャイル―ダリアニに対してはなかなか強く出られ、青黒の面目躍如といったところか。
他方低マナ域連打かつクリーチャーサイズの関係でブロッカーをたてにくいためルールスサクリファイスや赤単を苦手とするのはシミックとあまり変わらない。サイドにはしこたま軽量除去を積む必要があるだろう。
とりあえず、イコリアの新カード搭載で自分がよく見るデッキはこんなとこ。
昨今のスタンダード環境はあっという間に攻略されるので、来週にはおおよそのメタが固まってTier上位として定着するデッキが出揃う形になるだろう。
激動のスタンダード、今後も楽しんでいきまっしょい。
ではまた次回。
イコリア:巨獣の棲処 プレビュー雑感
2020年4月14日 環境考察(スタンダード)「怪物にも上には上がいる/There’s Always a Bigger Monster」
「君だけの相棒と、戦え。」
新エキスパンション、「イコリア:巨獣の棲処」は日本では4月17日発売!
遅くなりました、いつもの販促にいつもの雑感です。
コロナ騒ぎで発売時期がなんとやら、店舗の負担がうんとやら、ゴジラとコラボでうんたらかんたら・・・とゴッタゴタの春エキスパンションですが皆様いかがおすごしでしょうか。僕は別にイラストにもコラボにもこだわり興味その他感情を動かされるサムシングがねーですもんで、そこまで盛り上がりも盛り下がりもなかったりねかったりいまそがり。
んじゃまあ以下雑感所感大局観、ざっくりさっくり適当に、レア・神話レア中心のスタン目線でいっきまーす。ちぇけらー。
・《奇妙な根本原理》
「10年以上完成を皆が待ちわびたサイクル」っつーことで皆が「レア土地だ!」と議論かわしてたのを尻目に選ばれたのは根本原理でした!というオチ。いやまあ待っていなかったかと言われると嘘になるような、ならんような。
今回の根本原理は楔(くさび)3色、トップバッターに紹介するのはアブザンカラー。
内容はいたってシンプル、同名カード被りなしでのパーマネントカード一斉リアニメイト。PWだろうが土地だろうが名前さえ被っていなければまとめて墓地からどーん。書いてることは言うまでもなく派手だが、使うデッキがあるのかは正直謎。《ティマレット、死者を呼び出す》《伝承収集者、タミヨウ》とか墓地肥やしのできるパーマネントってスタンでは実用範囲のものはあまり多くないので難しい。
ただまあ、《戦慄衆の復活》がまあまあ使われていたことを考えるとそこまでネタ寄りみたいな評価を下すのも早計な気がする、今後に期待。
・《発生の根本原理》
ティムールカラーの根本原理。
デッキトップ5枚の中から、パーマネントカードをすべて戦場に。残りは手札へ。《歓楽者ゼナゴス》の奥義ハイパー強化版。
最悪の場合7マナの5枚ドローだが、まあそんなアホな構築はしないので普通のデッキだと期待値的には「ランパン×2+パーマネント1~2枚」くらいになるだろう。必然パーマネントをたくさんいれてるデッキで真価を発揮するわけだが、この色だとマナ加速からのスーパーフレンズめいたことしか思いつかない。ティムールエレメンタルにこれ撃たれて《裏切りの工作員》と《深海住まいのタッサ》一度に揃えられて台パンする自信だけはあるが。このサイクル、いかんせん大味すぎてデッキを想像するのが難しい。
ちなみにサイクル中、これとスゥルタイの根本原理のみ解決に際し追放される。
回収系パーマネントから連鎖することを嫌ったのか?
それだとアブザンも同じな気もするが、あっちは墓地に送るひと手間がある故かね。
・《見事な根本原理》
お見事ォ!
ジェスカイの根本原理は「5点火力+5枚ドロー+5点ゲイン」。
初見でわかりやすく「コントロールデッキのゴールです」みたいな顔してるスペルだなーという印象。かの《残酷な根本原理》と比べると、除去したいパーマネントを狙い撃ちにできる点とドローの枚数で上回る点で優るが、黒ではないためにハンドを攻められない点で劣る。相手の反撃の芽を摘むことができないのは大きな差異だろう。
現代スタンダードに目を移せば、正味5点火力程度じゃ今どきのPWは落ちなかったり、7マナという重さに加え色対策にひっかかりやすい三色と見えてるだけでも現状から課題はあるがそれでも使ってみたくなる派手さを備えた一品。
ジェスカイの力見せてやんよ。
・《破滅の根本原理》
マルドゥの根本原理は相手の土地以外のパーマネントをすべて破壊。
ハイパー《疫病風》、あるいは追放が破壊になった《王神、ニコル・ボーラス》の奥義。
7マナ払って盤面吹っ飛ばすだけなら多分使われない。1マナ軽い《次元の浄化》でほぼ同じことができるので、よほど一方的リセットに価値を見いださなければそちらを使うだろう。土地までふっとばしてくれるんなら流石に使われただろうが、それだと7マナじゃ収まらないね。
《戦争の犠牲》の書式にしてくれていれば、《世界を揺るがす者、ニッサ》を土地ごと吹き飛ばせたのだが・・・まあだからなんだって感じだけど。
・《出現の根本原理》
スゥルタイの根本原理。
ライブラリーから単色のカードを3枚選択し公開、相手がその中から1枚選ぶ。
選ばれたカードは追放され、残りの2枚をタダでキャストする。
ざーっくりいえば単色限定になった代わりに超絶強化された《直感》めいたもの。
使い方はすまん、わからん(丸投げ)
一応パイオニア以下の環境では既に撃つだけで勝利できる組み合わせが発見されているようだが実際どうなのだろうか。
ちなみにというか、例によって《時を解す者、テフェリー》がいると無力なスペルになります。あのハゲ早くローテ落ちしてくれませんかねホント。
・《サメ台風》
B級映画屈指の話題性を誇るシャークネードがまさかのカード化。
イコリアではサメは飛ぶものらしい。
6マナのエンチャントで、非生物スペルをキャストするたびにそのスペルのCMCに等しい飛行サメトークンを生成するシステムエンチャント。
加えて「(X)(1)(青)」でのサイクリングを持ち、サイクリング時にXの値に等しいサメトークンを生成することも可能。
能力自体は《機械医学的召喚》に《正義の命令》のサイクリング誘発をくっつけたような塩梅で、コントロールデッキのフィニッシャーとしての適性に優れる1枚。
トークン生成サイクリングに着目すると、カードを引きつつサイズ可変の飛行クロックを用意できる点は優秀。ただマナレシオ自体はそこまででもなく、大型サイズのクロックを作りに行くころにはこれを素貼りできるだろう。正義の命令と比較しても横広がりではないので対処されやすい。
ただ、これを素貼りしても別途スペルを用意してあげる必要があるうえ返しで《エルズペス、死に打ち勝つ》なりテフェリーにバウンス食らうなりすると悲しくなる性能。どっちの用途にしても帯に短し云々。
コントロールデッキのミラー用サイド要員という狭い用途に限っても、《終局のはじまり》というライバルがいるのでそこに切り込んでいけるか注目。
・《さまよう怪物、イダーロ》/《逃れ得ぬ災厄、ゴジラ》
コラボレートにより、シン・ゴジラのイラストを与えられた赤の怪物イダーロ。
7/8/8速攻トランプルのスペックを持つファッティ、2マナでのサイクリングが可能。マナレシオはレジェンダリーなりにいいものを備えているといった感じ。
そして最大の特徴は、サイクリングする際に墓地へは行かずライブラリへ戻り、ゲーム中に4回以上これをサイクリングしている場合は直接戦場へ出てくるというもの。8/8速攻トランプルが事実上打ち消し不可のインスタントタイミング且つ2マナで登場するというのは流石に強烈だが、4回以上という条件は非常に厳しい。
素出しが現実的なラインまでマナが伸びるデッキで、且つインスタントタイミングでの行動を重視できるデッキでならサイクリング前提で4枚積むことも許容しうるだろうか。イゼットフラッシュを高マナ域に寄せて重くし、ひたすらゴジラが出るまでパーミする「カウンターゴジラ」なんぞは成立しうる・・・のか・・・?
あとこれは性能の話ではないのだが単純にサイクリングした回数を記録しておくのが非常に面倒。
このカードに限った話ではないが、イコリアではテーブルトップで実際に運用する際に問題が生じやすいカードが多数存在しているのでいよいよ紙の時代の終焉を思わせてしまい、紙派の俺としては悲しいものがある。
・《スナップダックスの神話》
単色のスペルながら、楔(くさび)三色のマナを支払って唱えることで能力が向上する「神話」スペルサイクル(神話レアではないのがややこしい)
白の神話は《大変動》系のパーマネント種類別のサクリファイス要求。
通常は《激変の機械巨人》と同じく残すパーマネントを相手に選ばせてしまうが、マルドゥカラーのマナを支払うことで残すパーマネントをこちらが選べるようになり、1マナ軽い《悲劇的な傲慢》に変貌する。
悲劇的な傲慢自体はそこそこ使われたカードなので個人的には期待できる1枚だと踏んでいるがいかんせんマルドゥカラーは色が弱いというイメージが拭えない。何かしら居場所が見つかるといいのだが。
・《イルーナの神話》
青の神話は自軍パーマネントのコピートークン生成。
そのままだとキッカーのない《複製の儀式》程度だが、ティムールカラーのマナで支払うことにより生成したコピートークンと相手生物で格闘することができるようになる。
地味にパーマネントをコピーできるスペルは珍しい、PWには伝説性があるので無意味だがエンチャントやファクト、果ては土地もコピー可能。
実際のとこ、構築に限って言えばいまひとつパンチに欠ける1枚。
そもそもコピー生成はあまり強いスペルではないが、そこに向上させてついてくるのが《捕食》ではなんとも。せめてインスタントで唱えられればよかったのだが。
何より、せっかくパーマネントならなんでもコピーできるという特徴を、格闘させるというボーナスが殺してしまっているのが大きなマイナスポイント。
もうちょっとなんとかならんかったか。
・《ネスロイの神話》
黒の神話はパーマネント破壊。
黒マナだけでは生物しか破壊できないが、アブザンカラーのマナを支払うことで範囲が《大渦の脈動》相当まで広がり万能除去へと変貌する。しっかりとインスタントであり、向上なしでも色拘束の緩い《殺害》相当の性能をもっているため十分実用圏内。デメリットもなくなんでも破壊できるのは流石に強い、アブザンカラーのデッキならまず採用したい除去になるのでは。
・《ヴァドロックの神話》
赤の神話は生物・PWへの5点割振火力。
ジェスカイカラーのマナを支払うことで、ダメージを与えられたパーマネントは次ターンまで攻撃・ブロック・起動型能力が使用不可になる。
お察し。リミテでどうぞ。
・《ブロコスの神話》
緑の神話は墓地のパーマネント2枚の回収。2倍《自然のらせん》。
スゥルタイカラーのマナを支払うことで、《納墓》もついてくるぞ!
回収はパーマネントに限られているが、ライブラリから落とすカードタイプには制限がないんだ!
はい。まあ基本スタンで盤面触らない重めのスペルはよっぽど強くないと使われないので難しいじゃないんですかね。
まあでもウーロとかを墓地に置きながら墓地のPW回収とかは結構強そうなんでスゥルタイランプで息切れ防止にピン刺しとかそういうことはできるんじゃないですか。そんな感じ。ハイ次。
・《怪物の代言者、ビビアン》
登場したのは昨年の基本セットながら、既に6枚目になる地味な優遇枠ビビアンさん。
今回は5マナで登場、初期忠誠度は3と控えめ。
WAR以来続く悪しき慣習、常在型能力持ちのPW。内容は《ガラクの大群》と同じくライブラリートップのクリーチャーカードをプレイできるというもの。生物限定の《未来予知》だが、そこは現代のPWということでトップを公開する必要はなくコントローラーがいつでも見れる方式。
単体でアドバンテージ源になれる以上、強力な能力ではあるだろう。
+1能力は3/3のトークン生成。緑らしくサイズに優れるうえ、トランプル・警戒・到達の中から一つを選べる嬉しいおまけつき。基本的に警戒を選ぶことになるだろうが、緑のミッドレンジは大抵の場合対空性能が低いので到達が選択肢にあるのはありがたいところ。
-2は次にキャストする生物と同コスト以下の生物をライブラリーからリクルートする遅延誘発付与。コスト参照で一回ポッキリの《野生のつがい》のようなもの。単純に生物が倍加するに等しいわけで強い能力ではあるが、いかんせんこれをキャストしたターンに起動できることはほぼないだろうから返しのターンを生き残ってナンボ、という話になる。
常在型能力の性質と合わせ「決まれば爆アド!」なタイプのPWであり、生き残りやすさがバリューに直結することになるだろう。
・《古き道のナーセット》
ドヤ顔カンフーハイキック姉貴オッスオッス!
PWとしては3枚目となるナーセットはついにジェスカイカラーを冠することに。
(ジェスカイ道時代の記憶は歴史改変で失われたはずじゃ・・・?)
今回は4マナで初期忠誠度4。
+能力はジェスカイカラーいずれか一色のマナ生成、用途は非生物スペル限定。2点ゲインのおまけつき。この色でのマナ加速はスタンでは珍しい、出たターンに有効活用するには1マナのスペルが必須なのはやや気になるもののゲインつきなので完全に無駄にはなりにくい。マナ域的に見ると4-6ジャンプになるので強そうに見えるが、非生物で考えるといまのとこ《目覚めた猛火、チャンドラ》くらいしか思いつかないのはやや気がかりか。
継続的なゲイン装置としてみることもできるので、対アグロでの硬さも評価したいところ。
-2はルーター+αの変則除去。ワンドローから任意でディスカードし、捨てたカードのCMCに等しいダメージを対象の生物orPWへ与える。ディスカードが任意なのが中々素晴らしく、単純にドローとしても使える上に自身の重ね引きをおのずからケアしてくれるのは融通がきいている。
その代わり除去としての癖が強いのは否めないが、高CMCのカードを弾にすること自体は次のマナ域である《エルズペス、死に打ち勝つ》と相性がいいといえる。
-6は「非生物スペルを唱える度に《ショック》が誘発」する紋章付与。《反逆の先導者、チャンドラ》の奥義を考えると些か地味だがあちらが強すぎるだけであり、こちらも十分強力である。登場ターンには忠誠度が5であると考えれば奥義が非常に早い部類。
ナーセットから決めろ!根本原理!
みたいなくっそ渋いコントロール組みてえなあおい。
・《永遠の頂点、ブロコス》/《結晶怪獣、スペースゴジラ》
今回の目玉キーワード、「変容」を持つ禊(みそぎ)楔3色の頂点生物サイクル。
すべてゴジラシリーズのコラボイラストを所持しています。
変容は色々ルーリング的にややこい部分があるのですが、以下ざっくり特徴を述べておきます。わからん人はググれ。
あーめんどくせこのメカニズム。
んで、肝心のスペースゴジラ・・・もといブロコスはスゥルタイカラーの5/6/6トランプル。これだけだとただマナレシオがちょいといいだけのフレンチバニラですが、墓地から変容することができる能力を持っているのが最大のウリ。
変容には6マナ必要ですが、種さえ用意してやれば何度でも墓地からでてくる6/6トランプル+αは中々の脅威になりうるか。テフェリーとかペス勝つはやめろ。
・《願いの頂点、イルーナ》/《宇宙の帝王、キングギドラ》
キングギドラだー!!
ティムールカラーの頂点は5/6/6飛行トランプル、この《茨の騎兵》でも止まらないサイズは驚異的、素のボディはこいつが一番強いかも。
変容するたびに、ライブラリートップから土地以外のパーマネントが出るまでめくり続け最初に出たものを出すというアドバンテージ能力持ちで、5マナにして既にサイズ能力両面でマスト除去を要する生物。マナ加速から4T目とかに出てくるとあわあわしそう。テフェリーはマジでやめろ。
・《雷の頂点、ヴァドロック》/《翼竜怪獣、ラドン》
ジェスカイカラーの頂点は3/3/3飛行先制攻撃・・・あれなんかサイクルの中じゃ随分ちっちゃくね?
まあこのマナ域のフライヤーだと《厚かましい借り手》に相打ちをとられないというのは重要なのでそこは合格か。
変容するたびの能力は墓地のCMC3以下の非生物スペルをマナ・コストを支払うことなく唱えるというもの。本人の軽さのせいで墓地利用とは若干噛み合っていない印象を受けるが、WARが誇る強力な3マナPW群も対象にできるというのは中々のやり手感。例によってテフェリーがいると変容能力が無力化される・・・おいマジでこのハゲなんとかならんか、新しいメカニズム全部殺されてない?
幸いこいつの場合軽さと飛行も相まって忠誠度の減ったテフェリーを殴りやすいのでマシな部類だが・・・。
・《死の頂点、ネスロイ》/《植獣形態、ビオランテ》
アブザンの頂点は5/6/6接死絆魂。
ライフリンクはまあ申し分ないが、デスタッチは例によって黒タイタン感覚か。
トランプルほしかったな。
変容能力は変容するたびに墓地のクリーチャーのマナ・コストが合計10以下になるようにリアニメイト・・・って派手だなおい。
流石にその派手さがあるもんで、変容コストは7マナと重め。
釣れる幅がでかすぎて、何らかの墓地肥やしでも併用しないとコストが余るレベルになってしまう可能性すらある派手さ。こんだけ派手ならちょっと使ってみたくなるよね。
・《猟の頂点、スナップダックス》/《伝説怪獣、キングシーサー》
「伝説って?」「ああ!それって、キングシーサー?」
マルドゥの頂点は4/3/5二段攻撃、変容するたびにPWか生物への4点ドレイン火力を放つ。
・・・すいませんマルドゥカラーはデッキを想像できなさすぎてコメントできない。単純に前のめり気味に組んだデッキで採用されるんだろうけどこの色だと4マナ域はライバルが多すぎる上にその上で活躍具合がイマイチなイメージしかなくてなんとも。
今回はとりあえずこんなとこで。
いろいろ細かいとこ気になってるカードも多いんですけど、とりあえずアリーナで試してきながら考えていきたいと思うます。
ではまた次回・・・次はどこでお会いできるでしょうねえ。
はやいとこお店で紙をしばきたいぜ。
「君だけの相棒と、戦え。」
新エキスパンション、「イコリア:巨獣の棲処」は日本では4月17日発売!
遅くなりました、いつもの販促にいつもの雑感です。
コロナ騒ぎで発売時期がなんとやら、店舗の負担がうんとやら、ゴジラとコラボでうんたらかんたら・・・とゴッタゴタの春エキスパンションですが皆様いかがおすごしでしょうか。僕は別にイラストにもコラボにもこだわり興味その他感情を動かされるサムシングがねーですもんで、そこまで盛り上がりも盛り下がりもなかったりねかったりいまそがり。
んじゃまあ以下雑感所感大局観、ざっくりさっくり適当に、レア・神話レア中心のスタン目線でいっきまーす。ちぇけらー。
・《奇妙な根本原理》
「10年以上完成を皆が待ちわびたサイクル」っつーことで皆が「レア土地だ!」と議論かわしてたのを尻目に選ばれたのは根本原理でした!というオチ。いやまあ待っていなかったかと言われると嘘になるような、ならんような。
今回の根本原理は楔(くさび)3色、トップバッターに紹介するのはアブザンカラー。
内容はいたってシンプル、同名カード被りなしでのパーマネントカード一斉リアニメイト。PWだろうが土地だろうが名前さえ被っていなければまとめて墓地からどーん。書いてることは言うまでもなく派手だが、使うデッキがあるのかは正直謎。《ティマレット、死者を呼び出す》《伝承収集者、タミヨウ》とか墓地肥やしのできるパーマネントってスタンでは実用範囲のものはあまり多くないので難しい。
ただまあ、《戦慄衆の復活》がまあまあ使われていたことを考えるとそこまでネタ寄りみたいな評価を下すのも早計な気がする、今後に期待。
・《発生の根本原理》
ティムールカラーの根本原理。
デッキトップ5枚の中から、パーマネントカードをすべて戦場に。残りは手札へ。《歓楽者ゼナゴス》の奥義ハイパー強化版。
最悪の場合7マナの5枚ドローだが、まあそんなアホな構築はしないので普通のデッキだと期待値的には「ランパン×2+パーマネント1~2枚」くらいになるだろう。必然パーマネントをたくさんいれてるデッキで真価を発揮するわけだが、この色だとマナ加速からのスーパーフレンズめいたことしか思いつかない。ティムールエレメンタルにこれ撃たれて《裏切りの工作員》と《深海住まいのタッサ》一度に揃えられて台パンする自信だけはあるが。このサイクル、いかんせん大味すぎてデッキを想像するのが難しい。
ちなみにサイクル中、これとスゥルタイの根本原理のみ解決に際し追放される。
回収系パーマネントから連鎖することを嫌ったのか?
それだとアブザンも同じな気もするが、あっちは墓地に送るひと手間がある故かね。
・《見事な根本原理》
お見事ォ!
ジェスカイの根本原理は「5点火力+5枚ドロー+5点ゲイン」。
初見でわかりやすく「コントロールデッキのゴールです」みたいな顔してるスペルだなーという印象。かの《残酷な根本原理》と比べると、除去したいパーマネントを狙い撃ちにできる点とドローの枚数で上回る点で優るが、黒ではないためにハンドを攻められない点で劣る。相手の反撃の芽を摘むことができないのは大きな差異だろう。
現代スタンダードに目を移せば、正味5点火力程度じゃ今どきのPWは落ちなかったり、7マナという重さに加え色対策にひっかかりやすい三色と見えてるだけでも現状から課題はあるがそれでも使ってみたくなる派手さを備えた一品。
ジェスカイの力見せてやんよ。
・《破滅の根本原理》
マルドゥの根本原理は相手の土地以外のパーマネントをすべて破壊。
ハイパー《疫病風》、あるいは追放が破壊になった《王神、ニコル・ボーラス》の奥義。
7マナ払って盤面吹っ飛ばすだけなら多分使われない。1マナ軽い《次元の浄化》でほぼ同じことができるので、よほど一方的リセットに価値を見いださなければそちらを使うだろう。土地までふっとばしてくれるんなら流石に使われただろうが、それだと7マナじゃ収まらないね。
《戦争の犠牲》の書式にしてくれていれば、《世界を揺るがす者、ニッサ》を土地ごと吹き飛ばせたのだが・・・まあだからなんだって感じだけど。
・《出現の根本原理》
スゥルタイの根本原理。
ライブラリーから単色のカードを3枚選択し公開、相手がその中から1枚選ぶ。
選ばれたカードは追放され、残りの2枚をタダでキャストする。
ざーっくりいえば単色限定になった代わりに超絶強化された《直感》めいたもの。
使い方はすまん、わからん(丸投げ)
一応パイオニア以下の環境では既に撃つだけで勝利できる組み合わせが発見されているようだが実際どうなのだろうか。
ちなみにというか、例によって《時を解す者、テフェリー》がいると無力なスペルになります。あのハゲ早くローテ落ちしてくれませんかねホント。
・《サメ台風》
B級映画屈指の話題性を誇るシャークネードがまさかのカード化。
イコリアではサメは飛ぶものらしい。
6マナのエンチャントで、非生物スペルをキャストするたびにそのスペルのCMCに等しい飛行サメトークンを生成するシステムエンチャント。
加えて「(X)(1)(青)」でのサイクリングを持ち、サイクリング時にXの値に等しいサメトークンを生成することも可能。
能力自体は《機械医学的召喚》に《正義の命令》のサイクリング誘発をくっつけたような塩梅で、コントロールデッキのフィニッシャーとしての適性に優れる1枚。
トークン生成サイクリングに着目すると、カードを引きつつサイズ可変の飛行クロックを用意できる点は優秀。ただマナレシオ自体はそこまででもなく、大型サイズのクロックを作りに行くころにはこれを素貼りできるだろう。正義の命令と比較しても横広がりではないので対処されやすい。
ただ、これを素貼りしても別途スペルを用意してあげる必要があるうえ返しで《エルズペス、死に打ち勝つ》なりテフェリーにバウンス食らうなりすると悲しくなる性能。どっちの用途にしても帯に短し云々。
コントロールデッキのミラー用サイド要員という狭い用途に限っても、《終局のはじまり》というライバルがいるのでそこに切り込んでいけるか注目。
・《さまよう怪物、イダーロ》/《逃れ得ぬ災厄、ゴジラ》
コラボレートにより、シン・ゴジラのイラストを与えられた赤の怪物イダーロ。
7/8/8速攻トランプルのスペックを持つファッティ、2マナでのサイクリングが可能。マナレシオはレジェンダリーなりにいいものを備えているといった感じ。
そして最大の特徴は、サイクリングする際に墓地へは行かずライブラリへ戻り、ゲーム中に4回以上これをサイクリングしている場合は直接戦場へ出てくるというもの。8/8速攻トランプルが事実上打ち消し不可のインスタントタイミング且つ2マナで登場するというのは流石に強烈だが、4回以上という条件は非常に厳しい。
素出しが現実的なラインまでマナが伸びるデッキで、且つインスタントタイミングでの行動を重視できるデッキでならサイクリング前提で4枚積むことも許容しうるだろうか。イゼットフラッシュを高マナ域に寄せて重くし、ひたすらゴジラが出るまでパーミする「カウンターゴジラ」なんぞは成立しうる・・・のか・・・?
あとこれは性能の話ではないのだが単純にサイクリングした回数を記録しておくのが非常に面倒。
このカードに限った話ではないが、イコリアではテーブルトップで実際に運用する際に問題が生じやすいカードが多数存在しているのでいよいよ紙の時代の終焉を思わせてしまい、紙派の俺としては悲しいものがある。
・《スナップダックスの神話》
単色のスペルながら、楔(くさび)三色のマナを支払って唱えることで能力が向上する「神話」スペルサイクル(神話レアではないのがややこしい)
白の神話は《大変動》系のパーマネント種類別のサクリファイス要求。
通常は《激変の機械巨人》と同じく残すパーマネントを相手に選ばせてしまうが、マルドゥカラーのマナを支払うことで残すパーマネントをこちらが選べるようになり、1マナ軽い《悲劇的な傲慢》に変貌する。
悲劇的な傲慢自体はそこそこ使われたカードなので個人的には期待できる1枚だと踏んでいるがいかんせんマルドゥカラーは色が弱いというイメージが拭えない。何かしら居場所が見つかるといいのだが。
・《イルーナの神話》
青の神話は自軍パーマネントのコピートークン生成。
そのままだとキッカーのない《複製の儀式》程度だが、ティムールカラーのマナで支払うことにより生成したコピートークンと相手生物で格闘することができるようになる。
地味にパーマネントをコピーできるスペルは珍しい、PWには伝説性があるので無意味だがエンチャントやファクト、果ては土地もコピー可能。
実際のとこ、構築に限って言えばいまひとつパンチに欠ける1枚。
そもそもコピー生成はあまり強いスペルではないが、そこに向上させてついてくるのが《捕食》ではなんとも。せめてインスタントで唱えられればよかったのだが。
何より、せっかくパーマネントならなんでもコピーできるという特徴を、格闘させるというボーナスが殺してしまっているのが大きなマイナスポイント。
もうちょっとなんとかならんかったか。
・《ネスロイの神話》
黒の神話はパーマネント破壊。
黒マナだけでは生物しか破壊できないが、アブザンカラーのマナを支払うことで範囲が《大渦の脈動》相当まで広がり万能除去へと変貌する。しっかりとインスタントであり、向上なしでも色拘束の緩い《殺害》相当の性能をもっているため十分実用圏内。デメリットもなくなんでも破壊できるのは流石に強い、アブザンカラーのデッキならまず採用したい除去になるのでは。
・《ヴァドロックの神話》
赤の神話は生物・PWへの5点割振火力。
ジェスカイカラーのマナを支払うことで、ダメージを与えられたパーマネントは次ターンまで攻撃・ブロック・起動型能力が使用不可になる。
お察し。リミテでどうぞ。
・《ブロコスの神話》
緑の神話は墓地のパーマネント2枚の回収。2倍《自然のらせん》。
スゥルタイカラーのマナを支払うことで、《納墓》もついてくるぞ!
回収はパーマネントに限られているが、ライブラリから落とすカードタイプには制限がないんだ!
はい。まあ基本スタンで盤面触らない重めのスペルはよっぽど強くないと使われないので難しいじゃないんですかね。
まあでもウーロとかを墓地に置きながら墓地のPW回収とかは結構強そうなんでスゥルタイランプで息切れ防止にピン刺しとかそういうことはできるんじゃないですか。そんな感じ。ハイ次。
・《怪物の代言者、ビビアン》
登場したのは昨年の基本セットながら、既に6枚目になる地味な優遇枠ビビアンさん。
今回は5マナで登場、初期忠誠度は3と控えめ。
WAR以来続く悪しき慣習、常在型能力持ちのPW。内容は《ガラクの大群》と同じくライブラリートップのクリーチャーカードをプレイできるというもの。生物限定の《未来予知》だが、そこは現代のPWということでトップを公開する必要はなくコントローラーがいつでも見れる方式。
単体でアドバンテージ源になれる以上、強力な能力ではあるだろう。
+1能力は3/3のトークン生成。緑らしくサイズに優れるうえ、トランプル・警戒・到達の中から一つを選べる嬉しいおまけつき。基本的に警戒を選ぶことになるだろうが、緑のミッドレンジは大抵の場合対空性能が低いので到達が選択肢にあるのはありがたいところ。
-2は次にキャストする生物と同コスト以下の生物をライブラリーからリクルートする遅延誘発付与。コスト参照で一回ポッキリの《野生のつがい》のようなもの。単純に生物が倍加するに等しいわけで強い能力ではあるが、いかんせんこれをキャストしたターンに起動できることはほぼないだろうから返しのターンを生き残ってナンボ、という話になる。
常在型能力の性質と合わせ「決まれば爆アド!」なタイプのPWであり、生き残りやすさがバリューに直結することになるだろう。
・《古き道のナーセット》
ドヤ顔カンフーハイキック姉貴オッスオッス!
PWとしては3枚目となるナーセットはついにジェスカイカラーを冠することに。
今回は4マナで初期忠誠度4。
+能力はジェスカイカラーいずれか一色のマナ生成、用途は非生物スペル限定。2点ゲインのおまけつき。この色でのマナ加速はスタンでは珍しい、出たターンに有効活用するには1マナのスペルが必須なのはやや気になるもののゲインつきなので完全に無駄にはなりにくい。マナ域的に見ると4-6ジャンプになるので強そうに見えるが、非生物で考えるといまのとこ《目覚めた猛火、チャンドラ》くらいしか思いつかないのはやや気がかりか。
継続的なゲイン装置としてみることもできるので、対アグロでの硬さも評価したいところ。
-2はルーター+αの変則除去。ワンドローから任意でディスカードし、捨てたカードのCMCに等しいダメージを対象の生物orPWへ与える。ディスカードが任意なのが中々素晴らしく、単純にドローとしても使える上に自身の重ね引きをおのずからケアしてくれるのは融通がきいている。
その代わり除去としての癖が強いのは否めないが、高CMCのカードを弾にすること自体は次のマナ域である《エルズペス、死に打ち勝つ》と相性がいいといえる。
-6は「非生物スペルを唱える度に《ショック》が誘発」する紋章付与。《反逆の先導者、チャンドラ》の奥義を考えると些か地味だがあちらが強すぎるだけであり、こちらも十分強力である。登場ターンには忠誠度が5であると考えれば奥義が非常に早い部類。
ナーセットから決めろ!根本原理!
みたいなくっそ渋いコントロール組みてえなあおい。
・《永遠の頂点、ブロコス》/《結晶怪獣、スペースゴジラ》
今回の目玉キーワード、「変容」を持つ
すべてゴジラシリーズのコラボイラストを所持しています。
変容は色々ルーリング的にややこい部分があるのですが、以下ざっくり特徴を述べておきます。わからん人はググれ。
・自分がオーナーである「人間ではないクリーチャー」を対象に変容コストで唱えることができる。
・変容したクリーチャーは「合同パーマネント」になり、対象に取るときも戦場を離れるときも一緒になる。
・「合同パーマネント」の「カード名」と「P/T」は一番上のカードに依存する。一番上のカードをどれにするかは、変容する時に決めることができる。
・「合同パーマネント」は変容しているすべてのカードの能力のみを併せ持つ。下のクリーチャーのクリーチャータイプやP/Tは併せ持たない。
あーめんどくせこのメカニズム。
んで、肝心のスペースゴジラ・・・もといブロコスはスゥルタイカラーの5/6/6トランプル。これだけだとただマナレシオがちょいといいだけのフレンチバニラですが、墓地から変容することができる能力を持っているのが最大のウリ。
変容には6マナ必要ですが、種さえ用意してやれば何度でも墓地からでてくる6/6トランプル+αは中々の脅威になりうるか。テフェリーとかペス勝つはやめろ。
・《願いの頂点、イルーナ》/《宇宙の帝王、キングギドラ》
キングギドラだー!!
ティムールカラーの頂点は5/6/6飛行トランプル、この《茨の騎兵》でも止まらないサイズは驚異的、素のボディはこいつが一番強いかも。
変容するたびに、ライブラリートップから土地以外のパーマネントが出るまでめくり続け最初に出たものを出すというアドバンテージ能力持ちで、5マナにして既にサイズ能力両面でマスト除去を要する生物。マナ加速から4T目とかに出てくるとあわあわしそう。テフェリーはマジでやめろ。
・《雷の頂点、ヴァドロック》/《翼竜怪獣、ラドン》
ジェスカイカラーの頂点は3/3/3飛行先制攻撃・・・あれなんかサイクルの中じゃ随分ちっちゃくね?
まあこのマナ域のフライヤーだと《厚かましい借り手》に相打ちをとられないというのは重要なのでそこは合格か。
変容するたびの能力は墓地のCMC3以下の非生物スペルをマナ・コストを支払うことなく唱えるというもの。本人の軽さのせいで墓地利用とは若干噛み合っていない印象を受けるが、WARが誇る強力な3マナPW群も対象にできるというのは中々のやり手感。例によってテフェリーがいると変容能力が無力化される・・・おいマジでこのハゲなんとかならんか、新しいメカニズム全部殺されてない?
幸いこいつの場合軽さと飛行も相まって忠誠度の減ったテフェリーを殴りやすいのでマシな部類だが・・・。
・《死の頂点、ネスロイ》/《植獣形態、ビオランテ》
アブザンの頂点は5/6/6接死絆魂。
ライフリンクはまあ申し分ないが、デスタッチは例によって黒タイタン感覚か。
トランプルほしかったな。
変容能力は変容するたびに墓地のクリーチャーのマナ・コストが合計10以下になるようにリアニメイト・・・って派手だなおい。
流石にその派手さがあるもんで、変容コストは7マナと重め。
釣れる幅がでかすぎて、何らかの墓地肥やしでも併用しないとコストが余るレベルになってしまう可能性すらある派手さ。こんだけ派手ならちょっと使ってみたくなるよね。
・《猟の頂点、スナップダックス》/《伝説怪獣、キングシーサー》
「伝説って?」「ああ!それって、キングシーサー?」
マルドゥの頂点は4/3/5二段攻撃、変容するたびにPWか生物への4点ドレイン火力を放つ。
・・・すいませんマルドゥカラーはデッキを想像できなさすぎてコメントできない。単純に前のめり気味に組んだデッキで採用されるんだろうけどこの色だと4マナ域はライバルが多すぎる上にその上で活躍具合がイマイチなイメージしかなくてなんとも。
今回はとりあえずこんなとこで。
いろいろ細かいとこ気になってるカードも多いんですけど、とりあえずアリーナで試してきながら考えていきたいと思うます。
ではまた次回・・・次はどこでお会いできるでしょうねえ。
はやいとこお店で紙をしばきたいぜ。
3/22 大分レガシー@レアトマ別府店 参加レポ
2020年3月23日 大会レポートコロナの県内下クラスタ感染の報を受け、いつもの会場南部公民館が緊急シャットアウト。急遽別府店での開催となった大分レガシーに参加してきました。
大分なのに別府とはこれいかに。もっとも、レガシープレイヤー層には実はアクセスの都合別府の方がうれしかったりもするようだが。
そんな割とばったりよりの開催にも関わらず参加者は15名とそこそこに、県外からの参加もあるなどみんなレガシーに飢えておられる。
デッキは色々お試し中の5C人間、スイス5回戦+SE2回戦張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 BYE
スリーブボロボロだったんで、入れ替え作業にちょうどよかった。
R2 RUGデルバー(YMDさん) 〇-×-×
5色地形への依存デッキゆえ、不毛を使ってくるデッキもといデルバー系は総じて苦手だと感じている。
G1 YMDさんがダブマリ、不毛で土地縛って展開で上回り勝ち。
G2 除去たっぷり撃たれてタルモでごり押しで負け。
G3 土地4ながらも、《高名な弁護士、トミク》と《疫病を仕組むもの》でキープ。しかし無念のマナフラ、受けなど当然なくて負け。
R3 エルドラージポスト 〇-×-〇
サイズで上回るエルドラージデッキも総じて厳しい。
ポストは動き出しトロいしチャリスがそんなに刺さらないのでまだましだが。
G1 後手ながらチャリス置かれず、バイアルから展開。逐次不毛でマナ攻めてスピード勝負で勝ち。
G2 後手、《秋の騎士》で《厳かなモノリス》破壊、《翻弄する魔導士》で重量級エルドラージを封じながら殴るも《裏切り者の都》×2で半ば土地をちぎり捨てながらの《精霊龍、ウギン》で負け。
G3 先手、バイアルスタート。メイジでウギン指定から、順調にビートしていくものの途中で《帆凧の掠め盗り》でハンド覗けば《全ては塵》が2枚こんにちわして白目。とりあえず《厳かなモノリス》は秋の騎士で破壊、サリアでマナ縛ってあとは2マナランド引かないでくださいお願いしますが通じて勝ち。
R4 バント奇跡(ヤッカさん) 〇-×-×
相性自体は悪くないが、システムによる縛りをオーコが、打点方面をコアトルが否定してくるので一方的なゲームにはしにくい。
G1 後手。バイアルスタート、《終末》をケアしにくいハンドだったのでとりあえず一回撃たせるかくらいのちびちび展開で打点は抑えめ。《護衛募集員》でアド負けしないように後続をため込みつつ、オーコ+ジェイス⇒終末までは想定内。ひとまずオーコは落して手札に加えておいた《概念泥棒》でジェイスをけん制・・・と思ったらヤッカさんがそれを忘れててブレストして5アド獲得。
流石に勝ち。
G2 後手。マナクリスタートするも、3T目オーコ4T目終末でそんまま負け。
G3 先手。バイアルスタートから《聖域の僧院長》指定6、《翻弄する魔導士》指定ソープロ、《疫病を仕組む者》でコアトルもケアして盤面盤石。
ヤッカさん唸りながらのブレストの後オーコで僧院長を無力化、どう考えてもトップに終末積んでる。勿論ここまで想定内、オーコ出てきてから出そうと控えさせておいた《護衛募集員》で二枚目の僧院長サーチ。
ここでバイアル3を構えてエンドしてしまったのがドぬるプ。
終末の誘発にバイアルあわせたら、ヴェンディリオンがこんにちわしてド裏目。
流石にメインで出さなくてシャクられてんのはバイアルデッキ初心者。
盤面全部持ってかれて負け。擁護不可のカス。
こんなんだからマジック下手糞って怒られるんだよなあ。
R5 WU奇跡(ショウノさん) 〇-〇
気を取り直して。ショウノさんの奇跡は《相殺》筆頭にしたカウンター偏重構成なのでバントよりさらに相性がいい。
G1 後手、《魂の洞窟》⇒《ルーンの母》にソープロもらう立ち上がりから《教区の勇者》連打と《サリアの副官》による高打点ビート。《厚かましい借り手》の出来事に逐次妨害されるも、バウンスなので後続の打点がむしろ上がっていく。最後のお願い奇跡もなくて勝ち。
G2 後手、《不毛の大地》とバイアル×2のマナ基盤を強気のキープ。初手のバイアルは弾かれるが二枚目通り、さらに土地こそ引かないものの3枚目も登場。3枚目は流石に《呪文捕らえ》されたが1個のバイアルからでもシステムの展開がそこそこに強く打点刻みつつ不毛と併せて縛りかけていく。バイアル2による《サリアの副官》構えでプレッシャー立てつつ、どうにか色のついた土地を引き込んでヘイトベアの拘束をかけていく。こっちの初動展開鈍めだったのが幸いして《終末》されても後続がハンドにあったので勝ち。
予選は3-2ながらもオポトップで4位に滑り込み。
〇【SE】
SE1 URGデルバー(YMDさん) ×-×
R4のヌルプがなければ不利デッキを踏むこともなかったろうに、自業自得じゃな。
G1 後手、デルバースタートでこっち2マナストップを不毛にとがめられバイアルには《呪文貫き》、展開鈍いまま殴り殺され負け。
G2 先手、《ルーンの母》スタートから除去4連打ですべて除去された後にタルモ。不毛にマナ縛られてマナスクから抜け出せず負け。
【結果】
SE1没
1ミスがそのまま最終成績になった感じの大会。
マジック下手糞抜け出すために精進あるのみ。
また次回。
なんとなくひみつにレガシー神の感想を記載。別に悪口とかではないんだけどネガティブな内容もあるので。今更か?
通算11回目のOCC。今大会からじゅんさんの主催、もといJP体制へ移行。
皆勤賞なのでコロナに負けず、寒さに負けず参加してきました。
つっても状況が状況なので色々都合つかず参加者は過去最低の14名、やむなくスイス4回戦での開催。まあしゃーない。
デッキはいつもの青白コン…は流石に立場が悪くなりすぎたのを実感していたため、困ったときの実家頼みでジェスカイファイアーズ。エルドレインシーズンからこっち累計400マッチくらい回してると思う。
アリーナではランプ意識のサイドを組んでるけど、地元にはほとんどいないのでアグロとコントロール意識に組み替えておいた。
んじゃ張り切って行ってみよう。
【戦績】
・スタンダードラウンド
R1 シミックフラッシュ(ヒラノさん) ×-〇-〇
ゼンソンの兄貴、ではなく最近カプレで見かけるようになった若手の方のヒラノさん。フライデーなんぞでちょいちょい話す機会があるが、モチベがあるようで何より。
G1 先手こちら1マリ、お相手ダブマリ。《予見のスフィンクス》スタートで《時を解す者、テフェリー》積みつつの好発進、お相手のマナクリスタートの返しにテフェリー置いてあとはイージーゲーム!…のはずだったのだがそっから4マナ目を一向に引けずそのまま≪夜群れの伏兵≫にしばかれて負け。おいおい。
G2 先手お相手1マリ。怒りの必殺サイド、《徴税人》を2T目にほいっと投げつつスタート。適度にカウンターはいてもらいながら≪創案の火≫通してあとは騎兵なりスフィンクスなりでごりごりと。W伏兵で無理くりダメージレース仕掛けてくるものの≪轟音のクラリオン≫+空中クロックで拒否して勝ち。
G3 後手お相手1マリ。まあシミフラはマリガン基準厳しめかなとは思う。
なおこっちは徴税人+テフェリー、霊気の疾風創案の火に土地3枚とあきれ返るほどのベストハンドでにっこりキープ。ゲーム自体も割と順当の当で徴税人からがちがち固めつつ危なげなく勝ち。
R2 グリクシスサクリファイス(トトキさん) 〇-〇
ラクドスサクリファイスにラザーブ突っ込んでる楽しいアレ。
G1 後手。お相手ダブマリ。《予見のスフィンクス》とテフェリーで平凡キープ。お相手かまどスタートで、とりあえずクラリオン探すかぁ…くらいの気持ちでトップめくったら≪創案の火≫≪轟音のクラリオン≫≪風の騎兵≫と必要なもの全部上にあってうひょー。
当然全部トップに積んで、マナカーブ通りに展開してそんまま勝ち。
G2 後手。お相手2ランドストップしてる間に《砕骨の巨人》2体でがしがし殴って勝ち。あるぇ?
R3 ティムール再生(アナンさん) 〇-〇
4Rしかないんで、全勝者は別にやらなくてもいいんだけどガバレッジ書きたいらしいんでやりました。まあ勝っても負けても次IDできるぽいんで。
ガバレッジありますけど一応自分視点の話もちょろっとだけ。
G1 先手。《海の神のお告げ》、《創案の火》と《予見のスフィンクス》でキープ。できれば3T目のアクション、もといテフェリー探すも見つからずしゃーなく創案の火⇒スフィンクスのムーブから。アナンさんのデッキはカウンター薄いの知ってたので割と大味にぶっぱ気味でも通りやすい。バウンスでお茶濁されて二枚≪荒野の再生≫張られて流石に負けたかと思ったが≪発展+発破≫引かれてなかったのでセーフ。≪風の騎兵≫で引き込んだテフェリーが無事通り、対応に後手後手回っているアナンさんを尻目に、《ヴァントレス城》のスクライでトップからボコボコ湧いてくるテフェリーを連打して勝ち。
G2 後手。徴税人+《神秘の論争》+ファイアとサイドカードしっかり引けてたのでキープ。スクライランドタップインスタートからトップに《霊気の疾風》を置き、《夜群れの伏兵》にも再生にも受けを作っておくことを意識しつつ≪徴税人≫でクロックかけていく。流石に《創案の火》はカウンターされるが、除去されてもすぐにお代わり徴税人と相手へのプレッシャー緩めることなく展開。最後はテフェリー通して高い忠誠度維持しつつの素のケンリス王どーんで勝ち。
R4 ID
3-0-1で予選は1位通過。
昼飯で腹いっぱいになって、順位発表の間寝てた。
前日遅くまでCODとアリーナやってたからな。
【SE:ドラフトラウンド】
決勝はテーロスドラフト。
席順はこんな感じに。
先にそれぞれのデッキも載せておきます。
・ピック指針&経過
スイス1位だったということで、主催じゅんさんの希望もありフィーチャーピックとなりました。後日ピック譜があがりますので僕個人の考えだけ極力簡潔に。
先手が確定しているので、割と早いデッキを組みに行くのがいいのかなとかぼんやり思ってた程度でとりあえずレアに寄せようという基本に忠実なピックをしたかったのが事前の考え。
が、現実は非情なもんでロクなレアに恵まれない形になった。
1パック目のレアは《タッサの信託者》から、アンコにもめぼしいものはなくしぶしぶ≪最後の死≫からスタート。1-2もろくなものなし、無難に一番KPのある《大食のテュポーン》を取りひとまず色の指針を待つピックが続き、1-5あたりで卓の赤空いてますよサインをキャッチしてそちらに振り替える。黒いカードもちょいちょいつまみ、タッチカラーも検討する形をとった。
分かれ目になったのは1周目が終わりかけてるあたりで流れてきた≪明日の目撃者≫で、このサインをもって青に切り替えていれば恵まれたピックになっていた目算が高かった。ただ、1-2・1-3と緑のカードをピックしていたことと赤にいくこともほぼ確定していたので赤緑路線へ振ることしたのが1パック目のハイライト。
結果論、青の流れはこの後も2パック目も良好(一応この巡目上家二人は青だったのだが)だったのでこのドラフトの正解は青赤を選ぶことだったようだ。
組みあがった赤緑は低マナ域に強力なアンコが数枚あり、除去もそれなりにとれているのだが卓内4人が緑をメインカラーにしていた関係で大型生物を食い合い、5マナ域から上の高マナ圏にバニラを複数採用せざるをえず、レアも《パーフォロスの介入》のみとイマイチちぐはぐなデッキに。総じてデッキパワーは低め、後から振り返ると失敗よりのドラフトだった。
デッキはこんな感じに。まあ3-0は無理だから上振れてくれ~。
(URL:https://twitter.com/bluecolor_only/status/1239098953183801345)
SE1 青黒緑(塾長先生) 〇-〇
ハマダさんが流したもの含め、《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》《深海住まいのタッサ》と神話2枚含む計5枚ものレアを引っ提げてきたKPもりもりデッキ。塾長先生はまあ絶対3色やろなとは思っていた。
G1 順位上なので先手、《イリーシアの女像樹》⇒《大食のテュポーン》⇒《アナックスの勝利》とつなげてゴリゴリに。壁として《終わりなき巣網のアラスタ》、アナックスの勝利にも《ファリカの献杯》で対処と減速させられるが《イアロスの恩寵》をつけて無理くり突破。除去絡めて色々とデカブツは対処されるがあちらのフィニッシュを引き込まれる前にライフ詰めて《鍛冶の神のお告げ》本体で無理やり勝ち。レアには付き合わん。
G2 お相手《イリーシアの女像樹》スタートを《鍛冶の神のお告げ》で除去、《鍛冶で鍛えられしアナックス》に《ぬかるみの捕縛》される展開でスタート。
こっちはマナカーブ通りに《大食のテュポーン》から《スコフォスの迷宮守り》と大型連打、《戦茨の恩恵》⇒《ニクスの伝令》でトランプル付与から突破力を高め、塾長先生を後手後手に追い込む。レアをキャストされる前に押切もえで勝ち。上振れた。
SE2 黒緑(アナンさん) ×-〇-×
塾長先生のデッキと比べて自身の完成度を残念がっていたアナンさん。
もっとも、レアに《悪夢の番人》が控えており除去もそこそこにとれていると別に弱いわけではなかったのだが。
G1 マナクリ展開2-4ジャンプで押切ねらうが、やはり黒の確定除去が厳しく。《戦茨の恩恵》でサイズでも追いすがられて壁にやきもきしている間にリソース負け。
G2 アナンさんの展開鈍めで、こっちのデカブツを《モーギスの好意》つけた頭でっかちとしぶしぶ交換していく感じのゲーム進行。こっちはこっちでややマナフラ気味になるも、《大食のテュポーン》を脱出してさらに《ニクス生まれの巨人》でサイズ勝負、最後はサイドインした《傲慢の翼》で飛ばして勝ち。
G3 アナンさんマナスク寄りキープだったようだが、こっちの展開も早くはないところに土地引き込まれてここまで見てない《悪夢の番人》登場。流石に除去するすべなく4回殴られて負け。2ゲームの間に見てれば《垂直落下》をサイドインしたが・・・やむなし。
【結果】
SE2没(3位)
ドラフトが奮わず無念、次に生かします。
ではまた次回、大分レガシーでお会いしましょう。
皆勤賞なのでコロナに負けず、寒さに負けず参加してきました。
つっても状況が状況なので色々都合つかず参加者は過去最低の14名、やむなくスイス4回戦での開催。まあしゃーない。
デッキはいつもの青白コン…は流石に立場が悪くなりすぎたのを実感していたため、困ったときの実家頼みでジェスカイファイアーズ。エルドレインシーズンからこっち累計400マッチくらい回してると思う。
アリーナではランプ意識のサイドを組んでるけど、地元にはほとんどいないのでアグロとコントロール意識に組み替えておいた。
んじゃ張り切って行ってみよう。
【戦績】
・スタンダードラウンド
R1 シミックフラッシュ(ヒラノさん) ×-〇-〇
ゼンソンの兄貴、ではなく最近カプレで見かけるようになった若手の方のヒラノさん。フライデーなんぞでちょいちょい話す機会があるが、モチベがあるようで何より。
G1 先手こちら1マリ、お相手ダブマリ。《予見のスフィンクス》スタートで《時を解す者、テフェリー》積みつつの好発進、お相手のマナクリスタートの返しにテフェリー置いてあとはイージーゲーム!…のはずだったのだがそっから4マナ目を一向に引けずそのまま≪夜群れの伏兵≫にしばかれて負け。おいおい。
G2 先手お相手1マリ。怒りの必殺サイド、《徴税人》を2T目にほいっと投げつつスタート。適度にカウンターはいてもらいながら≪創案の火≫通してあとは騎兵なりスフィンクスなりでごりごりと。W伏兵で無理くりダメージレース仕掛けてくるものの≪轟音のクラリオン≫+空中クロックで拒否して勝ち。
G3 後手お相手1マリ。まあシミフラはマリガン基準厳しめかなとは思う。
なおこっちは徴税人+テフェリー、霊気の疾風創案の火に土地3枚とあきれ返るほどのベストハンドでにっこりキープ。ゲーム自体も割と順当の当で徴税人からがちがち固めつつ危なげなく勝ち。
R2 グリクシスサクリファイス(トトキさん) 〇-〇
ラクドスサクリファイスにラザーブ突っ込んでる楽しいアレ。
G1 後手。お相手ダブマリ。《予見のスフィンクス》とテフェリーで平凡キープ。お相手かまどスタートで、とりあえずクラリオン探すかぁ…くらいの気持ちでトップめくったら≪創案の火≫≪轟音のクラリオン≫≪風の騎兵≫と必要なもの全部上にあってうひょー。
当然全部トップに積んで、マナカーブ通りに展開してそんまま勝ち。
G2 後手。お相手2ランドストップしてる間に《砕骨の巨人》2体でがしがし殴って勝ち。あるぇ?
R3 ティムール再生(アナンさん) 〇-〇
4Rしかないんで、全勝者は別にやらなくてもいいんだけどガバレッジ書きたいらしいんでやりました。まあ勝っても負けても次IDできるぽいんで。
ガバレッジありますけど一応自分視点の話もちょろっとだけ。
G1 先手。《海の神のお告げ》、《創案の火》と《予見のスフィンクス》でキープ。できれば3T目のアクション、もといテフェリー探すも見つからずしゃーなく創案の火⇒スフィンクスのムーブから。アナンさんのデッキはカウンター薄いの知ってたので割と大味にぶっぱ気味でも通りやすい。バウンスでお茶濁されて二枚≪荒野の再生≫張られて流石に負けたかと思ったが≪発展+発破≫引かれてなかったのでセーフ。≪風の騎兵≫で引き込んだテフェリーが無事通り、対応に後手後手回っているアナンさんを尻目に、《ヴァントレス城》のスクライでトップからボコボコ湧いてくるテフェリーを連打して勝ち。
G2 後手。徴税人+《神秘の論争》+ファイアとサイドカードしっかり引けてたのでキープ。スクライランドタップインスタートからトップに《霊気の疾風》を置き、《夜群れの伏兵》にも再生にも受けを作っておくことを意識しつつ≪徴税人≫でクロックかけていく。流石に《創案の火》はカウンターされるが、除去されてもすぐにお代わり徴税人と相手へのプレッシャー緩めることなく展開。最後はテフェリー通して高い忠誠度維持しつつの素のケンリス王どーんで勝ち。
R4 ID
3-0-1で予選は1位通過。
昼飯で腹いっぱいになって、順位発表の間寝てた。
前日遅くまでCODとアリーナやってたからな。
【SE:ドラフトラウンド】
決勝はテーロスドラフト。
席順はこんな感じに。
先にそれぞれのデッキも載せておきます。
サカイ(赤緑)⇒トトキ(青単)⇒ヒタチ(青白)⇒トクマル(赤緑)⇒アナン(黒緑)⇒ヒラノ(青黒)⇒ハマダ(赤白t黒)⇒塾長(黒緑青)
※敬称略
・ピック指針&経過
スイス1位だったということで、主催じゅんさんの希望もありフィーチャーピックとなりました。後日ピック譜があがりますので僕個人の考えだけ極力簡潔に。
先手が確定しているので、割と早いデッキを組みに行くのがいいのかなとかぼんやり思ってた程度でとりあえずレアに寄せようという基本に忠実なピックをしたかったのが事前の考え。
が、現実は非情なもんでロクなレアに恵まれない形になった。
1パック目のレアは《タッサの信託者》から、アンコにもめぼしいものはなくしぶしぶ≪最後の死≫からスタート。1-2もろくなものなし、無難に一番KPのある《大食のテュポーン》を取りひとまず色の指針を待つピックが続き、1-5あたりで卓の赤空いてますよサインをキャッチしてそちらに振り替える。黒いカードもちょいちょいつまみ、タッチカラーも検討する形をとった。
分かれ目になったのは1周目が終わりかけてるあたりで流れてきた≪明日の目撃者≫で、このサインをもって青に切り替えていれば恵まれたピックになっていた目算が高かった。ただ、1-2・1-3と緑のカードをピックしていたことと赤にいくこともほぼ確定していたので赤緑路線へ振ることしたのが1パック目のハイライト。
結果論、青の流れはこの後も2パック目も良好(一応この巡目上家二人は青だったのだが)だったのでこのドラフトの正解は青赤を選ぶことだったようだ。
組みあがった赤緑は低マナ域に強力なアンコが数枚あり、除去もそれなりにとれているのだが卓内4人が緑をメインカラーにしていた関係で大型生物を食い合い、5マナ域から上の高マナ圏にバニラを複数採用せざるをえず、レアも《パーフォロスの介入》のみとイマイチちぐはぐなデッキに。総じてデッキパワーは低め、後から振り返ると失敗よりのドラフトだった。
デッキはこんな感じに。まあ3-0は無理だから上振れてくれ~。
(URL:https://twitter.com/bluecolor_only/status/1239098953183801345)
SE1 青黒緑(塾長先生) 〇-〇
ハマダさんが流したもの含め、《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》《深海住まいのタッサ》と神話2枚含む計5枚ものレアを引っ提げてきたKPもりもりデッキ。塾長先生はまあ絶対3色やろなとは思っていた。
G1 順位上なので先手、《イリーシアの女像樹》⇒《大食のテュポーン》⇒《アナックスの勝利》とつなげてゴリゴリに。壁として《終わりなき巣網のアラスタ》、アナックスの勝利にも《ファリカの献杯》で対処と減速させられるが《イアロスの恩寵》をつけて無理くり突破。除去絡めて色々とデカブツは対処されるがあちらのフィニッシュを引き込まれる前にライフ詰めて《鍛冶の神のお告げ》本体で無理やり勝ち。レアには付き合わん。
G2 お相手《イリーシアの女像樹》スタートを《鍛冶の神のお告げ》で除去、《鍛冶で鍛えられしアナックス》に《ぬかるみの捕縛》される展開でスタート。
こっちはマナカーブ通りに《大食のテュポーン》から《スコフォスの迷宮守り》と大型連打、《戦茨の恩恵》⇒《ニクスの伝令》でトランプル付与から突破力を高め、塾長先生を後手後手に追い込む。レアをキャストされる前に押切もえで勝ち。上振れた。
SE2 黒緑(アナンさん) ×-〇-×
塾長先生のデッキと比べて自身の完成度を残念がっていたアナンさん。
もっとも、レアに《悪夢の番人》が控えており除去もそこそこにとれていると別に弱いわけではなかったのだが。
G1 マナクリ展開2-4ジャンプで押切ねらうが、やはり黒の確定除去が厳しく。《戦茨の恩恵》でサイズでも追いすがられて壁にやきもきしている間にリソース負け。
G2 アナンさんの展開鈍めで、こっちのデカブツを《モーギスの好意》つけた頭でっかちとしぶしぶ交換していく感じのゲーム進行。こっちはこっちでややマナフラ気味になるも、《大食のテュポーン》を脱出してさらに《ニクス生まれの巨人》でサイズ勝負、最後はサイドインした《傲慢の翼》で飛ばして勝ち。
G3 アナンさんマナスク寄りキープだったようだが、こっちの展開も早くはないところに土地引き込まれてここまで見てない《悪夢の番人》登場。流石に除去するすべなく4回殴られて負け。2ゲームの間に見てれば《垂直落下》をサイドインしたが・・・やむなし。
【結果】
SE2没(3位)
ドラフトが奮わず無念、次に生かします。
ではまた次回、大分レガシーでお会いしましょう。
2/23 PTQ大分@コンパルホール 参加レポ
2020年2月26日 大会レポート コメント (1)地元PTQに参加してきました。
色々愚痴まじっちゃいそうになるし、自分の戦績自体は大したことないしな~と思ってレポ書くのやめとうこかなとか思ってたんですけど深夜3:00くらいにアリーナで5連敗かまして悶々としているうちに結局書いてしまったのであげます。
まあいつも通り適当に。
使用デッキは定番の青白コン。世界選手権の結果受けても特に変更とかは施しておりません。アリーナでひたすら回していたこともあり、プレイングの簡易化を重視したものを使用。不利めかつ先週の宮崎でそこそこいたシミック系のランプを意識した構築。
大分だと赤単が増えるだろうな、とは漠然と思っていたけど県外勢の赤単率がわからずかつもともと赤単に対しては五分なのでそこまでガードあげる必要もないか?とそのまま。
参加者が36名のスイス6回戦+SE3回戦。
張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 ティムール再生 ×-〇-△
有利マッチではあるのだが。
G1 カウンターいい感じにツモれず、しゃーなく再生探させないようにPW連打していくが適宜火力と《厚かましい借り手》にしばかれて《荒野の再生》普通に張られてしまう。が、再生を通すやりとりで二枚の《発展+発破》を使ってしまったお相手が永遠に追加の《発展+発破》引けずこっちも《ドビンの拒否権》持ってしまっているので投了渋ってしまい、普通に投了すりゃよかったものをだらだらゲーム続けてしまった。結局4枚すべての発破掘られ再生3枚張られて負け。流石に擁護しえない無駄粘りだった、青白コンには爆発的なアドバンテージカードがないので、一発目の発破通ってる時点でほぼほぼ負けてたので早々にたたむべき。投了の見極めが甘い。
G2 ⦅夜群れの伏兵》プランに切り替えられるが、《霊気の疾風》でお茶濁しながらPW通して夢さらいで勝ち。再生への勝ちパターンは粗方身についてはいるのだが、いかんせん一本目時間かけすぎてのこり10分で三本目を迎える。
G3 お相手が緑マナなしキープで動きが鈍く、普通にこっちのPW通る展開で楽にゲームが進み夢さらいまでたどり着くもののここでエクストラターンに。
ドロー連打で無理くり2パンサイズまでパンプして殴るも、お相手は素ウーロ⇒ウーロ脱出で粘って引き分け。G1が甘かったツケを払わされた形。
R2 エスパースタックス(アリヨシさん) 〇-×-〇
有利よりマッチだが、乗り手が強敵。
流石に青白コン対策を怠っている相手ではないだろう。
G1 アリさんが不要牌固め引いてこっちのPWが素通しになって勝ち。
G2 対青黒らしく消耗戦。PWを《ケイヤの誓い》と《壊滅された予言》で捌かれ、お願い夢さらいに対しても予言お代わりで乙。
G3 こちらワンマリガンから《厚かましい借り手》ビート。ライフを詰めて《裏切る恵み》を極力咎めに行くが、《ケイヤの誓い》に阻まれ結局長期戦。相手のテフェリーに縛られて、明らかなカウンター構えに対してどうすっかな~と唸りながら先に通しておいたナーセットを起動すると《終局のはじまり》がヒットして相手の裏目を突く形に。テフェリーがマイナスから入っている関係で対処を迫られたアリさんはやむなくケイヤオース連打で無理やりトークンを落とし、返すこちらは《エルズペス、死に打ち勝つ》でテフェリーを飛ばしてカウンターを有効牌に。あとは適宜相手の強いとこ弾いてこっちの夢さらいが生き残って勝ち。
R3 赤単(アベさん) ×-〇-×
別府勢によるカズレッドテロ。
後でよく見たらアベさんは引き分けしてて同点だった。赤単で引き分けとは。
G1 後手。《不気味な修練者》連打で微妙にラスを撃ちにくいうえ、《メレティス誕生》を3T目にトップして置くタイミングがなく、アベさんも3ランドストップでスペルをため込んでいる関係でカウンターを構えざるを得ない展開が数ターン続いてしまい色々とかみ合わない。お互い大体有効牌使い終え、《メレティス誕生》2枚が次でⅢ章、というタイミングで最後のハンドが《初子さらい》⇒《吸収》⇒《心火》で負け。
G2 先手。《メレティス誕生》からラス、テフェリー、夢さらいで普通に勝ち。
G3 後手。5マナだらけのハンドをマリガンして、《ガラスの棺》とラスでキープするものの《解き放たれた狂戦士》連打で裏目踏んで4マナ目がタップインランドだったので負け。
R4 青白コン ×-×
《意味の渇望》入ってるPV型に近い青白コン。
G1 渇望型は元々ミラーに強いとこがあるが、メインに《厚かましい借り手》《神秘の論争》もそれぞれ2枚以上入っているようで猶更厳しい。《アーデンベイル城》を多く引かれていたこともあって全体的に劣勢が続き最後の夢さらい返せなくて負け。
G2 かなりゲーム早期段階でサイドインしたこちらの《厚かましい借り手》と《終局の始まり》を引ききってしまい、ゲーム展開を早めざるを得なかった上にきれいにカウンターの握りが弱く、あまりやりたくなかった《エルズペス、死に打ち勝つ》合戦の様相を呈してしまう。それでもなんとか枚数で上回り、ペス勝つ×2と夢さらいでマウントとった!とターン返したらまさかの《次元の浄化》でド裏目。流石に予想外すぎた。フィニッシャー全部いなくなって負け。
2敗1分で目無しに。
R5 青白コン 〇-〇
またもミラー、宮崎勢の方。
手早くいこう。
G1 《神秘の聖域》が複数枚入ってて《ドビンの拒否権》使い回されたりなんだりでリソース負けしかけるものの、結局のとこペス勝つ合戦に競り勝って勝ち。
G2 お相手ダブマリ。《厚かましい借り手》ビートでライフ詰めるが割合に粘られてしまい、結局のところペス勝つ合戦になってまたも競り勝って勝ち。
R6 ジャンドサクリファイス(ハマダさん) 〇-×-〇
どっちかといえば不利より。
G1 ハマダさんの動きだしが鈍く、2アクション取れない間に1:1交換繰り返しながらゲームを長引かせ、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》連打にもカウンター連打あわせて勝ち。このマッチはカウンターは割と不要牌なんだが今回はマウントとってたので都合よく。
G2 ハンデススタートからゲーム序盤にサクリファイスシステムが完成してしまい、猫かまどに普通にライフ詰められて負け。
G3 ハンデスが飛んでこないのをいいことに粛々と構え続け、かまどとパンくず並んだところに必殺の《ヘリオッドの介入》が突き刺さって勝ち。
【結果】
3-2-1予選落ち。
反省点は色々ある。
まずはメタの読み違い。赤単の多いメタになることはわかっていたけど、県外勢からも赤単がここまで選択されるのは予想外だった。選択すべきデッキはジェスカイファイアーズが正解だった。これ自体は結果論に過ぎないが、「赤単に確実に勝つこと」を一考すべきだったかもしれない。
プレイング面ではR1のティムール再生戦。有利マッチな上50分で終わるでしょう、と高を括って負け試合を無駄に粘り、結果勝ち試合を逃して分けている典型的コントロールでやってはいけない試合運び。ロングレンジのデッキを使用する上でマッチ通した勝ちまでの時間を考えていないのは驕りを通り越してマジック初心者。引き分けを踏むことでミラーを踏みやすくなるのだから、残り時間に神経質になるべき。
一貫性のなさも目立った。赤単相手にさっさと置きたい≪メレティス誕生≫をカウンターを固め引いたからといつまでも抱えていたり、青白コンミラーで「構えられえる時は構える」の自分の基本方針を崩してタップアウトした結果≪次元の浄化≫の裏目を踏んだり。
これらは相手のデッキへの理解度が足りていない時に自分がよくやるミスの一つで、なかなか改善を見ない。自分のローグに弱いというプレイヤーとしての欠点は、結局ケースバイケースの練習不足に起因するものだといえるだろう。
環境に恵まれているわけでもない以上、2020年は何かしら練習環境の改善方法を模索すること、練習の絶対量を増やすことが必要になってきた。何かを変えなければいけない。
以上、反省でした。また次回。
色々愚痴まじっちゃいそうになるし、自分の戦績自体は大したことないしな~と思ってレポ書くのやめとうこかなとか思ってたんですけど深夜3:00くらいにアリーナで5連敗かまして悶々としているうちに結局書いてしまったのであげます。
まあいつも通り適当に。
使用デッキは定番の青白コン。世界選手権の結果受けても特に変更とかは施しておりません。アリーナでひたすら回していたこともあり、プレイングの簡易化を重視したものを使用。不利めかつ先週の宮崎でそこそこいたシミック系のランプを意識した構築。
大分だと赤単が増えるだろうな、とは漠然と思っていたけど県外勢の赤単率がわからずかつもともと赤単に対しては五分なのでそこまでガードあげる必要もないか?とそのまま。
参加者が36名のスイス6回戦+SE3回戦。
張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 ティムール再生 ×-〇-△
有利マッチではあるのだが。
G1 カウンターいい感じにツモれず、しゃーなく再生探させないようにPW連打していくが適宜火力と《厚かましい借り手》にしばかれて《荒野の再生》普通に張られてしまう。が、再生を通すやりとりで二枚の《発展+発破》を使ってしまったお相手が永遠に追加の《発展+発破》引けずこっちも《ドビンの拒否権》持ってしまっているので投了渋ってしまい、普通に投了すりゃよかったものをだらだらゲーム続けてしまった。結局4枚すべての発破掘られ再生3枚張られて負け。流石に擁護しえない無駄粘りだった、青白コンには爆発的なアドバンテージカードがないので、一発目の発破通ってる時点でほぼほぼ負けてたので早々にたたむべき。投了の見極めが甘い。
G2 ⦅夜群れの伏兵》プランに切り替えられるが、《霊気の疾風》でお茶濁しながらPW通して夢さらいで勝ち。再生への勝ちパターンは粗方身についてはいるのだが、いかんせん一本目時間かけすぎてのこり10分で三本目を迎える。
G3 お相手が緑マナなしキープで動きが鈍く、普通にこっちのPW通る展開で楽にゲームが進み夢さらいまでたどり着くもののここでエクストラターンに。
ドロー連打で無理くり2パンサイズまでパンプして殴るも、お相手は素ウーロ⇒ウーロ脱出で粘って引き分け。G1が甘かったツケを払わされた形。
R2 エスパースタックス(アリヨシさん) 〇-×-〇
有利よりマッチだが、乗り手が強敵。
流石に青白コン対策を怠っている相手ではないだろう。
G1 アリさんが不要牌固め引いてこっちのPWが素通しになって勝ち。
G2 対青黒らしく消耗戦。PWを《ケイヤの誓い》と《壊滅された予言》で捌かれ、お願い夢さらいに対しても予言お代わりで乙。
G3 こちらワンマリガンから《厚かましい借り手》ビート。ライフを詰めて《裏切る恵み》を極力咎めに行くが、《ケイヤの誓い》に阻まれ結局長期戦。相手のテフェリーに縛られて、明らかなカウンター構えに対してどうすっかな~と唸りながら先に通しておいたナーセットを起動すると《終局のはじまり》がヒットして相手の裏目を突く形に。テフェリーがマイナスから入っている関係で対処を迫られたアリさんはやむなくケイヤオース連打で無理やりトークンを落とし、返すこちらは《エルズペス、死に打ち勝つ》でテフェリーを飛ばしてカウンターを有効牌に。あとは適宜相手の強いとこ弾いてこっちの夢さらいが生き残って勝ち。
R3 赤単(アベさん) ×-〇-×
別府勢によるカズレッドテロ。
後でよく見たらアベさんは引き分けしてて同点だった。赤単で引き分けとは。
G1 後手。《不気味な修練者》連打で微妙にラスを撃ちにくいうえ、《メレティス誕生》を3T目にトップして置くタイミングがなく、アベさんも3ランドストップでスペルをため込んでいる関係でカウンターを構えざるを得ない展開が数ターン続いてしまい色々とかみ合わない。お互い大体有効牌使い終え、《メレティス誕生》2枚が次でⅢ章、というタイミングで最後のハンドが《初子さらい》⇒《吸収》⇒《心火》で負け。
G2 先手。《メレティス誕生》からラス、テフェリー、夢さらいで普通に勝ち。
G3 後手。5マナだらけのハンドをマリガンして、《ガラスの棺》とラスでキープするものの《解き放たれた狂戦士》連打で裏目踏んで4マナ目がタップインランドだったので負け。
R4 青白コン ×-×
《意味の渇望》入ってるPV型に近い青白コン。
G1 渇望型は元々ミラーに強いとこがあるが、メインに《厚かましい借り手》《神秘の論争》もそれぞれ2枚以上入っているようで猶更厳しい。《アーデンベイル城》を多く引かれていたこともあって全体的に劣勢が続き最後の夢さらい返せなくて負け。
G2 かなりゲーム早期段階でサイドインしたこちらの《厚かましい借り手》と《終局の始まり》を引ききってしまい、ゲーム展開を早めざるを得なかった上にきれいにカウンターの握りが弱く、あまりやりたくなかった《エルズペス、死に打ち勝つ》合戦の様相を呈してしまう。それでもなんとか枚数で上回り、ペス勝つ×2と夢さらいでマウントとった!とターン返したらまさかの《次元の浄化》でド裏目。流石に予想外すぎた。フィニッシャー全部いなくなって負け。
2敗1分で目無しに。
R5 青白コン 〇-〇
またもミラー、宮崎勢の方。
手早くいこう。
G1 《神秘の聖域》が複数枚入ってて《ドビンの拒否権》使い回されたりなんだりでリソース負けしかけるものの、結局のとこペス勝つ合戦に競り勝って勝ち。
G2 お相手ダブマリ。《厚かましい借り手》ビートでライフ詰めるが割合に粘られてしまい、結局のところペス勝つ合戦になってまたも競り勝って勝ち。
R6 ジャンドサクリファイス(ハマダさん) 〇-×-〇
どっちかといえば不利より。
G1 ハマダさんの動きだしが鈍く、2アクション取れない間に1:1交換繰り返しながらゲームを長引かせ、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》連打にもカウンター連打あわせて勝ち。このマッチはカウンターは割と不要牌なんだが今回はマウントとってたので都合よく。
G2 ハンデススタートからゲーム序盤にサクリファイスシステムが完成してしまい、猫かまどに普通にライフ詰められて負け。
ハマダさん「初めて青白コンと3本目やれるな…」
G3 ハンデスが飛んでこないのをいいことに粛々と構え続け、かまどとパンくず並んだところに必殺の《ヘリオッドの介入》が突き刺さって勝ち。
【結果】
3-2-1予選落ち。
反省点は色々ある。
まずはメタの読み違い。赤単の多いメタになることはわかっていたけど、県外勢からも赤単がここまで選択されるのは予想外だった。選択すべきデッキはジェスカイファイアーズが正解だった。これ自体は結果論に過ぎないが、「赤単に確実に勝つこと」を一考すべきだったかもしれない。
プレイング面ではR1のティムール再生戦。有利マッチな上50分で終わるでしょう、と高を括って負け試合を無駄に粘り、結果勝ち試合を逃して分けている典型的コントロールでやってはいけない試合運び。ロングレンジのデッキを使用する上でマッチ通した勝ちまでの時間を考えていないのは驕りを通り越してマジック初心者。引き分けを踏むことでミラーを踏みやすくなるのだから、残り時間に神経質になるべき。
一貫性のなさも目立った。赤単相手にさっさと置きたい≪メレティス誕生≫をカウンターを固め引いたからといつまでも抱えていたり、青白コンミラーで「構えられえる時は構える」の自分の基本方針を崩してタップアウトした結果≪次元の浄化≫の裏目を踏んだり。
これらは相手のデッキへの理解度が足りていない時に自分がよくやるミスの一つで、なかなか改善を見ない。自分のローグに弱いというプレイヤーとしての欠点は、結局ケースバイケースの練習不足に起因するものだといえるだろう。
環境に恵まれているわけでもない以上、2020年は何かしら練習環境の改善方法を模索すること、練習の絶対量を増やすことが必要になってきた。何かを変えなければいけない。
以上、反省でした。また次回。
2/15 PTQ宮崎@宮崎県婦人会館 参加レポ
2020年2月17日 大会レポート コメント (2)行ってきました。
2日連続開催に旧プロプレイヤークラブ所属プレイヤーらの参加など話題には事欠かかなかった宮崎PTQ。
僕個人の成績なんてKSZKの極みでしたので別段語ることもないというか、他大分勢の活躍について語れればいいと思うんですけどもまあ一応レポります。
使用デッキはデッキパワー抜群、ヘイト買いすぎ問題で話題の不快デッキこと青白コン。メインサイド共にそこまでいうことはございません。
参加者は39名のスイス6回戦+SE3回戦、張り切って行ってみよう。
【戦績】
R1 バントランプ ×-×
おそらく遠征勢の方。
マッチアップそのものは有利寄り。シミックランプよりもカードが重く、タップインが多いためであろうと自己分析。していたのだが。
G1 後手。≪吸収≫を固め引いてしまい、相手のテフェリーをケアしなければならない形で静かに土地を伸ばしていくのだが、らせん⇒ウーロ⇒ハイドロイド⇒ハイドロイドと綺麗に打ち消しを躱しながら動かれてしまいジリ貧。結局肝心のニッサにカウンターを当てれず、《メレティス誕生》も引けていないのでナーセットをニッサから守ることもできずと終始いいとこなし。《空の粉砕》×2でようやっと盤面とったわ、と思ったら相手の最後の有効牌は《栄光の終焉》。
ドロー連打するも流石に三枚目のラスは見つからず負け。
G2 先手。1マリガンから土地4でストップして何もできず負け。幸先わりーなおい。
R2 BYE
参加者奇数の妙。
暇だったのでメタゲーム調べるなどして過ごす。
R3 青白コン(Hareruya Hopes:鈴池氏) 〇-〇
メタゲーム調べてた癖に、席座った瞬間は目立つユニフォーム着てるお相手のデッキを忘れてる鳥頭。マリガンチェックの時に思い出したからよかったが。
G1 いい感じにカウンターを固め引きしたので構えながらの《メレティス誕生》連打から安定して土地を伸ばす。アーデンベイル城置かれた返しに《廃墟の地》置いたら二枚目置かれて白目するなど長期戦への不安はあるものの、とりあえずお互い静かなターンが続く。
お相手のPWを適宜はじきつつ、こちらのテフェリーにカウンター消費してもらってからナーセットを通し、アーデンベイル城からのトークンを一度ラスで流してからお互いため込んでいた《エルズペス、死に打ち勝つ》合戦開始。テフェリーでバウンスしたりなんだりで結局こちらのペス勝つ(適当な略称)が残り、墓地から夢さらいがカミングバックして勝ち。
G2 お相手ダブマリに対してこっちサイドカード引きまくって勝ち。ご都合。
R4 グルールアグロ 〇-×-〇
多分宮崎勢。
G1 メインから《運命の神、クロ―ティス》やら《燃えがら蔦》だの青白コンに親を殺されたようなカードがボコボコでてきて白目むくが、普通にラスゴとペス勝つから夢さらいで勝ち。あれ?
G2 先手とられて《第1回イアロス競技会》スタートの高打点クロックをラスで流すも、第二回 《第1回イアロス競技会》が開催されてラス二枚目引けず負け。
G3 先手。《エッジウォールの亭主》⇒《リムロックの騎士》スタートでうええとなるもとりあえず0/4壁作ってテフェリーでお茶濁す。テフェリー落されつつ、《エンバレスの宝剣》飛んでくるもテフェリー二号機でバウンス。お相手がテフェリーの常在忘れてコンバット入ってしまい、エクスカリバー封じられてテフェリー生き残ってしまうラッキープレイから返すターンテフェリーの+能力からインスタントラスゴでどどんぱどん。あとは適当にペスが死に打ち勝ったり夢をさらったりして勝ち。
R5 スゥルタイコントロール(じゅんさん) 〇-×-×
バブルで立ちはだかるのは多分会場でも数少ない市川ユウキにも食い下がりうる実力を持つ男。
その市川氏との死闘を引き分けで終えた後の身内あたりである。
「もうさっきの試合ですべて出し尽くした」とは本人の談だが、正直こういう時の方がこのJP強いからタチが悪い。
G1
塩対応スタート。勝ちたいので。
開幕ハンデスもなかったうえ、ナーセットいるのにウーロでドローしようとしたり重量級が全部ペス勝つされたりじゅんさん終始ボロボロ。ストレートに土地伸びて拒否権構えながら夢さらいして勝ち。本当になんもなかった。
G2 後手こちらワンマリ、じゅんさんは思考消去でスタート。《神秘の論争》を落とされた返しに《霊気の疾風》をトップして、返しのウーロにそれを撃つ。
そこからため息連続のじゅんさんは本当にウーロ頼みのハンドだったらしい。
が、やはりそこはこの男簡単には終わらないあきらめない。《強迫》⇒《悪夢の詩神、アショク》と引き込んできて急に形勢が怪しい。
こちらもカウンター追加で用意できず、ペス勝つも引けずかなりジリ貧。なんとか押し返したころにはライブラリが1ケタきっており最早夢さらいでは殴れなくなってて負け。
G3 先手。土地6のオープニングハンドをハンデス嫌ってマリガンしたら平地2枚と青いスペルいっぱい。じゅんさんは7枚キープなのでダブマリしたらほぼ勝てねえなと博打キープするも、当然青マナはおろか土地も引けず普通に負け。
ここでじゅんさんと当たるというのも妙、ここで事故っちゃうのも妙。
仕方ないと割り切りたいが割り切れないのが感情。悔しい。
R6 シミックフラッシュ(ニワさん) 〇-×-×
全勝だったハマダさんが負けてしまい、全勝者が消える珍事発生。
そんなわけで4-2ラインにも目が出てきたうえオポが非常に高い俺には再びのワンチャンが生まれる。そういう状況で天敵フラッシュを引いてしまうのもまた妙である。
G1 先手。先行3T目のテフェリーをお願い気味にキャストしたらこれが通ってかなり有利に。逐一《厚かましい借り手》でのバウンスを挟んで妨害されるが、こちらもカウンター絡めて意地でも通す。お相手のハンドが回復する前にペス勝つでニッサやらなんやらまとめて処理つつテフェリーを維持し、ニッサの置き土産の土地をラスゴで一掃。夢をさらって勝ち。メイン取れてるのはでかい。
G2 後手。とりあえず《神秘の論争》構えつつテフェリー出したら《夜群れの伏兵》飛んできてまあしゃーなくバウンス。当然返しはニッサでテフェリー落され、返しにペス勝つするもニッサ二号機飛んできて蹂躙。甘かったか。
G3 《時を解すもの、テフェリー》×2、《神秘の論争》《海の神のお告げ》に土地3枚と200点キープ。ニワさんはご自身曰くの欲張りマリガンでダブマリまで。
かなりいけそうだ。
テフェリー一号は《火消し》されるも、露骨なショックインから論争構えつつの二号機には思わずニワさんも「ベストハンドすぎるー!」と絶叫。
スタック成長のらせんからニッサに繋げられるも1パンでは落ちない。ニッサはもちろん想定済み、あらかじめ持っていたペス勝つ通してニッサを処理。あとは3章でテフェリー釣りあげて夢さらいだすだけ。ドビンの拒否権も構えて完の璧。
と思いきや、3章迎えるターンのこちらのアップキープに《厚かましい借り手》のバウンス。夢さらいは出せなくなるが、まあテフェリーさえ釣りあげれば勝ちなので、とこれを拒否権するとニワさんの残りのハンドは二枚目の《厚かましい借り手》。英雄譚をバウンスされて一気に形勢が怪しくなってきた。さらに返しで《薬術師の眼識》で手札補充され、こちらのハンドは芳しくないのでしゃーなく夢さらいぶっぱするとここで一番強い《エリマキ神秘家》飛んできて消され、ニッサの置き土産の3/3と併せ2ターンクロックになってしまう。そしてこちらの最後のハンドのペス勝つは当然《否認》されて負け。
敗着はテフェリー2号機にスタックされた成長のらせんに神秘の論争を撃たなかったことと、英雄譚へのバウンスにカウンターを撃ったこと。
後者はまあともかく、前者は相手からのカウンター以外カウンターする選択肢を考慮していなかったのでノータイムで通している。らせんをカウンターした場合は返しが4マナなのでニッサが出ていない。裏目はテフェリーをカウンターされること。ペス勝つでニッサをケアできていると考えていたが、少なくとも悩むべきだったと思う。この敗北は正直相当応えたな。
【結果】
3-3予選落。
そこそこには自信があっただけに負け方がアレで結構落ち込んでいる。
せっかく身内が名うてのプレイヤー達と戦うのでということもあり準決勝からTwitterでSEの実況をしたり、表面的にはそこそこ元気に過ごしてはいたけどメンタルは正直バキバキだった。
大分勢は俺以外の3人全員がSE進出し、全員が市川ユウキ氏に切られて終わるまあある意味栄えある終わり方だったが俺は蚊帳の外。
慢心・努力不足・実力不足に過ぎない。
敗北を分析はしても悔しがることに意味はなく、敗北とミスに言い訳はきかない、また鍛えなおして次のPTQに備えます。俺にはそれしかできない。
次回は大分のPTQでお会いしましょう。ありがとうございました。
2日連続開催に旧プロプレイヤークラブ所属プレイヤーらの参加など話題には事欠かかなかった宮崎PTQ。
僕個人の成績なんてKSZKの極みでしたので別段語ることもないというか、他大分勢の活躍について語れればいいと思うんですけどもまあ一応レポります。
使用デッキはデッキパワー抜群、ヘイト買いすぎ問題で話題の不快デッキこと青白コン。メインサイド共にそこまでいうことはございません。
参加者は39名のスイス6回戦+SE3回戦、張り切って行ってみよう。
【戦績】
R1 バントランプ ×-×
おそらく遠征勢の方。
マッチアップそのものは有利寄り。シミックランプよりもカードが重く、タップインが多いためであろうと自己分析。していたのだが。
G1 後手。≪吸収≫を固め引いてしまい、相手のテフェリーをケアしなければならない形で静かに土地を伸ばしていくのだが、らせん⇒ウーロ⇒ハイドロイド⇒ハイドロイドと綺麗に打ち消しを躱しながら動かれてしまいジリ貧。結局肝心のニッサにカウンターを当てれず、《メレティス誕生》も引けていないのでナーセットをニッサから守ることもできずと終始いいとこなし。《空の粉砕》×2でようやっと盤面とったわ、と思ったら相手の最後の有効牌は《栄光の終焉》。
ドロー連打するも流石に三枚目のラスは見つからず負け。
G2 先手。1マリガンから土地4でストップして何もできず負け。幸先わりーなおい。
R2 BYE
参加者奇数の妙。
暇だったのでメタゲーム調べるなどして過ごす。
R3 青白コン(Hareruya Hopes:鈴池氏) 〇-〇
メタゲーム調べてた癖に、席座った瞬間は目立つユニフォーム着てるお相手のデッキを忘れてる鳥頭。マリガンチェックの時に思い出したからよかったが。
G1 いい感じにカウンターを固め引きしたので構えながらの《メレティス誕生》連打から安定して土地を伸ばす。アーデンベイル城置かれた返しに《廃墟の地》置いたら二枚目置かれて白目するなど長期戦への不安はあるものの、とりあえずお互い静かなターンが続く。
お相手のPWを適宜はじきつつ、こちらのテフェリーにカウンター消費してもらってからナーセットを通し、アーデンベイル城からのトークンを一度ラスで流してからお互いため込んでいた《エルズペス、死に打ち勝つ》合戦開始。テフェリーでバウンスしたりなんだりで結局こちらのペス勝つ(適当な略称)が残り、墓地から夢さらいがカミングバックして勝ち。
G2 お相手ダブマリに対してこっちサイドカード引きまくって勝ち。ご都合。
R4 グルールアグロ 〇-×-〇
多分宮崎勢。
G1 メインから《運命の神、クロ―ティス》やら《燃えがら蔦》だの青白コンに親を殺されたようなカードがボコボコでてきて白目むくが、普通にラスゴとペス勝つから夢さらいで勝ち。あれ?
G2 先手とられて《第1回イアロス競技会》スタートの高打点クロックをラスで流すも、第二回 《第1回イアロス競技会》が開催されてラス二枚目引けず負け。
G3 先手。《エッジウォールの亭主》⇒《リムロックの騎士》スタートでうええとなるもとりあえず0/4壁作ってテフェリーでお茶濁す。テフェリー落されつつ、《エンバレスの宝剣》飛んでくるもテフェリー二号機でバウンス。お相手がテフェリーの常在忘れてコンバット入ってしまい、エクスカリバー封じられてテフェリー生き残ってしまうラッキープレイから返すターンテフェリーの+能力からインスタントラスゴでどどんぱどん。あとは適当にペスが死に打ち勝ったり夢をさらったりして勝ち。
R5 スゥルタイコントロール(じゅんさん) 〇-×-×
バブルで立ちはだかるのは多分会場でも数少ない市川ユウキにも食い下がりうる実力を持つ男。
その市川氏との死闘を引き分けで終えた後の身内あたりである。
「もうさっきの試合ですべて出し尽くした」とは本人の談だが、正直こういう時の方がこのJP強いからタチが悪い。
G1
俺「マリガンチェック、キープ」
じゅんさん「ほら見ろ!もうなんもねえよ!(オールランドの初期ハンドを机にぶちまける)」
俺「知らんよ、はよマリガンして」
塩対応スタート。勝ちたいので。
開幕ハンデスもなかったうえ、ナーセットいるのにウーロでドローしようとしたり重量級が全部ペス勝つされたりじゅんさん終始ボロボロ。ストレートに土地伸びて拒否権構えながら夢さらいして勝ち。本当になんもなかった。
G2 後手こちらワンマリ、じゅんさんは思考消去でスタート。《神秘の論争》を落とされた返しに《霊気の疾風》をトップして、返しのウーロにそれを撃つ。
じゅん「おい!さっきなかっただろ!ずるいぞ!」
俺「いや引いたし仕方ない、ハンデスってそういうものだから」
じゅん「はー!いやなんもねえよ、ボトム送る(投げやり)」
そこからため息連続のじゅんさんは本当にウーロ頼みのハンドだったらしい。
が、やはりそこはこの男簡単には終わらないあきらめない。《強迫》⇒《悪夢の詩神、アショク》と引き込んできて急に形勢が怪しい。
こちらもカウンター追加で用意できず、ペス勝つも引けずかなりジリ貧。なんとか押し返したころにはライブラリが1ケタきっており最早夢さらいでは殴れなくなってて負け。
G3 先手。土地6のオープニングハンドをハンデス嫌ってマリガンしたら平地2枚と青いスペルいっぱい。じゅんさんは7枚キープなのでダブマリしたらほぼ勝てねえなと博打キープするも、当然青マナはおろか土地も引けず普通に負け。
ここでじゅんさんと当たるというのも妙、ここで事故っちゃうのも妙。
仕方ないと割り切りたいが割り切れないのが感情。悔しい。
R6 シミックフラッシュ(ニワさん) 〇-×-×
全勝だったハマダさんが負けてしまい、全勝者が消える珍事発生。
そんなわけで4-2ラインにも目が出てきたうえオポが非常に高い俺には再びのワンチャンが生まれる。そういう状況で天敵フラッシュを引いてしまうのもまた妙である。
G1 先手。先行3T目のテフェリーをお願い気味にキャストしたらこれが通ってかなり有利に。逐一《厚かましい借り手》でのバウンスを挟んで妨害されるが、こちらもカウンター絡めて意地でも通す。お相手のハンドが回復する前にペス勝つでニッサやらなんやらまとめて処理つつテフェリーを維持し、ニッサの置き土産の土地をラスゴで一掃。夢をさらって勝ち。メイン取れてるのはでかい。
G2 後手。とりあえず《神秘の論争》構えつつテフェリー出したら《夜群れの伏兵》飛んできてまあしゃーなくバウンス。当然返しはニッサでテフェリー落され、返しにペス勝つするもニッサ二号機飛んできて蹂躙。甘かったか。
G3 《時を解すもの、テフェリー》×2、《神秘の論争》《海の神のお告げ》に土地3枚と200点キープ。ニワさんはご自身曰くの欲張りマリガンでダブマリまで。
かなりいけそうだ。
テフェリー一号は《火消し》されるも、露骨なショックインから論争構えつつの二号機には思わずニワさんも「ベストハンドすぎるー!」と絶叫。
スタック成長のらせんからニッサに繋げられるも1パンでは落ちない。ニッサはもちろん想定済み、あらかじめ持っていたペス勝つ通してニッサを処理。あとは3章でテフェリー釣りあげて夢さらいだすだけ。ドビンの拒否権も構えて完の璧。
と思いきや、3章迎えるターンのこちらのアップキープに《厚かましい借り手》のバウンス。夢さらいは出せなくなるが、まあテフェリーさえ釣りあげれば勝ちなので、とこれを拒否権するとニワさんの残りのハンドは二枚目の《厚かましい借り手》。英雄譚をバウンスされて一気に形勢が怪しくなってきた。さらに返しで《薬術師の眼識》で手札補充され、こちらのハンドは芳しくないのでしゃーなく夢さらいぶっぱするとここで一番強い《エリマキ神秘家》飛んできて消され、ニッサの置き土産の3/3と併せ2ターンクロックになってしまう。そしてこちらの最後のハンドのペス勝つは当然《否認》されて負け。
敗着はテフェリー2号機にスタックされた成長のらせんに神秘の論争を撃たなかったことと、英雄譚へのバウンスにカウンターを撃ったこと。
後者はまあともかく、前者は相手からのカウンター以外カウンターする選択肢を考慮していなかったのでノータイムで通している。らせんをカウンターした場合は返しが4マナなのでニッサが出ていない。裏目はテフェリーをカウンターされること。ペス勝つでニッサをケアできていると考えていたが、少なくとも悩むべきだったと思う。この敗北は正直相当応えたな。
【結果】
3-3予選落。
そこそこには自信があっただけに負け方がアレで結構落ち込んでいる。
せっかく身内が名うてのプレイヤー達と戦うのでということもあり準決勝からTwitterでSEの実況をしたり、表面的にはそこそこ元気に過ごしてはいたけどメンタルは正直バキバキだった。
大分勢は俺以外の3人全員がSE進出し、全員が市川ユウキ氏に切られて終わるまあある意味栄えある終わり方だったが俺は蚊帳の外。
慢心・努力不足・実力不足に過ぎない。
敗北を分析はしても悔しがることに意味はなく、敗北とミスに言い訳はきかない、また鍛えなおして次のPTQに備えます。俺にはそれしかできない。
次回は大分のPTQでお会いしましょう。ありがとうございました。
1/12 中連レガシー@中津文化会館 参加レポ
2020年1月13日 大会レポート久々参加の中津レガシー。
カワシマさんからお誘いがありまして、特にやることもなかったので同道させていただくことに。
新年一発目ということもあってか参加人数は26名と盛況。
遠征勢やら市内勢でも普段見ない顔も多くてなんか色々新鮮でしたね、まあ新年らしくてよろしいでしょうということで。
スイスは5回戦のSE3回戦。デッキはここ半年で古代兵器級の遺物といえるほど時代から置いてけぼり食らったジェスカイ石鍛冶。
張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 黒単リアニ(クドウさん) ×-〇-×
珍しく当たる。まあレガシーでしか当たる機会ないもんで。
G1 後手。《思考囲い》から順当にイオナ釣られて白指定。あざした。
G2 先手。《思考囲い》《トーラックへの賛歌》をそれぞれ2発食らってうぼぁするも、クドウさんが後続なんもなくて勝ち。
G3 後手。ハンデス見越してキャントリだらけのハンドでキープ。《思考囲い》スタートで2T目《虐殺のワーム》釣られ、ポンダーでジェイストップに置いたら返しが《真髄の針》で噛み合いのK。瞬唱絡めてありったけポンダーブレスト連打するもソープロにたどり着けず負け。変にキルターンについて独り言を言ったのが敗因ぽい。
R2 バントコントロール(エトウさん) 〇-〇
ステイシスの人ことエトウさん。対戦を重ねるたびに最新のカードでデッキが強化されていくというRPGのライバルキャラみたいなことになってる。
今回は晴れて《アーカムの天則儀》による多色化に成功した模様で、《王冠泥棒、オーコ》と《荒野の再生》が実装されていた。
G1 先手。石鍛冶ネメシスとふっつーのキープ。お互いキャントリ絡めて静かに土地と手札を整える中、Will二枚構えつつ《時を解す者、テフェリー》から仕掛け、返しに飛んでくるオーコもろとも打ち消し。
カウンター合戦を否定しつつネメシス&石鍛冶から順当に殴り始めたところに《至高の評決》で流されるも、手札に残しておいたネメシス二号機に青赤剣握らせてどんどこどーん。更なる新兵器として《神秘の聖域》から評決を再度トップに積まれるものの、ネメシスのパンチに加え虎の子の《稲妻》でとどめ。なんかもう撃つ前から稲妻撃たれるのわかってたみたいなリアクションされてしまった。
G2 後手。こちらの新兵器《目覚めた猛火、チャンドラ》を初手に迎えつつキープ。石鍛冶ポン置きにソープロもらう立ち上がりから、《精神を刻む者、ジェイス》にるマウントを狙うも相手の《覆いを割くもの、ナーセット》に阻まれる。とりあえず程度にジェイスは置いておいて、+2で占術する機械として運用。
いくらブレストできないとはいえお相手もたまらずというか、クロックとして《僧院の導師》を出されるもののジェイスのバウンスでお茶を濁しつつ早速新兵器のチャンドラにご登場願う。
ナーセットも殴って落とし、ジェイスのブレストも無事開放。手札も整いPW二面打ちにバターも構えた盤面でほぼ盤石と思ったら、お相手は起死回生の《悟りの教示者》からヘルムピースコンボ!
…と思ったけどよく見たらマナが足りずヘルムの起動までいかずターンエンド。
持っててよかった3マナテフェリー、返しでバウンスしてから改めてキャストされたとこを打ち消して勝ち。あぶねえ。
R3 青黒リアニ(トリゴエさん) 〇-〇
年末あたりから活動を再開したらしいゴエさん。
え?いや、カワシマさんがそう呼べっていうから・・・。
G1 後手。納墓再活性グリセルブランド決められるも、後続の釣り上げ先含めてすべて先置きの《カラカス》が否定して勝ち。これだからメインカラカスやめんらねーよな。
G2 先手。カウンターたっぷりにサージカルで問題なくキープ。《墓所のタイタン》釣り上げプランにサージカルあわせて後はのらりくらり。コンボ戦のメインとれると、サイド後強気にキープできていい。
R4 URデルバー(YMDさん) 〇-〇
G1 先手。1T目デルバーにボルト撃ったらWillで弾かれて、仕方なく削剥当てたらこれが通ってクロックなくなるYMDさん。仕掛ける前の念のためにと《ヴェンディリオン三人衆》放り込んだら《目くらまし》連打で弾かれる。それでは満を持して、返しにネメシスどーん。YMDさんが回答求めてドロー重ねている間にトップした《時を解す者、テフェリー》もどーん。+から入って、お相手唸りながらのエンド宣言に対し、瞬速でポンダーキャストしたら現代マジックの不可解さにYMDさんが爆発して投了。
G2 ほぼほぼG1と同じ。デイズケアしながら除去でクロック減退させてネメシスでクロックかけていく。ハンデスのないデルバー系には結構有利に立ち回れる。
R5 ID
3-1-1で予選は4位抜け。
初戦負けたからどうなるかと思ったが、古のデッキでもなんとかなるもんだな。
【SE】
SE1 BUGデルバー(ハヤミズさん) 〇-〇
白枠の人こと、ハヤミズさん。
マーフォークとかはどうも苦手意識があるのだが、今回は割と普通のデッキで助かった。
G1 除去!除去!除去!ネメシス!ネメシス!
G1 デルバースタートからタルモ連打と肉多めのアグレッシブな序盤。適度にピン除去で減速かけつつ手札の消耗を誘い、タルモ2体並んだとこでサイドインした《至高の評決》でドドンパドン。お相手がリソース回復に走ってる間に十手ネメシスであえなく御用。
先も述べた通りデルバー系は安定したプランをメインサイドで確立してるので古のデッキでもついていけるんですよ。
SE2 ANT(イミさん) ×-〇-×
ここにきて一番の苦手デッキの一つ、ANT。
仕掛けの早いコンボはちょっとねー。
G1 先手。Will×2、ブレスト、思案、3マナテフェリー、土地×2でキープ。メインはどんだけ不要牌引かないかにかかっているのでかなりいい初手だといえる。
とりあえずポンダーから入るとなんとトップに3枚目のWillが見えてウーホッホ。
返しの初動《思考囲い》でWillを一枚落とされながらもニヤニヤしながらトップに積んでおいたWillをドローし、テフェリーで《夏の帳》をケアしつつさらなるハンデスでもう一枚のWillを落とされる。ここまでで5回Willって言ってます。
後はクロックが欲しい!と願ったら「待たせたな」とトップから駆けつけるヴェンディリオン。
《暗黒の儀式》にスタックで放り込んでみると、ハンドは《夏の帳》《陰謀団の儀式》《ライオンの瞳のダイアモンド》《冥府の教示者》。
危なかったぜ、と教示者をボトムに送ったらなんとトップに《願い爪のタリスマン》が仕込んであってあらまびっくり。ソーサリーで《夏の帳》撃たれwillケアされて、そのままテンタクルまでつながって負け。ていうか最後のWillハンドにあんねんのやから夏の帳落とせよって話ですよねはいへたくそ!!!
G2 先手。ジェスカイサカイ、怒りの《エーテル宣誓会の法学者》。相手は速やかに死ぬ。
G3 ラストゲーム、イミさんが後手を選択したので先手。土地1、ポンダーと《エーテル宣誓会の法学者》キープ。が、無念のランドスクリュー。イミさんの手札も芳しくはないようで、石鍛冶ヴェンディでクロックかけていくも適宜《虐殺》《突然の衰微》でしのがれる。なんとかライフを追い立ててWill二枚構えのフルタップ石鍛冶で詰めろかけるも、ラストターンのハンド6枚すべてが有効牌だったイミさんが打ち消し2回乗り越えてテンタクル決めて勝ち。
土地さえ止まらなければ・・・。
【結果】
つーわけで2没でした。
ANT戦は色々まだ慣れてないとこあってにしてもふがいないっすね。
もうちょっと常勝必勝ジェスカイヤローを目指していきたいところ。
ではまた次回、MF名古屋でお会いしましょう。
カワシマさんからお誘いがありまして、特にやることもなかったので同道させていただくことに。
新年一発目ということもあってか参加人数は26名と盛況。
遠征勢やら市内勢でも普段見ない顔も多くてなんか色々新鮮でしたね、まあ新年らしくてよろしいでしょうということで。
スイスは5回戦のSE3回戦。デッキはここ半年で古代兵器級の遺物といえるほど時代から置いてけぼり食らったジェスカイ石鍛冶。
張り切っていってみよう。
【戦績】
R1 黒単リアニ(クドウさん) ×-〇-×
珍しく当たる。まあレガシーでしか当たる機会ないもんで。
G1 後手。《思考囲い》から順当にイオナ釣られて白指定。あざした。
G2 先手。《思考囲い》《トーラックへの賛歌》をそれぞれ2発食らってうぼぁするも、クドウさんが後続なんもなくて勝ち。
G3 後手。ハンデス見越してキャントリだらけのハンドでキープ。《思考囲い》スタートで2T目《虐殺のワーム》釣られ、ポンダーでジェイストップに置いたら返しが《真髄の針》で噛み合いのK。瞬唱絡めてありったけポンダーブレスト連打するもソープロにたどり着けず負け。変にキルターンについて独り言を言ったのが敗因ぽい。
R2 バントコントロール(エトウさん) 〇-〇
ステイシスの人ことエトウさん。対戦を重ねるたびに最新のカードでデッキが強化されていくというRPGのライバルキャラみたいなことになってる。
今回は晴れて《アーカムの天則儀》による多色化に成功した模様で、《王冠泥棒、オーコ》と《荒野の再生》が実装されていた。
G1 先手。石鍛冶ネメシスとふっつーのキープ。お互いキャントリ絡めて静かに土地と手札を整える中、Will二枚構えつつ《時を解す者、テフェリー》から仕掛け、返しに飛んでくるオーコもろとも打ち消し。
カウンター合戦を否定しつつネメシス&石鍛冶から順当に殴り始めたところに《至高の評決》で流されるも、手札に残しておいたネメシス二号機に青赤剣握らせてどんどこどーん。更なる新兵器として《神秘の聖域》から評決を再度トップに積まれるものの、ネメシスのパンチに加え虎の子の《稲妻》でとどめ。なんかもう撃つ前から稲妻撃たれるのわかってたみたいなリアクションされてしまった。
G2 後手。こちらの新兵器《目覚めた猛火、チャンドラ》を初手に迎えつつキープ。石鍛冶ポン置きにソープロもらう立ち上がりから、《精神を刻む者、ジェイス》にるマウントを狙うも相手の《覆いを割くもの、ナーセット》に阻まれる。とりあえず程度にジェイスは置いておいて、+2で占術する機械として運用。
いくらブレストできないとはいえお相手もたまらずというか、クロックとして《僧院の導師》を出されるもののジェイスのバウンスでお茶を濁しつつ早速新兵器のチャンドラにご登場願う。
ナーセットも殴って落とし、ジェイスのブレストも無事開放。手札も整いPW二面打ちにバターも構えた盤面でほぼ盤石と思ったら、お相手は起死回生の《悟りの教示者》からヘルムピースコンボ!
…と思ったけどよく見たらマナが足りずヘルムの起動までいかずターンエンド。
持っててよかった3マナテフェリー、返しでバウンスしてから改めてキャストされたとこを打ち消して勝ち。あぶねえ。
R3 青黒リアニ(トリゴエさん) 〇-〇
年末あたりから活動を再開したらしいゴエさん。
え?いや、カワシマさんがそう呼べっていうから・・・。
G1 後手。納墓再活性グリセルブランド決められるも、後続の釣り上げ先含めてすべて先置きの《カラカス》が否定して勝ち。これだからメインカラカスやめんらねーよな。
G2 先手。カウンターたっぷりにサージカルで問題なくキープ。《墓所のタイタン》釣り上げプランにサージカルあわせて後はのらりくらり。コンボ戦のメインとれると、サイド後強気にキープできていい。
R4 URデルバー(YMDさん) 〇-〇
俺「YMDすぁ~んッッ!!!(ノリノリ)」
YMDさん「サカイすぁ~んっっっ!!!(ノリノリ)」
俺「いやあなた普段さん付けとかしないでしょやめてくださいよ(真顔)」
YMDさん「ええ・・・」
G1 先手。1T目デルバーにボルト撃ったらWillで弾かれて、仕方なく削剥当てたらこれが通ってクロックなくなるYMDさん。仕掛ける前の念のためにと《ヴェンディリオン三人衆》放り込んだら《目くらまし》連打で弾かれる。それでは満を持して、返しにネメシスどーん。YMDさんが回答求めてドロー重ねている間にトップした《時を解す者、テフェリー》もどーん。+から入って、お相手唸りながらのエンド宣言に対し、瞬速でポンダーキャストしたら現代マジックの不可解さにYMDさんが爆発して投了。
俺「YMDさん、現代マジックの【進化のスピード】・・・ついてこれますか?」
G2 ほぼほぼG1と同じ。デイズケアしながら除去でクロック減退させてネメシスでクロックかけていく。ハンデスのないデルバー系には結構有利に立ち回れる。
R5 ID
3-1-1で予選は4位抜け。
初戦負けたからどうなるかと思ったが、古のデッキでもなんとかなるもんだな。
【SE】
SE1 BUGデルバー(ハヤミズさん) 〇-〇
白枠の人こと、ハヤミズさん。
マーフォークとかはどうも苦手意識があるのだが、今回は割と普通のデッキで助かった。
G1 除去!除去!除去!ネメシス!ネメシス!
G1 デルバースタートからタルモ連打と肉多めのアグレッシブな序盤。適度にピン除去で減速かけつつ手札の消耗を誘い、タルモ2体並んだとこでサイドインした《至高の評決》でドドンパドン。お相手がリソース回復に走ってる間に十手ネメシスであえなく御用。
先も述べた通りデルバー系は安定したプランをメインサイドで確立してるので古のデッキでもついていけるんですよ。
SE2 ANT(イミさん) ×-〇-×
ここにきて一番の苦手デッキの一つ、ANT。
仕掛けの早いコンボはちょっとねー。
G1 先手。Will×2、ブレスト、思案、3マナテフェリー、土地×2でキープ。メインはどんだけ不要牌引かないかにかかっているのでかなりいい初手だといえる。
とりあえずポンダーから入るとなんとトップに3枚目のWillが見えてウーホッホ。
返しの初動《思考囲い》でWillを一枚落とされながらもニヤニヤしながらトップに積んでおいたWillをドローし、テフェリーで《夏の帳》をケアしつつさらなるハンデスでもう一枚のWillを落とされる。ここまでで5回Willって言ってます。
後はクロックが欲しい!と願ったら「待たせたな」とトップから駆けつけるヴェンディリオン。
《暗黒の儀式》にスタックで放り込んでみると、ハンドは《夏の帳》《陰謀団の儀式》《ライオンの瞳のダイアモンド》《冥府の教示者》。
危なかったぜ、と教示者をボトムに送ったらなんとトップに《願い爪のタリスマン》が仕込んであってあらまびっくり。ソーサリーで《夏の帳》撃たれwillケアされて、そのままテンタクルまでつながって負け。ていうか最後のWillハンドにあんねんのやから夏の帳落とせよって話ですよねはいへたくそ!!!
G2 先手。ジェスカイサカイ、怒りの《エーテル宣誓会の法学者》。相手は速やかに死ぬ。
G3 ラストゲーム、イミさんが後手を選択したので先手。土地1、ポンダーと《エーテル宣誓会の法学者》キープ。が、無念のランドスクリュー。イミさんの手札も芳しくはないようで、石鍛冶ヴェンディでクロックかけていくも適宜《虐殺》《突然の衰微》でしのがれる。なんとかライフを追い立ててWill二枚構えのフルタップ石鍛冶で詰めろかけるも、ラストターンのハンド6枚すべてが有効牌だったイミさんが打ち消し2回乗り越えてテンタクル決めて勝ち。
土地さえ止まらなければ・・・。
【結果】
つーわけで2没でした。
ANT戦は色々まだ慣れてないとこあってにしてもふがいないっすね。
もうちょっと常勝必勝ジェスカイヤローを目指していきたいところ。
ではまた次回、MF名古屋でお会いしましょう。
2019年の成績を振り返ろう
2019年12月23日 環境総括反省録反省録を書くようになってからこれで3回目、つまり地元に戻ってきてこれで4年目。僕のマジック歴も5年目に突入しようとしているわけですが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
そんなこんなでいつもの環境総括です。
スタンダードの遍歴と、自身の成績を合わせて振り返っていきます。そんな感じです。
じゃあ以下総括。
【2019.1月~4月】
1/25、ラヴニカの献身(RNA)発売。ショックランドが全種出そろい、チェックランド全10種と合わせ多色地形が晴れてすべての色で充実。近年稀にみる多色環境の到来が予期されました。
…が、その予想を裏切って活躍したのはむしろ単色デッキや2色デッキ。
単色では《舞台照らし》《実験の狂乱》《批判家刺殺》などの大幅強化を果たした赤単を筆頭に、昨今のスタンでは珍しいくらいに一点突破型クロックパーミッションとして頭角を現した青単に至ってはプロツアー優勝を成し遂げました。
むしろ、3色のマナ基盤が整いいよいよ最高のカードパワーを不足なく発揮できると睨まれていたエスパーコントロールは、これら単色デッキとの相性が悪くtier2に甘んじました。
ミッドレンジとしては唯一、ともいっていいかもしれない活躍を見せたのがGRN期のゴルガリ探検に青をタッチしたスゥルタイ探検。「メインはほぼすべてのデッキに不利だが、サイド後はほぼすべてに有利」というよくわからない評価でもって環境に生き残りました。 後に環境屈指のパワーカードとして名を馳せる、《ハイドロイド混成体》の活躍はここが最初。
2色デッキとしては「なんで刷った?」とスポイラー公開当初から注目が集まっていた《荒野の再生》により非常に使いやすくなった《運命のきずな》デッキことターボネクサスが台頭。
そしてそれら単色デッキに強く出ることができ、ネクサスのキラーカード《燃えがら蔦》を擁することもあって環境的な優位を得たグルール戦士が環境最後の国内グランプリ優勝を果たす形で幕を閉じます。
【自身の戦績】
RNA発売当初は、「最強」の呼び声が高かったエスパーコンを作ってはみたものの、フィニッシャー不足な都合上冗長で回しててあんまりおもしろくなく、すぐに飽きてしまいあまり回さずに終わった。スタンに限って言えばクロックパーミ的な側面が強いわりにワンパンの威力が高くて楽しいイゼットドレイクを回していることが多かった。
というより、この時期は4月のMF横浜に向けたモダンの調整に忙しくしており九州~中国地方各地でモダンの大会を求めて遠征を繰り返す日々を送っていたのである。使用デッキはバントスピリット、小規模大会での調整が続いた故参考になったとはいいがたいが感触自体は良好だった…結局仕事の都合で本戦の参加は見送るハメになったわけだが。
【2019.5月~7月前半】
平成が終わり、令和のMTGへ。
36枚という膨大な数に加え、新たに常在型能力を持たせることで旧来カードとの差別化を図ったPW達を収録した脅威のクソセットことラヴニカ三部作最終章「灯争大戦(WAR)」が5/3に発売。
《時を解す者、テフェリー》《覆いを割く者、ナーセット》《大いなる創造者、カーン》など各環境に非常に大きな衝撃を与えたPWはもちろんのこと、《世界を揺るがす者、ニッサ》を筆頭にスタンダードでも様々なPW達が環境を埋め尽くします。
環境そのものは非常に混沌としており、多様なアーキタイプが入り乱れました。
一般に環境後期で勝ち組とされるのは先述したニッサを擁するシミックカラーのランプデッキで、俗にシミックシーフと呼ばれる《ハイドロイド混成体》や《集団強制》をフィニッシュに据えたデッキ。
逆に環境初期から生き残ったのは《ケイヤの誓い》と《時を解す者、テフェリー》の加入で大幅強化を果たしたミッドレンジ、エスパーヒーローでした。特に多量のPWを投入し、《戦慄衆の復活》による大量アドバンテージを狙うフレンズ的側面をもったタイプはエスパースーパーヒーローとも呼ばれ、なんだかんだで環境後期まで生き残り続けました。
スタンダード以外の話が出たのでついでに言えば、「来なくてよかった夜明け」として囁かれのちに各フォーマットで禁止カードを連発することとなるエキスパンション「モダンホライゾン(MH1)」も6/14に発売。ここでは多くを語りませんが、ここから年末に至るまでMTG界全体で不穏な空気に包まれることになるなんて思いもしませんでしたね。
【自身の成績】
環境始まって早々に行われた、九レガこと「九州レガシー選手権2019春」にて優勝を果たす。優勝賞品の《Underground Sea》を元手にノートPCを購入しついにアリーナを導入、念願のデジタル練習環境を手に入れる。
アリーナ自体も導入初週からぶっ通しでやりこみ続け、早々にミシックに到達するなど順調なシーズンの幕開け…と思っていたのだが。
6月に入り、テフェリー&ニッサを始めとした「PWマウントとったれい」環境が定着し、特にカウンターのようなインスタントスピードの妨害手段が機能不全を起こし始める時代に突入した途端に絶不調に陥る。基本的にデッキパワーが高く安定した成績を残しているエスパーヒーローを中心に回していたのがこれがまあ恐ろしく勝てない。「大分のツェズゲラ」ことハマダさんに心配されるほどの不調具合だったいえばその酷さおわかりいただけるだろうか。
結局WAR環境の終盤に至っても光明さすことなく、真の地獄ことM20~ELD環境へ。スタンダードは危険な領域に突入する・・・!
【2019.7月後半~9月】
「CORESET2020」、もとい「基本セット2020」発売。
「あえてカードパワーを高く設定した」と事前に明言されただけあり、特にリミテッド視点ではコモンからパワーカード飛び交う環境として話題になりました。
構築としては後に禁止カード指定を受ける強力な土地《死者の原野》、コントロールデッキの存在を環境から締め出すことになる超強力色対策カード《夏の帳》、そして環境終盤特に日本選手権で大暴れした4Cケシスのキーカード《隠された手、ケシス》など今思えば(シナジー前提の部分があるとはいえ)とんでもねえカードの数々が収録されていたとんでもねぇ基本セットでした。
デッキ単位では既に述べた通り、《死者の原野》を起点にした「バントスケープシフト」「ゴロススケープシフト」が土地コンボとして活躍。
環境終盤には誰もが思いつかなかった、プロをして「発想が異次元」と言わしめる慮外の墓地利用コンボ「4Cケシス」が誕生。
現在でも「あと一歩で禁止だった」と言われるほどの支配率で末期環境を駆け抜けていきました。
【自身の戦績】
WAR期スタンダードの敗北に次ぐ敗北から感情を失っていたので、特にデッキを思いついていなかった。とりあえず直近で勝っていたバントスケープシフトをコピーし、美食倶楽部のおじ達の罵声に応えつつこれを調整し使用。
どちらかというと、MF千葉のためリミテッドの練習の方に時間を割いてはいたもののやはりやりこみ不足感否めず、本番は良プールに恵まれたにも関わらず事故多発でしょにぼん。根本的にマジックうまい方ではないので、リミテッドとは根気強く向き合っていくしかなさそうという所感を得る。
他方、かなり早い段階からスケープシフトの情報を得ていたこともあってかむしろおざなり気味だった構築の成績が好調。MF千葉のサイドイベントでFinals予選を突破に始まり、翌週のOCCで優勝、8月のMTGA構築ランクは69位フィニッシュを記録するなど好調が続き自身で困惑するばかりであった。何が悪いって、この頃はあまり構築に熱を入れておらず情報収集などもおろそかにしがちでなんで勝ってるのかよくわからないままシーズンを終えたのが問題だろう。
【2019.10月~12月】
「エルドレインの王権(ELD)」発売。
スタンダードだけで禁止カードが約2か月間で4枚指定、加えて最新セットの神話レアとレアから指定されるなど非常に大きな問題となった激動のシーズン。
詳しいことは別記事で述べているのでそちらを参照されたし。原野禁止~オーコ禁止直前:https://noobdeckanalists.diarynote.jp/201911181849237532/
オーコ禁止後:https://noobdeckanalists.diarynote.jp/201912030854563944/
【自身の戦績】
絶と無の虚構、再び。世間はオーコの波に飲まれ、ミラーしか発生しない日々に辟易とした俺はスタンへの情熱を失った。でもMF名古屋は観光感覚でいった。
禁止改訂を経てようやく重い腰をあげ、ジェスカイファイヤーズの調整に乗り出し2年越しのFinals出場に備えたものの、結果は惨敗。
瀧村プロはじめ実力派プレイヤーと多くマッチアップした、というのを不運を言えなくもないがもともとそういうハイレベルなプレイヤーの集う大会であることを鑑みれば責めるべきは己の準備不足・練習不足であろう。まだまだ未熟なプレイヤーであることを実感した年の瀬の大型大会だった。来年も精進に励みます、押忍。励みになります。
○今シーズンのスタンダード使用デッキ一覧
・ティムールドレイク(IXL~RNA) 2019.2~4月
・エスパーヒーロー(IXL~WAR) 2019.5~6月
・バントスケープシフト(IXL~M20) 2019.7~9月
・5Cゴロス(M19~ELD) 2019.10月
・エスパースタックス(M19~ELD) 2019.11月
・ジェスカイファイヤーズ(M19~ELD) 2019.12月